この画像を大きなサイズで見る世界で一番高い橋の次は、世界一長い高速道路トンネルだ。
中国の新疆ウイグル自治区で、世界最長とされる高速道路のトンネルが開通した。このトンネルは天山山脈を貫く「天山勝利隧道」で、全長は22.13km。
ウルムチ(烏魯木斉)とロプノール(尉犁)県を結ぶ、G0711「烏魯木斉至尉犁高速道路」通称「烏尉高速道路」の中核施設として整備されたものだ。
2025年12月26日に体験通行が始まり、2026年1月1日からは試験運用が開始され、一般車両の通行が始まっている。
このトンネルの開通により、天山山脈を越えるためにかかる時間が、これまでの3時間から約20分へと、大幅に短縮されることとなった。
シルクロードの要所「天山山脈」を貫くトンネル
かつて、シルクロードの「天山回廊」ルートは、天山山脈の北側を通る「天山北路」と、南側を通る「天山南路」の二つに分かれていた。
その間を隔てるのが天山山脈であり、これまでここを南北に抜けるには、標高4,000m級の場所にある曲がりくねった山道を通らなければならなかった。
かつてシルクロードの拠点として栄えた天山北路のウルムチと、天山南路のコルラ。この2つの都市を車で移動しようと思うと、7時間以上もかかっていたのだ。
その上、氷点下40度を下回る冬季になると一帯の道路は封鎖されるため、さらに長い迂回路を通る必要があったのである。
この画像を大きなサイズで見るそこで中国では、天山山脈を突っ切るトンネルを掘って、この距離と時間を縮める計画が持ち上がった。
ウルムチとコルラに隣接するユーリー(尉犁)県を結ぶ「烏尉高速道路」の着工は、2020年4月のこと。全長は324.7kmで、総工費約467億元(約1兆円)の巨大プロジェクトであった。
そして天山山脈を貫くトンネル「天山勝利隧道」の開通により、天山山脈越えにかかる時間は、これまでの約3時間から約20分へ。
ウルムチからコルラまでの都市間の運転に必要な時間も、約3時間半に短縮されることになったのだ。
この画像を大きなサイズで見る下の動画は、開通のニュースを知らせる上海メディアの報道である。さらっと見ただけでも、どれほど厳しい自然環境を貫く道路なのかがわかると思う。
「3本の並行トンネルと4本の立坑」を組み合わせた工法
天山勝利隧道の建設が異例だったのは、その長さだけの話ではなく、「掘り方そのもの」にある。
この地域は標高が高い寒冷地帯であり、断層や硬い岩盤が連続する複雑な地質条件が、工事を進める上での大きな障害となった。
そこで中国の高速道路トンネル建設では初めて、硬い岩を掘ることを想定した「硬岩掘削機」が導入された。
この画像を大きなサイズで見るさらに、1本のトンネルを両端から掘り進める従来方式ではなく、「3本の並行トンネルと4本の立坑」を組み合わせる工法が採用された。
これにより、長いトンネルを一方向から掘るのではなく、複数の地点から同時に工事を進めることが可能になったのだ。
具体的には中央に1本の主トンネル、その両脇に2本の補助トンネルを並行して建設する方法が取られた。
補助トンネルは地質調査や資材の運搬、作業員の出入りに使われ、工事を支える裏方の役割を果たすほか、非常時には避難通路や換気設備としても利用できる。
さらに地上から最大約700mの深さまで4本の立坑を掘ることで、トンネルの両端だけでなく、複数の地点から同時に工事を進めることができるようになったのだ。
新疆交通投資開発グループの主任エンジニアによれば、従来の工法であれば完成まで10年以上かかった可能性があるという。
だがこの方式を採用することによって、52か月という短期間で工事が完成したのである。
この画像を大きなサイズで見る開発が進むかつての秘境
ちなみにこの高速道路の終点となるユーリー県は、別名「ロプノール県」と呼ばれることもある。
ただし、あの「さまよえる湖」として知られるロプノール湖があったのは隣のチャルクリク県で、ユーリー県ではない。
そしてそのロプノール湖があったと言われる場所には、今やその湖床をぶった切る形で高速道路が通っていて、近くには塩田とされる巨大な施設も確認できる。
ロプノール湖に水が戻ることは、今後もう二度とないのだそうだ。
この画像を大きなサイズで見る東と西を繋ぐロマンの舞台「シルクロード」。そこには今も昔も砂漠や高山地帯など、数々の難所が存在する。
だが科学と技術の進歩は、そんな難所や辺境の地を、アクセスしやすい身近な場所にどんどん変えていってしまう。
かつては秘境と言われた多くの地も、今や単なる観光地になってしまっているところも多いのだ。
個人的にショックだったのは、「幻の湖」と言われていたアフガニスタンのバンディアミールが、カラフルなボートだらけの行楽地になっていたこと。
便利になるのは大変良いことではあるのだが、夢や謎やロマンを追いたい少年の心に、一抹の寂しい風が通り抜けるのは否定できない。
References: China Inaugurates the World’s Longest Expressway Tunnel
















まあこれでますますウイグルの人たちは……
型が合ったら即収穫
怖すぎる
事故起きなければいいな
>天山山脈越えにかかる時間は、これまでの約3時間から約20分へ。
天山勝利隧道「(早さが)10倍だぞ10倍!」
「建設反対」がないと工事はここまでスムーズに進むのか。
日本で立ち退きで揉めていつまでも完成しない道路なんか見るとなぁ。
1人の利用者としてはさっさと追い出して開通させろよって思う。
某国でもある 過去記事にある
中国共産党支配地域でもあるよ
自分なんかは平成世代の日本人なので印象的な昔の事故や現在の利害対立する立場から
「どうせ安かろう悪かろうで崩れて人が死んでも知らんぷりなんでしょ」みたいな目で見てしまうけど
利害の薄い第三国からの現在の中国土木技術の評価ってどうなんだろう
建設ラッシュが始まってからもう結構な(日本の土木技術が洗練されたのと同じくらいの)期間が経ってるし
最近は案外侮れない…のか?
少なくとも世界一長いつり橋もトンネルも作る技術はあるってことですよ。 設計と施工のそれぞれに、安全率やキチンと施工する管理などがいろいろ問題があるってだけで、私には大変評価が高いです。 そして橋だろうがトンネルだろうがそれらの技術はあくまでも手段であってそれによってもたらす利便性をどうするか、利害関係者にどのように説明するかなどがまぁ日本とはかなり違って進めやすいのだろうなとは思ってます。 人口が多い≒層が厚いとも解釈できて中華人民共和国の現在の勢いはうらやましくもあります
軍事侵攻時に使われるのがはっきりしているので脅威に映るだろうね。
ここのコメ欄はいまだに20年前の冷笑文化で生きてる哀れなインターネッツ老人が多すぎるけど、20年間も進化しないなんてことはもちろんない。そのあいだに中国には好景気ターンもあったし(日本は経済的にこの20年間氷結してるけどね)
最近になって気になりだしたけど 鉄道とか道路って維持管理に驚くほどお金がかかる
さて今後何処からお金を出すのだろうか
一方日本は川の水が減るという理由でまともにトンネルを通すこともできない
崩れませんように…
ウイグルのあたりか~と思うとなんとも言い難いニュース
道路も鉄道も節操なく作りまくってメンテが出来ない状態になってオワコンになり始めてるくせにw
侵略されるとすべて強行されてしまう
パンダもそうだし
言っちゃあ悪いが、良く燃える中国の自動車がトンネル内部で燃えたら想像を超える大惨事にならないか?
日本の首都高山手トンネルも18kmほどあるが、こっちは都市部、中国は最寄りの大都市(ウルムチ)から200km以上離れていて救助とかまず無理
換気や消火システムや避難用の通路等が
きちんと配備されているのか
気になってきたw
ぶっちゃけ、自国でもトンネル恐怖症です
似たよーな者だ
今まで自分で運転してきた中で一番長いトンネルが北陸自動車道の子不知トンネル(約4500m)なんだが、あれでも長すぎてうえぇぇと思いながら通ったんだよなぁ
20km以上とか発狂するかもしれんわw
東京で海の下を掘った地下鉄には
乗ることが出来ないとです。
シューティングゲームのボスみたいな機械だ
地震起きたら一瞬で崩れそう
世界一の橋もダムもトンネルも作るのはいいけど、どうしてもチャイナクオリティ大丈夫か?と思ってしまう。
利用する一般人には罪はないし、まぁ、ウイグルって聞いたら、いつかやるんだろうな…と暗い気持ちになるけど、事故や争いのニュースにならないようにと祈るよ。
マルコ・ポーロ 「なんだってー!」
あまりにも長すぎて、内部で事故が起こったら大惨事になりそう
主要な通商路でもない地域にわざわざ長距離トンネルを作ったという事は周りの国からすれば軍用だなと判るよね。