この画像を大きなサイズで見る中国最大の都市、上海が、かつてない速さで沈みつつある。新たな国際研究によると、地球全体の海面上昇が過去4000年で最も速いペースで進行しており、それに加えて上海の地盤自体も急速に沈下していることがわかった。
これは自然の変化だけではない。都市の発展に伴う人間の活動が大きな要因を占めているという。
世界経済を支える巨大都市が、まさに“沈みゆく足元”に立たされている。そしてそのリスクは、世界各地の主要都市にも広がりつつある。
この研究成果は『Nature』誌(2025年10月15日付)に発表された。
海面上昇は過去4000年で最も速いペースに
イギリス、中国、アメリカの研究チームが発表した最新の研究によると、1900年以降の世界平均の海面上昇は年間約1.5mmで、過去4000年のどの世紀よりも速いペースで進行しているという。
主な原因は、気候変動による海水の熱膨張に加え、氷河や極地の氷床の融解によって海水の量そのものが増加していることにある。
研究チームは、「1900年以降の海面上昇の速度は、少なくとも過去4000年のどの世紀よりも高い可能性がある」と結論づけている。
この画像を大きなサイズで見る上海で加速する地盤沈下、その主な原因は人間の活動
海面が上昇するだけでも沿岸都市には十分なリスクだが、上海はそれに加えて地盤自体が沈み続けている。
上海は長江の河口に広がるデルタ地帯に築かれており、柔らかい沖積土の上に都市が広がっている。この土壌はもともと圧縮されやすく、自然に沈下する傾向がある。
しかし研究チームは、沈下の主因は自然ではなく人為的なものだと指摘している。
地盤沈下の94%が人間の活動によるもので、特に地下水の過剰な汲み上げが深刻な影響を与えているという。
1960年代には、工場、建設、生活用水などに使われる地下水の採取がピークを迎え、当時の沈下速度は年間約10cmにも達した。
過去100年で、地域によっては1m以上沈んだ場所もある。これは海面上昇のペースを大きく上回っており、洪水や高潮のリスクをさらに高めている。
この画像を大きなサイズで見る世界中の都市でも地盤沈下の危機に
このような問題は、上海だけの話ではない。中国の深圳や香港もデルタ地帯に位置しており、同じように地盤沈下と海面上昇の二重リスクに直面している。
これらの都市は中国の経済や製造業の中心地であり、もし水害が発生すれば、世界中のサプライチェーン(製品の原材料・部品の調達から販売までの流れ)に大きな混乱が生じる可能性がある。
同様の構造的リスクを抱えている都市には、ジャカルタ(インドネシア)、マニラ(フィリピン)、ニューヨーク(アメリカ)などがあり、いずれもデルタや低地に築かれた巨大都市だ。
日本では、デルタ地帯ではないものの、千葉県東部では、地盤沈下が深刻な課題となっているとの報告もある。
2023年の調査によれば、調査対象面積の95.7%(3,071km²)で沈下が確認され、前年よりも沈下地域が拡大したという。
局所的には年間数センチ単位の沈下が観測されており、5年間で10cm以上沈下した地域も増加しているそうだ。
この画像を大きなサイズで見る対策法はあるが、リスクは消えない
上海市では現在、地下水の採取を制限する規制が導入され、地盤沈下を抑えるための対策も進められている。
そのひとつが、人工的に地下に水を補充する「帯水層再涵養(さいかんよう)」という方法だ。この取り組みにより、沈下のスピードは大幅に減少している。
しかし、沈下が完全に止まったわけではなく、根本的なリスクは残っている。
報告によると、2001年から2020年の間に上海で発生した経済的損失は30億ドル(約4500億円)を超えている。中国全体で見れば、地盤沈下と海面上昇による年間損失はおよそ15億ドル(約2250億円)にもなるという。
この画像を大きなサイズで見る沈没するのか?デルタ都市の未来
研究チームは、ほんの数cmの海面上昇でも、デルタ地帯にとっては致命的な結果をもたらす可能性があると警告する。
これらの土地は、農業や漁業、都市開発にとって理想的な条件を備えているが、その反面、非常に平坦で、地盤が弱く、沈下に対して極めて脆弱だ。
研究チームはこう語る。
デルタは文明を引き寄せると同時に、人間の手によって沈んでいく運命も背負っています。地盤沈下と海面上昇が重なれば、短期間でこれらの都市が水没する可能性は十分にあります
References: Nature / China’s Shanghai sinking as sea level rises faster than ever before, deltas vanish: Study / China’s double whammy: Shanghai is sinking as sea level rise is fastest in 4,000 years
















地盤も悪そうなのに基準の低い高層ビルは怖くないのか
深度6クラスは普通に発生しそうな場所なんだけどな
世界の地震地図みたいの見ると、台湾らへんまでは地震の巣だけど
上海になると大きな地震が殆ど無かったりする
上海~北京辺りの平坦な地形は断層活動の少なさを物語ってるのかもね
海面上昇もだが中国国内は最近洪水も激増してなかった?
トリプルパンチだね…
ザ・バットマンのゴッサムシティがすごい低地都市だったけど、それが現実に現れる可能性が出てきてるのか…
地盤がユルユルになって高層ビル群が傾きそう
氷床の融解による淡水の流出量が概算で3,700億トン、地下水の汲み上げによる流出量が1,000億トンだそうだ
これは海水面を約1.3ミリ上昇させる水量に匹敵する
中国が無尽蔵に出してる二酸化炭素の影響を一番受けてるのね
壁を築くんだ
地名通りです。
東京もかつて同じように沈むように地下水使いまくってたが
現在は保護し、逆に東京駅が浮かびかねないことになったっけ
今から規制したので問題ないが日本みたいに上があかーんと
いったら仕方ねえなということ聞く国じゃないし水の底に沈むまで
使いまくると思う
今でも江東デルタ地帯とでもいいましょうか、 23 区の東の方は海抜 0 メートル地帯が広がっており、他人事じゃないんですよね。 海面上昇したとき、どうすんのか海抜 12 メートルに住んでる私は興味深く政治や人の動きなどを見てます
デルタ地帯の沈降は、大体の都市の上流にあるダムによって
海に流入・補強するための土砂不足もあるらしいので
ある意味で現在の自然に逆らう形での都市計画は全世界的に見直さないとダメかもね
不謹慎だがゲームとか映画で見るような水没都市を見てみたい自分もいる
> 気候変動による海水の熱膨張
しらそん……
記事に挙がってるジャカルタも上水道の整備不足により住人が無計画に地下水を使いまくった結果、恐ろしい早さで地盤沈下が進んでるというな
もう手の施しようがなく、水没まで秒読み段階で首都移転待ったナシ状態だとか
大阪も同じで梅田の地下街は施工時期の違う区画は同じ階で深さが違ったりする
なんで地下に坂道があるねん