この画像を大きなサイズで見る古くから作られてきたパンの中にはさまざまな製法が存在するが、小石を利用して作る、でこぼこした平たいパンをご存じだろうか。
少なくとも11世紀から作られている伝統的なパンの一つ「サンギャク(Sangak)」は、なんと小石で焼き上げるという。
ペルシャ軍の兵士が起源とされる素朴なパン。その製法や歴史にせまっていこう。
小石で焼ける!歴史あるペルシャ軍発祥のパン
古くは11世紀から、ペルシャ軍発祥とされる歴史あるパンの一つ「サンギャク(Sangak)」は、全粒粉でできた薄く平たい形の素朴なもの。
現代ではイランやアゼルバイジャンの伝統的なパンと紹介されている。別名ナーネ・サンギャク、ペルシャのアーミーブレッド、ぺブルブレッド(小石パン)ともいわれる。
この画像を大きなサイズで見る見ためはまさにシンプルで、日本ではインドカレーでおなじみの窯焼きパン、ナン(ナーン)より平らだが、注目すべきはその製法にある。
実はサンギャクは、あつあつに熱した小石で直焼きするのだ。
XユーザーRainmaker1973さんも2023年に風変わりのサンギャクの製法をシェア。710万回再生されるほど話題になった。
この画像を大きなサイズで見る現代のパン職人サンギャク風のパンを再現
古くからある特殊な伝統パンに興味をもち、再現に挑戦した現代のパン職人もいる。
アメリカ・メイン州で開催された「Breads from the Hearth(薪窯でパン作り)」のワークショップでは、パン専門家が薪窯を利用してサンギャク風のパンを焼く様子を実演した。
ワークショップの主催者はパン職人であり、パン専門家でもあるマイケル・ハンソンさんとエヴァン・オルロフさん。
パン職人の家系に生まれたマイケルさんは、イギリスでパン職人として大成功を収めたのち、トルコ、ブルガリア、イタリアでパンの研究に没頭、という経歴の持ちの主。
最近はジョージア(旧グルジア)で、失われつつある古代穀物の研究と並行し、伝統的なパン職人から昔のパンについても学び、パンの本まで執筆中と、パンのことならなんでも知ってるプロ中のプロだ。
かつてペルシャ兵士が小石で焼いたパン
パンの伝承にも詳しいマイケルさんは、サンギャクを「ペルシャ軍のパン(Persian Army Bread)」と呼ぶ。
この画像を大きなサイズで見るその製法について独自の解釈を加えつつ、こう語ってくれた。
言い伝えによると、各兵士はポケットに2つか3つの石を持ち歩いており、野営地で夜を明かすとき、まず地面に穴を掘り、中にそれらの石を小山のように積み上げました。
その上で大きな火を起こし、数時間かけて石を熱した後、燃えさしを払い落とし、まだ熱い石の上に直接平らに広げたパン種を投入し、3~4時間かけてパンを焼き上げることができました (マイケルさん)
もれなく小石がついてくる石焼きサンギャク
マイケルさん考案、現代版「石焼きサンギャク」は、小石のほかに、鉄板グリルと薪窯を利用する。
パン種(パン生地)には、抽出率75~85%(小麦の75%から85%を粉にした)小麦粉を軽くふるいにかけた後、水、塩、を混ぜ合わせて自然発酵させた天然酵母(サワードウ)を使用。
伝統的な製法は、その生地を指で楕円形に広げ、熱した小石の上で焼くだけ。
だが、今回の現代版では、その小石を熱するため、まず片側に石を積んだ鉄板をまるごと薪窯に入れ、約370℃まで加熱したのち取り出す。
あとは鉄板と石の余熱だけで生地を焼く。石の上に平らに伸ばした生地を広げ焼き、途中で裏返して両面を均等に焼き上げる。この方法で、石が冷めるまでの間に数枚焼くことができたそう。
ちなみにこの焼きかただと、パンに石がくっついてしまうことも。マイケルさんは「パン1斤につき、無料で石を1個プレゼント!」と冗談めかしてコメントしていた。
ワイルドなナン風サンギャクとして再現
このパンに注目した人は他にもいる。お料理ブログ「Our Kitchen」の運営者エリザベスさんは2021年に「ペルシャ風」のディナーのために、「”ワイルドなナン”に似たサンギャク」の再現レシピを紹介。
その後、パン好きのブロガーのキャシーさんが、マイケルさんとエリザベスさんそれぞれのレシピを参考に、自身のブログ「Bread Experience」で、「ペルシャの小石パン」として実際に作ってみることに。
この画像を大きなサイズで見る現代風な材料で作った小石パン
その結果、一度目は失敗したものの、試行錯誤の末に小さめのサンギャクが作れたんだそう。
この画像を大きなサイズで見る 必要な道具
・鋳鉄製スキレット
・スキレットの底に敷き詰められる程度の量の小石
・生地を裏返したり、石を取り除く時に使うトング
・小石を熱するオーブンまたはグリル
生地の材料は、マイケルさんのレシピより現代風。膨張剤のほか、無漂白、無添加の石臼挽き全粒粉を軽くふるったものや、水、プレーンヨーグルト、小麦胚芽、海塩などを投入。
混ぜ合わせて常温で少し寝かせた後、冷蔵庫で一晩発酵させたもの。
この画像を大きなサイズで見る
この画像を大きなサイズで見る次に下準備として、食器用洗剤とぬるま湯で数回洗って数回すすぎ、煮沸消毒して一度乾燥させた川の石(約1.4kg)をスキレットに入れる。
そのスキレットをまるごとオーブンの上段にセットし、約230℃で焼き、スキレットをまるごと取り出し、中の石の上に1/5ずつ丸めた生地の一つを長方形に広げた。
この画像を大きなサイズで見る片面を 3〜5 分焼き、トングで裏返し、もう一方の面をまた 3〜5 分焼くことでやっとできたんだそう。
この画像を大きなサイズで見る焼きたての小石パンは、ペルシャ風シチューやインド風カレー、チリコンカンやスープなどと一緒に食すのがおすすめ。
この画像を大きなサイズで見るグリル野菜にもよく合うそうで、キャシーさんはカリフラワーとひよこ豆のマサラといただいた。
11世紀から続くパンの歴史と面白さ
Wikipediaによると、最古のもので11世紀の文献で言及されていたというサンギャク。実際には、もっと古くからあったものかもしれない。
この画像を大きなサイズで見る味はそのままのプレーンほか、ケシやゴマの実などをまぶしたものもあり、はちみつをかけて食されたり、子羊肉の串焼きと食べられるのだそう。
なお現代は、あらかじめ凹凸がある鉄板を使い、小石で焼いたような跡ができるよう、で焼いたサンギャクのほうが多いもよう。
いざ野営となれば、持ち歩いていた小石を使い、時間をかけてパンを焼いていたペルシャ兵たち。
シンプルな材料を使い、工夫次第でパンが焼ける。サンギャクはそんなパン作りの歴史や面白さをあらためて教えてくれる興味深い存在だ。














これは…世界中でどんなアクロバティックな焼き方をしても小麦をパンにしてしまう酵母のすごさを讃えるところか
ザンギャクに空目した(^_^;)
班ごととかそういう単位で持ち寄った石集めて加熱して焼く感じだったんかな?
インドだかネパールだかでこういうのが今でも普通にあるような
砂で焼くやつもあったよね
インドに砂で焼くパスタやポップコーンがある
面白いねぇ
石焼芋みたいな調理方法が遠い時代の離れた国にあるのは
日本には「石焼き芋」があるから、あんまり珍しくは感じないね。
石焼き芋のリアカーは見掛けないけど。
🎵いぃ~し~やあきぃ~ぱぁ~ん~ ←ちょっとゴロが悪い
イマドキはリヤカーはさすがになさそうで、軽トラかなw サムネは碁石に見えました。 きれいな石なら何でもいい感じね。 食べてみたいと思うも現地ではちょっと怖いので国内でどこかやってないかな。 調べても見つけられませんでした
スーパーとかで出してくれれば良いのにな
見切り品の挽肉とか包み焼きにして肉まん風にしても美味そう
売れなきゃ腹持ちの良い賄いになるし
日本にはスキ焼きがある
あるいは溶岩(石)焼きも
先日SNSでは焼いた小石に玉子をかけて作る料理を見たな
🪨が入ったまま客に出されるんだ
瓦そばも仲間に入れてもらえんやろか
リビアへ行ったときにサハラ砂漠の端っこで現地の人が「焼いた砂で焼くパン」をふるまってくれたことがある。ちょっと砂がジャリジャリしたけど油っ気のないナンのようで美味しかったです。
鍋もあるんだな
>石焼き鍋 (いしやきなべ)とは、秋田県男鹿市を中心に作られている鍋料理の一種。魚介を中心とした具材と味噌で作られる。漁師たちがその日獲れた魚介を浜辺の岩場で食べていたことがはじまりであり、高温に加熱した当地の石を調理に用いるのが最大の特徴である。
新潟県の粟島でやってる”わっぱ煮”みたいな物かな?
焼いた石を水の中に放り込んで加熱する、って感じで。
こういう男らしい調理法って見ていて楽しい
当時の人も今日はうまくいったとかミスったぜとか言いながら
焼いていたのだろうな
どういうシチュエーションで必要とされた調理方法なんだろうね。
兵士の野営ってことだから、
鍋釜を持った炊事班とか本格的な集団で動いてるんじゃない小規模キャンプで
とりあえずその辺にある石と焚き火で何とかした感じなんでは?
当時のペルシャ兵、料理用のでっかい石を探すのがルーチンに入ってそうやな
みんなで小石持ちよりか
鉄板とか持ち歩かなくていいから荷物少なく済むって利点有るよね
昔の人賢い
適当に拾った石で焼くと爆発することがあるから、流水の作用で脆い部分が削れて詰まった部分が残った丸石で焼くのは生活の知恵
カメラとか固定するやつ
駅前の店頭で天津甘栗を焼いてるのも見かけなくなったなぁ
石を集めて上で焚火をし、数時間かけて石を焼いてからパンを乗せて数時間かけて焼く。
余りに時間かかりすぎんか・・・?