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地熱を利用して大気中の二酸化炭素を回収する画期的な技術を開発

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(著) (編集)

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 アメリカの研究者が、クリーンな地熱エネルギーを利用して、大気から二酸化炭素を直接回収する画期的な技術を開発したそうだ。

 大気中から二酸化炭素を回収して地下に閉じ込めるといった技術は、大量のエネルギーを必要とするため、かえって二酸化炭素を排出する結果になる恐れがある。

 だがオハイオ州立大学の研究チームが開発している「DACCUS」と呼ばれるシステムは、回収のためのエネルギーを地熱でまかなうことで、クリーンかつ安全に空気から二酸化炭素を除去することができるという。

排出された二酸化炭素を集め、地中深くに貯留・圧入する技術

 地球温暖化の要因の1つは、化石燃料を燃やすことで排出される二酸化炭素だ。だから、温暖化を防ぐには、二酸化炭素を排出しないことが大切になる。

 だが私たちが活動するにはエネルギーが必要だ。二酸化炭素の排出を完全にゼロにするのは、そう簡単なことではない。

 そこで別のアプローチが考えられる。それは排出された二酸化炭素を回収して、地中に閉じ込めておくというやり方だ。

 こうした技術を「二酸化炭素回収・貯留技術(CCS)」という。だが従来のCCSは、二酸化炭素回収効率が悪く、そのせいでかえって二酸化炭素を排出するという本末転倒な結果になりかねないものだった。

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photo by iStock

地熱を利用することでCO2を回収、発電もできる

 そこでオハイオ州立大学の研究チームは、CCSのエネルギーを地熱でまかなおうと考えた。それが「DACCUS(Direct Air CO2 Capture with CO2 Utilization and Storageの略)」と呼ばれるシステムだ。

 地熱は無尽蔵に湧き上がるクリーンなエネルギーだ。DACCUSは、このエネルギーを利用して、大気中の二酸化炭素を回収し、それを地下に閉じ込める。

 だがDACCUSが優れているのは、こうした二酸化炭素をも利用してしまう点だ。地下で二酸化炭素を循環させ、地熱を地表に持ち上げる手助けをさせるのだ。

 くわえて、この循環を利用することで発電もできる。

 これがDACCUSが効率的に空気から二酸化炭素を回収できる秘密だ。

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DACCUSは二酸化炭素回収・貯留技術(CCS)と地熱エネルギーを組み合わせたもの。従来のCCSとは違い、クリーンかつ効率的に空気から二酸化炭素を回収できる / image credit:Martina Leveni and Jeffrey M Bielicki/ Eviron

実証実験でその効果を証明

 この画期的なシステムの可能性を証明するために、研究チームは米国メキシコ湾岸地域で実証実験を行っている。

 研究チームによると、メキシコ湾岸には二酸化炭素を貯蔵するのに適した地質と、DACCUSを稼働させるのに十分な地熱があり、設置すれば効率よく二酸化炭素を回収できることがわかったという。

 研究チームが目指すのは、2050年までにメキシコ湾岸のひとつの地層で25基のDACCUSシステムが稼働させることだ。それによって、この画期的な技術の可能性を示すショーケースとするのだ。

今後の課題

 だが、今の時点でまったく課題がないわけでもない。

 DACCUSを利用するには、まず最初の5年間は、工場のような排出源からの二酸化炭素を貯蔵する必要があるのだ。

 これはエンジンポンプの呼び水のようなもので、それで準備を整えてようやく空気中の二酸化炭素を回収できるようになる。

 だから仮に2025年までDACCUSを導入できたとするなら、二酸化炭素を除去できるようになるのは2030年のことだと見込まれる。

 それでも大気中の二酸化炭素を効率的に回収できるDACCUSには大きな意義がある。

 それは新しいアイデアとコンセプトを組み合わせることで、難しい目標へと近づく大切さを伝えるもので、未来の気候にとって希望となるものであるそうだ。

 この研究は『Environmental Research Letters』(2023年11月30日付)に掲載された。

References:A climate-friendly way to capture carbon dioxide in the air / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 13件

コメントを書く

  1. >地下で二酸化炭素を循環させ、地熱を地表に持ち上げる手助けをさせるのだ。
    >くわえて、この循環を利用することで発電もできる。

    これはどういうメカニズムなんだろう?
    一見エネルギー保存則を無視してるように見えてしまう。

    • 評価
    1. >>1
      逆流しないパイプと地熱で温まった気体の膨張だけでも循環が発生するし、
      地熱発電のポンプでもなんでもあると思う。

      • +1
      1. >>5
        地熱のエネルギーで循環を発生させるとすると
        循環によって地表に上がって来るエネルギー量は
        循環を起こす為に消費するエネルギー量より少なくなるでしょ。

        素人考えだと循環させる分だけ
        エネルギーがロスしてしまうのでは、と。

        • -1
  2. 地熱発電の、10トンの水をぶっ込んで熱湯1トンが戻ってくるってのを二酸化炭素でやろうというのか。

    • +3
  3. 地球の内部活動により多少なり変動の影響を受けるとはいえ、太陽光や風力と比べればはるかに安定性の高いエネルギーを無駄に捨てている事を鑑みれば、今回の記事にあるような二酸化炭素回収システムもそうだし、特に地熱発電など、地熱エネルギーをもっと積極的に幅広く活用していく事には大きなメリットと意義があると思います。
    日本のような火山大国なら尚更の事、地熱の活用に力を入れてほしいものです。
    実際に地熱の活用で地域の電力確保、農業、暖房、温泉にと上手に活用して成功している事例も実際にありますし。

    • +4
    1. >>6
      うろ覚えですが、有力な地熱発電に適した場所は温泉地と被っていて、温泉枯渇などを心配されて地域の理解が得られないとか。国立公園内にあると設置はできないとか。
      あとはそもそもコストと開発に時間が10年単位でかかるとかの問題がありますからね。普及していないのには当然理由があります。

      • +1
  4. 大量に排出され続けている二酸化炭素を地中に貯蔵するってことよね?
    どうなんだろ、地球上にある原子数は決まっていて、なにかと化合したり還元したりで日々多少の均衡はくずれるにしても、地球規模で今ある二酸化炭素を全て地中にってやり始めたら、大気のバランスが崩れたり、それによって動植物に影響がでたりしないのかしら?
    さて…??

    • -1
    1. >>7
      「石油などの化石燃料を地中から取り出して大気中に放出しているので、どこかで地中に戻そう」
      というのが発想のスタート地点になっていると思う

      • +3
  5. そもそも二酸化炭素が本当にそこまで問題なのか?って疑問が今でてるくらいですけどね。
    有益かもしれない技術が発展するのはいい事だとは思う。

    • +1
    1. >>9
      そもそもの話
      二酸化炭素排出量を金で売り買いできるという点で疑問符なんですよね

      地熱を有効利用する部分に関しては素晴らしいのは間違いないですが

      • +1
  6. 北海道で地熱発電の試掘していたら、ヒ素を含む水蒸気が噴き出してたね。

    • +3
  7. 今年の夏から人類破滅は始まるので、もう遅いっすね

    • -1

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