この画像を大きなサイズで見るほんのわずかな変化な大きな変化を引き起こすことを「バタフライ効果」というが、これに近いことが自然界で起きている。
アフリカで、ほんの小さな外来種のアリが侵入したことから、ライオンの狩りスタイルを劇的に変化させたのだ。
ライオンはこれまでのようにシマウマを狙うことがなくなり、代わりにバッファローが狙われることとなった。
小さなアリから百獣の王ライオンにつながる連鎖には、在来種のアリや木、そして象も関係している。
最新の研究で明らかになった、ケニアのサバンナで動物や植物が織りなす複雑な生態系について見ていこう。
きっかけは外来種のアリ
20世紀の終わり頃、マダガスカルの約900km東に位置するモーリシャス島に生息していた「ツヤオオズアリ(Pheidole megacephala)が、アフリカ、ケニアのオル・ペジェタ保護区に侵入した。
この外来種のアリは、そこに生えるマメ科の木(アカキア・ドレパノロビウム)が気に入ったようで、この木に住みつき始めた。
困ったのは、そこで暮らしていた在来の「シリアゲアリ(Crematogaster)」だ。
この木とシリアゲアリは持ちつ持たれつの関係にあり、アリは美味しい蜜と隠れ家を提供してもらう代わりに、木を食べようとする動物に噛みつき、ギ酸を放出することで木を守っていた。
この画像を大きなサイズで見る在来アリが追い出されたことで象が木をたくさん食べてしまう
シリアゲアリのガードマンとしての働きぶりは確かなもので、彼らの何倍も大きな巨大な象がやってきても、その鼻に群がっては撃退した。
ところが、よそ者のツヤオオズアリに追い払われてしまうと、木は誰からも守られなくなった。
結果的に象たちは気兼ねなく樹木を食べられるようになり、木が食べられるペースは5~7倍にも上がった。
こうしてケニアからアリと共生関係にあったアカキア・ドレパノロビウムの木は激減することになる。
この画像を大きなサイズで見る木が少なくなったことでライオンの身を隠す場所がなくなる
これはライオンにとっても困ったことだった。
彼らは狩りをするとき、この木に身を隠して獲物に忍びよった。ところがそれがなくなってしまったために、足の速いシマウマを狩れなくなってしまったのだ。
この画像を大きなサイズで見るライオンは足の速いシマウマの代わりにバッファローを狩ることに
そこで目をつけたのが、もっと足の遅いバッファローだ。
その結果、2003~2020年にかけて、ライオンの獲物となったシマウマは67%から42%に減少し、その代わりにバッファローの犠牲は0%から42%に増加した。
米ワイオミング大学の動物学者ダグラス・カマル氏らが『Science』(2024年1月25日付)で発表した研究では、次のように説明している。
地球上でもっとも広範囲に生息し、生態系に大きな影響を与えている侵略的外来種であるヒツヤオオズアリの広がりが、生態学的な連鎖反応を引き起こし、ライオンにとって主要な獲物である動物の狩りの成功率が低下していることが明らかになった
小さなアリが引き起こした生態系の変化
バッファローにとっては気の毒なことだが、幸いにも”今のところ”、保護区で生きるライオンの個体数に変化はないようだ。
だが今後はどうなるかわからないとカマル氏は語る。
百獣の王ライオンといえど、バッファローは手強い相手だ。それを狩るにはシマウマよりも骨が折れるし、下手をすると反撃されて命を落とすこともある。
それがいずれライオンの個体数を減らさないとも限らない。
この画像を大きなサイズで見るだが将来的なライオンへの影響はさておき、今回の研究は、生態系がいかに複雑におりなされ、さまざまな生物が目に見えない形で関わっていることを教えてくれる。
ファウナ&フローラ・インターナショナルの生態学者メレディス・パーマー氏は、第三者の立場から次のようにコメントする。
この研究は、生態系がいかに複雑であるかを示してくれました。1本の糸を引っ張ると、全体が反応するのです
生き物同士が複雑な関係でつながっており、ほんの小さなきっかけで、その連鎖は変化していく。
だが自然は自浄作用が働くこともあるし、生物たちは適応するために自らのスタイルを変えていくこともある。
今後ケニアのサバンナの生態系がどのような形になっていくのか、見守っていきたい。
References:Disruption of an ant-plant mutualism shapes interactions between lions and their primary prey | Science / Invasive ant causes chain-reaction, sparing zebras from lions in Kenya / written by hiroching / edited by / parumo













こういう変化も含めて自然な生態系よね
乱れたから悪い、ではない
>>1
これによって肉食動物が減ることで草食動物が増え、農作物への被害が急増してそれが政治的不安定につながっても同じセリフが吐けるならそうなんだろうな
>>1
それは何を「悪い」と考えるか次第かと。
今回のケースでは現状ライオンの数は変化無しとのことだけど
シリアゲアリやアカキア・ドレパノロビウムは追いやられてるから
「悪い」と見なすこともできる。
>>1
変化が当たり前はそうだが、その変化が自然レベルで、それこそ数千年スパンで移行していくならばわかる
しかし、人間が傲慢や不注意によって自然に対して引き起こす変化は、この話のように数十年程度で劇的に変化させてしまう
そしてそのことは人間のように自分たちで自然環境を造り変えられない動物たちにとっては死活問題でしかない
>>1がそうってわけじゃないけど、
人間も自然の一部だから何もしなくて良いって論調よく見るが、だから?って思うわ。
職務放棄した中間管理職みてーなこと言うなよって。
>>1
熊が人里に降りてきて人間が襲われるのも自然だから仕方ないし、ヒアリやセアカゴケグモが日本で大繁殖しても自然だから仕方ないよねって言いたいんだね
>>1
生物資源が被害被ってるから人間にとっては悪いよ
>>1
他の生物もコンテナ船乗ったり、車乗ったり、飛行機乗ったりするなら、
「人間も自然のうち」で良いと思うのよな
>>1
まぁ、人間だって自然の一部と思えるなら、人間だけに都合よく自然は変化してくれないよね。
>>1
移入生物の多くはヒトが持ち込んでいるので、いわゆる「自然な生態系」ではないよ。
ワイが大量に繁殖したら日本はどんなことになると思う
風が吹けば桶屋が儲かる並の連鎖反応だな。タイトルだけ見ると「外来種のアリが草を食い尽くしてシマウマが移動したのかな」としか想像できなかったよ。
うわぁ・・・凄いね
こんなシンプルで私にも分かりやすくてうぉ!?ってなったニュースって久しぶり
そもそもしょっぱなのライオン写真の睫毛に、ライオンって睫毛こんなあるんか!って驚きからスタートしたよ
風が吹けば桶屋が儲かる
シマウマの生存数が上がることでも別の影響があったりもするんだろうなぁ興味深い
凄いバタフライエフェクトだ
生態系を蔑ろにしてる人はほんとこういうの無神経。
特に釣り人。全員がとはいわんけど一番ひどい連中の一角だと思う。
そうなんだよね
生態系って玉突き事故になるんだよ
だから安易に人間に害が有るからって一種に何かしようって対策は正直怖い
生態系におけるピタゴラスイッチだな。
そのうち人間にも同じことがおこるから
>>11
今まさに進行中かも…….
🦓「命拾いしまうました」
バッファローともなるとオスの強力な顎がより効力を発揮するのだろうか
狩りに向かう群れの雌雄バランスや支配構造にも変化あったんでしょうかね
外来種が入ってしまうのは
人間が介在するだけじゃないだろう
意図せず自然にそれが起こることもあるのでは
>>19
そういうのは「外来種」ではなくて「生息範囲の拡大」とよぶ
そういうのは突然広がるわけではなくて、数世代。数百世代を経てその地域に侵入してくるから、自然淘汰に至る過程も緩やか
ライオンも仕方なく獲物を変更したとはいえ
シマウマとバッファローじゃ難易度全然違うだろうな
狙われたバッファローもえっ!?ってなってると思う
>>21
『2003~2020年にかけて、(中略)バッファローの犠牲は0%から42%に増加した。』だものね
ちなみに私は0%にえっ!?ってなった
自然界でまったく犠牲が出ないなんて信じられないもん
象の環境破壊力が凄まじい
根こそぎ食べつくしちゃうんだな
サバンナに外来種の侵入を呼び込んだのは異常な気候変動かもしれないと・・やはり人は愚かな生き物
これは人がわるいの?外来アリを持ちこんだのが人か?
なんという、風が吹けば桶屋が儲かる