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ユリウス・カエサルの名が刻まれた2000年前の鉛弾が発見される

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(著) (編集)

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 「ブルータス、お前もか」などの特徴的な引用句で知られる古代ローマの文筆家であり野心的な政務官だったユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)の名と未知の都市の名前が刻まれた鉛の弾がスペインで発見された。

 投石器から発射されたと思われるアーモンドのような形の鉛弾からは、2000年以上前の内戦を成功させた未来の独裁者の大儀を当時のスペイン住民が支持していたことがうかがえるという。

内戦を繰り返し永久独裁官となったユリウス・カエサル

 紀元前58年から50年のガリア戦争で、ユリウス・カエサルはローマ軍を率いて勝利をおさめたとされている。

 新たに獲得した権力に固執したカエサルは、紀元前49年1月10日にルビコン川を渡ったのは有名な話だが、そのとき最大のライバル、グナエウス・ポンペイウスはカエサルの行為は事実上、内戦に等しいと明言した。

 カエサルの内戦(紀元前49年から45年)は、イタリア、ギリシャ、エジプト、アフリカ、スペイン、バルカン半島を巻き込み、ヨーロッパじゅうに広がった。

 紀元前45年3月17日の最後の戦闘はムンダの戦いとして知られていて、スペイン南部のアンダルシア地方で起こったとされる。

 ポンペイウスの兵士が何万人も殺され、カエサルが勝利してローマに凱旋した。

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ユリウス・カエサルの彫像 photo by Unsplash

カエサルの名前と未知の古代の町が記された鉛の弾

 このユニークな鉛の弾を分析したところ、スペインでの戦闘の詳細が明らかになった。

 例えばこの弾に刻まれた文字は、『Zephyrus』誌に掲載された研究によると、カエサルの内戦記録には登場したことのない古代の町の名を示しているという。

 これら文字が刻まれた弾は、専門家たちの間では亀頭刻印として知られている。

 大きさはおよそ4.5×2cmで、重さ71g。鋳型に溶かした鉛を注いで成形する。鋳型の両面にはIPSCA、CAESという文字が刻まれていて、それができあがった弾に刻印された。

 一部が変形しているのは、おそらくこれが発射されたたとき、硬いものに衝撃を与えたせいだろう。

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古代の町「IPSCA」とカエサルの名「CAES」の文字が刻まれているのがわかる / image credit:Javier Moralejo Ordax 他、Zephyrus (2023)

 IPSCAは、カエサルとポンペイウスの内戦に関与した古代都市のことを指しているのはほぼ間違いないと専門家は主張するが、IPSCAに言及したスペインの戦闘に関する文献はない。

 この鉛の投石弾が、ローマ時代のムンダの場所だとされる現在のモンティーリャの町近くで発見されたことから、IPSCAはカエサルの内戦の最後の決戦に関連している可能性が高いという。

紀元前1世紀には、こうした亀頭刻印がたくさん作られました。具体的なメッセージを短い単語で伝えるのにとても便利な道具だったからです

 スペイン、マドリッド自治大学の考古学助教授、ハビエル・モラレホ・オルダックス氏は語る。

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カエサルの名が刻まれている鉛の弾 / image credit:Javier Moralejo Ordax 他、Zephyrus (2023)

IPSCAの町がカエサルを支持していたことの現れ

 この特別な投鉛弾に刻まれたメッセージは、政治的なプロパガンダとカエサル軍への激励を意味していると思われ、つまりIPSCAの町がポンペイウスではなくカエサルを支持していたことの表われだという。

 カエサルの名が刻まれた投鉛弾は、スペインではほかにひとつしか見つかっていない。

 ハエン県で発見されたものは、CAE/ACIPEと読める。これは、ラテン語で〝くたばれ、カエサル〟という意味で、ポンペイウス軍から敵へのメッセージのようだ。

 カリフォルニア大学サンタバーバラ校のローマ史家、ロバート・モルスタイン=マルクス氏は、カエサルの略称について研究著者の言っていることが正しければ、これはポンペイウス軍の射手が使用した投石弾に初めて登場したものということになるため、この発見は大変に興味深いと言っている。

 IPSCAの住民は、ポンペイウスの息子たちと戦うことにした敵方に対して、カエサルへの忠誠を公言したことになる。

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カエサルの名と古代の町「IPSCA」の文字が刻まれていた鉛の弾 / image credit:Javier Moralejo Ordax 他、Zephyrus (2023)

 ほとんどのスペインの先住都市はポンペイウス軍に忠誠を誓っていたため、この小さな投石弾は歴史家にまったく新しい重要な情報をもたらしてくれたことになる。

 一方で、IPSCAはカエサルと同盟を結んでいたようで、おそらくカエサル軍のためにこうした投石用の鉛弾を製造し、投石部隊も提供していたのかもしれないと、モラレホ・オルダックス氏は述べた。

 最終的に、IPSCAの町はスペインでのカエサルの決定的な勝利を助け、それが歴史的な独裁者の登場、ローマ共和国の崩壊、ローマ帝国の台頭までの一連の出来事につながっていった可能性がある。

References:2,000-year-old bullet found with Julius Caesar’s name on it was likely used in civil war / Lead sling bullet inscribed with Julius Caesar’s name found in Spain / written by konohazuku / edited by / parumo

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この記事へのコメント 10件

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  1. 英語でよくある「自分の名前のが書いてある銃弾が自分を殺しにやってくる」という言い回しや、銃弾に敵の名前を書くという迷信はこの時代にはまだなくて、戦神のご加護を得る的な方面だったのかぁ
    文化伝統っておもしろいね

    • +3
  2. 🚚「い~~しやきぃ~いもぉ~~~~~ やきいもぉ~~」

    • 評価
  3. 昭和にエアガン用の6ミリBB弾で
    梵字が印刷されてるのがあったな。
    メーカーはたしか トイテック。
    何に使うための物かは不明。

    • 評価
  4. スレタイ見なかったらオムライスの未完成3Dモデルって答えると思うw

    • +1
  5. パルナス パルナス モスクワ~ の味ぃ~~♪

    • -1
  6. 投石機というから石しか飛ばさないのかと思ってたけど、鉛弾も撃つんですね。
    汚物や動物の死骸も投げると聞いた事はあったけど、鉛弾と言えば大砲のイメージでした。
    中々興味深い記事だと思います。

    • +1
    1. >>10
      この場合は、攻城用の大型のものではなくて、手にもって振り回して使う皮の帯だと思う。
      どっちも日本語では投石器。

      • +2
      1. >>11
        これサイズ的にバリスタかオナガーの弾じゃない?

        • 評価

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