この画像を大きなサイズで見る「軍隊アリ(グンタイアリ)」という名が示す通り、彼らはとても攻撃的で獰猛な生き物だ。
だがニュージャージー工科大学の昆虫学者が注目するのは、このアリのもう1つの才能だ。グンタイアリは生まれつきの建築家なのである。
大軍をなして行進する彼らは、進路上に大きな隙間があると、自らの身を挺して仲間のために橋やハシゴを作り上げる。
しかも、そうした行動は、群れ全体がまるで1つの脳のように機能することで意思決定されている。
イザベラ・ミュラトール氏は、11月に開催された「アメリカ昆虫学会」で、個々は小さな脳しか持たない軍隊アリが、集団的知性で橋をかけるコストとメリットを判断していることを明らかにしている。
そこから得られたヒントは、ロボット工学に革命をもたらす可能性もあるという。
集団の知能を結集して効率的に橋を作る軍隊アリ
中米や南米、アフリカなどに生息する軍隊アリ(グンタイアリ)は、長い隊列を作って行進し、集団で獲物におそいかかる獰猛なアリだ。
そうした恐ろしさにばかり目が行きがちだが、じつはそれ以上に注目すべき力を持っている。彼らは集団の知能を結集させた優れた橋を作ることができるのだ。
彼らは、木の葉や枝の隙間といった難所に遭遇すると、仲間同士で組体操でもするかのように橋やハシゴをかける。すると、ほかの仲間たちをはその上を歩いて向こう側へと渡っていく。
ニュージャージー工科大学の昆虫学者、イザベラ・ミュラトール氏は次のように説明している。
働きアリは隙間に自分たちで連なって、その上をほかの仲間に歩かせます。基本的に、彼らは仲間が楽になるよう、あるいは普通なら渡れないような場所を通るために、近道を作るのです(ミュラトール氏)
軍隊アリは、こうした建築能力を駆使することで、回り道をして大変な思いをしたりせず、より効率的に狩りができるようになる。
だが生きている橋は、代償をともなうものだ。自らの体を挺して橋の一部となったアリは、一時的に狩りに参加できなくなる。
つまり彼らの建築行為には、メリットとデメリットがあるのだ。そして驚いたことに、その損得を集団的知性で判断しているらしいのだ。
この画像を大きなサイズで見る最小限の体で最大の利益を得る
こうした軍隊アリの習性を知るために、ミュラトール氏は彼らの行進ルートに障害物を置き、その様子を撮影・分析を試みた。
そして明らかになったのは、軍隊アリは「最小限の体で、最大の利益を手にできる場所に橋をかける」ということだ。
さらに、彼らにとっての”損益分岐点”も特定された。
つまり橋をかけることを正当化できるくらい大きいが、それでも橋になる仲間はそれほど多くなくて済むくらいの隙間の広さがわかったのだ。
しかも彼らはこうした判断を、まるで分散化された脳のように、群れ全体の協力を通じて行なっている。1匹1匹の脳はちっぽけなものでも、それを合わせることで、適切な判断を下す力を手に入れているのだ。
これについてミュラトール氏は次のように説明する。
軍隊アリは、分散化された集合知能プロセスを通じて構造物を作ります。つまり、個々のアリは、感覚からの入力に基づき、行動方針を定めた一連のルールにしたがっています。これにより、事前の計画やリーダーからの命令がなくても、建築物を作れるのです
この画像を大きなサイズで見るアリの終端的知性がロボットに技術革新をもたらす
こうした軍隊アリから得られた知見は、ロボット工学の分野に革命をもたらす可能性がある。
ジョージア工科大学のデビッド・フー教授は、今回の研究は軍隊アリの集団的知性に新たな光を当てているという。
彼は、個々のアリを「大きな動く脳の中にあるニューロン(神経細胞)」に例え、「アリは本当にわずかな脳の力で、これらの問題を解決できるのです」と話す。
ロボットの研究者たちは、すでにアリの研究から判明した群れ行動を、自己組織化ロボットのアルゴリズムに応用している。
「ロボットパーツをバケツでぶちまけると、そのロボットが自分自身を組み立てて、大きな問題を解決する。こうしたことは、長い間ロボット工学の大きなチャレンジでした」とフー教授は言う。
軍隊アリの集団的な意思決定を応用することで、多種多様なタスクに動的に対応できるスワーム(群れ)ロボットを開発できると期待できるそうだ。
References:Robots could learn to coordinate like army ant hunting parties | Popular Science / Army ants use collective intelligence to build bridges. Robots can learn from it : NPR / written by hiroching / edited by / parumo
















「アイ,ロボット」で観たような場面
男塾名物 万人橋
>>2
そこはファラオスフィンクスの「甲冑軍隊蟻」を出してほしかった
最初から橋役にならずにサッサと渡りきるアリも居たね。
橋役は命を落とさないのかな?
宇宙のどこかにはアリを進化させたような、人類とは全く姿が違う知的生命がいるかもしれない
結局、アリたちは何を手掛かりに橋を作り始めるかどうかを決めているのだろう。右往左往してる周囲のアリの多さとかなのだろうか。
>>5蟻はフェロモンを出しながら餌を探すんだけど、餌を見つけた蟻は別のフェロモンで道しるべをつけながら巣に帰る。後続の蟻はそれを頼りに歩くので道ができる。フェロモンは時間が経つと蒸発して消える。なので、沢山蟻が歩いた道は最も特定の(例えば餌があるよ)フェロモンが強くなる。橋を架けるのも特定のフェロモンが関係してるんじゃないかな?仮定の話だけど、じゃあ何で橋のフェロモンを出す判断をしたのかが謎になるかな。
>>19
小3の国語の教科書に載ってたね
そのアルゴリズムの中身を教えて欲しいのだが
>>7
そのアルゴリズムを見つけ出したり導き出すのが大事って話だと思うよ。
実際に研究されているし…
ちなみに鳩の群れは60年ほど前にアルゴリズムが見つかっていて内容が「仲間がいれば側による。近すぎたら離れる」というものだった。
簡素な電気回路を積んだ複数のロボットの実験だったんだけどね。実験を公表したら生物学者が飛びついたんよ(当時は鳩の群れにリーダーは存在するか議論されてた)
軍隊というか、群体アリか
結構な隙間にも掛ってるよね、最初どうやってかけるのか動画で見てみたい
>>8 好きやで
仲間というか兄弟だね
つまり最前線の兵士の判断で全体が動くのか。しかも判断するやつの損害と利益の評価が正確とか、機能的過ぎる。
>>11
生命主として全体的な群体として生存しているから可能な事で、
個人に意思がある人間社会では無理な奴だな
>「アリは本当にわずかな脳の力で、これらの問題を解決できるのです」と話す。
勘違いしている
蟻は小さいから脳が小さいけれど、蟻を人間サイズにしたら脳の容量は人間と同等かもしれない
>>14
「脳化指数」とよばれる計算式を当てはめると身体が小型な動物ほど
身体体重にしめる脳の割合は増えていく。昆虫も人間と比較すると脳化指数は高い傾向にある
ただ、脳の生命維持や生存に関係する部分は基本的に縮小しにくい
あるいは生存戦略に特化するとと考えれば、小さな動物ほど脳化指数が高いのは辻妻があう
>>14
誰も(記事も)比率で大きいか小さいかの話なんかしていないのに・・・
勘違いしているのはあなただ