この画像を大きなサイズで見る発掘調査用のドローンが、イラクの田舎にある全長19kmの運河を見つけた。その上に奇妙な形をした構造物が建てられていて、発掘した考古学者たちは当初、変わった形の珍しい神殿だと思っていた。
ところが、実はこれは4000年前に古代シュメール人が建造した”干ばつ対策装置”、いわゆる農業ハルマゲドン(アルマゲドン)回避装置であることがわかった。
イラク南部、現在のナーシリーヤの町近くにあった古代都市ギルスは、紀元前3000年頃からシュメール人の支配下にあり、シュメール文明の重要な都市の一つだった。
戦争と農業の神ニンギルスに捧げられたこの遺跡で見つかった構造物は、初期メソポタミア社会の宗教的、政治的な歴史を物語っている。
神殿と考えられていた謎の構造物は革命的装置だった
大英博物館による最近の古代都市ギルスの発掘調査で、1920年代には、異様な形状の神殿だと解釈されていた謎めいた構造物のことが明らかになった。
ギルス・プロジェクトのメンバーは、この興味深い構造物は、実は文明を救うための4000年前の革新的な装置だったと発表した。
この画像を大きなサイズで見るほかに類を見ない干ばつ対策装置であることが判明
紀元前4500年頃から紀元前1900年頃までのメソポタミア(現在のイラク)南部で栄えたシュメール文明は、世界最古の文明の一つとされ、都市国家を形成し、農業を中心に発展した。
この地域は「文明のゆりかご」とも呼ばれ、世界初の文字である楔形文字の使用、法典の制定、複雑な宗教体系の確立、数学や天文学の進展など、多くの文化的・技術的革新が生まれた。
大英博物館によると、この”装置”は、農業に使うために水を遠くへ運ぶための水路なのだという。
イラクで大英博物館の考古学者と協力している建築家で、保存活動家のエブル・トルン氏は「歴史上、今日までこのような例はありません。まさに、ほかに類を見ないものです」と語る。
トルン氏によると、もっとも驚くのは、このような灌漑技術は、18世紀になるまで出現しなかったと、これまで専門家が考えていたことだという。
ところが、古代シュメール人は、運河が干上がるのを防ぎ、農業ハルマゲドンを回避するための干ばつ対策装置を、とっくの昔に発明していたということになる。
独特な機能を持つ「崩落防止橋」でもあった
古代シュメール人は、世界初の文明や文書の出現に関わっている。文明が拡大し、人口が増えるにつれ、生存を持続するための水により依存するようになった。
水の確保の問題は、チグリス・ユーフラテス川から運河へ水を導き、人口密集地にある井戸や貯水池に供給することによって解決された。
プロジェクトのリーダーで、考古学者のセバスチャン・レイ博士は説明する。
運河が次々と干上がって、泥だけになっていくのを人々は目撃したのでしょう。これは単なる橋ではなく、干ばつ、そして崩壊を防ぐ建造物だったのです。
文字が刻まれた石板が、水危機とそれを回避するために奮闘した彼らの最後の試みを物語っています
この画像を大きなサイズで見る神々が立ち上がり、去っていった日
古代シュメールの文献には、豊穣と水の神に捧げられた生贄と神酒のことが細かく記載されている。
神の助けを求めるために動物の生贄が捧げられ、栄養を与える象徴として、水やビールのような液体を注ぐ儀式が行われた。
こうした儀式は、神殿の日常行事や主要な祭祀に不可欠なもので、神の厚意をつなぎとめ、シュメール人と神々との間の調和を確立するのが目的だった。
ところが、紀元前2000年頃、どういうわけか神は、シュメール人たちの祈りに応えてくれなくなった。
運河や井戸が枯れていくのを目の当たりにしたギルスの人々は、ふたつの相称的な泥レンガの構造物を設計、建築せざるをえなくなった。
長さ40m、幅10m、高さ3.3mのこの構造物は、相対する外向きの構造物が、カーブする運河に面しているのが特徴だ。
世界最古の橋の発掘
ギルス・プロジェクト研究チームは、ナスル村近くでドローンを飛ばし、この救命装置が19kmにわたる運河のところにあることを確かめた。
水路にまたがるように建てられているため、世界最古の橋と言われている。
これまでの世界最古の橋は、トルコのウルファ(かつての古代都市エデッサ)にあるキャラバン橋(Jisr al-Hajar Hajirah)だとされていて、これは紀元前850年頃にさかのぼるものだ。
シュメール人のこの奇妙な橋は、長い運河を幅5mの水路に導き、研究者が言う”ベンチュリ効果“(流体の流れの断面積を狭めることで、流速を増加させると、圧力が低い部分ができる)という現象を引き起こした。
この流体力学は、18世紀になるまで専門家によって正式に説明されていなかった。
この水路は、ギルスに最後に住んでいた人たちが建設したもので、彼らは、農業ハルマゲドンを回避するための最後の手段として、行政首都ラガシュを含む、遠く離れた下流の農地に水を供給しようとしたのだ。
紀元前2000年の気候変動によって、流域社会が栄えていたメソポタミア川のこれまでの流れが変わってしまった。
つまり神に見捨てられてしまったわけだが、それでもシュメール人たちは、創意工夫を総動員してこの遺構を造り出したのだ。この発見は、新世代の水力技術の誕生を意味している。
References:The world’s oldest bridge is being preserved in Iraq | British Museum / Sumerian Anti-Armageddon Device 4,000 Years Older Than Believed | Ancient Origins / written by konohazuku / edited by / parumo
















記事には具体的にどうやって水を融通したのかは書いてないな
ベンチュリ効果によって遠く離れた行政首都ラガシュを含む、遠く離れた下流の農地に水を供給したと書いてあるが、具体的にどのように水を水路なり河へ導いたのかは記事には書かれていない。
水の経路でも記述があれば、と残念だ。
農業アルマゲドン回避装置なんて仰々しい言葉で飾られているが、何書いているのか理解できない
一部分5mに川幅を狭めたからとっても、流量が増えたわけじゃないのだから灌漑の役に立たねえ
高低差の少ない灌漑用水路では特に水流に変化がないと土砂は均等に溜まっていく。一定間隔で配置して流速に変化をつけ堆積物を巻き上げることで水路が浅くなるのを防ぐための構造物じゃないかな。
>>3
ブラタモリで言ってた渦巻きね!
要するに橋の土台?復元図だとそう見えるが
ここらへんにエデンの園があったんだろうなぁ
なるほどね。
つまり旱魃で運河の水位が下がって上流の水圧が下がっても、ベンチュリー効果で下流の圧力を低くして上流の水を吸い上げ、結果として遠くまで水が届く、という仕組みか。
さすがシュメール人パネェ。
> 発掘調査用のドローンが、イラクの田舎にある全長19kmの運河を見つけた。
うーむ。まだまだ色々見つかるもんだな…
Google Earthやドローンで簡単に解明しそうだが
木々とかに埋もれてんのか
>>10
最後は人間による目視やしそれでも見落としはあるだろうからね
まだまだ色々見つかるんじゃね?
>>10
砂漠地帯は砂が天敵
保護してもくれるけど、隠してしまう
△「農業ハルマゲドン」→○「農業アルマゲドン」(※「agricultural armageddon」の訳は「農業ハルマゲドン」の方が一般的の様だが、本記事では「農業アルマゲドン」の方が多いので。どちらを用いるにしても一方に統一した方が良いと思う)
祈りが届かない、神に見捨てられた…からの本領発揮感
神頼みを辞めて、激変する環境や災害に知恵で立ち向かった痕跡か
たくましい。かっこええ
ほんまシュメール人頭良すぎて宇宙人が文明を伝えた説もちょっとあり得るかもと思っちゃうわ。
なんかぼんやりしてて何を伝える文章なのかよく分からなかったな
翻訳だからかな?
要はありえんほど大昔に水を引いたり溜めたりする巨大な装置をシュメール人が作ってた、でおkそう?
具体的な事が書かれていないので憶測になるが、ベンチュリ効果は細くなった部分で負圧を生むから、そこに接続する水路に対して吸引力が発生する。
構造的にそうはなっていないように見えるが、これで平地に無理やり水を引っ張る水路なんかを作ったっていう主張じゃないかな。
シュメール人が”ベンチェリ効果”を知っていたとしたらそれは驚愕の凄いことだが、それを灌漑に活用した手段がこの記事からは読み取れない。
もしこの遺構が記事通り”ベンチェリ効果”を狙ったものだとすれば、一番流速が早まり かつ 圧力が高まるクビレ中央部から別な導管を引き出し、それを遠くの目的地に放出するという構造をとるはず。
この水路のINとOUTは、ベンチェリがあろうが無かろうが流量も流速もほとんど変わらんですよ。