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ISSの宇宙飛行士が船外活動中に工具バッグを落としてしまい、宇宙を漂う様子がとらえられる

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(著) (編集)

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 宇宙にロマンを求めるスカイウォッチャーたちだが、いつも星々や銀河に夢中というわけではない。今彼らの間で最もホットな話題は、宇宙を漂う「工具バッグ」だ。

 2023年11月2日、NASAの宇宙飛行士ジャスミン・モグベリ氏とローラル・オハラ氏が、国際宇宙ステーション(ISS)の船外で作業をしていた時、うっかり工具バッグを落としてしまった。

 それは今、まるでISSを先導するかのように、地球軌道の宇宙遊泳を楽しんでいるという。その様子は、2023年11月11日午後7時15分(現地)にプエルトリコの地上からはっきりと撮影されている。

船外活動であらやだうっかり、工具バッグの落とし物

 なんでそんなものを、よりにもよって宇宙で落としてしまったのか?

 2023年11月2日当時、ISSに長期滞在しているジャスミン・モグベリ氏とローラル・オハラ氏は、船外で太陽電池アレイの修理をしていたという。

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船外でメンテナンス作業中の宇宙飛行士、ジャスミン・モグベリ氏とローラル・オハラ氏 / image credit:NASA TV

 その時、うっかりバッグを紛失。それが宇宙空間を漂っている様子が、船外のカメラによって発見された。

 だが、バッグなしでも特にミッションに支障をきたすことはなく、ISSに衝突する可能性も低いため、そのまま放置されることになった。

 欧州宇宙機関「ESA」のメーガン・クリスチャン氏は、バッグが落下する決定的瞬間をXに投稿している。

 彼女によると、日本の富士山の上を漂うバッグを最後に目撃したのは、モグベリ氏と同じくクルードラゴン宇宙船運用7号機「Crew-7」のメンバーである、古川聡氏だったそうだ。

 ちなみにアメリカ宇宙軍は、バッグを正式に分類し、「58229/1998-067WC」との名称を与えている。

 またハーバード大学天体物理学センターの天文学者ジョナサン・マクダウェル氏によると、それは今、415×416キロメートルの軌道で地球の周りを回っているという。

Astronaut Tool Bag caught on video (11/11/2023) SAC

双眼鏡や望遠鏡で工具バッグを見ることができるチャンス

 NASA的には「クルー・ロック・バッグ」と呼ばれる工具バッグは、およそ6等級の明るさであるという。太陽系の惑星なら、天王星より少し暗いくらいだ。

 肉眼ではなかなか見えないかもしれないが、双眼鏡さえあれば、自分の目で観察するチャンスはあるという。

 この世にも珍しい”天体”を目撃するには、ISSのスケジュールを確認しておくのがいいだろう。

 そして、その軌道を数分前からじっと観察するのだ。今ならバッグはISSの5~10分くらい前に同じルートを通過していると考えられる。

 ただし、それがそこにあるのはこれから数ヶ月の間だけだ。やがてバッグは落下しはじめ、2024年3~7月のどこかの時点で大気圏に突入し、燃え尽きると予測されている。

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宇宙での落とし物は他にも

 宇宙にうっかり落とし物をしてしまった宇宙飛行士は以前にもいたようだ。

 例えば、2008年11月、NASAの宇宙飛行士ハイディマリー・しは、ISSの太陽電池パネルの修理をしようとした時、工具バッグを落としてしまった。

 それはその2ヶ月後、プエルトリコ人の男性によって目撃された。

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ステファニション=パイパー氏が2018年に落とした工具バッグ / image credit:NASA TV

 だがもし、地球軌道には今現在も料理で使われるようなヘラが漂っていると言ったら信じるだろうか?

 それは2006年、スペースシャトル・ディスカバリーによる「STS-121ミッション」でのこと。NASAの故ピアーズ・セラーズ宇宙飛行士は、ヘラを片手にヒートシールドを修理するねばっとした補修剤を塗っていた時、うっかり手を滑らせた。

 噂によると、セラーズ氏は「あのヘラ、お気に入りだったんだ。ほかのヘラには内緒だよ」と語ったという。

References:Lost tool bag from spacewalk caught on video / Astronauts dropped a tool bag during an ISS spacewalk, and you can see it with binoculars / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 27件

コメントを書く

    1. >>3
      燃えたあとは消える訳じゃないので、微細な粒子になって雨とともに降ってくるよ。少なくとも体には良くない。

      • -5
      1. >>15
        それを言い出したら、この地球へは常に年間何千何万トンという規模で微小隕石やデブリが大気圏突入してるんだから今更なんだよ

        • +6
        1. >>18
          今更とか言うなよ
          人為的と自然的では同じじゃないんだから

          • -6
  1. 久野かおりの月の砂漠を彷彿するシーンだ

    • 評価
  2. 落下防止のコードとか無いんだろうか。
    いずれ落下するとは言え、あまり頻発すると
    宇宙ゴミとして他の衛星にぶつかるリスクも増すよね。

    • +10
  3. 某現場猫
    何を見てヨシ!って言ったんですか?

    • +2
  4. きっちり識別して名前付けるNASAの仕事っぷりほんと好き

    • +4
  5. この時はまだ落とした工具バッグが一つの国を滅ぼす事になるとは誰も気付いていなかった。

    • +9
  6. 秒速7.7kmでカッ飛んでる物を漂ってるって言うのはなんか変な感じ
    同じ速度のISSからはそんな風に見えるんだろうけど

    • +7
  7. 工具箱が流れ星になるとき
    DIY系のお願いなら御利益ありそう

    • +7
  8. 高所作業車なら重大事故だが宇宙は笑って済まされるの?

    • +3
    1. >>13
      済まされないよ。この手のミスは確かけっこうなお叱りを受けるはず
      そして重大インシデントの遠因になる可能性もあるから、NASAがデブリとして番号をふったのよ

      • +6
  9. 人工衛星だって飛ばし続ける要因がなければ墜落するので、そのうちおいて大気圏で燃え尽きます。地上に隕石として落ちてくるものだって、大気圏超えるまでにめっちゃ燃焼されて大きさを無くしてるんで

    • 評価
  10. フラットアース提唱者が見たら脳卒中を起こすような記事ですなw
    何でも地球の上(真っ平な地上)には透明のドームの様な天蓋が被せてあるとかで
    宇宙空間に人類は行けないんだそうですw

    • 評価
  11. デブリ増やして下らんジョーク言えない程度には罰則与えろ

    • +1
  12. これはいかん
    ヘルメットを被って工具激突に備えねば…

    • +1
  13. 宇宙でもやってることは結構アナログなのね
    むしろモコモコの宇宙服着て作業するから地上よりも色々なところでクオリティ下がってそう

    • +1
  14. 春から夏にかけて燃えちゃうのか。
    まあ、ゴミはゴミだしその方がいいんだろうけど。

    • 評価
  15. 軌道要素はNORADが確認しているだろうから大気圏突入迄は監視可能だな。
    それよりもロシア側モジュールの維持管理は出来ているのだろか?
    いい加減さには定評のあるお国だから心配しかない。

    • 評価

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