
今年7月、米テネシー州の駐車場でキャンピングカーが燃え、周りの車も巻き込んで、計4台が全焼する火事が起きた。
キャンピングカーの隣にSUVを停めていたモゾさん一家は、命こそ助かったが、火の回りが早く動かせなかったSUVは全焼し、積んでいた荷物も焼け焦げ絶望的な状態に。
だがまもなく、唯一無傷だったものが一家の希望となった。それは車内にあったクーラーボックスに守られたその中身だ。
外側は火と煙でボロボロだったが、中の食べ物や氷、それに糖尿病のクリスさんの命綱であるインスリン注射が入れた時のまま、ちゃんと冷えた状態で保たれていたのだ。
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Heavy-Duty Water Cooler Left Unscathed After Car Fire
駐車場で隣の車から出火。巻き込まれ自分の車が全焼
今年7月23日、アメリカのテネシー州ナッシュビル市にあるリサイクルショップ「グッドウィル」の駐車場で、計4台が全焼する激しい火災が起きた。停めていたキャンピングカーから出火し、周辺の車に燃え移ったのだ。

image credit:@brittanymozo/tiktok
そのうちの1台、いわゆるもらい火にあたる形で全焼したのが、クリス・モゾさん一家のSUVだ。家族は車に乗っていなかったため、命は助かった。とはいえ、ギターや工具、服、キャンプ用品に至るまで、車に積んでいたもの全てを失った。
そこにはクリスさんの貴重品もたくさんあった。
その日、クリスさんは子どもたちとキャンプに行く途中でこの駐車場に寄り、たまたま問題のキャンピングカーの隣にSUVを停めた。それがこんなことになるとは気の毒な話だ。
さらに悪いことに、クリスさんの保険はこのような火災は対象外。出火元のキャンピングカーの持ち主も賠償金を払わなかった。
なおナッシュビル消防によると、そのキャンピングカーは通常のキャンピングカーではなく、持ち主が自身で改造したものだったそうだ。
大事な薬をしっかり守ってくれたクーラーボックス
これから楽しいキャンプに行くはずが、急に車が燃えて大事な物まで失うなんて。一家のショックは計り知れなかった。だが悲惨な中にも一つだけ無傷なものがあった。それは車内にあった頑丈なクーラーボックスだ。
コストコで買ったそのボックスは、パッと見は周囲と同様、煤や煙で黒くなり中身など期待できなかった。ところが、蓋を開けるとこのとおり!

image credit:@brittanymozo/tiktok
まるで火事などなかったようにそっくりそのまま、すべてが無事でちゃんと冷えていた。糖尿病を患うクリスさんは、キャンプ用の食べ物や氷のほかに、つねに冷やしておかなければならないインスリン注射をそのボックスで保冷していた。

image credit:@brittanymozo/tiktok
クリスさんによると、命綱になるこの薬の値段は日本円で数十万相当になる。その貴重な薬がちゃんと守られていたのだ。
クーラーボックスのメーカーが新品を贈呈
クリスさんの妻のブリタニーさんがこの出来事をTikTokでシェアすると、驚愕した人たちからたくさんのコメントやいいねが殺到。さらにうれしいことに、このクーラーボックスのメーカー、LIFETIME(ライフタイム)から、新品のクーラーボックスや他の製品を贈るという申し出が。

image credit:@brittanymozo/tiktok
一家を励ます心優しい人々や親切な会社の対応にクリスさんも思わず感動。命を救ってくれたクーラーボックスを「神からの贈り物」と呼び、今後もLIFETIMEの製品を買うだろうと語っている。
ちなみにLIFETIME社のクーラーボックスは、日本のコストコにはないが、Amazonで購入可能(52Lで29,500円)でそのキャッチコピーは「熊が乗っても壊れない」だ。
保冷専用のはずが、耐火金庫みたいな役目を果たしたクーラーボックスにみんな度肝を抜かれたようす。
ただこれはおそらくレアケース。一般的なクーラーボックスが高温に耐えるとは限らないので従来通り適切な環境で使用しよう。
にしても駐車場で車がもらい火なんてめったになさげだし、国によって違うかもだが何もしてないのに車を燃やされてもあきらめるしかないとは切なすぎる。
例えば日本の場合、火元の車の持ち主から補償されないもんなんだろうか。それともドライバーそれぞれの車両保険によるのかな?
References:distractify / tiktok / tiktok / insideeditionなど /written by D/ edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
クーラーボックスは火にも強いのか
下手な金庫顔負けやな
2. 匿名処理班
コールマンのスチールベルトクーラーの伝説として語られる事はあったけど話半分に聞いてた
メーカーは違えどホントだったんだね
3. 匿名処理班
LIFETIME社はすごい宣伝になったね
数十万円の薬もすごい
4. 匿名処理班
ありがてぇー
キンキンに冷えてやがるっ!
5. 匿名処理班
これはガチで簡易金庫に使えそうな
泥棒もまさかクーラーボックスに貴重品が入ってるとは思わんだろし
密閉されてるから水害にも強いはずだし
6. 匿名処理班
断熱を侮ってはいけない。
7. 匿名処理班
もちろん断熱性能はあるから、あとは難燃性の素材だったら普通のケースよりは中身を守ってくれるだろう。アイスクリームの天ぷらみたいなもんだ
8.
9. 匿名処理班
地味にアメリカ医療業界の闇といわれるインシュリンネタががが
10. 匿名処理班
ポチりました(´・ω・`)耐火金庫代わりになりそう
11. 匿名処理班
釣り用に購入検討しよう
12. 匿名処理班
民法第709条の賠償責任は、故意や重大な過失がなければ、失火の場合は失火責任法により適用されません。もらい火は自分持ちです。
13. 匿名処理班
正直クーラーボックスなんかより他人の車全焼させて賠償せずに済む仕組みのほうが気になる
14. 匿名処理班
中身が無事だっただけでなく、ちゃんと冷えてたってのが凄いね
15. 匿名処理班
>>5
言っとくけど、中身に保冷材や氷が入ってたから燃えなかった
中身が貴重品だけなら燃えるからね!
16. 匿名処理班
クーラボックスすごい
けど、賠償もされず、保険も適用されず、糖尿病の薬が数十万円という容赦ない社会構造が怖い
17. 匿名処理班
>>12
マジですか…被害者なんの落ち度も無いのにひでえ
18. 匿名処理班
車内の焦げ方見ると
すぐに消火されたみたいだから
どうなのかな〜とか言って真似しちゃダメだよ❓
19. 匿名処理班
>>3
アメリカって医療費がすごく高いことはカラパイアで何度か記事になっているからご存知だとおもいます。インスリンもムチャクチャ値段が上がってるらしい。 2023 年で一か月分が平均 375 ドルで 1000 ドルに達する場合もあると出てます。最近の記事が見つけられませデしたが、2012 年の記事で日本では「年間自己負担額は4〜13万円」だそうです。皆保険制度とか医療費補助とかいろいろあってのお値段でしょうね。ってことで、ちょっと盛ってそうな気がしないでもないですが結構なお値段のようです。
20. 匿名処理班
>>12
糸魚川の時に初めて知って絶句した
あれは国の援助が出たけど……
21. 匿名処理班
車両火災は知らんけどとりあえず火災保険には入りなされ
共済なら保険会社より掛金安いぞ