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人間の心臓組織から9種のマイクロプラスチックを発見

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(著) (編集)

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 マイクロプラスチックは、直径5mm以下の微小なプラスチック粒子や、紫外線や波などで分解されたプラスチック製品の小さなかけらだ。

 地球上のいたるところに存在し、食品や飲料水を通じてマイクロプラスチックが人間の体内に取り込まれることがこれまでの研究から明らかになっている。

 今回、これから手術を受ける心臓病患者の心臓を調べてみたところ、そこから9種類ものマイクロプラスチックが発見されたそうだ。

体内に取り込まれるマイクロプラスチック

 マイクロプラスチックは直径5mm以下と微小なため、食べ物や飲み水などを通して、現代人は1年に3万9000~5万2000個も口にしているという。

 その証拠に、私たちの血液便といったところから、マイクロプラスチックが実際に見つかっている。特に小さいものは脳内にまで流れていくことが、マウス実験で明らかとなった。

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心臓から9種のマイクロプラスチックが検出される

 今回、中国、首都医科大学の研究チームは、そんなマイクロプラスチックが心臓やその周辺の組織にもあるのかどうか確かめている。

 調査対象となったのは、心臓病の患者15人の心臓組織や血液だ。彼らが手術を受ける前後に組織サンプルを採取し、最新のイメージング技術や走査電子顕微鏡で分析した。

 その結果、手術前と手術後のどちらの心臓組織からもマイクロプラスチックが見つかったのだ。ただし、すべての心臓組織から見つかったわけではない。

 左心房付属器、心外膜脂、心膜脂肪組織からは、ポリメタクリル酸メチル(醤油など調味料容器や仕切り板に使用されるプラスチック)の微小粒子を発見した。

 他にもペットボトルや衣類に使用されるポリエチレンテレフタレートや、様々な用途に利用されているポリ塩化ビニルも発見された。

 合わせて9種類のマイクロプラスチックが発見されており、最大のものは直径184マイクロメートルだった(人間の髪の毛の太さの2~3倍くらい)という。

 さらに恐ろしいことに、血液中のマイクロプラスチックについては、手術の前後で種類や直径が変わっていた。

 このことは、まさに手術の最中にマイクロプラスチックが体内に入り込んだだろうことを示しているという。

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photo by iStock

大量生産からわずか1世紀で地球上に広まったプラスチック

 マイクロプラスチックは、南極の氷から北極の雪まで、地球の隅々まで存在している。大量生産されてからわずか1世紀で、プラスチックがこれほど普及したのは驚異的なことだ。

 現在、世界では1分の間にトラック1台分のプラスチックごみが海に投棄されているのだそうだ。そのせいで、約1400万トンものマイクロプラスチックが海底に眠っていると推定されている。

 地球のプラスチック汚染は、今私たちが直面している最大の環境問題の1つとされている。世界中の国々がその削減に取り組んでいるが、残念ながら今のところ状況は悪化する一方だ。

 「マイクロプラスチックの混入が手術に与える影響や、内臓に進入したマイクロプラスチックが人間の健康に及ぼす潜在的な影響を調べるため、さらなる研究が必要である」と、研究チームは指摘する。

 この研究は『Environmental Science & Technology』(2023年7月13日付)に掲載された。

References:Detection of Various Microplastics in Patients Undergoing Cardiac Surgery | Environmental Science & Technology / Scientists find nine kinds of microplastics in human hearts/ Thousands Of Microplastics Discovered In Human Heart Tissue For First Time | IFLScience / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 59件

コメントを書く

  1. プラスチック自体は樹脂のもあるけど
    それを劣化させないために配合させたあらゆる物質があってそっちは有害なのも多い
    まだ人体にどんな影響が出るのか誰も分からない問題であり、最悪人類滅亡のトリガーかもしれない。
    それでも利益を最優先にする人類がプラ規制することは無理だろうね。

    • +13
    1. >>2
      商標でテフロンとも呼ばれるフッ素なんかもそうですね
      有毒性については利害関係なども影響して賛否が別れていますけど
      使用を禁止している国もありますね

      • +1
  2. 現在マイクロプラスチックが原因とされる理由で即死したという話を聞いたことはないけど
    致死量って判明してんのかな

    • -2
    1. >>5
      毒性は恐らくプラスチックの種類によって違うと思う。どんな添加剤を使ってるかで。

      ただここで気を付けないといけないのは、人体から検出される異物はマイクロプラスチックだけではないし、それらの毒性も研究はほとんど手付かずだということですね。

      • +1
    2. >>5
      マイクロプラスチック自体には特に毒性は無いけど、有害物質を吸着して体内に入った場合は害になるかもしれないとか。あとはプラスチック自体が細胞を傷つけるとか。実際のところ人体にどれだけの影響があるかどうかはまだ不明らしい。

      • +2
  3. もうどうしようもない所まで来てるな
    生殖機能に障害出るって話もあるし、海と関わってる生活環境を持ってる生物はかなりの割合が汚染されて絶滅へ加速してるだろ

    • +7
  4. 直径5mmのプラスチックは普通口に入ったら気づくんじゃね。。

    • -5
    1. >>7
      記事中でも書かれているように
      手術によって混入した可能性もあるよ

      • 評価
      1. >>21
        それは環境問題じゃなくて医療事故だなあ

        • -2
    2. >>7
      >>8

      「最大のものは直径184マイクロメートル」
      記事読もう。

      • 評価
      1. >>30
        お前もよく読め。
        「最大のものは直径184マイクロメートル」のものが見つかったのは調査対象である「心臓病の患者15人の心臓組織や血液」であって、食べ物や飲み物など、口から入るものに関しては言及されてないぞ。

        • 評価
  5. >マイクロプラスチックは直径5mm以下と微小なため、食べ物や飲み水などを通して、現代人は1年に3万9000~5万2000個も口にしているという。

    思ったより全然でかかった

    • +2
    1. >>8
      実はマイクロメートルなのでは…と思うけど表記はμmなんだよね
      ちなみに5μm=0.005mm

      • +3
    2. >>8
      マイクロプラスチックの定義としては5mm以下だけど人体に入りこむようなサイズはμmなんじゃないかな。
      mmサイズじゃそのまま便で排出されるだろうし。

      • +1
  6. 脳や心臓までプラスチックが入っても直ちに影響はないってことは、SF作品でよくあるマイクロマシンやナノマシンも実現可能ってことだな。微細な物体が体内に入り込んでいる危険性を訴えるための研究で、微細な物体を体内に入れても機能する可能性が見えてくるとはおもしろい。

    • +6
    1. >>9
      つまりマイクロプラスチックを回収するマイクロマシンを開発すれば解決するのでは?

      • +2
  7. プラスチックの代替品ができないと止まることは無いでしょう。温暖化でさえ止まらないんだから。

    • +3
  8. そりゃあ有るでしょ
    コストの問題だろうけどプラスチックは結局製品から全然外れて無いし
    途中の生物には申し訳ないが最終的に自分達で回収して終わるんなら良い帰結だと思うよ

    • -1
  9. こういう記事読んでから俺は米を冷凍するタッパーをガラス製に変えた
    フライパンもテフロンじゃなくて鉄製にしたいが高くてできてないんだよなあ

    • 評価
    1. >>16
      化学繊維はやめて、
      ペットボトルも捨てないと!

      • -1
    2. >>16
      多分無意味だと思うよ?
      しゃもじもほぼプラスチックだしなんなら水道管もプラスチックで出来てる
      さらにガラスだってマイクロプラスチックレベルで砕けるしこの世の加工品全ての物質がマイクロサイズに砕けて体内に侵入する

      • +1
  10. 研究者の研究中なモノを門外漢が商売化
    いつものパターンになる

    • +1
  11. うーん
    こういうのは埃や砂と変わらんぞ?
    人工物だから何か悪いと思ってるみたいだが。
    特に分解しにくいものは安定してるってことだから砂と変わらん

    • +2
    1. >>19
      確かに毒素的な心配は無いけど
      体内の各部細管を詰まらせそう
      それもその不具合の症状が表面化してそれでもしばらくは判明が遅れそう

      • 評価
    2. >>19
      日本国内の各地の水道水から基準値を超える発がん性の懸念されているマイクロプラスチックの一種でもあるPFAS(フッ素化合物)が検出されており、原因が不明な事から問題になっています
      フッ素化合物はテフロン加工フライパンやファストフードの包み紙などにも使用されていますが、人体への安全性を考慮して使用を禁止している国もあります
      近年は日本人の大腸がんを発症が増加傾向にある事の要因のひとつではないかとも懸念されています

      • +1
  12. 中国のチームが研究してるのが興味深い。
    結果次第では中国の海洋投棄に歯止めがかかる?

    • 評価
  13. 模型野郎だけれど…きっと自分も汚染されているのだろうなあ…

    • 評価
  14. どう体に悪影響なのか一切説明がない
    なんとなく体に悪いという印象を刷り込みしてる最中
    ダイオキシンと同じ

    • -2
  15. 待って手術中に入り込む可能性のあるマイクロプラスチックって何由来?
    プラスチックの粉振りかけて手術してるわけでもないよね?

    • +1
    1. >>31
      断言はしかねますが、例えば手術用のサージカル手袋はポリ塩化ビニル(PVC)がつかわれている製品もあり、PVCもマイクロプラスチックの一種ですね
      他にも輸血用のバッグ、注射器のシリンジ、点滴用具、等々、プラスチック製品が使われているものは多種多様にあるのではないでしょうか

      • +2
      1. >>35
        なるほど…やっぱり保管中も劣化して粒子剥がれ落ちる状態になっちゃうんでしょうか…こわい…

        • 評価
  16. 脳にも行ってるんだよね。
    最近流行りのアルツハイマーや鬱病、ブレインフォグなどの一部はマイクロプラスチックが原因かも。

    • -3
  17. 血管内に存在するということは胃や腸から吸収?
    それとも麻酔とか予防接種とかの注射から侵入?
    キャー :(´・ω・)ω・`): コワーイ

    • 評価
    1. >>34
      ナノサイズのシリカや炭素、チタンなどは肺や鼻腔から血管内に入り込むらしいのでプラスチックも同じような経路で入るのではないでしょうかね。血管内に入り込む異物はプラスチックだけじゃないんですよね。

      • +1
  18. プラスチックが世の中に出回るようになって何十年も経っている。人体に悪影響があるならば今頃年寄りは全滅しとるよ。

    • 評価
  19. 歯ブラシの本体やプラ製のカトラリー等から発生してとっくに口に入ってると思う

    • +1
  20. 最終的にすべてプラスチックで3Dブリントしても心臓として使えるのか?

    • 評価
  21. 最近みた記事で、プラ容器に入った水をレンチンするととんでもない量のマイクロプラスチックが水に溶け込むらしい
    プラ製のケトルなんかもそうかもしれないね
    人体の影響は分からないけど、良いことはないだろうから少し意識した方がいいと思う

    • +1
  22. でも元気で長生きしてる人はいくらでもいるわけで。
    そんなのいちいち気にしてられない。
    これまでわからなかったことが、技術が発達して知ってしまっただけ。
    環境汚染の改善をつきつめれば、人間の生活を原始時代に戻すしかない。

    • -1
  23. まあ、プラスチックは色々なものに適合するから人間のなかに入っても平気かも?

    • -1
  24. そのうち身体組織がすべてプラッチックに置き換われば宇宙空間にも適応できる可能性がワンチャンあるのでは!?(白目)

    • 評価
  25. その辺りの海で適当に透明のコップに海水を汲んでルーペで見たら無数のマイクロプラが確認できるよ。

    人類は地球から見たらゴミやな。殺し合いはするは地球は壊すわ。人類は不要だわ。

    • +1
  26. 重大な被害があるならとっくの昔に公害みたいになってるやろ

    • -1
  27. そんなこと言うなら、めちゃくちゃ小さい砂とかも入っていると思う
    人体に害(もっと言うなら自然界に元々有る物に比べてより大きな害)が有るかどうかが重要なのであって、人工物かどうかは本来関係ないはず

    • 評価
  28. 先日、こんな記事を読みました。

    >アメリカのブラスカ大学リンカーン校で土木環境工学科の博士課程に在籍するカジ・アルバブ・フセイン氏らの研究チームが、「規制当局に承認されたプラスチック製の食品容器を電子レンジで加熱すると、膨大な数のプラスチック粒子が放出される」という実験結果を発表しました。
    こちらナノレベルだそうなので、目にも見えないサイズですが、体の小さな幼児等に影響が大きいと書かれていました。

    これだけプラスティック製品が日常生活に浸透している中、全てを避ける事はできませんが、せめて家で食べるものを電子レンジで温めたり加工したりする容器はプラスティック製のものを避けようと思い、幼い幼児がいる子供達にも伝えました。

    • +1
  29. 最もマイクロプラスチック出してる、衣服を禁止で!

    • 評価
  30. 体への影響が解らないからなぁ。
    大きいプラなら海洋生物に悪影響なのは知ってる。

    • -1
  31. マイクロプラスチックは砂と比べてどの程度有害なんだ?
    「小さい粒で、安定した物質で、その辺にたくさんある」という条件では砂も同じだと思うんだが。

    • -1
  32. プラスチックの便利さが増える余裕を作った人口と
    プラスチックで亡くなる数のどっちが多いんだろう

    プラ並みに便利で廉価な代替え品を作り出しても
    普及してやっと発見できる危険性はきっとあるんだし
    人間はひたすら新しい技術を探し広めていくのいいんだろうなあ

    • -1
  33. ペットボトル飲料飲むしそもそも購入した肉や魚がプラスチックに包まれてるし排除するなんて無理。
    よって気にしないことにする
    死ぬときゃ死ぬ

    • -1
  34. ネットで見た事やけど、新品未開封の飲料ペットボトルの中にすでにマイクロプラスチックが浮遊してるっての見たことあるな、ペットボトルで飲んでる人は体内にいれてるって事やから子供の頃から…ってなるよね…もしその記事が本当ならさ…あと、海にあるマイクロプラスチックの大半は洗濯した衣類の繊維のプラスチックが排水で海にいくらしいね…化学繊維の服やペットボトルは企業が儲けのために辞めないよね…自然を壊すある意味、破壊行為だよなぁ…

    • 評価
    1. >>59
      でもお前もプラスチック製品使ってるじゃん(笑)

      • 評価
  35. つまりマイクロプラスチックは体由来の成分という事だな!さぁ!プラスチック製品をじゃぶじゃぶ使おう!

    • -1
  36. マイクロプラスチックの問題が言われ始めて随分経つし、それだけ取り込まれて、多くの人が研究しても健康にはっきりと悪影響を及ぼしてる確証が未だに見つからない問題をそこまで気にする必要があるのか疑問だなぁ。
    有害物質を多く含むマイクロプラスチックならそりゃ害あるだろうけど、正直、有害物質を含む塩を舐めたら害がありますよ!みたいなそりゃそうよってレベルの話な気がするし。

    • -1
  37. プラスチックって原料は地中から湧き出てきた自然由来の成分なのに、不自然なものとして扱うのって違和感。不法投棄みたいなのは肯定し無いけど、マイクロプラスチックみたいな微細な問題で壊れる程自然は弱く無いやろと思ってしまう。
    自然界ってのは元々生き物を害する物質山程存在してる世界だし。

    • -1
  38. 人類がプラスチック使い始めて約70年…。1世代25年で、25、25、20年。余裕で3世代たってますね。細胞の置換で常に流入と排出してるはずだから、蓄積しそうな場所は脳ぐらいか。これ、若年層には害がほぼ無いと考えて良いのでは?

    • -1
  39. これだけ経ってまともな害が見られないなら気にしなくて良さそう

    • -1

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