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「ボクはここにいるよぅ」NASAのコマンドミスで再び迷子になったボイジャー2号から信号をキャッチ

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(著) (編集)

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 太陽系を離れ、長きにわたり星間宇宙を旅しているNASAの探査機「ボイジャー2号」だが、つい先日ちょっとしたトラブルがあった。

 NASAが地上からのコマンドをミスってしまい、通信が完全に途絶してしまっていたのだ。

 スタッフが何度かコンタクトを試みるも返事はなし。音沙汰なしになってから1週間、さしものNASAもお手上げだったところ、ボイジャー2号から信号を検知、無事を告げる連絡があったそうだ。

 「ボイジャー2号の”心臓の鼓動”を確認できた。探査機は生きている!」とNASAのスタッフから喜びの声が上がった。

コマンドをミスし、ボイジャー2号が通信途絶

 問題は2週間前に起きた。地上から送るコマンドをミスってしまい、ボイジャー2号のアンテナがそっぽを向いてしまったのだ。

 アンテナは地球からたった2度ズレただけだ。だがボイジャー2号はすでに太陽系を飛び去っており、地球から199億キロ先のはるか彼方の星間宇宙を旅している。

 こうした深宇宙からの電波は、「ディープスペースネットワーク(DSN)」という宇宙通信ネットワークでキャッチするのだが、その大型アンテナをもってしても、もはやボイジャー2号の声が届かなくなっていた。

 NASAのスタッフはどうにかボイジャー2号にこっちを向いてもらおうと、何度か命令を送ってみたのだが、いずれも失敗。

 2号自体はまだ無事で、どうにか連絡を取ろうと声を出し続けていたはずなのが、NASAはどうしてもそれを聞くことができないでいた。

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image credit:NASA/Wikimedia Commons

ボク、ここにいるよぅ…ボイジャー2号からの小さな信号をキャッチ

 ところが先日、そんなボイジャー2号からのか細い声が地球に届いたのだ。8月1日、NASAのジェット推進研究所から、次のような喜びのツイートされている。

ボイジャー2号の”心臓の鼓動”を聞くようなもの。予想通り、ボイジャー2号がまだ電波を送信してることを確認しました

ボイジャー2号にアンテナを戻すことができるのか?

 ボイジャー2号がひとまず無事であるということがわかったわけで、ひとまず朗報なのだが、まだ完全に安心なわけではない。

 最大の山場はこれからの数日だ。

 これからNASAは、ボイジャー2号にアンテナを戻すよう命令を送信する予定だ。

 だが2号は地球から遠く離れたところにいる。命令が届くまでには18.5時間かかり、さらに2号の返事が届くのもそれから18.5時間かかる。

 はたして、アンテナの修正がうまくいくかは、やってみなければわからない。

 もしもやはりアンテナを元に戻せないようなら、さしものNASAもお手上げだ。

 すべてが一巻の終わりなわけではないが、ボイジャー2号が自動でアンテナの向きを地球にリセットする、10月15日まで何もできないことになってしまう。

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星間宇宙を旅する双子探査機

 双子の探査機ボイジャー1号と2号は、1977年9月と8月に打ち上げられた(予定が延期されたため1号の方が後だ)。

 両者はそれから数十年かけて太陽系の惑星を観察しながら旅をつづけ、ついに太陽圏の果てに到達した。

 ボイジャー1号は2012年8月に太陽圏を突破し、とうとう星間空間に進出。ボイジャー2号もまたその後を追い、2018年11月に太陽圏を離れた。

 現在、ボイジャー1号は地球から238億キロ向こうの宇宙を旅しており、地球からもっとも遠くにある人工物となっている。

 NASAによれば、1号と2号に搭載された原子力電池は少なくとも2025年までは持つだろうという。それから先は、ボイジャーたちに残された燃料と電力次第ということになる。

 ちなみに彼らは有名な「ボイジャーのゴールデンレコードのコピー」を携えている。

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ボイジャー2号にゴールデンレコードを設置するNASAのスタッフ(1977年8月4日) / image credit:NASA, File

 これは地球の音を録音したもので、日本語のあいさつやの尺八奏者による音楽も収録されている。宇宙のどこかにいるかもしれない異星人へ向けたメッセージだ。

 なお、ボイジャー2号はわりと迷子になりがちで、2020年3月中旬にも通信ができなくなったことがあった。その時は7ヶ月音信不通になった後で無事に返事をしてくれたのだが、はたして今回はどうなるだろうか?

References:NASA hears signal from Voyager 2 spacecraft after mistakenly cutting contact / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 26件

コメントを書く

  1. むしろまだ地球から操作可能なことに驚く。
    当時の技術力凄いな。

    • +28
  2. 彦星と織姫「私たちよりも短いな」

    • 評価
  3. (‘A`) .。oO( はぁ…地球に帰りたいょ… )
    ノ(ヘ_ヘ

    • +2
  4. 月着陸以降のNASAは予算と人的資源に随分苦労してるようだな

    • -2
  5. >問題は2週間前に起きた。地上から送るコマンドをミスってしまい、ボイジャー2号のアンテナがそっぽを向いてしまったのだ。

    へー…人間だからミスはあるよな
    なんともロマンあふれる旅だな
    これだけの長き旅、長い距離、ライブ中継とかあればいいのに

    • +3
  6. 別の記事だと、向きのリセットを定期的に自動で行うようになっていて、次は2023年10月15日実行と見たけどそれより早く戻れるかもしれないのか。

    • +1
    1. >>8
      初見で見た時はすごい感動したんだけど、当時の世界情勢の雰囲気を感じながら初見でまた見たい。
      絶対無理だけど。ボイジャーが帰ってくるというアイディアすごい好き。

      • +1
  7. 自分と同い年かい!
    物心付いた時はまだ木星の辺りにいたかな

    • +1
  8. 後続機作る可能性が有るなら今度は自力で地球の方へアンテナ向ける機能が付くんだろうな
    双方でやれればトラブル減らせるし

    • -5
  9. たしか、「その時」がそろそろ来るころだよね
    この話は、思い返すといつも切ない気持ちになる

    • +2
  10. 間違った操作をした場合でも自動で復帰できるようになっているのが凄い

    • +8
  11. この健気なことよ…
    ポアンカレ理論でもトポロジー理論でもいいから
    いつか、後ろからただいまって帰って来て欲しいww

    • +4
    1. >>13
      または拾った宇宙人が
      「ポイ捨てあかんよ!」って返しに来る。

      • +3
    2. >>13
      そんでゴールデンレコードの内容が地球外のものに書き換えられてるんだ

      • +5
    3. >>13
      閉じた宇宙論が正解ならね でも、その頃には地球なぞ跡形もないかも

      • +1
  12. 定期的にリセットされるようになっているんだ
    優秀なプログラムだな
    流石当時のNASA

    • +6
  13. 実は迷子ってのはカバーストーリーで、SCP-1000-JPのように……

    • 評価
  14. 遠い未来の行く末を見てみたいものだね、いつか恒星かブラックホールの重力に捕らえられて吞み込まれるのかな

    • +1
  15. 将来の人類がボイジャーを捕獲して戻り、記念館に展示される未来もあるといいな

    • +2
  16. 宇宙線の問題で外宇宙に炭素生命体が旅立つのって結構難易度高くて、そのせいで無数にいるそれぞれの星の宇宙人たちが出会うことができないなんて説があるよな
    どっかの星系の知的生命体が捕獲できる範囲に辿り着かないかなぁ
    そんでその惑星で大ニュースになって万博的なので月の石どころじゃない展示のされ方して欲しい

    • +1
  17. 異星人へのメッセージがバトルシップみたいになる可能性も

    • 評価
  18. 地球から最大出力で修正コマンドを送ったら完全復活したらしい。
    やはりパワー……!! パワーは全てを解決する……!!

    • +2
  19. アメリカ東部夏時間8月4日午前12時29分
    オーストラリア・キャンベラにあるDSNで通信を確立

    • +2
  20. ボイジャー2は、打ち上げ直後からメインの送信機が使えなくなってて
    ずっと補助の送信機を使ってる、とか言う話を聞いたんだ。

    • 評価

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