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おやすみなさい、お疲れ様!火星探査機「インサイト」が永遠の眠りについた模様

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(著) (編集)

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 4年間にわたり、黙々と火星の調査を続けていたNASAの火星探査機「インサイト」がついに永遠の眠りについたようだ。

 火星を舞う大量の塵がソーラーパネルを覆ってしまい、エネルギーの供給を絶たれ、活動限界が近づいていることはわかっていた。

 今年11月、これが最後になるかもしれない火星の画像が送られてきたのは前回お伝えしたとおりだ。

 インサイトは12月15日の通信を最後に、18日には地球からの呼びかけに応じなくなったという。

ついに終わりの時を迎えた火星探査機「インサイト」

 12月20日、NASAのインサイト公式Twitterには1枚の画像と共に、次のようなメッセージが投稿された。

残された電力はギリギリ、これが本当に最後の画像になるかも。でも心配しないでね。

ここでの時間は生産的で穏やかなものだった。もしもミッションチームと話し続けられるのならそうするけど、そろそろ行かなくちゃ。応援ありがとう!

 NASAのブログによると、インサイトは12月18日には地球からの呼びかけに応じなくなっていたという。

 最後の通信は12月15日のこと。残された力を振り絞って何をしたのかは不明であるそうだ。

 今後ミッションチームは再度インサイトとの通信を試みるが、もし2度連続して失敗した場合は、ミッション終了が正式に宣言されるとのことだ。

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火星に到着したインサイトが最初にとった自撮り(2018年12月撮影)。機体はまだピカピカだ / image credit:NASA/JPL-Caltech

計り知れないインサイトの功績

 火星探査機インサイト(正式名称「Interior Exploration Using Seismic Investigations, Geodesy and Heat Transport」 )は、これまで数々の成果をあげてきた。

 火星に着陸したのは、2018年11月のこと。当初予定していた活動期間は1火星年(地球での約2年間)だったが、インサイトの目覚ましい活躍ぶりに、ミッションを延長して2022年末まで頑張ってもらうことになった。

 インサイトの主な任務は、地殻・マントル・コアといった火星の内部を調査すること。そのために地震計で「火震(火星の地震)」を追跡した。地面の揺れによって発生する波の形とタイミングは、火星の内部構造を知るヒントになる。

 インサイトが火震を計測するまで、火星で本当に地震が起きるのかどうかも不明だった。だがインサイトは地球外で史上初めて地震を検出し、その後も1300回に渡り火震を計測してくれた。

 こうした発見により、火星地層の組成と構造について理解が深まった。それは火星の歴史や、そこに生命が存在しえたかどうかなどを解明する重要な手がかりとなる。

 史上初めて磁力計で火星の磁気信号を検出したことや、これまででもっとも包括的な火星の気象データを収集したことも、インサイトの大きな成果の1つだ。

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インサイトの作業イメージ図 / image credit:NASA/JPL-Caltech

 また、2021年12月に検出されたマグニチュード4の火震は、のちに隕石の衝突によるものと判明し、地下に隠されていた氷の層を発見するきっかけとなった。

 NASAは、このインサイトの活躍を「氷の大当たり」と呼んでいる。

 インサイトの主任研究者であるブルース・バネルト氏は今年初め、ミッションチームは予定していたことをほぼすべて達成できたと語っている。

 おかげで火星の現実の姿が理解されつつある。「火星は今やただの謎ではなく、実際に生き生きと息づいている惑星です」とバネルト氏。

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火星に到着したインサイトが最初にとった自撮り。(2018年12月撮影)。機体はまだピカピカだ / image credit:NASA/JPL-Caltech

さようならそしてありがとう、インサイト!

安らかに、リトルランダー!インサイトのミッションは、4 年以上にわたって火星の地震、隕石の衝突、および火星での独自の科学を検出した後、終了しました

これらの先駆的な発見を可能にしたチームにお祝いと感謝を申し上げます

ソーラーパネルの塵を除去できない理由

 NASAの技術力を集結させた探査機が、たかが塵やホコリごときで動作不能になるとは解せない人もいるかもしれない。

 だがNASAによれば、それは理由あってのことなのだという。

 もしソーラーパネルに積もった塵やホコリを除去する装置を搭載したとすれば、インサイトは複雑で重く、またコストも大きくかさんでしまう。

 それよりも予定されたミッション期間(当初は1火星年。しかもこれは2倍に延長されている)を十分に稼働できるだけのソーラーパネルを搭載するのが合理的だったのだそうだ。

 これまでミッションチームは、データを保存し、節電のためにシステムの多くを切ったりと、インサイトの稼働停止に備えてきた。

 だが、それは再びインサイトを目覚めさせるためのものではない。突風が吹いてソーラーパネルの塵が吹き飛ばされる奇跡もあるかもしれないが、可能性は低いだろうという。

 今はインサイトに「さよなら」と「ありがとう」を伝えよう。

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2019 年 4 月 25 日に火星での日没を撮影したインサイト / image credit:NASA/JPL-Caltech

References:NASA Retires InSight Mars Lander Mission After Years of Science / NASA InSight Mars lander goes quiet : NPR / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 22件

コメントを書く

  1. なるほど、ワイパー的な装置をつけて無理に延命しても
    得られる成果よりコストの方が大きくなっちゃうんか。

    いつか火星に人が到達した暁には
    この子を見つけ出して起こしてやってほしいと思う。
    埋まってなければ・・・・

    • +29
  2. そして○年後…
    インサイトの塵を払って助け合って共に活動できる新型探査機が火星に到着、2機のこれからの活躍に乞うご期待!

    • +24
  3. お休み&お疲れ様でした!インサイトに敬礼(`;ω;´)ゞビシッ

    • +19
  4. そのうち地球外に捨てたゴミを送り返されるぞ

    • -8
  5. 未来の滞在員が火星を放浪する時の便利アイテムとして待ってるんだ…
    火星の人の映画ででマーズパスファインダー君が出てきた時はニコニコしたもん。

    • +12
  6. 未来の宇宙博物館みたいなところに、回収されて「宇宙開発初期の探査機」みたいに展示されるかもと思うとロマンを感じるな

    • +7
  7. しかしこれ見るとオポチュニティが14年動いたのすげえな

    • +14
  8. ガードレールの黄色い反射板(視線誘導標)についてる
    クルクル回って掃除するやつ。あれ搭載してたらいいのに。

    • 評価
  9. 回収せえよwwww美化しとらんで、ゴミになったんだから地球から回収専用機でも送り飛ばせ

    • -15
    1. ※11
      仮に回収できる日は来ても後1000年はかかるし
      その時は俺ら世代ところか何十世代も先のことだ
      急いだところで簡単じゃねえぜ

      • +3
      1. ※17
        現在のNASAの予定では2040年頃に有人火星ミッションを目指している

        • 評価
  10. ハヤブサの時もそうだったけども、こんなに無機質丸出しな見た目なのに、
    つい生き物のように見てしまって、最後の時はほろりと悲しい気持ちになるのはなんでなんだろうねえ。。。

    • +16
    1. ※14
      任務を完遂して土星に散っていったカッシーニも忘れ難い。

      • +9
    2. ※14
      ロゼッタとフィラエもいいぞ。ハヤブサの前日譚みたいで熱いし

      • +5
  11. 人類が生き残っていて科学が死んでなければ
    必ず再会できる
    それまでゆっくり休んでな

    • +9
  12. 火星は地上には何も無いみたいだな
    地下に何かあるかもしれないが

    • 評価

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