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古代の魔術書のより深い学術的研究を開始。専門の研究センターが設立される

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(著) (編集)

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 ドイツの大学教授チームが、古代魔術とその文献の研究と理解に特化した専門の研究センターを設立した。

 古代エジプト、古代近東、およびその周辺地域に、こうした知識が広まったことに焦点を当てていく予定だ。

 古代魔術に関する研究はこれまでも行われていたが、このようなより深い、新たな取り組みは初めてとなる。

ドイツに古代魔術専門の研究センターが設立される

 「魔術における絡み合い、相互作用、類似性(MagEIA:Magic between Entanglement, Interaction, and Analogy)」と名づけられた、この新たなセンターは、少なくとも4年の歳月と350万ユーロ(約5億4600万円)が費やされたという。

 MagEIAの目的は、古代魔術とその実践を分析し、魔術に関する文献と、そこに含まれる古代の知識がどこから始まり、数千年前にどのようにして、東地中海からエジプト、中央アジアまで広まっていったのかを明らかにしていくことだという。

 呪文をとなえ、敵から身を守り、さらには配偶者を見つけるためでもある古代魔術信仰が、どのように実践者たちに利用されてきたかを理解しようという試みは、これまでも行われてきた。

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photo by iStock

まずは魔術のルーツと広まった経緯を調べる

 今回、ユリウス・マクシミリアン大学ヴュルツベルグ校(JMU)による資金たっぷりの新たなプロジェクトは、まずは、魔術のルーツ、文献調べ、最終的に地域全体に魔術知識が広まった経緯を調べることから始められる。

現代の研究では、魔術書と言われるこうした文献は、西アジアや東地中海すべての古代文化の文字で残された伝統の中でとくに傑出したもので、古代の宗教や思想の歴史の重要な情報源といえます

 近東研究の教授で、このユニークな研究活動を主導するひとり、ダニエル・シュヴェマー博士は言う。

 MagEIAの設立とともに、シュヴェマー教授と、比較言語学教授のダニエル・コリガン、エジプト学博士のマルティン・アンドレアス・シュタードラー教授は、こうした魔術の極めて古いルーツを解明したいと考えている。

数千年前の地中海東部から中央アジアに至る地域で、こうした文献やその知識がどのように広まったかについて、新たな洞察が得られるでしょう

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これまで古代魔術の伝統と文献との相互関係は未調査だった

今日の西洋文化における魔術の歴史に関する包括的な研究において、古代エジプトとメソポタミアの魔術書は、ギリシャ・ローマ世界だけでなく、古代末期と古代以降のヨーロッパで発展した伝統にもっとも早く影響としたものとして、日常的に言及されています

シュタードラー教授は説明する。

 しかし、この古代魔術の知識が、古代でどのようにしてそこまで広まったのかは、まだよくわかっていない。

魔術書のさまざまな伝統間の相互関係、相互作用、類推についての疑問は、まだ手つかずのままで、よくわかっていません

 あまりに幅広くて、とらえどころのないこのようなプロジェクトに取り組むために、研究チームはそれぞれの専門分野に加えて、古典文献学、古代史、聖書研究の専門家の協力も求めた。

この中核を軸にして、幅広い学問分野出身で、古代の多様な魔術書の伝統を専門とする学者が集まってきています(シュタードラー教授)

 JMUの取り組みはかなり充実していて、4年間にわたって徹底的な分析を行うのに十分な資金も準備されている。

 このプロジェクトのおもな特徴は、主任研究員の研究への集中的な関与と、一定期間招待されるドイツ国内外からの客員研究員のためのフェローシッププログラムだという。

 最長2年間、母国の教育機関に戻ってからも、センターに関わることができる。

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MagEIAは古代魔術の研究を新たなレベル引き上げる

 もっとも興味深い発見が発表されるまでには、まだ何年もかかるかもしれないが、古代魔術とその実践者が使った魔術書を研究する取り組みは、間違いなく魅力的で、かなり驚くような発見につながる可能性がある。

 もちろん、こうしたことがなにを意味するかはわからないが、新たな人文社会科学高等研究センターMagEIAは、文献分析の方法と異文化比較のモデルを発展させ、古代魔術研究をこれまでとは違う、新たなレベルに引き揚げることになるだろう。

References:Ancient Magical Texts to be Studied in Unprecedented Depth by Cadre of University Professors – The Debrief / written by konohazuku / edited by / parumo

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この記事へのコメント 6件

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  1. 仏教の真言や陀羅尼の中にもバラモン教以外のものが入ってきてる可能性あるかな

    • +4
  2. 多くの人はわかっていると思うけど、魔術のルーツと伝播・社会との関わりを文献から研究するのが目的で、古代魔術の復活とか実在性の証明じゃないからね。

    たまに「魔術なんてオカルトだから研究しても無駄」とか言っちゃう人が出てくるのよ…

    日本では、東日本大震災被災地での幽霊目撃談を調査した女子学生の論文が話題になった。
    一部で「オカルトだ」と否定されたけど、幽霊を目撃した人の震災当時の状況・経験を合わせて調べていたので人がどのように幽霊を見たと感じるようになるか?言わば怪談のルーツや人の死との向き合い方が分かる内容で評価が高かった。

    魔術と幽霊の違いはあるけど、民俗学・心理学・宗教学に関わる内容で興味深い。

    • +14
  3. オカルトではなく文化の伝播を研究する真面目な目的なのね。
    でも当時の人も真剣に魔除けとか呪いを信じていた一方、「なにこの呪文KAKKEEEEE! 破邪のシンボルとかめちゃCOOOOL!」という厨二病が絶対にあったと思うんだ。それが同類によって広まったんだよ。

    • +8
  4. 宗教学や民俗学の研究だね
    レーガン大統領が政治的決断を星占いで決めていた、という話もあるので「迷信」の研究は重要だよ。

    • +5
  5. いままで「偏見」で真面目に研究されてこなかった分野が研究されていくのは面白いよね

    • +8
  6. 俺だ ああ、「機関」がついに動き出したようだ
    くれぐれも身辺には気をつけろ エル・プサイ・コングルゥ

    • -1

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