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クチバシを失い生きることが困難となったインコ、人工クチバシをつくってもらい第二の鳥生を歩む

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(著) (編集)

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pexels
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 鳥にとって嘴(クチバシ)は、手の代わりのようなものだ。餌を食べたり、巣作りをしたり、物をつかんだりよじ登ったりと、なくてはならないもの。

 ブラジルで、激しくクチバシを損傷した野生のオウム目のインコが発見され、動物リハビリセンターに保護された。

 同センターの男性は、獣医師の協力を得て、インコに機能できる人工のクチバシをつけてあげることを試みた。

 手術は成功し、新たなクチバシを得たインコは、2度目の生きるチャンスを与えられ、今は元気にリハビリセンターで暮らしているという。

O mundo esta vendo nosso trabalho !

くちばしを激しく損傷した野生のインコが保護される

 今から2年前、ブラジル南東部ミナスジェライス州プラヌラで、クチバシを激しく損傷した1羽のオウム目のインコが発見され、保護された。おそらくはメジロインコの仲間かと思われる。

 一般的に、鳥は固いクチバシを使って餌を食べたり、捕食者をかわしたり、巣を作ったりする。

 脚が忙しく歩いたり、小枝をつかんだりしている間、クチバシはまさに手の代わりとなる。

 ほとんどが骨でできているクチバシが折れると、再び元に戻ることはないそうだ。破損したままでは、野生で生き続けることは不可能となる。

 発見されたインコの小さな上クチバシは、ほぼ完全に失われ、下クチバシは激しく壊れていた。

 インコを保護したのは、あらゆる種類の動物を救う目的で「レナサーACN(Renascer ACN)」という動物リハビリセンターを、2017年に設立したパウロ・ロベルト・マルティンス・ヌンツィアータさんだ。

 パウロさんは、インコがこれからも生きていけるように、完全に機能するクチバシをつけてあげたいと望んだ。

 そこで、動物の整形外科を専門とし、樹脂から動物の人工装具を作成するマリア・アンジェラ・パネリ・マルキオ獣医師の協力を得ることに。

 この出会いが、インコに幸運を与えた。

クチバシの手術が成功し、第2の生きるチャンスを与えられる

 他の多くの獣医師は、人道的な安楽死を勧めたかもしれないが、危篤状態で救出された動物を助け、生き伸びさせて自然に戻る機会を与えているマルキオ獣医師は、施術で負傷した動物に手作りのプラスチック樹脂プロテーゼを提供している。

 使用されている素材のポリメチルメタクリレートは、硬化が3~5分と速く、チェーンソーで取り外す必要があるほどの耐性があるという。

 そのポリメチルメタクリレートを使用して、マルキオ獣医師はインコの下クチバシを再構築し、骨折した骨に合わせて手で成形した。

 上クチバシについては、同じ材料で補綴物全体を作成し、金属製のブラケットを使用して、残りのクチバシ部分に取り付ける必要があった。

 施術は決して簡単なものではなかったが、クチバシの装着は大成功を収め、自然のそれとほとんど見分けがつかなくなった。

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image credit:Renascer Acn/Facebook

 だが、人工的なクチバシのインコを野生に放すことは安全ではない。その理由をパウロさんは次のように説いている。

プロテーゼは耐久性がありますが、鳥はクチバシをすべてのことに頻繁に使用するため、時間の経過とともにとれてしまうリスクがあるからです。

 野生として生きることはできないが、施設の中でならクチバシの状態を常にチェックすることができる。

 インコは施術後の回復も早く、今はリハビリセンターでの生活に慣れ、クチバシを使って普通に生活できているということだ。

References:Brazilian veterinarian gives parrot a second chance at life with a prosthetic beak / written by Scarlet / edited by parumo

追記(2023/03/24)オウムと記述していましたが、オウム目インコ科のインコと訂正して再送します。

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この記事へのコメント 21件

コメントを書く

  1. いい話でもあるが、「幸せとは…」という疑問の例題になりそうな事例

    • -3
    1. >>1
      それで死ぬのが自然ならそうすべき、助けるなら全部助けろが湧いてきそうだしな
      今回は運が良かっただけだし、餌もらえるけどお外に出られないのとどっちがいい?てことだし

      • -8
      1. >>6
        人間が原因でこうなったのなら助けるのもアリかなぁと私は思います。
        窓にぶつかったとか車にひかれたとか。
        自然の中で何かに襲われて……とかなら自然に任せる方がいいのかも。
        それが野生生物ですから。

        • +5
    2. >>1
      難しい所ですよね
      潔く死ぬか餌は貰えるけど自然に戻れず飼われ続けるか
      自分に置き換えてみてもどちらか出ない
      どっちが幸せかは結局このインコにしか分からない

      • 評価
  2. 昔、飼ってた手乗り文鳥は隣のかごのコザクラインコにちょっかい出してて、
    嘴かまれて穴が開いたことある、しばらくしたら塞がったけど、ずっとガタガタな
    嘴だった。そのすぐ後に俺もこざくらにかまれて唇に穴が開きました、、血がドバドバ出た。

    • +7
  3. 窓ガラスとかに衝突する鳥は結構多いらしいけど
    このオウムもそれで嘴を損傷したのかな。

    • +8
  4. だれだよモンスターと間違えて部位破壊したの(モンハン脳)

    • -21
  5. 施術前が痛々しすぎて…
    なんとか生き延びて見つけてもらえて本当によかった

    • +17
  6. 昔飼育を引き継いだセキセイ親子の子供が親に下嘴を噛み切られていたが舌と上嘴で器用に剥き餌を食べていた。発情期を迎えたら上嘴が弧状に急成長して下顎に刺さるので爪切りで切る必要があった。

    • +3
  7. 無粋かもしれないけどまたインコなのにオウムって言われてるよ…と気になって内容に集中できない

    • +2
  8. 色々中二病的な、偽善だの、全部助けろ、出来ないなら云々、言ってくる奴は必ず出てくるだろうけど、

    手の届く範囲の弱者を助けて何処が悪い?と思う。

    • +15
    1. >>11
      ここのコメント欄も、対象が動物でも人間でもそういう連中が多くなったな

      目の前の他者を助けたくてそのすべも持つ者が行動することに何の問題があるのかと
      何もしないくせに声だけでかい奴が正義漢ぶって騒ぐと色々なことが停滞(むしろ後退)して、害悪でしかないんだがな

      • +3
  9. 人間は「症例」「観察」という情報を手に入れ、鳥は尽きているはずの命を別の形で生きる。
    誰も損していないし、そもそも善悪の尺度で考えることが間違っていると思う。

    • +9
  10. この手の話題でそれで生きていけないのなら、手を出さない方が自然という意見もありますが、たまたま人が見つけ、助けたいと思う行動もまた、自然のように感じま
    す。逆に野生の動物が人を助けることも稀にありますしね。

    • +9
  11. 一生飼われるのが幸せかどうかとか言ってる人いるけど、インコは頭いいし人に慣れる鳥なので自分が助けられた事は理解してますし
    飼われる生活にも慣れればストレスもほぼ無いですよ。
    死ぬよりラッキーなのは確か。

    • +2
  12. 救える命を救う

    やれる事を全力でやる事に何か問題があるのだろうか?

    素晴らしい事だと思いますよ

    • +3
  13. インコ的に餌や外敵を心配する必要もなくのんびり生きれるのは幸せなんだよなぁ…
    人に引き取られる前の野良犬や野良猫のボロボロっぷりを見れば、外の世界の過酷さは分かるでしょ
    鳥も同じだよ

    • +3

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