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2cmにも満たない小さなカエルの手術に成功

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(著) (編集)

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image credit:Instagram
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 さまざまな種類の動物の治療にあたる獣医師の中には、ペットの犬や猫はもちろん魚の手術までやってのける医師もいたりするのだが、今月初めオーストラリアでとても小さいアマガエルの手術を成功させた獣医師が話題になっている。

 体長2cm足らずのこのカエルは、英国動物虐待防止協会(RSPCA)の所属施設内で発見されたとき、胸に小さな穴が開いていることがわかった。

 スタッフはカエルを救うため、施設内にある野生動物病院の獣医師の元へ連れていったところ、すぐに縫合手術が行われた。

 自然と動物をこよなく愛するバロー獣医師は、これまでの経験をもとに工夫を凝らして手術をすすめ、アーモンドサイズのカエルの手術をみごと成功させたのだ。

体長2cm足らずのカエル。過去最小の患者を手術した獣医

 2cmたらずの小さなアマガエルの手術を行ったのはオーストラリア、クイーンズランド州ブリスベンの英国動物虐待防止協会(RSPCA)クイーンズランド支部の野生動物病院に勤務するミーガン・バロー獣医師だ。

 RSPCAの方針に基づき、これまでも大小様々な野生生物の手術や治療経験を積んできた彼女だが、今回のカエルは今までの患者の中で一番小さく、器具や手術方法についていろいろと頭を悩ませた。

この愛らしいアマガエルは私が今まで担当した中で最も小さい生き物でした。体長は2cmより小さく、体重も0.5g未満。本当に小さな小さなカエルで、私の指先にちょうど良く乗るくらいです

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image credit:Meaghan Barrow

葉っぱの上にいたカエルにしこり?よく見たら胸に穴が

 このカエルはRSPCA施設でたまたま発見されたのだが、その時に体に異常が見つかった。

外からコアラに食べさせる葉を調達してきた看護師が、その葉の上にいる彼を発見して、その体にしこりのようなものがあることに気づきました。それで心配そうに私の所に連れて来てくれたんです。

よく見ると、それは胸のあたりに開いた小さな穴でした。ほんの数mmでしたが、2cmほどのカエルにとってはかなり大きなものです

 看護師がしこりと思ったのは胸部に空いた穴から突き出た肺と腸だった。つまりカエルはひどい重傷だったのだ。

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image credit:Meaghan Barrow

カエルの皮膚はとてもデリケート。繊細な縫合手術

 治療するべき場所はわかったものの、実際に手術するとなると大変だ。

 バロー医師はカエルの手術は初めてではなかったが、それだけに両生類の扱いの難しさを知っていた。加えて今回は極小サイズのため、いつもと違う配慮をしたり特殊な器具を用意して手術に挑んだ。

彼はとても小さかったので注意が必要でした。私たちは大きな生き物の治療に慣れてしまってますから。

そこでまず麻酔をして十分な鎮静状態を保つことにしました。彼を無感覚にして眠らせる薬の量はごくわずかで十分です。なので予め麻酔の濃度を1,000分の1に希釈しなければなりませんでした。

手術の際も同じで器具はもちろん針も縫合糸もとても小さいものを用意して使いました

 中でもとりわけ難しかったのは手ブレを抑えることだ。小さなカエルの体に開いた小さな穴を縫合する時は、ごくわずかな指の動きにもかなり気を使った。

彼の皮膚はかなり薄かったです。皮膚呼吸するカエルなどの皮膚は基本薄くてデリケートなんですが、今回は本当に難しかったです

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image credit:Meaghan Barrow

翌日には元気になり体の色も復活!やりがいを感じたバロー医師

 バロー医師は溶けるタイプの縫合糸を1本使い、穴を塞いで手術を終えた。するとカエルは翌日に跳ね回るほど元気になり体色もきれいな緑色に戻ったという。

彼らは手術や怪我で体が茶色になることがあります。でもこのカエルはすぐに明るい緑色を取り戻して見るからに元気を取り戻したようです

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image credit:Meaghan Barrow

 術後のカエルは小さなミールワームの餌と鎮痛剤と抗生物質を与えられながら順調に回復し、一週間後に再び野生に放たれた。

 かくして美しい緑色の体を持つ小さなカエルと過ごした時間はほんのわずかだったが、試行錯誤で彼を救えたことは、野生動物を愛するバロー医師にとっても誇らしくこれからの治療にも役立つ良い経験になった。

獣医は非常に多種多様な動物の扱いを学びます。そのため順応性はなくてはならない資質で、犬や猫、あらゆる種に適用できるスキルを試す必要があります。

 困難に直面した生物を救う機会を与えられた獣医という仕事は本当にやりがいがあると語るバロー医師。

 手乗りならぬ指乗りサイズのカエルを手術で救った彼女のエピソードは、ネットを通じてたくさんの人々の心を和ませてくれたようだ。

References:abc / goodnewsnetworkなど /written by D/ edited by parumo

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この記事へのコメント 31件

コメントを書く

  1. そりゃカエルさんはGに比べて愛らしいけど、蛇さんや鳥さんにエンカウントしたらそのままごはんコースになってただけだし・・・
    でもこういう経験が、のちに動物園とかで保護されてる絶滅危惧の小さなカエルを手術することに役立つのかな‥?

    • +10
  2. 小さな命でも見返りも無く等しく救ってくれるお医者様は本当に素晴らしい

    • +27
  3. 持ち込みの蛙だと20万円くらいでやってくれるのかな?
    練習台とはいえ、助かった幸運な野良蛙さんが良い人生を送れますように!

    • +12
  4. うーん。カエルとかの生存戦略は沢山生んで捕食圧を上回る、でしょ。一匹手術することに意味があるのかって疑問に思う。それよりカエルの住環境の保全の方に力を入れた方がいい。

    • -16
    1. ※6
      この医療技術が将来、何かの役に立つんじゃないかな

      • +18
    2. ※6
      このままじゃ死んでしまうであろう命を救ったお話であって、
      手術する事の意味の有無の話はしていないよ。
      斜に構えて物事を考える事が悪い事とは思わないけど、
      良いお話は良いお話のまま素直に受け取った方が生きるの楽でいいですよ。

      • +15
      1. >>9
        思ったことそのまま言ってくれてありがとう

        • +6
  5. 動物虐待防止協会の敷地内にいたこと、人が刈りとった葉にいたこと、2cmの体の数mmの異変に気づいてもらえたこと、それを治療できる医師がいたこと。
    なんかすごい偶然の積み重ねで生き延びたんだなあ。
    元気に天寿を全うしてほしいね。

    • +10
  6. 手足畳んで神妙な顔してるの可愛い。カエルのかもしだす雰囲気すき。

    • +7
  7. そのカエルさんは実は王子様だったのです!

    • +5
  8. ミーガンさんは優しいからカエル王子の呪い(壁に叩きつける)を解いてくれなさそう

    • +1
  9. もしも見つけられていなかったら傷の悪化を待つまでもなく葉っぱごとコアラに食べられていた可能性もあったのか

    • 評価
  10. どんな針を使って縫合したんだろう?

    肺と腸が飛び出るとか、人間だったら死んでるかも知れない。

    麻酔の濃度や量も間違えたら死んじゃうし、正に医師としての技量が試される手術だね。

    • +9
  11. お医者さんの顔がすげー笑顔でほっこりした!

    • +5
  12. 米ドラマERで「優秀なのは(技術が高い)心臓外科と小児科(外科)だから…貴方がそれを目指すのはわかる…」というのがあったけど、獣医さんも追加しないといけないな。
    漆原教授も「小さいのはすぐ死んじゃう(小出血などで)」と言ってる。
    Drの技術にただただ驚き脱帽するしかない。

    • +4
    1. >>23
      漆原教授、怪獣専門獣医じゃなかったんだな

      • +1
      1. ※27
        しるこドリンクが爆発する前にデカイカエルを散歩させてた子がいたよね
        「やめて、あんな難しいのっ!」って学生が悲鳴をあげえた

        • +2
  13. このカエルになって、バロー獣医さんの指にぴょこんと乗っかりたい。

    • 評価
  14. かわえー
    ケロたん、怪我がなおってよかったね
    体調悪い時のカエルさんの血色がよくないことは初めて知った
    みんな一緒だね

    • +6
  15. アマガエルは可愛いよね
    こんな細かい手術成功させたお医者さんすごいよ

    • +1
  16. 飼ってる猫がヤモリを捕まえてきたことがあったけど、猫の歯とか爪で皮膚が薄くて穴が空いちゃうんだよね…すごく可哀想だった

    • 評価
    1. >>30
      うちも似たようなことが。庭でカエルで遊ぶんだけど、長毛の猫なので毛に絡まるんだよね…
      血の泡吹いて毛に絡まってるのを、泣きながら外してました…

      • 評価

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