飼育放棄されていた片耳の犬、保護施設でもらったぬいぐるみの犬を片耳にして大親友に

　アメリカ・ノースカロライナ州で、鎖につながれて外に放置されていた片耳の犬が保護され、その後地元の動物保護施設に運ばれた。

　施設のスタッフは、少しでも孤独を癒せるようにと、犬のぬいぐるみをプレゼント。犬は、それをとても気に入った。なによりスタッフを驚かせたのは、ぬいぐるみの耳を自分と同じように片方ちぎったことだった。

「片耳は特別の証なんだ。君も僕と一緒に特別になって仲間になろう」と伝えているかのような犬の姿がSNSでシェアされると、間もなくして犬に永遠の家を提供したいという申し出があったという。

片耳を失った犬が保護される

　アメリカ・ノースカロライナ州ウェイク郡で、ブルーノと名付けられた1歳のオス犬が保護された。

　ブルーノは、鎖でつながれたまま外に放置された状態だったことから、他の犬に攻撃されたことで片耳を失っていた。 　動物保護施設『SPCA of Wake county』に預け入れられたブルーノは、少しでも慰めになるようにと、施設スタッフから犬のぬいぐるみをプレゼントされた。

　ブルーノはそのぬいぐるみをとても気に入り、ずっと一緒にいるようになった。

　虐待や飼育放棄という劣悪な環境から救い出されたブルーノだが、とても心の強い子だった。施設スタッフが思っていたよりも、はるかに早く回復していった。

ぬいぐるみを自分と同じ片耳に

　ある日、スタッフはブルーノが片時も離さない犬のぬいぐるみを見て、驚いた。

　両方あったぬいぐるみの耳が、片方ちぎれていて、まさにブルーノと同じ片耳の状態になっていたのだ。 　自分で噛みちぎっただろうと推測される犬のぬいぐるみと、常に一緒に行動を共にするブルーノ。

　その姿は、まるで自分の大切なおもちゃを自分と同じ姿にすることで、仲間としての絆を深めているようにも見えたという。

　ブルーノにとって、片耳はアイデンティティであり前向きな意味で特別なもの。親友も特別な存在になってほしかったのかもしれない。

ブルーノは、自分に何の問題もないことを知っているのでしょう。今では、それを証明する親友のぬいぐるみがいつもそばにいてくれるのです。（スタッフ）

　ブルーノと片耳の親友について、施設スタッフがFacebookでシェアすると、多くのユーザーの注目を集めた。

ずっとの家とやさしい飼い主が見つかる

　間もなくして、誰もが待ち望んでいた朗報がもたらされた。ついに、ブルーノに永遠の家が見つかったのだ。

　2月6日、施設のアカウントでは新しい飼い主となった男性とブルーノ、そしてブルーノの親友のぬいぐるみの写真がシェアされた。

そんなこんなで、ブルーノに新しいお父さんができました!!!

もちろん、ブルーノとおそろいのぬいぐるみは、永遠に一緒にいます。

ブルーノのお父さんは、ありのままのブルーノを愛し、一生無条件の愛情を示すと約束してくれました。

　スタッフによると、ブルーノは外で長い間過ごことを強いられていたことから、フィラリア症を患っているという。

　養子縁組先が決まった後も、施設側は今後数か月にわたってブルーノの完全な治療コースを提供していく予定だそうだ。

　施設では、次のように締めくくっている。

ノースカロライナ州では、毎年数千匹の保護施設にいる犬が、生命を脅かすフィラリア症にかかっていて、それが永遠の家を見つけることをさらに困難にしています。

でも、皆様の助けがあれば、犬たちは必要な治療を受けることができ、家族を見つけることが可能になります。

References:Shelter Dog With Missing Ear Modifies His Favorite Toy To Look Just Like Him/ written by Scarlet / edited by parumo
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