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Wi-Fiで健康チェックが可能に。人の呼吸異常を検出する方法が考案される

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(著) (編集)

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 街中やご家庭のWi-Fiは、インターネットに接続することが主な役割だ。だが近い将来、それで健康診断までできるようになるかもしれない。

 Wi-Fiの電波は、あらゆるものに跳ね返りつつ飛んでいく。もちろん人間の体も同様だ。だから人の動きは、それがどんな些細なものであっても、ルーターとあなたのスマホ間を飛び交う電波に影響する。

 そこで、人の呼吸のわずかな変化をWi-Fiで拾って、誰か苦しんでいる人がいないか検出しようというアイデアが『IEEE Access』(2022年12月15日付)で発表された。

Wi-Fiで呼吸の乱れを検出する方法

 アメリカ国立標準技術研究所のチームが提唱するのは、デバイスからルーターなどのアクセスポイントに送信される一連の信号「CSI(チャネル状態情報)」を利用する方法だ。

 デバイスから飛ばされるCSIは常に同じだ。一方、アクセスポイントはそれがどのようなものか把握している。

 そしてここでの”ミソ”は、CSIが物体や人の間を飛び回ると、そこに歪みが生じることだ。

 この歪みをうまく分析できれば、CSIがどのように変化したのかわかる。これをもとに、人が呼吸するときの胸やお腹の動きを検出して、正常な呼吸かどうか診断することもできるはずだ。

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無響室で Wi-Fi を使用して呼吸を感知する実験。使用しているのは医療用の呼吸を再現するマネキン / image credit:R. Jacobson/NIST

呼吸検出アルゴリズム「BreatheSmart」

 研究チームは、さまざまな呼吸を再現するマネキンを使って、この仮説を検証してみることにした。

 具体的には、マネキンの各種胸の動きがCSI信号にどのように影響するのか記録し、これをAIに深層学習(ディープラーニング)させて、呼吸を区別したのだ。

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市販のWi-Fiルーターと受信装置を用いて実験のセットアップ。マネキンの模擬「呼吸」を測定し、困った呼吸と正常な呼吸を区別することができた。クレジットimage credit:S. Mosleh/NIST

 そして完成したのが「BreatheSmart」だ。このアルゴリズムは、マネキンの呼吸パターンを最大99.54%の精度で正しく見分けることができるという。

 Wi-Fiをセンサーがわりにするというアイデアは、新型コロナの大流行が一つのきっかけで注目されているのだそうだ。

 スマホアプリと、アルゴリズムをインストールしたルーターがあれば使えるので、特別な機器がなくても自分の健康をチェックできるようになるとのことだ。

References:Wi-Fi Could Help Identify When You’re Struggling to Breathe – Technology Org / Monitoring Respiratory Motion With Wi-Fi CSI: Characterizing Performance and the BreatheSmart Algorithm | IEEE Journals & Magazine | IEEE Xplore / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 18件

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  1. 本気でアルミホイルが必要な時代になってきたな

    • +3
  2. 雫の毒電波状態
    ゲームとは違い健康チェックが主なので安心だ

    • 評価
  3. ITを使った新しい異常検知システムの話最近よく目にするけれど今は人間の医者がやっているその先の病名診断や薬の処方もある程度までAIにやってもらって一連の医療費圧縮する方向にしないと最終的には個人か国かが財政破綻して、どこか悪いのは分かったけど専門的な対処は頼めない宙ぶらりんになってしまいそう。

    • +1
  4. 呼吸のニオイも分析してくれたら
    虫歯と臓器の疾患を見つけられるんだけどな。

    • +1
  5. アルゴリズムをインストールしたルーターというのが
    十分に特別な機器のように思えるのだが・・・

    • +5
  6. うそ発見器になりそう
    浮気問い詰められて誤魔化そうとしてもwifiルーターに動悸を検知されてバレるみたいな

    • +3
    1. ※8
      90年代後半にステルス機を探知できるのではと言われたバイスタティックレーダーに似てる

      • 評価
  7. 電磁波の影響で脳腫瘍が発生するから。って言ってた時代から変わったもんだ。
    90年代辺りではプロパガンダじみた映画をよく見かけたもんだ。

    • +1
  8. 健康や犯罪抑止にも有効かもしれないが、いい面ばかりじゃなくて電磁波の健康被害はどうなのかそもそも誤報はないのか余計なおせっかいにならないか管理する側が悪用したら?

    • +2
    1. >>10

      電磁波過敏症の方ですか?
      あとテクノフォビアも罹患してるようですね。

      • 評価
  9. こんなことできるなら、孤独死の検出に使えそうだね

    • +4
    1. ※12
      孤独死する前に、独居老人とか
      異常な呼吸を検知 ⇒ 消防署から状況確認の通信が入る
      ⇒ 応答が無ければ救急車出動
      みたいなシステムを構築できるようになるのかも…?

      もし将来それが一般化すれば、
      「昔の人って、発作が起きても倒れる前に自分で電話できなきゃ
      そのまま誰にも気付かれずに死んでたんだって。
      技術が未開だった時代って怖いね~」とか言われてたりして。

      • +3
  10. 長時間の観察が必要な病気の診断に使えないかな?
    例えば注意欠陥・多動症とか、稀にしか現れない不整脈とか。

    • +1
    1. ※14
      今でも、ペースメーカーを埋め込んでいる人なんかは、
      Wi-Fiで日々の情報が主治医の病院サーバへ自動転送される器具を
      部屋の隅に設置していたりはする。
      その発展版みたいな感じかな?

      • +2
  11. 部屋で一人で動画見て(*´Д`)ハァハァ言ってたら救急隊が飛び込んでくる未来になるのか

    • +2
  12. 実験はかなり厳重な防音室でやってるようだけど、
    様々な生活音がある環境でも正しく検知できるんだろうか?

    あと、苦しくて息が上がっているのと
    夫婦の営みでハッスルしてるのとか、
    そこは深層学習で区別できるの?

    • +1
  13. 呼吸の動き程度でも検知できるってことは
    事実上部屋の中の動作なんか全部筒抜けにできるってことだよね、WiFi環境さえあれば
    諜報機関はとっくに実用化して利用してるんだろうなあ

    • +2

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