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ディプロドクスのような巨大植物食恐竜は、肉食恐竜の子孫だったことが判明

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(著) (編集)

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  およそ1億5000万年前に地上を悠然と歩いていたディプロドクスは、ジュラ紀を代表する大型の植物食恐竜だ。だが、その歯の調査からは、意外にも彼らの祖先が肉食であることが判明したそうだ。

 こうした食性の変化は、ほかの恐竜グループでも起きている。

 『Science Advances』(2022年12月16日付)に掲載された恐竜の頭蓋骨と歯を調べた研究によれば、さまざまな食性を進化させたことが、恐竜が地上の支配者になれた大きな要因の1つなのだという。

恐竜はなぜ地上の支配者になれたのか?

 全長30メートルを超える巨大なディプロドクスだが、2億3千万年前に登場した初期の恐竜は、彼らが地上の支配者になるとは思えないほど小さかったという。

 彼らの転機となったのが、三畳紀からジュラ紀にかけて起きたT-J境界と呼ばれる生物の大量絶滅だ。恐竜はライバル不在のチャンスを逃すことなく、見事地上の支配者になってみせた。

 だが一体なぜ、恐竜はチャンスをものにできたのか?

 英ブリストル大学のアントニオ・バレル博士らは、「恐竜の歯と頭蓋骨」から小さかった彼らが地上の支配者になれた理由に迫っている。

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ディプロドクス photo by iStock

恐竜の歯から食べたものを推測

 胃の内容物や糞の化石など、特定の恐竜が具体的に何を食べていたのか知ることができる直接的な証拠はほとんどない。

 だが現生の動物の歯が普段のエサをよく反映していることを考えれば、恐竜もまた歯から当時食べていたものを推測することができるはずだ。

 一般に、肉食動物の歯は、鋭く尖っており、動物の肉のような柔らかい組織に穴をあけ、切り裂きやすいようになっている。

 一方、植物食恐竜動物の歯は、それほど鋭くはなく、植物のような硬い組織を噛み砕きやすいようになっている。

 ただし、特殊な植物だけを食べる動物の場合、歯の形状はそれに特化して、さらに多様なものとなる。

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恐竜の主要な3系統とその歯 / Image Credti: Antonio Ballell

ティラノサウルスの歯はオオトカゲに似ていた

恐竜が誕生してまもなく、その頭蓋骨と歯の形はどんどん多様になっていきました。

このことから、さまざまな種がすでにいろいろなエサを試していたのではと推測されています。

古生物学者は、現代のトカゲと比較して、歯の類似性から恐竜が何を食べていたのか知ろうとしてきました

 と、バレル博士はプレスリリースで語る。

 そんなバレル博士らもまた、恐竜の歯の形をコンピューター数値化し、現生のは虫類との比較を通じて、興味深い事実を明らかにしている。

 たとえば、尖って曲がり、ノコギリのようになった「獣脚類」の歯に一番よく似ていたのは、オオトカゲだったという。

 つまりティラノサウルスに噛まれた痛みを知りたければ、オオトカゲで擬似体験できるということだ。

 また「鳥盤類」と「竜脚類」は、イグアナによく似た歯を持っていた。イグアナは、周囲にあるどんな植物でも食べて生きている。

 鳥盤類は、角のあるトリケラトプス、鎧をまとったアンキロサウルス、鴨のような平たい口をしたハドロサウルスなど、さまざまな植物食恐竜恐竜が属すグループだ。

 だが今回の研究では、彼らは「もともと雑食」だったことがわかっている。

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雑食のレソトサウルス、肉食のブリオレステス、植物食恐竜のテコドントサウルス。彼らの子孫の中には、違う食事を選んだものもいた / Image Credit: Gabriel Ugueto

大型植物食恐竜恐竜の先祖は肉食だった

 そして面白い発見は、大型植物食恐竜恐竜ディプロドクスをはじめとする「竜脚類」の祖先が「肉食だった」ことだ。

 最初の恐竜は肉食だったと考えられている。だからディプロドクスを過去にさかのぼれば、いずれ肉食の祖先がいるだろうことは想像がついた。

 だが、この研究での新しい発見は、肉食から植物食恐竜への変化が、鳥盤類と竜脚類の出現と同時ではなく、かなり後になってから起きたということだ。

最初の恐竜を特別なものにした1つの要因は、三畳紀を通じてさまざまな食生活を進化させたことだと思われます。

それが彼らの進化的・生態学的な成功の秘訣だったのではないでしょうか

 と、バレル博士は述べている。

References:Scientists discover what was on the menu of t | EurekAlert! / written by hiroching / edited by / parumo

追記(2022/12/24):草食を植物食と変更して再送します。

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この記事へのコメント 13件

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  1. 一瞬「最初は肉食だったんだから当然じゃね」と思ったけど
    草食の誕生が従来の予想より後だったという話か。

    なお厳格な恐竜学者には「中生代の多くの時代は草が無かったから
    「草食」ではなく「植物食」と言いさない」と言われる模様。

    • +9
    1. >>1
      タイトルだけ見たら何を当たり前のことを言ってるんだってなったよね

      • +6
  2. 考えてみれば食べた栄養を余り変換させずにありのまま頂く肉食って原始的な消化器なのかな?
    植物から肉体組織とエネルギー全部賄うのって何気に凄いのか

    • +6
    1. ※4
      動物にとって植物を消化するのはかなり大変なことだね。
      穀物とか果物なんかの糖質は普通に消化できるけど
      植物体の主成分であるセルロースやリグニンは
      特殊な微生物の力を借りないと消化できない。
      草食動物の多くはこの微生物を消化器に住まわせてる。

      • +4
  3. エオラプトルみたいな種が祖先かも知れないって説でしょ
    二足歩行が四足歩行に戻る転換点ってあるのかね

    • 評価
    1. >>8
      パンダあたりは今まさに草食へ移行しつつあると言えるかも。
      ヒグマなんかは地域によってかなり食性が異なるから
      肉食種と草食種へ分化するかもしれない。

      • +8
      1. ※9
        イエイヌなんかも、狼とちがって
        人間の残飯に多かった穀物の炭水化物を消化できるよう適応して
        アミラーゼ活性が高く進化したそうだしね。

        • +5
  4. 「つまりティラノサウルスに噛まれた痛みを知りたければ、オオトカゲで擬似体験できるということだ」

    いやいや、オオトカゲに噛まれたら「痛い」と感じるでしょうけれど、ティラノに噛まれたら、痛いと感じるヒマもなく即死でしょうw

    • +4
  5. わしらが子供のころは学研まんがの恐竜のひみつとかあったよ。んで竜盤目(て呼んでた)にティラノサウルスとかの肉食恐竜と、ブロントサウルスみたいな(雷龍なんて呼んでた)草食恐竜もそのグループに入ってて、なんでだろうなあとは思ってたわ。懐かしいなあ。

    • +1
  6. 人間ていう一つの種の中にも草食動物が現れるんだから無理もない

    • +1

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