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地球の質量の6%は、太陽系の小惑星によってもたらされた。リュウグウ分析で明らかに

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image credit:小惑星探査機 はやぶさ2 CGモデル Go Miyazaki / WIKI commons CC BY-SA 4.0
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 JAXAの探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から帰還して約2年が経った。持ち帰ったサンプルは、太陽系初期の歴史について貴重な情報をもたらしてくれる。

 新たな研究では、小惑星リュウグウに含まれる「亜鉛と銅の同位体組成」が明らかになっている。

 それによると、リュウグウは「イブナ型炭素質コンドライト」に近いのだという。このタイプの隕石は、化学的に原始的な作りで、その組成は太陽にもっとも近いと考えられている。

 太陽系にある地球近傍小惑星、リュウグウのもつ物質は、地球の質量の5~6%を占めるだろうことも明らかになっている。

小惑星「リュウグウ」が持ち帰ったサンプルを分析

 日本のJAXAが運用する「はやぶさ2」は、世界で初めて小惑星からサンプルを持ち帰った「はやぶさ」の後継機だ。

 先代の名に恥じることなく、はやぶさ2もまた2020年12月に小惑星「リュウグウ」から5gのカケラを持ち帰った。

はやぶさ2-2195日の軌跡-

 北海道大学の圦本尚義教授らのチームがそのサンプルを分析したところ、小惑星リュウグウの組成は、「イブナ型炭素質コンドライト(CIコンドライト)」に近いことが判明したそうだ。

 CIコンドライトは化学的にもっとも原始的な隕石で、太陽に一番近い組成であると考えられている。

 一方、チタンやクロムなどの同位体組成は、他のタイプの炭素質コンドライトと同じだった。そのためリュウグウとCIコンドライトの関係は、まだ完全には解明されていない。

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小惑星「リュウグウ」でサンプルを回収する「はやぶさ2」/Credit: JAXA

地球の質量の5~6%は地球近傍小惑星によってもたらされた可能性

 炭素質コンドライトは化学組成や同位体組成によっていくつかのタイプに分類されるが、CIコンドライトは蒸発しやすい元素を多く含んでいる。

 中程度の揮発性がある元素は、惑星が居住可能な環境になるには不可欠なものだ。リュウグウの亜鉛同位体組成は、それが地球にどのように集まったのかを知るヒントになる。

 『Nature Astronomy』(2022年12月12日付)に掲載された今回の研究では、リュウグウから持ち帰られたサンプルに含まれる亜鉛と銅の同位体比率が、CIコンドライトと同じで、他のタイプの隕石とは違うことが確認された。

 CIコンドライトの組成は、太陽に一番近いと考えられている。つまり、太陽の銅・亜鉛組成を推定するうえで、リュウグウのサンプルは現在最高の手がかりであるということだ。

 また今回の研究では、リュウグウのような物質が、地球質量の約5~6%に相当することもわかったとのことだ。

References:Samples From Asteroid Ryugu Shed New Light on Solar System History / Ryugu: Asteroid samples continue to shed ligh | EurekAlert! / written by hiroching / edited by / parumo

追記(2022/12/15)本文を一部修正して再送します。

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この記事へのコメント 13件

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  1. 最近の宇宙関係は失敗続きで心配だね、どうしちゃったんだろう?

    • -3
    1. ※2
      あまり笑えんネタで、NASA関係者がJAXAに本予算いくらだいと
      聞いたら、1500億だぜと答えたら打ち上げ費用でなく本予算だぜ
      と二度質問したら、いやーそれが予算だぞと返事返したら、え?と
      ありえねえとビビった話があったっけ
      ちなみにNASAは2兆ちょいでそれでも去年よりも少なくなってるし
      そのくらい悲惨な予算で打ち上げに成功繰り返すのが奇跡だ

      • +7
      1. ※7
        そのNASAは民間と協力することで無駄な予算を大幅に減らしている
        衛星一つにしてもNASA主導(国家主導)でロケットを用意しなくても民間が汎用ロケットでやってくれるから全体的なコストは下がっている
        だからこそNASA自身の予算を月への再挑戦など、先進的な宇宙開発に大きく割り振ることができるようになった
        顧みて日本は民間宇宙業者がまだまだ産声を上げただけなので、まだまだ改良していく余地はたくさんある

        • +3
        1. ※15
          民間に外部委託できるようになったら、じゃあもっと予算少なくていいいよね、
          とさらに予算を減らされるのが今の日本の科学政策マインド
          そこをどうにかしないと未来はないよ

          • +2
  2. ①リュウグウのような物質が、地球質量の約5~6%に相当することもわかったとのことだ。

    ②地球の質量の5~6%は太陽外縁部の小惑星によってもたらされた

    ①から②を推測するのは飛躍しすぎ
    何の根拠もない

    • -10
    1. ※4
      前提として太陽系惑星形成モデルで”後期重爆撃期”がなぜ起きたかという話があるのです

      • +7
    2. ※4
      「outer solar system」の翻訳の問題だと思われる。
      太陽系外縁と訳すとどうしても海王星以遠とイメージしてしまうが、この場合は、火星(もしくは地球)より外側を意味している。
      これはリュウグウの出身地と推定される小惑星帯を含むので、①と②がつながる。

      • +4
    3. >>4
      同じこと思ってるやついたか
      仮にそうだとして、だから何?案件。残りの95%は違う性質の小惑星由来ですってしかわからない

      • -7
  3. 専門家ですらないであろう我々が色々言っても仕方ないが、とりあえず何かロマンを感じますわ。

    • +2
  4. よくSFでアステロイドベルトなんかで資源採掘したりっていうのがあるけど、仮に宇宙時代に突入してもあんまりアテにはならんな、ただの石っころばっかで採算が取れん

    • -4
  5. あ、イトカワじゃなくてリュウグウですね。
    そろそろ一連の分析が完了したころですか。
    なんかずーっとやってましたね。

    • +2
  6. 逆にジャイアントインパクトで飛び散った原始地球のカケラだったりして

    • +3

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