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2030年までにがんのワクチンが登場する可能性。現在治験を実施中

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29件のコメントを見る

(著) (編集)

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 新型コロナワクチンの開発に成功した科学者夫妻によれば、がんに効くワクチンが10年以内に登場する可能性があるそうだ。

 ウール・シャヒン氏(Uğur Şahin)とオズレム・テュレジ氏(Ozlem Tureci)は、ファイザー社と共同で新型コロナワクチンを開発したバイオンテック社(BioNTech)の共同設立者だ。

 BBC系列『Sunday with Laura Kuenssberg』に出演した夫妻は、バイオンテック社の新型コロナワクチンの基盤であるmRNA技術を利用して、がん細胞を攻撃する方法を説明。

 さらに「mRNAを利用したがんワクチンはいつ実用化されるか?」という質問に対して、「2030年よりも前」と答えている。

mRNAワクチンが、がんに効く仕組み●

 新型コロナのmRNA(伝令RNA)ワクチンは、新型コロナウイルスの「スパイク・タンパク質」に関する遺伝的な設計図を携えている。

 人体に注射されたワクチンは、この設計図を細胞に持ち運び、そこにスパイク・タンパク質を作らせる。これがいわば「指名手配書」となり、免疫系に探し出すべき敵、すなわちウイルスを教える。

 免疫系は指名手配書に従って敵を攻撃する。これがmRNAワクチンで感染を防ぐ仕組みだ。

 がんワクチンも同じやり方で、免疫系にがん細胞を探し出し攻撃するように仕向ける。違うのは、がんワクチンが携えているのは、ウイルスを識別するスパイク・タンパク質の情報ではなく、「腫瘍抗原」(腫瘍細胞の表面にあるタンパク質)の情報であることだ。

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photo by Pixabay

現在、がんワクチンの治験を実施中

 バイオンテック社は、以前からmRNAがんワクチンの開発を行なっていたが、新型コロナが世界的に流行したために、新型コロナワクチンの開発に注力していた。

 そんな同社は現在、いくつかのがんワクチンの治験を行なっており、新型コロナワクチン開発の成果もそこに活かされているとのことだ。

 それは決してやさしいことではない。腫瘍を構成するがん細胞にはさまざまなタンパク質が存在するからだ。

 そのため、どんながん細胞でも標的にでき、それでいて健康な細胞には危害を加えないワクチンを作ることは容易ではない。

 だが新型コロナワクチンの成功は、バイオンテック社にとって、mRNAワクチンを速やかに製造する方法や、ワクチンに対して免疫系がどう反応するのか学ぶ絶好のチャンスであったようだ。

 テュレジ氏は、「間違いなく私たちのがんワクチン開発を加速させるでしょう」と述べている。

 その一方で、テュレジ氏は過度に楽観的なわけでもない。

 「科学者として、がんの治療法があると口にすることはいつも躊躇われます」「いくつものブレークスルーがあります。引き続きそれに取り組み続けます」と話している。

References:Vaccines to treat cancer possible by 2030, say BioNTech founders | Cancer | The Guardian / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 29件

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  1. ガーン!! 成功したらとても素晴らしいけれど高齢化がもっと進むね

    • -9
  2. 毎年打たないと効果ありません。効果なくても副反応が出ても会社は責任取りません
    アメリカの製薬会社ならこうなりそう

    • +8
    1. ※2
      毎年で済めばいい方じゃない?
      数か月もすれば半年ごとになって
      さらに数か月たてば3か月ごとになるよ

      • 評価
  3. いよいよアイアムレジェンドの世界が現実になるのか

    • +1
  4. 毎年こんな記事出るけど特効薬なんて出来ないよな
    徳川埋蔵金並みの信憑性だな
    癌は金持ちが死ななくなったら特効薬が出来たって事なんだろ

    • 評価
    1. ※4
      がん治療は日進月歩
      1年前だと切除困難とか手術しても生存率20%以下とか
      よくあったが、今では生存率40%は上がったようなものも
      あるし、特効薬も似たようなものだ
      仮に出来ても臨床実験必須になるので効果が期待できるのが
      30年だとしても不思議じゃないよ

      • +11
  5. 身体の表面にできるデキモノは切ったり潰せば
    治るけど、内臓にデキモノできたら終わりって
    人間は思ってる以上にあっけないんだよな。
    生物の本体は内臓で肉体はオマケという説は納得できる。

    • +2
    1. >>6
      生き物の本体は脳ではなく腸だって言説は聞いた事があるね
      ただそれだと、病気とかで腸の一部切除した人はどんな状況なんだって話になるんだけど

      • 評価
    2. >>6
      内蔵というか生殖細胞だね。これだけが唯一延々と継承され続けていて、それ以外は毎回丸ごと破棄される。

      • -1
  6. ガン細胞は健康な人でも発生し、常に排除されている。
    もともと人が持っているガン細胞を攻撃する仕組みが失われるのを、mRNAが増幅してあげるのなら、起こりうる問題は少ないかも

    • +7
    1. ※8
      コロナワクチンも最初はそのはずだった

      すでに癌の薬はあるしそれで治っているし
      もし予防薬的なものになるならまずは酒やたばこをやめて野菜を食べる生活にしましょう

      • -6
  7. ガンって長寿になった人間に残った細胞寿命って感じがするけどホントに治るんだろうか
    細胞の異常化だし一旦解決しても別の方向から発生したりしそう

    • 評価
    1. 癌細胞は元々自らの細胞が由来だから、タンパク質など細胞のシグナルも正常細胞と共通するところが多い。癌細胞特有のシグナルをピンポイントで見つけ出して攻撃できるものであれば本件のワクチンは有効性が高そうだが、正常細胞のものと共通する部分も多いだろうからコロナワクチンより副作用は大きいものと思われる。

      ※9
      >ガンって長寿になった人間に残った細胞寿命って感じがするけど
      細胞が分裂するときにある程度エラーが発生し、それ以外にも化学物質や放射線によって遺伝子のエラーは蓄積されていく。エラーの蓄積によって異常化した細胞が癌であり、癌罹患率が年齢に比例するのはエラーの量が年齢に比例するからである。

      • 評価
  8. 病気を治す特効薬よりも
    病気の痛みの除く特効薬を作るべきなんだが
    ほとんど見向きもされない件

    死ぬよりも、死に至る苦痛が怖い

    • -5
    1. ※12 鎮痛の特攻薬なんてとっくにある、当然依存するので中毒性がヤバい
      そして根本的治療にならない、種類によっては市販されてるし。薬局病院の無い地域にお住まいか?

      • +2
    2. >>12
      痛みに関してはもうかなりたくさんの種類の特効薬があるよ!安心してね
      いろんな種類の緩和鎮痛剤があるから、症状に合わせてお医者さんと相談するといいわね。
      背中に一発入れたら1週間効くやつとか、闘病中に世話になったわ

      • +7
  9. ガンと痴呆症の薬の前に安楽死制度が確立されると思ってた
    今はどっちが早いかわからん
    どっちも期待してるけど、どっちも頓挫するかもな

    • +2
  10. 結構高額ながん保険つけてるけどどうなるかな、

    • 評価
  11. コロナワクチンでもサイトカインストームが問題になった。
    ガンのような比較的ゆっくり進行する病変に対して
    免疫の過剰反応を引き起こすようなものを投与するのはむしろ危険。
    現状でも癌の治療薬はより病変にピンポイントに効果を発揮する方向に進んでいて
    副作用が減っていくものになってきている。
    検査技術も上がって早期発見ができれば治療後生存率も格段に上がる。
    未だ研究や治験で不具合のデータがでそろっていないmRNA技術を過信するのは危険だと思う。
    コロナのワクチンも今後どんな大問題が出てくるか一切わからないのだから。

    • +3
    1. ※24
      >コロナワクチンでもサイトカインストームが問題になった。

      「問題にしている人がいる」だね。
      そもそもサイトカインストームは感染症によって引き起こされるもので、コロナにかかったらそういう症状が出る人がいるんだよ(感染者全員ではない)。

      だいたいもうすでに日本人の8割以上、1億人をこす人がワクチン打ってるんだけど、あなたの周りにワクチンでサイトカインストームが問題になった人がいるかい?

      当然深刻な副作用が出る人も一部には居られるのを無視してはいけないけど。程度問題。

      • +2
  12. 実際に身内や自分ががんになって病院いってはじめて、ネットやテレビで喧伝してしたがん治療最前線の夢のような技術はほんとに夢なんやと知るんやで。

    • +1
    1. >>28
      夢は実在してもほんの一握りしか恩恵には与れないよね

      がんじゃなく命に直接関わらないような病気でも、受けられる治療は経済力と医者ガチャ次第なんだなあと実感してる
      悪名高きアメリカほどではないのだとしても
      経済力がなくても運が良ければ一発目かセカンドオピニオンでいい医者には当たるけど、資金があるほどガチャは何度でも試せるし治療方法の選択肢も増える

      • +2
  13. 臓器まるごと入れ替え出来る未来はいつくるかな

    • +1
  14. 何でもかんでもmRNAワクチンにしようとしてね?

    • +3

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