
マンボウの種は「ウシマンボウ(Mola alexandrini)」で、フォークリフトで体重測定をしたところ、2744キログラムと、3トン近い重さだった。
巨大生物に胸熱なロマンを感じる人にとってはワクワクが止まらないだろう。
知られている中で世界最重量のマンボウを発見
世界の熱帯・温帯の近海に生息する、フグ目マンボウ科マンボウ属のマンボウは、生きている「硬骨魚類」の中で最も重いことが知られている。「硬骨魚類」とはその名の通り、骨の骨格を持つ魚で脊椎動物に分類される。サメのような魚は骨格が主に軟骨(軟骨魚類)でできているので、それとは対照的だ。
その巨大さゆえに標本の採取や運搬が困難で、まだまだ謎きマンボウ属だが、2017年の時点で「マンボウ」、「ウシマンボウ」、「カクレマンボウ」の3種に分類されている。
今回、世界最重量の硬骨魚類の称号を手にしたのは「ウシマンボウ」である。

海洋保護研究を行う非営利団体「Atlantic Naturalist」の研究チームが、フォークリフトを使って体重調査を行ったところ、2744kgだったことが判明。

(UK subtitles) The heaviest fish in the world a giant sunfish of 2744 kg from the Azores
マンボウの死因は?
マンボウの頭部には、船にぶつかったらしき大きな打撲痕が見つかっている。ただし、この事故が死因かどうかはわからないとのこと。死骸が船に衝突しただけの可能性もあるからだ。マンボウは巨大な魚だが、人間に危害を及ぼすようなことはない。それでも、うっかり船と接触してしまうことはある。
マンボウの調査を行った「Atlantic Naturalist」は、巨大マンボウの存在は、海が「世界最大の動物を育めるほどには健全」である証拠だとのこと。
それでも、海洋汚染と船の航行はマンボウにとって心配なことと指摘する。

謎多き巨大魚、マンボウ
マンボウの生態については、謎めいた部分も多いが、彼らは深海と海面の間を移動して暮らしている。海面近くに上がって来た時には、横たわって日光浴をしている。その理由は、餌を求めて冷たい深海へ潜った後に体を暖めるためだと言われている。
他にも海面にいる理由はカモメに体の寄生虫を食べてもらい、体のお掃除をしてもらっているという。海中では小魚たちがマンボウの体をお掃除してくれるそうで、うまいこと共存しているようだ。
体の後ろ半分をカットして、無理やり尾を付けたようなユニークな形状をしているマンボウは、フグの仲間なので、目の周りの筋肉を使ってまぶたを閉じることもできる。
まるで腕のような背びれと尻びれ、横から扇のようにちょこんと突き出た胸びれを使って、かわいらしくちょこまか、パタパタとゆっくり泳ぐ。
今回発見されたウシマンボウは水深0〜600mに生息し、大量のクラゲが主食だ。他にもクモヒトデや小魚、プランクトン、藻類なども食べることがあるという。

これまでの最重量マンボウは日本で発見されたものだった
ちなみに前王者は1996年に日本で見つかったウシマンボウだ。2300kgだったので、今回のマンボウはそれを440kg以上も上回った。すごいものから変なものまで、あらゆる世界記録を記す「ギネス世界記録」だが、今のところ(2022年10月16日現在)1996年に千葉県鴨川沖で発見されたウシマンボウが「もっとも重い硬骨魚」として記載されている。
いずれ書き換えられることだろう。
It's not pretty - but it is huge!!!
— Alexander Kotrschal (@KotrschalA) October 12, 2022
A new bony fish world record: Sunfish (Mola alexandrini) found dead at the Azores with 2744kg / 325cm 🤯https://t.co/t1aKKnjvtb pic.twitter.com/tTqlJwbHoe
なお、このどでかマンボウに関しては、海とくらしの史料館の「特任マンボウ研究員」である牛マンボウ博士が詳しく説明してくれているので、そちらの方も要チェックだ。
現ギネス世界記録を破った2744kgのウシマンボウ、硬骨魚類王としてさらなる高みへ! 【Lab BRAINS】−アズワン
References:Holy Mola: World's Heaviest Bony Fish Is An Absolute Unit At 2,744kg | IFLScience / 'Majestic' 3-ton sunfish sets a new world record for largest bony fish ever discovered | Live Science / written by hiroching / edited by / parumo
追記:(2022/10/17)本文を一部訂正して再送します。
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コメント
1. 匿名処理班
キングクリムゾン・・・
2. 匿名処理班
マンボウに尾鰭はありませんが...
3. 匿名処理班
ウシマンボウは頭の形がデコボコしてるから普通のマンボウと簡単に区別できるよ!
(カクレマンボウは後ろのヒレがマンボウみたいに波打っていないよ)
重さでちなみに硬骨魚類で2000キロを超えるのはウシマンボウのみ
次にオオチョウザメとマンボウが並ぶ感じ
4.
5.
6. 匿名処理班
このマンボウが人型になりお約束の食パンダッシュをしたら
相手は数十メーターほど吹き飛びショック死を迎えてしまい
1話満たずにバッドエンド迎えるという悲惨な結末生まれる
同じようなものでマグロも速度がやばいし、海の魚は地上では
生きれないな
7. 匿名処理班
匂いが凄そう(´ཫ`)
8. 匿名処理班
ありゃ
そういや最近日本の海岸(北海道だっけか)にも亡骸が漂着してニュースになってて、
専門家が「マンボウじゃなくてウシマンボウです」と力説してた
全然違う種類なんだそうだよ
しかし海は広い・大きい・すごいねえ
巨大なものがたくさん住んでて、ちゃんと生活してる
で人間には生態がよくわかってないのもたくさん
大自然は不思議にあふれてるね
9. 匿名処理班
か、化石?
10. 匿名処理班
「おほぉ!でかいウシマンボウが釣れた!」と恍惚の表情を浮かべるのであった
11. 匿名処理班
不味そう
12. 匿名処理班
マンボウって書かれてても色的にどうマンボウなんかが一瞬わからんくて マッシュルームの認識やったわ
13. 匿名処理班
ぬっぺふほふ みたい
14. 匿名処理班
サムネの画像だけみて巨大松茸かと勘違いしてしまった
15. 匿名処理班
タイトルを読まずにトップ画像のサムネだけ見て巨大マッシュルームかと思った件。
16. 匿名処理班
※13
本当だ! 予想よりもぬっぺふほふだった。ありがと~
17. 匿名処理班
あの大きさで2.7tもあるのか
18. 匿名処理班
※13
うむ、ググったらまさしく其れでござった
19. 匿名処理班
※13
はぁ、何それ?聞いた事無い〜適当な事言ってんじゃねーぞ
と思って検索したらそのまんまでした
申し訳ありませんでした(ペコリ)
20. 匿名処理班
航空事故か?XF5U(フライングパンケーキ)が墜落?
21. 匿名処理班
でかいなあ。
どこかトンでも映画で「巨大マンボウの恐怖」みたいなパニック映画作らないかな。
「おとなしいと思われていたマンボウが目覚め、人間に襲いかかる!」みたいな。
でも泳ぐのは遅いし、ぶつかると死ぬw
22. 匿名処理班
※21
パニック映画ではなくてコメディ映画にしてどうする!
高速で移動しヒレで船を真っ二つにする程度してくださいよ!!
23. 匿名処理班
動画の一つ前の文章、軟骨魚類になってますよ!
それはそうと水死体の体重測定って正確な値でるのかな?
24. 匿名処理班
そーいえば海面に横になって浮いているマンボウに乗って
そのまま解体云々ってアシリパさんが言ってた。
25. 匿名処理班
よし食おう
26. 匿名処理班
死んでるところがマンボウらしいというか、なんか基本的に横たわってるイメージがある
デカくてキュートだ
27. 匿名処理班
南房総の実家で父親が良く食べてたけど私は食べなかった💦