映像には確かに数えきれないほどのワニが浜辺を占拠しているように見える。ワニが陸地を侵略しにやってくることなどありえるのだろうか?
それについて、ある動物学者が真相をツイートした。
Crocodile Invasion on Brazil Beach
ワニの侵略か?ワニの大群が海岸に結集
9月15日、アメリカのラジオ司会者がツイッターに投稿した動画は、多くのユーザーらを驚かせた。ブラジルでは、ワニ(クロコダイル)の侵入により浜辺の 1 つが数百、さらには数千匹であふれ、地元住民はパニックに陥っています。
この映像は瞬く間に拡散し、「ワニが人間を攻めにやってきた!」「クロコダイルの侵略だ!」という憶測がSNS上で飛び交った。In Brazil, an invasion of crocodiles that have flooded one of the beaches with several hundred, even thousands, and the local population is panicking pic.twitter.com/3xnkqHdoyl
— Ken Rutkowski (@kenradio) September 15, 2022
果たしてその真相は?
ここは海ではなく湿地。多くのワニが集まるスポットだった
同日カナダの動物学者がこの映像についてツイートし、真相を明かした。これは侵略ではありません。また、地元住民はパニックにもなっていません。
この場所は、世界最大の熱帯湿地「パンタナル」にある巨大な沼地の沿岸で、多くの自然が残された場所です。
それから、これらはワニはクロコダイルではなく、ヤカレカイマンです。
ヤカレカイマン(パラグアイカイマンとも呼ばれる)は、アリゲーター科カイマン亜科に属するワニで、アルゼンチン、ボリビア、 ブラジル、パラグアイの湖、川、湿地に生息する。This is not an invasion, locals are not panicking 🤦
— Dr. Wildlife 🐍 (@DrWildlife) September 15, 2022
This "beach" is part of the Pantanal aka the largest tropical wetland, as well as perhaps the most pristine, in the world.
Oh, and, these are not crocodiles - they are Yacare caiman. https://t.co/xmteekMoaF
体の色は茶色く黒い斑点で覆われている。体長はオスが2〜3メートル、メスが1.4メートルほど。
1980年代にワニ皮のために大量に捕獲され、個体数が大幅に減少した。ほぼ絶滅する寸前までいったという。
だが、1992年、野生のワニ皮の取引が世界的に禁止となり、徐々に個体数が戻り、現在「パンタナル」には1千万匹以上が生息する、世界で最もワニが集中している場所となった。
また、別のユーザーもこのようにツイートした。
これは海のビーチではなく侵略でもありません。 パンタナル湿地の真ん中にあるMS-195道路から見たナビレケ川の自然の生息地にいるカイマンの美しい光景です。
地元の人口: 0
パニック状態: LA のラジオ司会者1人(笑)
つまりは、この動画は人間の観光客が訪れるようなブラジルの海の浜辺などではなく、パンタナルの湿地に集うワニたちの自然の姿だったのだ。This not a beach, neither an invasion. It is just a beautiful view of Brazilian caymans in their natural habitat, at Nabileque River, as seen from MS-195 road, in the middle of “Pantanal” wetlands.
— Andre Goncalves Bida (@andre_bida) September 16, 2022
Local human population: 0.
In panic: 1 radio broadcaster from LA. 😉🤣 pic.twitter.com/0ZtRDDh1NE
パンタナルは自然保護地域であり世界遺産となっている。
最後に、動物学者は「オンラインで話す時には、事実と内容を調べてからにしてください」と締めくくった。
References:Truth behind the 'crocodile invasion' of beach in Brazil/ written by Scarlet / edited by / parumo
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コメント
1. 匿名処理班
学者ってワニの種類を間違えたら必ずキレるな
2. 匿名処理班
ヤカレカイマン用のヌーディストビーチだ
3. 匿名処理班
これの左右反転した動画が某動画サイトに「危険なビーチ」として上がってたな
司会者が投稿した動画の方がオリジナルの方なのか分からないけど、こんな人を不安にさせることして何が面白いんだろね?
4. 匿名処理班
普通に真実を紹介したって十分インパクトある動画なのに何故自分でケチ付けちゃうのかなぁ
浅薄としか思えん
5. 匿名処理班
これがホントのワニワニ……
やっぱやめとこう
6. 匿名処理班
イルカが攻めてきたぞっ
7. 匿名処理班
※3
それでなくとも動物動画って無断転載されまくりだよね
人を主体としてない分肖像権とかも緩そうだし
8. 匿名処理班
ワニって気温で性別が決まるんだが温暖化のせいでオスかメスか忘れたがどっちかばっかりになってしまっているそうな
9. 匿名処理班
ユーモアを込めての投稿なら判るんだけど、それを明確にせずに投稿すると、必ず真に受ける人が出てしまう=フェイクニュースになるんだよね。この司会者が何を思って投稿したのかは不明だけどもね。本気だったら、ガチのフェイクニュースな訳だけどw
もし本気だったとして、不思議なのは、こんな一見すると異常に見える映像を見て、どうして真相を調べようと思わずに拡散しようと思えるのか?だよね。
以前の、地震の時のライオンの画像もそうだけど、「!?」と思ったら、普通は調べるよね?と思うんだけどねぇ。
10. 匿名処理班
うらにわにはにわにわにはにわわにがいる
11. 匿名処理班
もともとワニの庭だったのか。
12. 匿名処理班
※5
にわにわとりがいるですね
13. 匿名処理班
爬虫類飼いの俺にはのんびり日向ぼっこしてるように見えた(実際は不明)
14. 匿名処理班
動きは遅いし、水辺からそう遠くは離れないし、
Gに比べればまし
15. 匿名処理班
因幡の白ウサギ「お、これならいけるやん?」
16. ちむどんどん
沖縄のビーチがこういうふうだったら?(汗)
17.
18. 匿名処理班
ワニは噛む力は強いけど口を開く力は弱いから
背中から口を抱える様に羽交い絞めすれば制圧できる、これ豆な
あとは転がられても離さない根性
19. 匿名処理班
絶滅寸前から復活して1千万匹以上って、ワニは繁殖率高いんだね
ワニに幸あれ
20. 匿名処理班
こうやってマスコミによってデマがたれ流されるんやな。
21. 匿名処理班
明らかにネタやろとわかるが
わざわざコレはネタですとかルビを振って注意書きせないかん世界になったのかね
22. 匿名処理班
100日後に忘れられるワニ
23. 匿名処理班
イルカが攻めてきたんじゃないのか…
24. 匿名処理班
※15
最後にかじられないようにせにゃ
25. 匿名処理班
>>21
流石にこれはわかるだろというような内容でもよっぽどあからさまじゃなけりゃ真にうける人が絶対に一定数出てくるのがネットというもの。
そんなのとっくにわかりきってたことでしょうに
今時それを予測できない方が驚き
26. 匿名処理班
※3
注目を浴びたいバズりたい、ショッキングなほど話題になる。
面白い写真を拾ったけど、これにどんなキャプションを付けたら話題になるだろう?
そんなことしか考えてない。嘘ついてる自覚もなにもない。
27. 匿名処理班
食事の量と糞尿の処理とか研究とかしている人っているのかな?
28. 匿名処理班
そもそも一部の例外を除いて淡水や汽水域にいるワニが海からって時点でさあ