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未来の世界は極小カニ型ロボットが体内で病気の治療をしたり、機械修理を行うようになるかもしれない

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(著) (編集)

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 アメリカ、ノースウェスタン大学の研究グループによって、全長わずか0.5mmのカニ型ロボットが開発された。事実上、史上最小の遠隔操作歩行ロボットで、その姿も動きもカニそのものだ。

 未来の世界では、この小さなカニ型ロボットが人間では入れないような狭い隙間に入り込み、建物や機械などの組み立てや修理を手伝うようになるかもしれない。

 また、電気がなくても動作するので、人体に潜入し、つまった動脈を掃除したり、がんや内出血を治療したりと、患者にとって負担の軽い外科手術まで行ってくれるかもしれない。

 この研究は『Science Robotics』(2022年5月25日付)に掲載された。

どんな形状にもできる、極小の遠隔操作ロボット

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1セント硬貨の上に乗せたカニ型ロボット。こんなに小さい / image credit:/orthwestern University

 極小のカニ型ロボットはその動き方もキュートだ。更にこの技術を応用すれば、ほぼあらゆる形状と大きさの遠隔操作ロボットを作ることができる。

 コオロギやカブトムシやシャクトリムシでも何でもござれ、次世代の極小ロボットがどんな姿なのか今のところ決まっていない。

 ノースウェスタン大学のジョン・A・ロジャーズ教授は声明の中で、今回カニ型ロボットにしてみたのは、カニの横歩きに興味を持ち、インスピレーションを得たからと語っている。

 電気がなくても動き回れるロボット開発に成功したのは、そんなカニのクリエイティブな形だからこそかもしれない。

Tiny robotic crab is smallest-ever remote-controlled walking robot

形状記憶合金の弾性を生かし、電気なしで動く

 ロボットは「形状記憶合金」でできている。これは熱を加えるとあらかじめ”記憶”された形状に戻り、冷やすと”変形”する。

 そこで特殊なレーザーを照射して、ロボットの各パーツの温度を細かくコントロール。これによって記憶形状と変形形状を延々と切り替えることでロボットを歩行させる。

 このときロボットの小ささが役に立つ。ボディが小さいために、速やかに冷却される。おかげでロボットを素速く走らせることだってできる。

 研究グループのファン・ヨンガン教授によれば、1秒でボディの半分ほどの距離を移動できるという。

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カニ歩きはレーザー照射で温度をコントロールして行う / image credit:Northwestern University

ワクワクを形にするロボット工学

 小さな電子機器や人体でカニのロボット軍団がわらわらと作業する風景はシュールだが、その生産プロセスもまたシュール。まるで飛び出す絵本のようだ。

 生産段階のカニは真っ平らだ。これを伸縮性のある基材に接着し収縮させると、ちょうど飛び出す絵本のようにカニがポンっと飛び出す。

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image credit:image credit:Northwestern University

 だから「ポップアップ組み立て法」と呼ばれる。(ちなみにこの製造法も、ロジャーズ教授とヨンガン教授が8年前に考案したもの)

 「ロボット工学はワクワクする研究分野です。極小ロボットの開発は、学術的な探求として楽しいテーマです」と、ロジャーズ教授は語っている。

References:Tiny robotic crab is smallest-ever remote-controlled walking robot: For Journalists – Northwestern University / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 17件

コメントを書く

    1. マイクロマシンは人類の夢よな。
      生物そのものが天然の分子機械の集合体だから、機械による生物の模倣もやれないことはないはず。

      ※1 いずれ第二の免疫系に出来るぐらい進歩して欲しい。

      • 評価
  1. すでに0.5mmのカテーテルが存在し、
    自在に動き回れ、患部を見ることができ、切除作業を行うことができるのに
    なにを言っているのだろう?

    このロボットは圧倒的に機能が劣る

    • -8
    1. ※2
      いや、なんでカテーテルとロボットのどっちかって0と1しかないの? カテーテルで患部まで輸送路を確保したら、ロボットを送り込めばええやん。

      強力なライトとカメラで見えるんだからエネルギー供給用のレーザーだって可能でしょ。カテーテルだけなら到着してもカテーテルの先しか手数がないんだし。数は力だよ。

      • +6
      1. >>11
        単純にワイヤーや伸縮するネットの力の方が圧倒的に上かと
        そもそも0.5ミリ程度の合金が温度変化で得られる力はつまりレーザーの温度によって得られるものですがつまり電気をレーザーに換えてそれをさらに合金を動かすのに使うというのはそれだけロスが大きい

        • -2
  2. こんだけ科学が進んでも生き物の姿を模して作られるなんて凄いことだな

    • +3
  3. カニ隊長がいてここの部分ぶっ壊すのでみんな集まれなど
    体内で動いていたら笑える

    • +2
  4. ミニカニが体内で手術をしてくれるなんて楽しいと思う反面、行方不明になる奴もいそう
    あと蟻のコロニーのように働かない奴も出てきそう

    • +3
  5. >電気を使わずに動作する
    おお、いいやん!

    >各部にレーザーを照射する事で
    照射装置が届く場所ならそれカテーテルとかでいいにならないか…?

    • 評価
  6. 遊星からの物体Xのオッサンみたいに首から
    カニの脚が飛び出して首だけで歩いていくのか。

    • +1
  7. キャンサー(癌)をキャンサー(カニ)が切り取るのか

    • +2
  8. 昆虫もウイルスも昔誰かが作ったのかなあ

    • -1

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