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古代メソアメリカ文明の球技場遺跡で、体の血を抜く儀式が行われていた可能性

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(著) (編集)

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 メキシコ南部では、岩を削って大文字の「I」のような形にした広場のような場所が30ヶ所も発見されている。

 少なくとも2300年前に建設されたとみられるこうしたデザインは、水を使った儀式や血液を抜き去る瀉血(しゃけつ)儀式のために使われた可能性があることが新たな研究で明らかになった。

 古代の居住地キエチャパは、今では風化が激しく荒廃してしまっているが、ベンチのように見える人工物など、ちょっとした特徴が見てとれる。

古代メソアメリカで重要な役割を果たしていた球技

 『 Ancient Mesoamerica』誌に論文を発表したインディアナ州立大学地球環境システム学部の准教授
アレックス・エルヴィス・バディーロ氏は、「古代メソアメリカの人々にとって、球技は非常に重要なものだった」と語る。

 球技場のこうした形は、時代とともに変化し、球技のルールも不明だが、やはり変遷していったと思われる。

 球技は少なくとも3600年前から行われていたとされ、一個のゴムボールを使って、向き合ったふたつのサイドでプレイしていた。

 現在のアリゾナ州やニューメキシコ州などのアメリカ南西部、南米のコロンビアあたりまでで行われていたようだ。

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上の写真は、古代の球技場の特徴的なデザインで見やすくするために写真の縁部分を強調している。下の写真は、モンテ・アルバン遺跡にあるもので、上と似たような構造になっている。 / image credit:Alex Badillo

 メソアメリカとは、メキシコおよび中央アメリカ北西部で発生した、マヤ文明、テオティワカ文明、アステカ文明などに代表される高度な文化領域である。

 外部世界の影響や干渉を受けることなく自力で発展し続けたが、16世紀にスペインが征服したことで、伝統的文明は破壊されていった。

球技と宗教的儀式の件形成

 この古代の球技について詳細はまだわからないことが多いが、なんらかの宗教的儀式と重要性があったのではないかと専門家は見ている。

 「I」字型のこうした構造物が、いつ作られたのかは正確にはわからない。

 メキシコ南西部のキエチャパにある遺跡は、少なくとも2300年前、ひょっとするとさらに古い時代にさかのぼるもので、南メキシコの人々は、2100年前頃にはI字型の球技場を使い始めていた。

 「こうした形は、紀元前100年以降に作られたと考えるのが妥当だと思うが、それがいつだったのかを特定するのは難しい」バディーロ氏は書いている。

 このエリアでは、露出した自然岩をくりぬいて作ったこうした遺物が、ふたつの遺跡から30あまりも見つかっている。このことは、球技場がかなり密集して多く作られたということである。

 多視点画像からの3次元形状復元(SfM)技術を使って、これら球技場を記録した。このシステムは、さまざまなアングルから撮影した対象物の写真をコンピューターに取り込み、その画像とアルゴリズムを使って、3Dで再現するもの。

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この画像は写真測量法で球技場を表わしたもの / image credit:Alex Badillo

瀉血の儀式に使用された可能性

 この形状がなんのためのものなのか、正確にはわかっていないが、古代メソアメリカの儀式のためではないかとされている。

 スペイン人聖職者ファン・ルイズ・ド・アラルコン(1581~1639年)は、16世紀のスペイン征服後、現在のメキシコに住んでいた人物だ。

 彼は「メソアメリカの聖職者が人々の血を、岩に掘った小さな穴に注ぎ込ませていた儀式があった」と記録している。

 バディーロ氏は、この小さな穴が球技場の中にあった可能性があると指摘している。

「水や血液を神聖なものとし、メソアメリカの宇宙論の中心となるシンボルであるという考えは、学術的な文献で十分に確立されている」バディーロ氏は書いている。

キエチャパの一見無機質に見える石の造形は、バランスと農業の豊穣を保ち、重要な瞬間を示すため、地域内や地域同士の絆を深めるためなどさまざまな目的で、儀式的な瀉血をするような、深い意味のある活発な社会活動の一部だったのかもしれない

 だが、バディーロ氏はもっと証拠が見つかるまでは、この球技場で儀式が行われたと断定することはできないとしている。

 バディーロ氏は、3月30日から4月3日までシカゴで開催された米国考古学協会(SAA)の年次総会でこの調査結果を発表した。この遺跡の調査は、キエチャパ考古学プロジェクトの一環として行われた。

References:Ancient ritual bloodletting may have been performed at carvings found in Mexico | Live Science / written by konohazuku / edited by / parumo

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この記事へのコメント 14件

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  1. トラチトリかな
    穴に蹴ったボールを通したら得点なスポーツ
    賭けスポーツでもあって負けたら生贄にされたりとか

    • +4
  2. 瀉血って肩こりや脚のむくみを治したりする為に、昔はよくやった治療法らしい。

    • +3
  3. これがそうかはわからないけど生け贄の血を文様に流すのは漫画でよく見るね

    • 評価
  4. 古代じゃなくても近代アメリカで瀉血しまくって死んでたじゃん

    • 評価
    1. ※9
      19世紀までの医療は調子悪いときは取り敢えず血ぃ抜いとけというノリだったな
      ワシントンも瀉血のやり過ぎで死亡した

      「戦争と平和」でもロシア貴族たちが少し体調崩したときに頻繁に瀉血してたのが印象に残った
      アスピリンとかロキソニン感覚で瀉血

      • +2
      1. >>12
        実は20世紀になってもソ連のレーニンも瀉血をやってる

        特にレーニンは脳出血であったらしいので瀉血をこねかみに蛭を吸い付けてやっている写真が残ってたりする

        スターリンも脳出血だけど、この人、個室には他人を入れない人だったので発見が遅れて瀉血する間もなく死んでる

        • +1
  5. 学説は諸説あるけど中南米の生贄思想は
    非情に名誉な事で現代とはその意味が
    まるで違う神に栄養を与える儀式だった

    だから競技の勝利者が生贄と言う
    名誉な地位を手に入れたと考える説もある

    • +4
  6. 手塚治虫の短編集、ザ・クレーター(のマヤの生贄の話)は俺のトラウマの一つ。

    • +3
  7. 日本の将棋盤の裏にも血溜まりという穴が空いていて下手な勝負をした人や横から口出しした人の首を切って載せてその穴に血を溜めたという怖い話を聞いたことがある

    だけど本当はその穴は音受けという名前で駒を打つ音を響かせるためとか木製の盤が経年変化で歪むのを防ぐためだという話もあるし

    この記事の遺跡の穴も生贄とかじゃなくて競技場で喉が乾いた選手のためのドリンクホルダーだったとかかわいい理由の方がなんか良い気がするな

    • 評価

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