
だが地域によっては、仲間と共に行動することを好むホホジロザメが存在するようだ。
メキシコ西海岸沖に浮かぶ「グアダルーペ島」の青く透き通った海で、「ホホジロザメ」の社交クラブが発見された。
多くのホホジロザメの生息することから「サメの島」とも呼ばれるこの島には、秋から冬にかけて、多くのサメがエサを求めて集まり、仲間との交流を楽しんでいるという。
『Biology Letters』(2022年3月23日付)に掲載された研究によると、彼らは仲間と1時間以上も一緒に泳ぐことがあったそうだ。
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仲間と一緒に1時間以上もぶらぶら泳ぐホホジロザメ
この研究は、フロリダ国際大学の海洋科学者、ヤンニス・パパスタマティウ氏ら研究グループが、2017〜18年にかけてホホジロザメの群れを観察したものだ。研究者が驚いたことに、あるホホジロザメの二人組などはおよそ70分間も一緒に泳いでいたという。これほどまで長く仲間とつるむ姿は、他のサメでは観察されていないそうだ。
「一緒に70分泳ぐというのは、ホホジロザメにしてはとにかく長い時間です」と、パパスタマシュウ氏はフロリダ国際大学の声明で語っている。
こうした長時間の交流からは、たまたま付き合ったのではなく、おそらくサメに「社会的な交友関係」があるだろうことを示している。
パパスタマシュウ氏によれば、それは狩りの相棒のようなものであるそうだ。
同性とつるんで狩りをするのが好き
この研究では、2017年10月から18年12月にかけて、グアダルーペ島付近に生息するホホジロザメ6匹(オス3匹、メス3匹)にタグを取り付け、それぞれが泳ぐ速度・深さ・方向や、仲間同士の接近がモニタリングされた。なおタグにはカメラが内蔵されており、装着から5日後に飛び出して回収できるようになっていた。
この島では、これまで30匹以上のホホジロザメにタグが取り付けられ、彼らの交流関係が観察されてきた。こうした調査を通して、短いものや長いものも含め、数百回もの交流が記録されている。
こうした研究からは、ホホジロザメには同性とつるむ傾向があることがわかっている。
オスのサメはオスと、メスはメスと一緒に狩りをすることを好むのだ。だが個々のサメを見てみれば、仲間との付き合い方はさまざまだ。
30分間隔で10匹以上のサメと交流する個体もいれば、2匹としかつるまなかった個体もいる。

photo by iStock
狩りの情報を共有している可能性
こうした交流は、アザラシの繁殖地の近くで行われることが多かった。このことは獲物がそばにいると、仲間とつるむ時間が長くなるだろうことを示唆している。誰かが狩りに成功したら、それを見て学ぶのだ。「連携するわけではありません。ただ、つるむことで情報を共有しているのかもしれません」とパパスタマシュウ氏は話す。
なお今回の研究は観察対象が少ないために、サメの社会的ネットワークについてはっきりとした結論を出すには、さらなる研究が必要であるとのことだ。
References:Scientists get inventive to reveal secret social lives of great white sharks | FIU News - Florida International University / written by hiroching / edited by / parumo
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コメント
1. 匿名処理班
繁殖地なのかな?と読んでいったらギャングらしい溜まり場だった…ひいい
2. 匿名処理班
🦈「一匹狼じゃねーよ、一匹鮫だよ。」
3. 匿名処理班
サメもやっぱ友達が顔見せないと寂しかったりするのかな。
人は罪づくりだね。一杯悲しみを生んだんだろうな。
4. 匿名処理班
猫とかカラスの群れのようなユルめの感覚なのかもね。
5. 匿名処理班
サムネの画像、サメのある意味捕食者としての完成された体型がよくわかるね。
かっこいい。
6. 匿名処理班
仲良しだもん(=´∀`)人(´∀`=)
7. 匿名処理班
サムネのはホホジロ?シロワニ かな?
8. 匿名処理班
サメでさえ仲間がいるというのに、お前らときたら……(自傷
9. 匿名処理班
>>7
ホホジロザメではないな。
第一背鰭と第二背鰭がさほど大きさに差がないし
(ホホジロザメならば第一背鰭の方が明確に大きい)、
尾鰭の上葉(上に伸びた部分)と下葉(下に伸びた部分)が
はっきりと大きさが違う
(ホホジロザメならば上葉と下葉がほぼ同大)。
各鰭のサイズ・形態、全体的な体型、
頭部と「首」の間で「段」が出来ていることから、
オレもシロワニだと思う。
10. 匿名処理班
>>8
同じサイトを見てる仲間だよ
11. 匿名処理班
いわゆる、集会