SFにでてくるような現代の兵器
 スターウォーズの「ライトセーバー」、スタートレックの「フェイザー砲」などSFの世界には凄い武器が存在する。そして、現実世界にもSF世界を彷彿とさせるような兵器が既に存在するのである。

 本来ならこういった兵器が仕様されない世界が望ましいのだが、お互いの正義と正義がぶつかり合う為に、争いごとはなくならないのが悲しい現実だ。

 ここでは、現実世界で開発された10のSF的兵器を見ていこう。中には失敗作もある。
広告

10. 敵から完全に身を隠して撃てる銃用「コーナーショット」

At the Range: Corner Shot CSM

 自分の体をチラリとも見せずに、敵を狙える銃があったらスゴいだろう。「Corner Shot Holdings」社の「コーナーショット」は、それを可能にする銃用のアタッチメントだ。

 殺傷・非殺傷兵器に装着すれば、物陰に隠れたままターゲットを狙うことができる。

 背面部を操作すると銃先端が曲がり、カメラと小型ディスプレイが視界を確保する。そのおかげで体どころか、敵に指すら晒すことなく射撃することができる。

 公式サイトによれば、銃を水平に構えたときだけでなく、縦に構えたときでも発砲できる。さらに射撃ポジションは、銃から手を離すことなく変更可能なので、不意に敵と遭遇した場合でも速やかに応戦することができる。

 コーナーショットは、武器というよりその付属品と思うかもしれない。しかし非常に効果的で、インド、インドネシア、中国など、世界各国の軍隊にとって必須の装備になっているという。

9. 透明マント「クオンタム・ステルス」

Quantum Stealth "invisibility cloak" can conceal people and entire buildings

 ハリー・ポッターの透明マントに憧れる人はいるだろう。それに限りになく近いのが、Hyperstealth Biotechnology社が開発した透明マント、「クオンタム・ステルス」だ。

 同社CEOのガイ・クラマーによると、クオンタム・ステルスを着用すれば、影も姿も消え、赤外線カメラにすら映らなくなるという。その光学迷彩の仕組みは光ファイバーに似ており、周囲の光を曲げることで着用者の姿を隠している。

 兵士が敵の目を欺くには最適だが、たとえば飛行機・戦車・潜水艦、さらには建物といったものにも応用できるだろう。素晴らしいのは、そのためにバッテリー、カメラ、プロジェクターの類は一切必要ないことだ。

 これさえあれば、名前を忘れてしまった知人にばったり出会うような気まずい瞬間を避けることができる。とは言え、あなた自身の問題までを消してくれるわけはないので、その点だけは要注意だ。

8. ボディが近未来的な銃、FN F2000

FN FS2000

 機能的には従来型の兵器だろう。しかし、その外観は確かに未来的。ブルパップ方式のスティール製ボディはいかにもSFチックだ。

 そのままで未来兵器然とした趣の「FN F2000」は、昔からゲームや映画では人気だった。ベルギーのF.N. Herstal社が設計・製造した、フルオートマチック、ガス圧作動方式、両手用、ブルパップ方式ライフルである。

 特徴的なのはトリガー下のセレクタートグルで、「P90」の安全装置とトリガー機構を応用したは回転式ディスクとなっている。

 これを使って、オートマとセミオートマとで射撃モードを切り替えれば、どんな状況にも対応できる。

7. 暴動鎮圧用兵器、アクティブ・デナイアル・システム(ADS)

Active Denial System tested

 これまで、群衆の暴動鎮圧には催涙ガスや放水銃が仕様されていたが、新たに登場したのが「アクティブ・デナイアル・システム」(ADS:別名ヒートレイ)だ。

 ADSは、群集による混乱から秩序を回復するための、世界初の非殺傷・指向性エネルギー対人兵器で、その射程はフットボール場7つ分と、ほかの非殺傷兵器を凌駕する。

 米国防総省非殺傷兵器プログラムによると、物体の運動を利用したシステムは下手をすると人を傷つけかねないが、ADSはずっと安全だという。

 ADSを照射されると、まるで熱したオーブンで焼かれているかのような強烈な不快感を覚える。だが、それは不快なだけで、その影響はすぐに消える。

 暴徒鎮圧兵器としてさまざまな利点があるが、批判もある。専門家によると、ADSは「怖すぎる」上に、対象が混乱して、その場から動けなくなる恐れもあるという。また見境なく乱用されるのではと懸念する声もある。

6. 期待外れに終わったグレネードランチャー「XM-25」

XM25 25mm Counter Defilade Target Engagement (CDTE) System

 これは未来的なビジョンを示しながらも、期待外れに終わった兵器だ。

 「XM-25 Counter Defilade Target Engagement System」通称「パニッシャー」は、プログラム式エアバースト・グレネードランチャーで、物陰の敵を攻撃するために開発された。

 米軍が2010年にアフガニスタンで運用したほか、『Call of Duty』や『バトルフィールド』といったゲームにも登場した。

 射出されるグレネードは、屋内で爆発し、金属片を撒き散らして隠れた敵を無力化するようプログラムされている。

 窓や掩蔽壕を吹き飛ばしたり、塹壕の上空で爆発させることもできる野心的なプロジェクトとして、XM-25は計画された。

 だが、結局は期待外れに終わった。重たい上に、限られた状況でしか使えなかったからだ。

 グレネード2発を充填しようとした兵士が怪我をしたことをきっかけに、2013年アフガニスタンでの運用が終了。

 設計を改良しようという試みもあったが、2018年7月24日に正式に開発が終了された。軍当局によると、XM-25と同じように使える、より高性能な精密グレネードシステムの開発計画もあるらしい。

5. 高周波音で若者を撃退「モスキート」

The Anti-Teenager Security Device - The Gadget Show

 「モスキート(蚊)」は耳障りな高周波でたむろする若者を追い払うための装置だ。

 2005年、ハワード・ステイプルトンは、買い物中の自分の娘が10代の少年らに嫌がらせを受けたことをきっかけに、この装置の開発に着手。自分の子供を実験台にして、”蚊”の周波数を特定したという。

 若者に迷惑しているコミュニティからも支援があったらしいが、モスキートの使用が人権侵害や差別にあたるとの批判も巻き起こった。

 そうした中には、「若者を非人間化することに成功しただけの音波兵器」という手厳しい意見もある。ほかにも、自閉症を誘発するとの懸念や、生まれたばかりの子供が犠牲者になるとの懸念(気をつけようにも親には聞こえないのだ!)も聞かれている。

4. 耐えがたい苦しみで麻痺させる銃「PEP」

PEP PULSED ENERGY PROJECTILE WAS MEANT FOR ME

 スタートレックのファンなら大喜びだ。それで撃たれると、まるでフェイザー砲のように麻痺してしまう。

 PEPとは「パルス・エネルギー・プロジェクタイル」の略で、赤外線レーザーによる耐え難い苦痛で、相手を動けなくする。その痛みはテーザー銃で撃たれたときのようだという。

 米軍が暴動鎮圧兵器として開発。最大射程は2キロとされており、かなりの大きさがあるので、車に搭載して使用する。ちなみに非殺傷兵器ではあるが、人を殺すこともできる。

 ある批判者によると、PEPは対象になんの痕跡も残さぬまま、ひどい痛みと凍傷のような感覚を与えることができるという。

 ゆえにPEPが拷問に利用されることを懸念する声も聞かれる。この兵器について詳しい情報がないのも、こうしたことが背景にある。PEP関連の計画は2000年代後半に終了したようだ。

3. 対ドローン兵器「ボーイング・レーザー・アヴェンジャー」

Boeing Laser Avenger

 自分の位置がバレることなく、航空機を破壊できる技術があればどれほど有効か考えてみてほしい。いや、やはりそれには及ばない。なぜなら、その技術はすでに存在するからだ。

 「AN/TWQ-1アヴェンジャー防空システム」に搭載して使う「ボーイング・レーザー・アヴェンジャー」は、赤外線レーザーを利用した対ドローン兵器である。

 その設計・開発は、従来の技術の欠点を克服することを念頭に進められた。

 従来の兵器の場合、ドローンを撃つとそれによって位置がバレてしまった。しかしレーザー・アヴェンジャーの場合、人間の目にはまったく見えないまま対象を破壊する。

 また高度な追跡テクノロジーが搭載されており、低・中空を飛行するドローンを検出することができる。

 レーザーは高価である上に、人間に対してはほとんど無意味だが、ドローンのような電子機器に対しては絶大な威力を発揮する。武装した軍事用ドローンが懸念される限り、米軍がこのレーザー兵器を使う可能性はあるだろう。

2. 最新小銃「EF-88」

EF88 Austeyr Full Detail Attachment

 EF-88は、精度・殺傷能力・人間工学・適応性・信頼性を高レベルで実現した、「EF88 Austeyr」の強化バージョンだ(Eは「Enhanced(強化)」の意)。

 特徴的なのは、補助パーツを装着できることで、このおかげで従来モデルに比べて近接戦闘能力や全般的な性能が向上している。

 強化照準器、画像増強管、サーマルサイト、バイポッド付きフロントグリップ、フォワードグリップ、スタビライザー、視覚照明装置、1時間オフセットレール、レーザー照準、レンジシステムなどなど、数々のオプション装備がついている。

1. 分布利得高エネルギーレーザー兵器システム

US awards Boeing, General Atomics contract to develop powerful laser weapon

 究極のSF的兵器と言えるかもしれない。

 ゼネラル・アトミックス社とボーイング社が共同で開発した最新のプロトタイプは、固体レーザーでミサイルや飛行機を撃墜できるとされている。ターゲットがどれほど高速で移動していようとも、光速で移動するレーザーには絶対に敵わない。

 米軍はこのプロジェクトに熱心なようで、ゼネラル・アトミックス社とボーイング社と開発契約を締結。ビームディレクター、精密捕捉装置、追跡システム、ポインティングシステムを備えた、300kWレーザー・システムの開発にゴーサインを出した。

References:10 Weapons That Belong in Science Fiction - Listverse / written by hiroching / edited by parumo

追記:(2022/03/19)本文を一部訂正して再送します。
あわせて読みたい
マホトーンかな?米海軍が、頭を混乱させ会話を不可能にする非殺傷兵器を開発中

マインドコントロールを目的とした兵器開発が政府レベルで行われている(米研究者)

新兵器「自爆ドローン」を中国人民解放軍が開発中。編隊を組んでターゲットに特攻

音もなく人間を炭化させることができるレーザーガンが中国で開発されたと報道(動画追加)

精神攻撃か?米軍が、幽霊っぽい音と光で敵を攻撃するレーザー・プラズマ兵器「LIPE」を開発しているらしい

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
カラパイアの最新記事をお届けします

この記事に関連するキーワード

キーワードから記事を探す

コメント

1

1. 匿名処理班

  • 2022年03月18日 20:13
  • ID:9EW5FGpT0 #

最臭兵器はおまへんなぁ

2

2.

  • 2022年03月18日 20:18
  • ID:wIzfLJvN0 #
3

3. 匿名処理班

  • 2022年03月18日 20:45
  • ID:5ms0m8ci0 #

強力なレーザー兵器と高度な観測システムが合わされば、核の装備がない国にとっての福音になり得るんだけど、技術的ハードルが高そうでなあ。。。
分厚い雲も貫通するくらいの高エネルギーがほしいところなんだけど

近接防御の分野に収まっちゃいそう

4

4. 匿名処理班

  • 2022年03月18日 20:45
  • ID:KliZEHBb0 #

○○○「ウージー9mm銃をくれ!」

5

5. 匿名処理班

  • 2022年03月18日 20:47
  • ID:hmvUkCYZ0 #

なにこれちょっと欲しい

6

6. 匿名処理班

  • 2022年03月18日 21:06
  • ID:DCYMgx2.0 #

圧縮水空気の銃は開発中止だってね、構造が簡単、低コストで生産、火薬の調達もいらず水を入れるだけだったけど、誰でも安価で製造できるからテロが広がるとかの理由で。

7

7. 匿名処理班

  • 2022年03月18日 21:07
  • ID:nI0rgKe90 #

コーにゃーショットは一寸ねえ…

(Corner shot cat でぐぐると…(´・ω・`) )

8

8. 匿名処理班

  • 2022年03月18日 22:00
  • ID:ibAP4Z.N0 #

米国のレールガンが実用化に至っていない
防衛省が開発に着手するらしいけどいつになるんだろうな

9

9. 匿名処理班

  • 2022年03月18日 22:40
  • ID:qF5uff7D0 #

コーナーショットについては、第二次世界大戦時のドイツでStG44につけるアタッチメントが既に実用化されてる
Wikipediaより抜粋

krummer Lauf(クルマー ラウフ)または Krummlauf(クルムラウフ)と呼ばれる装置も設計された。名称は屈曲銃身を意味する。先端に付けるアタッチメントを意味する Vorsatz(フォアザッツ)または Vorsatzlauf(フォアザッツラウフ)という呼称も存在し、銃身を緩やかに折り曲げ、潜望鏡や鏡で照準を行い、安全な物陰から射撃を行うための付属機器である。これにはいくつかのバリエーションがある。歩兵用"I"バージョンと戦車兵用"P"バージョンで、後者は特に戦車の死角となる位置を車内から射撃するのに有用であると考えられた。曲げ角度には30度・45度・60度・90度があり、StG44用とMG42用がある。30度のStG44"I"バージョンは、少数が量産された。

10

10.

  • 2022年03月18日 22:41
  • ID:aayJ9KZw0 #
11

11. 匿名処理班

  • 2022年03月18日 23:06
  • ID:oqDWeudD0 #

コーナーショットは派生型のキティ・コーナーショットがエグいんだよな
猫のぬいぐるみで敵を油断させて撃つ奴…

12

12. 匿名処理班

  • 2022年03月18日 23:12
  • ID:n77tRmvP0 #

そのうち∀ガンダムの月光蝶みたいなのが出来るんかな

13

13. 匿名処理班

  • 2022年03月18日 23:13
  • ID:n77tRmvP0 #

>>4
俺にも!!

14

14. 匿名処理班

  • 2022年03月19日 00:16
  • ID:Iw9fVuo30 #

コーナーショットの猫擬装ぬいぐるみオプション
バイポッドの後ろ脚が変になるのはしかたないとしても
お顔はもう少し頑張って欲しい

15

15. 匿名処理班

  • 2022年03月19日 00:25
  • ID:4ytsNkAc0 #

鋼鉄の咆哮でもあった、誘導機能付き砲弾のAGS砲は夢が有ったんだけどなぁ
アレが現実化できれば「短距離ミサイル要らんやん」ってなったのに
一発一億円はさすがにバカげてたな

16

16. 匿名処理班

  • 2022年03月19日 00:32
  • ID:N2EYTvnr0 #

※8
米軍艦砲用のは中止されたよ。
自衛隊の対空レールガンは研究が続いてる

17

17. 匿名処理班

  • 2022年03月19日 01:49
  • ID:0a2r8G9c0 #

ただの書き間違いと思うけど、EF-88はただの自動小銃であってレーザーガンではありませんよ。

18

18. 匿名処理班

  • 2022年03月19日 12:26
  • ID:44Cnrtyl0 #

※11
せいさくしゃは まちがいなく犬派。だんここうぎすべき
ニャン

19

19. 匿名処理班

  • 2022年03月19日 12:37
  • ID:ltA648Zp0 #

ブルパップの銃器系は見た目だけは近未来的に見えるよね、見た目だけは…

20

20. 匿名処理班

  • 2022年03月19日 13:23
  • ID:r3aeGx8k0 #

※19
すばやく右撃ちと左撃ちを切り替える屋内戦テクニックが使えないそうですね

21

21. 匿名処理班

  • 2022年03月19日 15:53
  • ID:AoxvD9Fq0 #

※1
最強のじぶん、尻に当てた手かいでみ。

22

22. 匿名処理班

  • 2022年03月19日 17:27
  • ID:Pm6.vqXO0 #

>>15
廉価版のエクスカリバーやらイタリア版のブルカノは実現しそうだし期待

23

23. 匿名処理班

  • 2022年03月19日 20:53
  • ID:OvLc36KU0 #

XM25 IAWSは重量がある事や性能が期待外れだったと言うより暴発事故が没になった原因らしい(壁越しのエアバースト弾を使った曳火射撃の制圧力の高さがアフガニスタンやシリアの現場だと兵士たちから高評価だったとか)

24

24. 匿名処理班

  • 2022年03月19日 22:08
  • ID:baFv3kYn0 #

分かるんだけどさー、、

8とか見るとね、そこには彼らの目には見えないであろう動植物が生きてるわけですよ。

うるさいんですよ。

子育てしてる真横でこんな音を立て続けに出されてみ?
恋人と乳繰り合ってる時にこんな爆音聞かされてみ?

植物だって振動でいろんなことを感じるんだから。

頼むよ、ニンゲン…

地球上には他の生物もおんなじように生きてるんだよ…うるさいんだよ…

25

25. 匿名処理班

  • 2022年03月19日 22:39
  • ID:ifSOaLpl0 #

今まさにウクライナとロシアの間もこういう兵器が使われてるところなのだろうか

26

26. 匿名処理班

  • 2022年03月20日 09:30
  • ID:GNg.J1xf0 #

>>25
ウクライナ側がウクライナ大統領を暗殺に来ていた特殊部隊との交戦後にロシア側が持っていた珍しいライフルを動画配信サービスにアップロードしてたね

27

27. 匿名処理班

  • 2022年03月21日 21:32
  • ID:YK5wOVgm0 #

>>24

5.56mm(223口径)のアサルトライフル位ならまだまだこれでもかわいいもんよ(音的な意味で)

28

28. 匿名処理班

  • 2022年03月22日 13:16
  • ID:NLCE7bwZ0 #

5番、モスキートに関して。
"effects on persons with autism"は「自閉症の方への影響」であって、「自閉症を誘発」では無いと思う。

自閉症の典型的な症状の一つに聴覚過敏があるから、そのことを言っているのでは??
発達障害は先天性です。

お名前
ADVERTISING
記事検索
月別アーカイブ
ADVERTISING
ADVERTISING