
image credit:Guardians of Rescue/Facebook
毎日が危険と隣り合わせで多大なストレスを抱える消耗する兵士たちにとって、戦地で出会った動物たちは心の支えとなり癒しとなる。海外の戦地に設営したベースキャンプで動物たちの面倒を見る兵士も少なくない。だが、そこには最低限の物資しかない為、十分なお世話は困難だ。
このほど、中東のベースキャンプに駐留していた米女性兵士が、衰弱した野良の母猫と出会った。その母猫は、やがて2匹の子猫をベースキャンプに連れて来た。
深い絆を育み、癒しを与えられた兵士たちは、動物救済団体の協力を得て3匹の猫たちをアメリカへ移送することを計画した。
3匹とも兵士たちが帰国後、本当の家族になる予定だという。
衰弱して怪我をした猫がキャンプ地に出現
今年9月、中東のキャンプ地に駐留していたケルシー軍曹は、キャンプ場の駐車場をヨロヨロと歩み寄って来る1匹の野良猫を目撃した。その猫は、少し歩いては横になり、また歩き出すという行為を繰り返し、明らかに弱っている様子だった。
ケルシー軍曹が近くで見ると、猫の目と鼻にはかさぶたがあり、尻尾が折れてよじれ、骨と皮に近い状態で、ほんの少しの体力しか残されていないような状態だったという。
どこからやって来たのかわからないが、ケルシー軍曹はその猫のことがとても気になった。
どんな状況でも、必死に生き延びようとする猫の姿は、辛く厳しい駐留地にいる自分を励ましてくれているように思え、ケリー軍曹は、その猫を「ウィスカー軍曹」と名付けお世話をすることに。ウィスカーとはヒゲを意味する。
ウィスカー猫軍曹、2匹の子猫を兵士たちに紹介
ウィスカー猫軍曹の回復を願ったケリー軍曹と同僚たちは、怪我や病気を治すため、限られた物資しかないベースキャンプで、できる限りのことをした。やがてウィスカー猫軍曹は、ケリー軍曹たちに懐くようになり、数日後には2匹の子猫を連れてキャンプ地へとやって来た。
ウィスカー猫軍曹が母猫だったことに驚かされたケリー軍曹と同僚たちは、突然増えた仲間に喜び、世話を続けた。
そうするうちに、兵士と猫たちとの間に深い絆が育まれた。家族の一員のように、3匹の猫は兵士たちの大きな癒しになった。
3匹の猫、動物救済団体の協力を得て渡米予定
その間、ケリー軍曹はニューヨークを本拠地としている非営利の動物救済団体『Guardian of Rescue』に連絡を取り、ウィスカー軍曹と2匹の子猫たちの救済と保護を求めた。同救済団体は、兵士らが海外でキャンプ地に駐留している間、交流を持った動物を保護して世話する「Nobody Left Behind」プログラムを実施している。
いずれ、その土地を離れる兵士たちが、現地で絆を育み良き相棒となった犬猫たちを残し、帰国することは心苦しいものである。
そこで、動物たちが取り残されてしまう状態にならないように、同団体が介入し救済・保護にあたっているのだ。
また、ウィスカー軍曹のように怪我や病気を患っている動物たちを発見した場合も、獣医院へ連れて行く世話も行っているという。
渡米後は兵士たちの家族に
何時でも、動物を救済すべく奔走している同団体は、現在ウィスカー軍曹と2匹の子猫をプログラムの一員として預かっている。ケリー軍曹らの意向により、3匹はアメリカに移送する予定だそうで、そのためには膨大な費用がかかる。現在寄付金を募っている最中だ。
アメリカに無事に着くことができれば、ウィスカー軍曹はケリー軍曹が、そして2匹の子猫は別の軍曹のもとへ引き取られる予定になっているという。
最後に、Guardians of Rescueは動物保護がいかに大切であるかを、このように語っている。
動物を助けたい気持ちがあるなら、地元の動物保護施設に足を運んでみてください。たいていがボランティアが不足しており、資金も足りていません。written by Scarlet / edited by parumo
動物保護ボランティアで学ぶ教訓は人生において大切な物ばかりです。その経験は一生を豊かにしてくれるものとなるでしょう。
また、動物の様子がおかしいと感じたらすぐに助けを求めてください。動物虐待やネグレクトのケースの多くは、目撃者の通報により解決できる場合がほとんどです。
こうして救われ、保護された動物たちが、後に身も心も生まれ変わり、愛情ある温かな家庭にもらわれて幸せになるというケースを、私たちはこれまでたくさん見てきました。
ペットを探しているのなら、是非動物保護施設から迎え入れてあげてください。きっと、素晴らしい動物たちに巡り合えることでしょう。
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コメント
1. 匿名処理班
これって動物に着目して、他の動物もいるのに手助けするのはおかしいっていう言い方する人がいたりするけど、実は現地でPTSDの原因ができてて、のちのち本国に帰った後にそれが発症する危険性のある兵士のケアにつながってるんじゃないかな。
2.
3. 匿名処理班
NNNにかかれば米軍何てちょろいもんだぜ、、
4.
5.
6. 匿名処理班
兵士が猫を助け、猫も兵士を助けたんだね
7. 匿名処理班
ウィスカー軍曹に敬礼!
8. 匿名処理班
動物同士の異種交流の記事大好きだけど、人間も動物だよね根っこは一緒だよねって思う
9. 匿名処理班
>3匹はアメリカに移送する予定だそうで、そのためには膨大な費用がかかる。
福利厚生の一環で隊員と一緒に引き揚げる訳に行かないんだろうか
10.
11.
12. 匿名処理班
うちの茶トラに似てる
茶トラはこんなぽやんとした顔する子多いよね
13.
14.
15. 匿名処理班
片手にピストル〜 心に花束 唇に火の酒 背中に人生を〜〜♪
16. 匿名処理班
ふにゃあ、っとして可愛らしい猫だなあ
そんで子猫たちは軍の役職が貰える年じゃなかったんだねw
迎え入れる人たち共々元気で暮らしてくれい
17.
18.
19.
20. 匿名処理班
某クマー「癒やしだけでは階級貰えないんやね」
21. 匿名処理班
一度でも面倒見た猫を置いていくなんて出来ないよなぁ。
22. 匿名処理班
.。oO(グラサンにモザイクって意味あるのかな…)
23. 匿名処理班
子猫に頭擦り付けてる母猫可愛すぎて顔面崩壊した
※1
猫、兵士たち、そしてこの記事を見てニヤニヤしてる人のケアにもなっているよね
24. 匿名処理班
>>9
いけない
基本的に基地内で動物を飼う事自体が規則違反なんだよね
どこの国の軍隊でも同じ
衛生面とか疫病とかいろいろな理由がある
この猫も虐待を受けた形跡があり、もしこの猫に疫病を持たせて基地近くで逃して、基地の兵士が基地に連れ帰ると…、計画通り!とニヤリとしている敵勢力がいるかもしれない、戦場とはそういう場所だ
だから猫の親子に兵士皆が惹き込まれたんだろうけどね
25. 匿名処理班
>>22
顔の形状からサングラスを除去して顔を修正、目をCGで組み込み、正面を向いた顔にすれば、どこの駐屯地所属の誰々と即座に判るし、アメリカ軍にはそれができる技術力もある
なぜ顔を隠さなければいけないかという根本的理由は、明白
駐屯地及び基地の運用規則違反だからさ
この団体が公開した画像を元にこの兵士が処罰対象となり、不名誉除隊や軍機違反による刑罰になるなんて事になったら、その団体は今後の活動にも支障をきたすよね。
26. 匿名処理班
>>1
それは同感だな
だけどたぶん、基地運用規則違反で処罰対象だと思う
どこの国の軍隊も現地の野生動物を基地内で飼ってもいいよという規則はないんじゃないかな
むしろ疫病等の原因となるために禁止していて罰則もあるんじゃないかなと思う
犬や猫が精神的な安定を生む事は誰でも知ってるけど、基地や駐屯地の運用とは関係ないからね
27. 匿名処理班
現地の犬や猫を基地内で飼ってる画像が出回ってるので気にしていないのかもしれないけど、外国の基地や駐屯地で現地の犬や猫を飼うのは結構な重罰なんだよね
だから皆こっそり飼ってるはず
過去の画像を見て、大っぴらに飼ってるじゃないかと思う人もいるかもしれないけど、その画像に写ってる人達がちゃんと除隊できたかどうかはわからないし、除隊後だから画像を公開したのかもしれない
28. 匿名処理班
20年くらい前の戦争でも
米兵が現地で仲良くなった動物達を連れて帰りたいけど
軍の規則で連れて帰れない…でも…置いて行くなんて…
という動物達を
FedExはわんさか連れて帰れくれたそうだ
しかも無料だか格安で
今はやってくれないのか❓
29. 匿名処理班
>>28
fedex 戦場 猫
30. 匿名処理班
野戦病院のベッドで寝ている兵士に
添い寝してくれる猫ちゃんいた
31. 匿名処理班
>>30
微笑ましいけど、こういう事をするから規制されちゃうんだよね
32. 匿名処理班
>>30
病院に猫は勘弁
33. 匿名処理班
なんと優しい
この猫ちゃんたちに幸せが訪れますように
そして
優しい心を持った兵士さんたちにも幸運が有りますように…
34. 匿名処理班
>>24 別に敵が利用しなくても、狂犬病の存在だけでもかなりの脅威。それよりも恐ろしいのはノミやシラミの類。これは特に、集団生活しているところに入り込まれるとかなり面倒なことになる。
>>1 逆に、飼育動物が死んでしまうことで生じる抑鬱状態の方が戦地ではよほど危険だろう。動物病院も予防接種も専用の餌も無い状況では、死ぬ可能性はかなり高いだろうし。