
image credit:MSN/Twitter
ハリケーンやサイクロン、台風などの観測は、通常人工衛星や飛行機を使って行われるが、このほど海洋ドローンが、海上からハリケーン「サム」の内部撮影に成功した。海洋ドローンでハリケーン内部の撮影に成功したのがこれが初めてだという。ドローンにより、ハリケーンが引き起こす力をより正確に予測することが可能になるという。
広告
SD 1045 Inside Hurricane Sam 1414UTC Sept 30 2021
海洋ドローン、ハリケーン「サム」を内部撮影
9月30日、米海洋大気局NOAAは全長7メートルの自律型ドローン「セイル・ドローン」のエクスプローラーSD1045によって撮影されたハリケーン「サム」の映像を公開した。サムを監視しているこのセイル・ドローンは、今シーズン大西洋で活動している5隻のハリケーン監視セイル・ドローンの1つで、同名の企業により開発されたものだ。
風力を動力源とし、強風に対処可能な帆の役割を果たす“ハリケーン・ウィング”を搭載した特別な海洋ドローンは、波の高さ15メートル、風速54メートル以上の強力なハリケーンが海に吹き荒れる様を捉えることに成功した。Ocean drone caught inside Hurricane Sam captures hair-raising video https://t.co/iUrdnoQxT4 pic.twitter.com/sXKSPdtIpv
— MSN (@MSN) October 1, 2021
より新たなデータ収集で正確な予測が可能
こちらの動画では、ハリケーン内のドローンの位置を示している。
SD 1045 Inside Hurricane Sam and the Saildrone Mission Portal
セイル・ドローンによる海面からの眺めは、宇宙や飛行機から見るそれとは大きく異なる。
NOAAの科学者グレッグ・フォルツ氏は次のように述べている。
この海洋ドローンを使用することで、風速や風向き、気圧、温度や湿度、塩分濃度など新たなデータ収集ができ、ハリケーンを引き起こす力をより正確に予測することが可能になります。空からの観測に加えて海からの監視があれば、より早い段階で影響が及ぶかもしれない地域に警告を促すことができるというのだ。
今回のハリケーン・サムは5段階の勢力の2番目に強力なカテゴリ4に分類されているという。
依然として、海岸線で猛威を振るい続けているサムは、今後数日間は大きな海のうねりを引き起こすことが推測されている。
幸いにもこれまで上陸を脅かすことはなかったが、このまま勢力が続けばバハマやバミューダを含む複数の島、またはカナダの一部や米東海岸に到達して影響を及ぼす可能性があると考えられており、NOAAは「生命を脅かす波と離岸流の状態」について警告している。
written by Scarlet / edited by parumo
あわせて読みたい





コメント
1. 匿名処理班
見てるだけで船酔いが……
2. 匿名処理班
第4エンジンに愛着はないな?
ハリケーンハンターNOAAの所やね
叡智が積まれとるな
3. 匿名処理班
こう言ったらアレなんだけども
素人には荒波に揉まれてるだけにしか見えないな
4. 匿名処理班
※2
もう命がけで台風に突っ込む時代は終わったんだな
5. 匿名処理班
す、すごい……!
6. 匿名処理班
※4
上空の情報もまだまだ必要なんじゃないかな
そっちも無人化できれば言うことないが
7. 匿名処理班
大西洋のハリケーンは有人航空機、無人航空機、そして今回の海洋ドローン
北西太平洋の台風とは監視体制が大違いだ
8. 匿名処理班
無人機大活躍だな
9. 匿名処理班
荒れる龍巻き 光る稲妻 闇を引き裂くハリケーン♪
10. 匿名処理班
※3
ベーリング海のカニ漁もこんな感じだしね
波の高さだけなら多分同じくらいだと思う
11. 匿名処理班
パーフェクトストームやん
12. 匿名処理班
※6
台風の上の部分が 10,000m くらいで、グローバルホークは「実用上昇限度:19,800m 」とのことだから、既にやってるんではないでしょうか。また「フェリー航続距離: 22,779 km 」とのことで、台風の目の中とか台風の上で長時間観測することも可能そう。
13. 匿名処理班
ツイスターで見た