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魚ジャンキー問題。排水に混じった覚醒剤が魚が麻薬依存症にしてしまうことが判明

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(著) (編集)

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 水の中で暮らす生き物であっても人間がつくり出した薬の影響から逃れることはできない。排水に混じったものが、彼らの生息域に流れ込んでしまうからだ。

 これまでも、下水から川に流された様々な薬が魚に影響を及ぼすことが度々報じられていたが、 『Journal of Experimental Biology』(6月6日付)に掲載された研究によると、サケ科の「ブラウントラウト(和名 チャマス)」は、人間が下水に流した覚醒剤により、麻薬依存症になってしまうのだという。

魚に悪影響を与える水の薬物汚染リスク

 人間が環境中に排出した薬が野生生物に与える影響について、詳しいことはまだわかっていない。しかし近年の研究によって、そのリスクが徐々に明るみになりつつある。

 たとえばつい最近でも、抗うつ剤「プロザック」が魚をまるでゾンビのように没個性化させてしまう研究が発表されている。

メタンフェタミンで汚染された水での飼育実験

 今回、チェコ生命科学大学(チェコ共和国)の研究グループが調査したのは、「メタンフェタミン」がブラントラウトに与える影響だ。

 日本ではかつて「ヒロポン」の商品名で販売され、シャブ、スピード、エスなどの俗称で呼ばれるこの薬は、強い興奮作用や精神依存性があり、日本では覚醒剤として「限定的な医療・研究用途」以外の使用が固く禁じられている。

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photo by iStock

 海外の一部の水域は、このメタンフェタミンで汚染されていることが知られているが、研究グループはそれと同じ濃度にした水槽で8週間ブラウントラウトを飼育した。

 それから汚染のない淡水に戻し、メタンフェタミンが混ざった汚染水のどちらを好むようになるか、その行動などを観察した。

魚が麻薬依存症に、断薬で離脱症状も

 その結果、淡水に戻してから4日間はメタンフェタミン入りの水を求めるような行動が観察され、魚であっても麻薬依存症になってしまうことは明らかだったという。

 また健康な魚に比べて行動が不活発になることや、メタンフェタミンが最大10日、脳に残り続けることも確認されたとのこと。

 さらに断薬を行ったところ、離脱症状のような行動の変化をみせたという。

 こうした結果は、薬物が魚に生理学的な悪影響を与えるばかりか、依存症にしてしまうせいで、あえて汚染水に移動するような行動を誘発させるだろうことをも示しているそうだ。

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photo by Pixabay

アメリカでは抗うつ剤の影響でザリガニが大胆不敵に

 先月発表されたアメリカ、フロリダ大学の研究では、川に流れ込んだ抗うつ剤、シタロプラム(セレクサ)の影響で、ザリガニの行動が大きく変化。えさを探す時間が大幅に増え、身を隠している時間が減ったという。

 大胆になったザリガニは、捕食者に見つかりやすくなる。ザリガニの数が減っていくということは河川の生態系全体に別の影響を及ぼすことになる。

 人間が薬を飲めば飲むほど、その薬を下水に捨てれば捨てるほど、その薬物は水で暮らす生物たちに悪影響を与えてしまう。

 手遅れになる前に、有害な薬剤がそのまま排水されないような汚水処理場の建設が急務となってくる。

Top image: Pixabay /References:Freshwater methamphetamine pollution turns brown trout into addicts | EurekAlert! Science News / written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 31件

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  1. 水棲生物が薬物中毒になってたのも驚きだけど、下水がそんな状況が起こるレベルで汚染されてる地域があるのも驚いた。
    何でそんなことに。

    • +15
    1. ※2
      神経伝達物質の調整に介入するウ悪品だから、環境ホルモンみたいにごく微量で影響が出る。

      • +1
  2. ブラウントラウトの和名はそのまま“ブラウントラウト”なんですがそれは

    • +1
  3. ポンペイのトイレから当時の食生活がわかったという
    研究話知ってるのでうーこの有用性知ってるけど
    魚を狂わせるほど薬利用者の多い国ってかなり問題が
    ありすぎじゃねえの

    • +7
    1. ※5
      排水に影響するレベルでいるメスジャンキーって怖すぎ

      • 評価
    1. ※6
      屎尿処理しても、
      固形物や菌類は沈澱・濾過・分解などされるが、
      水自体に溶けている薬効成分を全て除いて
      H2Oだけにできる訳じゃないだろう。

      • +4
    2. ※6
      下水処理の量って膨大でそれを、完全に純粋にするって不可能です
      物理的ろ過と、生物分解と特定の薬品で中和するぐらいしか出来ません
      水に溶けだした有毒成分の除去はろ過では無理です

      • +3
  4. 中毒になったそれを食べてる人も中毒になり、狂暴性やら鬱症状やらが出て、治安が悪くなり薬物依存が増えて…と言う悪循環

    • 評価
  5. アメリカで抗生物質をトイレに流して捨ててるのが前に問題になってたな

    • +7
    1. ※8
      抗生物質を下水に大量に流すと、下水処理場が壊れる。下水処理場は原生動物や微生物を使って下水中の有機物を分解することで下水を浄化しているから、微生物や原生動物が抗生物質で全滅してしまうと、浄化不能になる。

      • +4
  6. その内、川の水を薬物代わりに欲する人が現れるのでは

    • +4
  7. 加工しなくても、そのまんまジャンクフードに

    • 評価
  8. 作ってる工場の廃液なんかな?

    古い家に引っ越した人が怪奇現象に悩まされるようになったが、それらは心霊現象ではなく幻覚で、かつてその家では覚醒剤を作られていたなんて話をなんかで見た。
    水であれ土地であれ、長いこと分解されず残るものなんだな。

    • +3
    1. ※12
      工場廃液の場合は自社工場で処理してから下水に流すんだよ
      認可された薬品工場ならもちろん処理するだろうけど
      秘密の麻薬製造工場なんて廃液処理場なんて持ってないだろうしね

      • 評価
  9. 地溝油をつくるぐらいなんだから、
    そのうち精製する業者があらわれるんじゃないか。
    そしたら水質改善になったりして。

    • 評価
  10. うつ病の薬の残渣で陽キャ魚が増えてるとかなんとかいう記事もあったし魚業界も大変ね

    • 評価
  11. >海外の一部の水域は、このメタンフェタミンで汚染されている
    どこだよ。シャブ中の天国やん

    • 評価
  12. かっぱえびせんも、辞められない止まらない

    • 評価
  13. 貝とかも同じかな?
    だとしたら魚より深刻かも

    • +2
  14. SSRIの副作用で攻撃的になるけど、魚でも同じことが起きるのかな。

    • 評価
  15. 叩いた蚊を飼ってるメダカのオヤツにしてるんだが、抗鬱剤飲んでるから血を吸われた場合やらないようにしてるわ
    意味ないかもしれんが

    • +2
  16. うん、下水って薬物の処理まではやらないもんねえ
    基本汚物を微生物に食べさせることで処理しているわけだから、
    その微生物まで性格変わっちゃいそうだ

    • 評価
  17. 某隣国の繁華街の下水から高濃度のバイアグラ成分が検出されたそうだけど、
    生き物への影響はあるのだろうか?

    • 評価
  18. じゃあすべての海水魚はアル中ってことかな

    • 評価
    1. ※29
      まず濃度が違うっしょ、海に出ると薄まる
      それとアルコールは割合と簡単に分解するから海魚がある中になることはない

      ※28
      下水中の生物は自然環境中生物とは違う扱い受けるからんk
      下水中の生物が死のうが生きようが行政的にはどうでもいいんだよね
      そしてバイアグラ(人間に投与できるのだから)は簡単に分解する薬品だとは思う

      • 評価
  19. マカロニほうれん荘の一話を思いだしたよ マカロニ2だったかな

    • 評価
  20. それまでは魚にも個性があったことに驚きだわ

    • 評価

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