メインコンテンツにスキップ

目は脳の窓。瞳(瞳孔)の大きさと知能に関連性があるとする研究結果

記事の本文にスキップ

40件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
photo by iStock
Advertisement

 目は心の窓というが、知能の窓でもあるようだ。『Cognition』(3月21日付)に掲載された研究によれば、瞳孔(どうこう)が大きい人ほど、論理的思考・注意力・記憶力といった知能が優れているのだそうだ。

 瞳孔とは眼球の色がついている虹彩(こうさい)の真ん中にある黒目の部分だ。カラコンで大きく見せられるのは虹彩の方なので勘違いしないように。

瞳孔と知能の意外な関係

 アメリカ・ジョージア工科大学の研究グループがその可能性に気がついたのは、ダニエル・カーネマンという心理学・行動経済学者が考案した理論にもとづき、瞳孔の散大を調べていたときのことだ。

 カーネマンによれば、瞳孔が広がる様子を観察すれば、記憶作業をこなすために費やされている心の労力を推し量ることができるのだという。

 瞳孔の大きさと知能に関連性のがあることに気がついた研究グループは、確信が持てなかったために、さらなる実験を行うことにした。被験者(18~35歳の500名)の瞳孔の大きさを計測したうえで、認知機能のテストを受けてもらったのだ。

 なお瞳孔とは、目の中心にある直径2~8ミリほどの黒い円形の開口部のことだ。虹彩に囲まれており、光の刺激に反応して大きさが変化する。そのため被験者には薄暗い部屋の中で何も映っていない画面を見つめてもらい、そのときの4分間の大きさの平均がアイトラッカーで計測された。

 また計測後に行われた認知機能のテストは、「流動性知能」「作業記憶力」「注意制御力」に関するもの。流動性知能とは新しい問題を論理的に考察する力、作業記憶力は情報を一時的に記憶しておく力、注意制御力は気を散らすものがあっても集中を維持する力のことだ。

 ちなみに注意制御力のテストは、画面の片側で点滅しているアスタリスクを無視しながら、その反対側に一瞬だけ表示される文字を見つめるというもの。文字が表示されるのは一瞬だけなので、アスタリスクに目を奪われるとすぐに見逃してしまう。

この画像を大きなサイズで見る
photo by Pixabay

瞳孔が大きいほど知能が高い

 こうした実験の結果明らかになったのは、やはり瞳孔の大きさは知能と関係があるということだ。瞳孔が大きいほど、流動性知能・注意制御力・作業記憶力(前の2つよりやや関係性が薄まる)が高かったのだ。

 また面白いことに、瞳孔の大きさは年齢が上がると小さくなることもわかったという。それでもなお、大きさを年齢に応じて標準化してしまえば、認知機能とに相関関係があることが確認された。

この画像を大きなサイズで見る
photo by iStock

なぜ瞳孔の大きさと知能に関連性が?

 だが不思議なのはその理由だ。なぜ一見関係のなさそうな瞳孔の大きさに知能が反映されるのだろうか?

  研究グループによると、それは瞳孔の大きさが「青斑核」という脳領域と関係しているからなのだという。

 青斑核は脳幹の上部にあって、ほかの領域と神経でつながっている。神経伝達物質としてもホルモンとしても作用する「ノルエピネフリン」という物質を放出し、認知・注意・学習・記憶に関するプロセスを制御するのがその役割だ。

 さらに脳の組織的な働きを維持し、遠く離れた領域同士が連携する手助けもしている。そのため青斑核がうまく働かなくなってしまうと、脳は組織的な活動ができなくなってしまう(これはたとえばアルツハイマー病やADHDなどでも見られる症状だ)。

 脳活動の組織化はきわめて重要なもので、今回の実験で被験者に画面を見つめてもらったときのように、何もやっていない状況ですら脳はエネルギーの大半をその維持に費やしている。

 こうしたことから、安静時に瞳孔が大きな人は、青斑核の制御機能が強く働いており、それが認知機能を高める結果につながっていると考えられるのだという。

 ただし、あくまで仮説であって、今後さらなる研究が必要であるとのことだが、少なくとも目は心は心だけでなく様々な窓であるようだ。

References: Sciencedirect

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 40件

コメントを書く

  1. 西川きよし師匠についての
    研究発表ですか?

    • -3
  2. 鏡見たけど瞳孔が見える位明るいと、
    虹彩が絞られるからサイズがわからんな…

    • +5
    1. >>5
      真っ先にそれが浮かんだけど逆よな w

      • +1
  3. 左右で大きさがだいぶ違うけどこれはどうなの

    • 評価
  4. 平均的日本人の瞳は褐色だから、日常的に観測するのはなかなか困難だ。なので、この話題に関して「経験則的にそう思う」とも「そうは思えない」とも言えない。

    ただ、猫に拡張すると(していいのか不明だが)、いつも瞳孔が細い猫より、四六時中なにかに興味をいだいて「ランラン」として瞳孔を拡大してる子の方が、確かに飼っていて「好奇心旺盛だ」「賢い」という印象は抱く。

    • +6
    1. ※10
      科学的な見地でそれが証明できるわけね

      • 評価
    2. ※10
      イコールかどうかはともかく、神と和解できる存在ではある・・・

      • 評価
  5. 眼は脳神経が外に出てるようなものだから、大きいと知的という意見もある。
    でも障害児などでも別の理由で眼が出てるケースもあるので判別できないとも。

    • +4
  6. 逆に瞳孔拡げたら頭良くなりますか?

    • +2
    1. >>12
      じゃそこに座りなさい。覚悟はいいね?

      • 評価
  7. 注意力が瞬間的に高まった状態になると瞳孔が開きます
    たとえば、静かな所で突然物音がしたり、後ろから肩をポンと叩かれた時とか

    • +1
  8. 瞳孔の開き具合いって、物理的な明暗環境を一定に揃えるなら
    あとは興味・好奇心などの感情に影響されるから、

     知能の高い人、子供や若い人 ⇒ 世の中に興味津々
     知能の低い人、年寄り ⇒ 世の中に無関心でアンテナを閉ざしてる

    みたいな感じ?

    • +3
    1. >>15
      瞳孔は若い人は大きくて年齢を重ねるごとに小さくなっていくから的を得てそう

      • 評価
  9. アジア人は虹彩の色が暗くて瞳孔が解りにくい上に、目が細かったり小さかったりして、虹彩自体が見えにくいからねえ……

    • +2
  10. 要するに視野、と言うか入手する情報が多い方が処理する量が多いから選り知能を鍛える糧となるとかか?
    ソレなら少し納得

    • +6
  11. 瞳孔が大きいって其れは死んでるんじゃないのか

    • +1
  12. 明るいと閉じるし、暗いと開くし、関係なくねえか?
    神経の反射ってことなんか?体質的に光を強く感じる人はそりゃポテンシャルは落ちると思うが。モニター画面を見ての作業効率なら相関あると思うけど
    倫理的思考とか目を閉じてもやれるものなら関係ないと思う

    • +1
    1. ※21
      瞳孔の基本的動きはそうなんですけど、興奮しても瞳孔が広がるんです。ちょっとうろ覚えなんですが、同じベッドで奥さんが「もう寝るよー」って照明を落とそうとしたときに、旦那さんの瞳孔がかなり開いていて、内容が何だったか忘れましたが、興味ある分野を見ているときに興奮しているから瞳孔が開くという発見につながったんじゃなかったかな。だから、 ※15 の説を支持したいです。なお、この話を知って当時の彼女に怒られていた時に瞳孔が開いていて「興奮してるなー」と思ったんですけど口にできるハズもなくw
      そのころの聞いた説だと、ヒトという種が危険に対応するときは夜間が多くて興奮するからそうなったとか。

      ※20
      生きていれば完全に開いちゃうことはほとんどなくて、光を当てると瞳孔が小さくなります。

      • -1
  13. でか目補正には科学的根拠があったのた

    • 評価
  14. 眼は外に出てる脳ミソの一部、って言われるぐらいだからな。
    知能と関連していて当然でしょう。
    眼だけでも会話できるし、目の動きで精神状態がわかる。

    • 評価
  15. デブで眠そうな顔したやつは総じてバカが多い

    • -4
  16. 瞳の大きさ以外にも、見えやすさ(目に入ってくる情報の質や量)と脳の働きって、相互的なの作用がありそう。
    老眼でさ「見えないなあ」と感じると、考えるのも嫌になっちゃうんだよね。眼瞼下垂は鬱の原因になるというし。まあ単純に暗くなると眠くなるしね。

    • +4
  17. ロシア住んで仕事したとき、現地の人たちの目が、他のヨーロッパ人より、ものすごい瞳孔大きくて驚いた。瞳のほとんどが瞳孔で縁が2mm幅くらいに見えた(屋内の普通のオフィス照明の時ね。屋外だと気にならない大きさ)。確かにエリート層は頭も良かったけど、ちょっと感性が西ヨーロッパとも違うし、お国柄か好奇心あったとしても、あまりそれを見せない印象だったかなぁ。その国に住んで、一緒に仕事した中では、ドイツ人の方が同じ青めでも瞳孔小さくて、すごく仕事早くて、頭良い印象があったよ。フランスの方に長く住んでたから、よけいドイツの勤勉さが際立ったかもしれないけど、、、フランス人エリートは短期集中型で、やるときはやってた、その時の集中力には負けてたかも(私が)。イタリアは、、、エリートさんたちがすごく忙しいからという理由で、アポイントの時間がとても短くてテキパキしてた。頭の良さは、他の国より住んでた期間が短いから、何ともいえない。。。他の国のエリートと同じくらい?瞳孔の大きさは、ロシア人と比べたら、どの国のヨーロピアンも日本人くらいの小ささだった気がする。

    • +1
  18. 興味あることは覚えやすいってのと興味あるものを見てたりやってたりすると目が輝くってことからも、賢いとか頭脳明晰とは結びつかないとしても脳が活性化してるのは確かだと思う。
    死んで瞳孔がMAXになるのは例外として、目が輝くとか目が死んでるって言葉も瞳孔の大きさでそう見えるとしたら的を得てる言葉のような気がする。

    • +1
  19. じゃあ瞳孔大きいってよく言われるワイは天才の素質あるんか
    まあ勉強せず大学行ったしな

    • 評価
  20. 狩りとか夜間とか興味の対象とか。よく見ようとすれば瞳孔は開くから、それらの条件はそろえてると思う。
    次いで体格がでかければ眼も大きく瞳孔も大きいから、身長との比率で計算する。
    あとは眼の色、射撃などで瞳の色の黒いほうが有利なのは知られてる(射撃は韓国人と日本人が上位にいる)。
    なら瞳の色との相関も考察しないといけない、黒い眼の人は大きく瞳を広げて光を取り入れる必要がすくないのだ。
    瞳の色の話をすれば欧米人は黄色の感受性が弱いようだし、彩度のほうもやや低いようだ(宝石の話をするとわかる)その分夜目が効くみたい、洋画の暗さを見ると思う。

    とりあえず検証を待つ。
    個人的には眼が大きい≒知能が高いと思う(バセドー患者さんとか除く)。
    でも思うだけでは意がないから。

    • +3
  21. 瞳孔を広げる薬を使った時、
    虹彩の縁ギリギリくらいまで広がった。
    その時ハードコンタクトを装着してたんだけど
    コンタクトの直径を超えて大きく広がってしまって
    (ハードは虹彩より小さいの)
    何かもう世界がおかしく見えて困ったよ
    キラキラ眩しいしさ。

    • +1
  22. 飛ぶおクスリを使用してる人は瞳孔が開きっぱらしいですが、頭が良くなってるんでしょうか?

    ヒャッハー!! ヾ( ◎∀、◎)ノシ

    • 評価
  23. 頭が良いというより、瞳孔が開く=集中しているってことに見えるな

    • +1
  24. どうりでセフィロスは知性が高いわけだ(笑)

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

サイエンス&テクノロジー

サイエンス&テクノロジーについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

料理・健康・暮らし

料理・健康・暮らしについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。