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母親を亡くしたホッキョクグマの子、炭鉱作業員に救助され、子犬のようになつく(ロシア)

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image credit:The Siberian Times/Andrey Gorban
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 北極圏セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島の南端に位置するボリシェヴィク島で、母を失ったホッキョクグマが、現地で金採掘をしていた作業員らに発見された。

 その孤独なホッキョクグマの子は、お腹を空かせて作業員らの拠点に近付いてきた。気の毒に思った作業員らが食べ物を与えたところ、ずっと彼らのそばを離れなくなった。

 まるで子犬のように作業員らになついたホッキョクグマはとてもかわいがられた。だがこのままでは自然の中を生き抜くことは困難だろうと心配した彼らは、専門家に相談し、現在子グマはロシア本土のモスクワ動物園に保護されたようだ。『The Siberian Times』などが伝えている。

Polar bear cub

母を失ったホッキョクグマの子、人間の前に姿見せる

 去年の12月、北極圏に位置するボリシェヴィク島で、金採掘をしていた作業員らの前に、子供のメスのホッキョクグマが姿を現した。

 作業員たちは、その子グマの母親が数か月前に命を落としていたことを知っていたが、孤児とはいえ野生生物にむやみに近付いてはいけない。当初彼らは、子グマが拠点にやって来ても最初は見て見ぬふりをしていたという。

 しかし、まだ自分で狩りをすることができない子グマは、明らかに飢えており、食べ物を必死に探し求めている様子だった。

 作業員らが準備する食事の匂いにつられて、何度も拠点に姿を現す子グマを見るうちに、作業員らは気の毒に思い、食べ物を与え始めた。

 子グマはずっと孤独だったのだろう。食べ物をくれる作業員らに懐き始めた。

 動画には、子グマが木製の梯子に登って遊ぶ姿や、作業員に声をかけられると駆け寄り、抱き着くようにしてじゃれつく姿などが収められている。

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犬のように作業員になついた子グマ、しかし別れの時が…

 まるで犬のように懐いてくる子グマを可愛がっていた作業員たちだったが、数ヶ月後には現地での仕事を終え、ロシア本土に戻らなければならない。

 人になつき、食べ物を与えられていた子グマが、この先たった1頭で自然界で生き延びることは困難だろうと、作業員らは心配していた。

 ついにその日がやってきた。現場から適切な場所に相談することは叶わず、少しでも子グマが食べ物を口にできるようにと、拠点のゴミ箱の蓋を開けたままにし、彼らは本土へ戻ってすぐに専門家に相談した。

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モスクワ動物園が子グマを保護

 2月初旬、作業員たちから連絡を受けて子グマの保護に名乗り出たのが、ロエフ・ルチェイ動物園の園長を務めるアンドレイ・ゴーバンさん(56歳)だった。

 ゴーバンさんは、数年前にもクラスノヤルスク地方の都市に突如現れた栄養失調のホッキョクグマを保護するプロジェクトに参加し、自身の園で飼育している。

 今回、ゴーバンさんがモスクワの野生生物当局に相談をもちかけたところ、ホッキョクグマは絶滅危惧種に指定されていることもあり、このままでは生き残れないだろうと判断された子グマを保護することが決定した。

 モスクワ動物園の協力を得て、ヘリで現場へ向かったゴーバンさんは、たった1頭でさまよう孤独なその子グマを発見した。ゴーバンさんは無事に保護し、モスクワ動物園へと運び込んだ。

本来野生動物に餌を与え、飼いならすようなことをしてはいけません。ですが、彼らが食べ物を与えなければ、母を失ったホッキョクグマの子供は生き延びることはできなかったでしょう。

ホッキョクグマは絶滅危惧種です。彼らの行動が正しいかどうかは別にして、ホッキョクグマの命を救ったことは確かです。(ゴーバンさん)

 炭鉱作業員は孤独で空腹なホッキョクグマの子供を放っておけなかった。餌付けしてしまったが、自分たちが帰った後、すぐにそのことをしかるべき場所に報告し、結果的にその子グマは生きながらえることができた。

 ちなみに、ホッキョクグマが人間と長期間接した後、野生に戻った事例はこれまで報告されていない。

 現在、保護された子グマはモスクワ動物園で飼育されているが、数か月も経てばかなり成長するため、今後もこのホッキョクグマが快適に暮らしていくことのできる、より大きな保護区を見つけることが次の課題になるようだ。

Медведь с острова Большевик | Московский зоопарк | Прямая трансляция – Москва 24

written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 56件

コメントを書く

  1. 自然摂理は置いといて、
    小熊も助けた人たちも救われたと思う

    • +78
    1. ※1
      熊を救った人間は僻地かつオチをつけたので良いが
      自分が救われたいから餌付けすると言うのは間違いなく危険な発想
      動物よりも周りの人間を大事にして貰いたい

      • -4
  2. 見た目は犬のようでも成長したら力は人間と比較にならないからね
    成長して自立心の芽生えた大型動物に殺された例も世界にいくつもあるし
    これは動物園に引き取られたからいいけど安易な気持ちで手を出すべきではないな

    • -25
    1. >>2
      むこうの連中はクマ見慣れるしそんな事は日本人より良くわかってるやろそれでもこのままじゃ子クマ死ぬの分かっていて放置は出来なかったやろなそれが人よ

      • +67
    2. ※2
      そんなことは作業員も動物園もパルモもみーーーんなわかってんだ。記事中に何度書かれてると思う?読んだ?

      • +7
  3. 何も出来ない無力な自分だが、この話は支持したい

    • +53
  4. 人間が常に広い視野を持って正しい行動をとれるわけじゃない。
    目の前にいる動物をただ救いたかったっていうのも、たまにはいいじゃない。

    • +69
    1. >>4
      まー選ばれる動物と選ばれなお動物はいるよね
      それを承知の上でやってるんだろうから好きにしたらよいのではないか

      • -10
  5. 作業員達は餌付けした責任を果たした。優しい世界。

    • +50
    1. >>6
      だな。餌付けしてしまったからこそ後はご勝手に放置することはできなかった。餌付けしたからこその責任は果たしたね。

      • +4
  6. >>ちなみに、ホッキョクグマが人間と長期間接した後、野生に戻った事例はこれまで報告されていない。

    野生動物は自分で餌を取らないと結局は、生きられない運命だとおもう

    • +17
  7. 作業員も餌づけの危険性分かってて
    それでも行動に移したんだから外野がとやかく言う事無いわな

    • +41
  8. 動物園は完全絶滅を避けるための
    個体数確保の施設でもあるから
    人になついた状態で保護されるのは
    いい事なんだけどね。施設にきたけど
    閉じ込められたストレスで病気になる
    野生個体も多いんだよ。

    • +50
  9. 別れることは つらいけど~ 仕方がないんだ 君のため~♪

    • 評価
    1. >>12
      ♪別れ~に、星影のワルツを歌お~♪

      • 評価
  10. クマに食べ物を与えるなって大騒ぎしてた人達ここでもやるのかな
    それともなんだかんだ言い訳するのか

    • -22
    1. ※13
      問題になっているのはエサを求めて人里へ降りてくるような状況とかでは。この場合は保護・飼育の一環になってる。

      • +27
  11. そりゃ外野が遠くから批判するのは簡単だわな
    だがいくら可愛くたって保護は簡単な事じゃ無いだろうし現実に行動を起こした人を支持したい

    • +22
    1. ※14
      最悪自分だけ死ぬならいいけど
      自分を殺して逃げた熊がどっかでまた別に人を殺しても責任取れるの?
      無理でしょ?

      • -4
  12. だけどいつか気づくでしょうその巨体には
    軽く人を殺すための爪があることを

    • -20
    1. >>15
      多分現地の人のがわしらよりよく知ってるからそっとしときな。

      • +16
  13. へぇ~ロシアってシロクマがいるのか 何となく茶色クマがもっさりいるイメージだった!
    ……プーチンのあの写真のせいか?

    • +2
    1. >>18
      セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島というロシア中央真北に位置する氷河に包まれた北極圏の島々らしい
      過酷な環境で人は住まず調査や今回の鉱山掘りに赴く地で氷山の道が出来るんだと
      ってことはこの氷に乗って移動して来たのかと

      自然動物だから人が干渉すべきではない、だけど親を失った絶滅危惧種だし、何度も食事の時にこちらを伺っていたから忍びなかったんだろうな
      結局餌をあげちゃうが、問題は野生のクマが人のご飯の味を覚えて迷惑をかけることだから、その辺も重々承知してアフターケアしている

      • +8
      1. ※35
        要点は『餌をあげるかあげないか』じゃなく『その結果に責任を取れるかどうか』だからね。味をしめて人里に降りてきたら人間やペットに危害を加える可能性があるので仕留めるしかなくなる。このケースでは現地にいる間は面倒を見て、戻った後専門家に相談した上でしっかり解決させてるので責任を取っていると言える

        • +12
      2. >>35
        帰る頃に餓死した子熊を発見したってのも、野生の摂理だとしてもやっぱり後味悪いしね。

        距離を縮めちゃったなりにその責任を然るべき機関に相談し果たすという姿勢あってのお話だね。それがなければ子熊はやっと愛情も感じてきたのにまた飢えと孤独の中死と隣り合わせになるんだから。

        • +2
  14. 野生動物って以前に白クマは絶滅危惧種に指定されてるからな。餌付けだけして放置ならそれは絶対にアカンが、しかるべき措置とったことはほんと大事だよ

    • +25
  15. モスクワ動物園のInstagram(moscow_zoo_official)に移送動画と顛末の説明(2021年4月30日)
    YouTubeではプレス公開の様子
    無事到着して食べて遊んでひと安心ですね

    Медведь с острова Большевик | Московский зоопарк | Прямая трансляция – Москва 24(YouTube)

    • +12
    1. >>20
      良かった良かった
      教えてくれてありがとう

      • +12
  16. だからと言って無責任に野良猫に餌付けをする行為は正しい行いではないから履き違える人が増えないといいな

    • -5
  17. 小熊?月の輪の成体くらいあるじゃんおっかねえ

    • +1
  18. めっちゃでかくなるから、個人じゃ対処しきれないよね。

    • +4
  19. たまたま目の前にいた一つの命を救ったっていいじゃないか

    • +3
  20. まぁこのクマでは今度は動物園で餌がもらえても、(この動物園に限らず)飼われているほかの白熊とのコミニティーに慣れるかどうかの勝負だろうな。
    これが上手くいかないと子孫もできないから、結局は絶滅危惧なことは変わらない。
    ただ一匹の子供の白熊を救うのが”絶滅危惧種”を救ったと言う話ではなく、どう”子孫”を作るかのところまでしないと意味はないわな。

    • +2
    1. >>37
      それは保護した側の今後だからなぁ。
      工員たちは単に餌付けしちゃったから保護先を探してその個体の命を救ったというお話なわけで。

      • +2
  21. よかった。
    ホッキョクグマって、妊娠するのも出産して無事育つのも大変なんですよね。
    大阪と秋田でホッキョクグマの赤ちゃんが無事すくすく育ってますが、昔のように海外から連れてくることも絶滅危惧種指定されて難しくなってしまったし、日本の施設は世界基準にはほど遠い所ばかりなので、個人的にはホッキョクグマに限らず、あれもこれも飼育するのではなく、動物が暮らしやすい施設が課題ではないかと思います。

    • +5
  22. めちゃくちゃ可愛いけど爪がエグいw

    • 評価
  23. 仮にホッキョクグマが絶滅すると、生態系にどんな影響があるんだろうか?
    クマって雑食種だよね
    何かが異常繁殖したりってこともなさそうだけど、保護には多様性の維持と愛護以外の理由もあるのかな

    • -1
    1. ※42
      ホッキョクグマは野生では純肉食じゃない?北極圏の海に生えてる植物なんて海藻ぐらいだし
      生態系への影響については、彼らは主食としてアザラシを食べるのでホッキョクグマがいなくなるとアザラシが増えすぎる
      現在でもアザラシが魚を食べつくしてしまったり、漁網を破る被害が出ているのでアザラシを鹿やイノシシのように悪者扱いにしないためにもホッキョクグマの存在は必要だよ

      • +2
    2. >>42
      愛護以外の理由がないといけないのかな?
      人類による環境破壊がなくても災害やらで絶滅する種も過去たくさんいた。それでも今ある種は少なからず人類による環境破壊の影響を受けているわけで、それらの種が絶滅しないよう護りたいというのが絶滅危惧種保護の理由だよ?

      • +3
  24. クマは社会性を持たず、本当にヒトに慣れる事は出来ないから動物園行きは正解
    懐いて見えた個体が次の瞬間噛みつく首を折る、でも悪気は無いんだよ

    • 評価
    1. >>43
      遊んでるつもりが力の差でということもあるから、大型であるほどやはりどこかで一線引いて保護というお仕事にとどめることも大事よね。

      • 評価
  25. 小熊って言ってもだいぶ育ってるね。遊んで欲しくてじゃれてるつもりでも、力は強そうだから危険だ。

    こんな子を残して死んだ母熊は、さぞかし無念だったろう。

    • +1
  26. ぶっちゃけこれ良いって言ってるアホども
    子熊をてなづけた時点では動物園が引き取ってくれる確証がなかったことを忘れてる
    もしどこからも引き取られるあてがなかったらどうするんだ!
    巨大化して本能が目覚めて飼い主や他の人にじゃれついて殺したら?

    • -14
    1. >>49
      北極の孤島にいる他の人って誰だよ。
      ちゃんと読んだのか?
      狩りも漁もできない子熊を孤独に飢え死にさせるのが忍びないからプロに相談したって話だろうよ。

      • +11
    2. >>49
      飼えないのに野良を保護したから里親を探す、というのと同じだよ。規模が違うだけ。しかもここは北極だ、その辺の野良みたいに放置してもどっかしら残飯なり漁って生き延びる希望も薄い、保護先が見つからなければ自責の念には苦しむが環境や他者への被害はほぼない。

      なんでも美談にすんなという気持ちはわかるが、これは幸運なお話として良かったねーで良いのでは?

      • +4
  27. この子やピースちゃんやクヌート見ると人とシロクマの共存共栄イケると思うんだけどなあ

    • +1
  28. ピースは病気持ちで動物園の他のホッキョクグマの群れには適応できず
    クヌートも早くに病気で死んでしまった
    結果的に共栄になってない

    • -2

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