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魔法の木かな。1本で300種ものマンゴーを実らせる木が存在する

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(著) (編集)

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 以前アメリカにある40種類の果物がなる木を紹介したが、インドにはなんと1本に300種ものマンゴーを実らせる木が存在する。マンゴーの種類は世界に500種ほどといわれるが、その半分以上の種類の果実がたった1本に集約されることになる。

 前述の果物の木と同様に「魔法の木」と呼ばれるマンゴーの木の持ち主は、園芸家であり育種家のハジ・カリーム・ウラー・カーンさんだ。

 マンゴー農家に生まれた彼は、幼い頃に植物の品種について興味を抱き、わずか15歳で学校を辞め家業を継ぎ、マンゴーの栽培や育種に取り組んでいる。

 そんなカーンさんが長年かけて作り上げたのが、1本で多様な品種の実をつけるマンゴーの木だ。マンゴーに人生を捧げ、マンゴーマンの通り名までもつカーンさん自慢の木をみてみよう。

Special Story | Meet Mango Man Of India Who Grows 300 Types Of Mangoes In One Tree

バラの花から交雑を学び果樹に。カーンさんの転機

 「マンゴーマン」の愛称で親しまれているハジ・カリーム・ウラー・カーンさんはインド北部のウッタルプラデーシュ州にあるマリハバッドの町で生まれた。

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 この町はマンゴーの産地として知られていたが、当時カーンさんの家族が育てていたマンゴーは2種類のみだった。他の農家も同様で目新しい品種はなかった。

 そんなカーンさんがマンゴーの種類に興味をもったきっかけは、少年の頃に友人の家の庭で見た色々な種類のバラだった。多様な色の花を咲かせるバラを見た彼は、植物の交雑を学び、その法則を果樹に応用できるのでは?と考え始めた。

 その思いつきこそが、園芸家および育種研究家として世界をリードするカーンさんの転機だった。

マンゴーでインドの園芸に貢献。最大の成果は300種の実がなる木

 かくしてマンゴーの可能性に目覚めた彼は、わずか15歳で学校を中退。残りの人生をマンゴーの栽培と繁殖に捧げる道を歩みはじめた。

 それからのカーンさんはマンゴーの新品種をいくつも開発するなど、インドの園芸分野に貢献していった。

 その功績は政府から勲章を授与されるほど素晴らしいものだが、中でも特に有名なのが300種もの実をつけるマンゴーの木だ。

 たった1本の木から成るマンゴー果樹園。それは接ぎ木によってできたものだ。

 カーンさんがこの取り組みを始めたのは80年代後半で、樹齢およそ100年のマンゴー木の枝を切り、その断面に別種のマンゴーの枝を接ぐ方法で果実の種類を増やしていったという。

木は1本でも実の色や形はさまざま。多様なマンゴーの果実

 カーンさんが「Al Muquaraar」と名付けたハイブリッドなマンゴーの木は、彼の誇りと喜びの象徴だ。

 8歳のころから果樹の育種に興味を抱き、さまざまな接ぎ木を試してきたカーンさんにとって、1本で300種類もの果実をつけるマンゴーの木は何物にも代えがたい特別な存在だ。

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 マンゴーの木の収穫期は夏で、それぞれの実が黄色や赤、紫などいろんな色に熟すという。

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 形ももちろん1つではなく、丸いものから長いもの、そら豆のようなものもあり、サイズもそれぞれ異なるそうだ。

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 パッと見は統一感がなく奇妙に思えるかもしれない。だがその実はすべて正常で、各枝の品種の果実がきちんと育つ。露地栽培で収穫は早めかもしれないが、全部が枝で熟したらすごい眺めになりそうだ。

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 ちなみに以下もその木から収穫できるマンゴーの一種。左からトミーアトキンス種、スワルナレーカー種、見た目にも美しい赤色のHusn-e-Ara種など。

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image credit:Kalimullah Khan

利益にならん!という批判も。特別な実を地元の人に配布するカーンさん

 300種類のマンゴーの木は、インド人の世界記録を掲載する「リムカ公式記録」の認証も受けている。しかし中にはこの木をこころよく思わない人もいる。

 インドのマンゴー栽培者協会副会長のD.K.シャルマさんは、カーンさんの作品でもあるこの木について「うわべだけで栽培者に利益をもたらさない」と批判する。

 シャルマさんの主張は、カーンさんのマンゴーの木はただのアートで商業的価値はない、というもの。その批判の意図は不明だがとにかくそういうことらしい。

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 一方、カーンさんと家族は、自分たちの農場で栽培したマンゴーの一部を販売しながら特別なマンゴーの木の果実を地元の人々に配っているそうだ。

 このマンゴーの木は海外でも評判で、さまざまなメディアがこぞって報じている。インドはちょっと遠いけどいつか実物を見てみたいな。

References:odditycentralなど /written by D/ edited by parumo

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この記事へのコメント 22件

コメントを書く

  1. 日本で栽培されるアップルマンゴーより、黄色いマンゴーの方が好きなのは自分だけ?黄色いマンゴーも種類は色々みたいだけど。

    • +2
    1. >>1
      アップルマンゴー、500円前後の安価な輸入品だと食感も滑らかじゃないし、松脂みたいなクセのある匂いもあるしで、
      同価格帯なら黄色いマンゴーの方が美味しいと自分も思う。

      • +4
  2. 日本のどこかの大学にも似たような気があるな
    マンゴーじゃなくて色々な果実がなる木だけど

    • +6
  3. 接木ちゃうんか?なんかよう分からんところがインドらしいわ

    • -1
  4. 一応同じマンゴーとはいえ300種類とはとてつもないな
    すごいわ
    そこまでいくと最早ファンタジック

    • +8
  5. 販売目的のマンゴーとは別に、アートみたいなマンゴーの樹があってもいいと思う。

    それが話題になって、地域の活性化に繋がる訳だから。

    利益をもたらさないとか、目くじら立てるような事じゃない。

    • +16
    1. >>5
      接木でお祭り気分のマンゴーがあれば
      それを指標に「今の旬はこの品種ですね」って話題にできるし、
      産地なら年中お客さんへの話題を提供できるわけだから
      1本あたりじゃなくて農園の宣伝としておおいに利益をあげてると思う

      • +11
      1. ※7
        農園だけが有名になっても協会が儲からないから面白くないんだろね。
        むしろ有名になられて独自の販売ルートを構築されると協会と真っ向から競合するから目の上のタンコブのごとく思ってると思うよ。
        日本のメロン農家の事件じゃないけど、この夢のマンゴーの樹が意図的に枯らされないことを祈ろう。

        • +13
  6. マンゴー栽培者協会のやつは自分達の利益にならないから噛みついてるだけだな。
    その木寄越せとか協力しろとか要求して突っぱねられたんじゃねえか?
    本人がやりたいからやってることに外野が批判すんなよ。
    利益にならなくても損害にもなってないだろがと。

    しかし300種類もマンゴーがあることにまず驚愕したわ。

    • +21
    1. ※6
      それだろね。農協みたいな存在で、マンゴーは我々が独占すべき商品なのに、我々を通さず売る野心を伺わせるこの樹は抜け駆けに等しいって怒ってるんだと思う。
      日本のメロン農家でも同じことあったんじゃなかったか。農家が一人でブランディングして売ってたら協会派から枯葉剤撒かれて報復されたとかなんとか。

      • +14
  7. 種類の違うマンゴーの間で交雑しまくっていい迷惑にならないの?

    • -3
  8. 柑橘類で接ぎ木に挑戦しようと思ってたので励みになるわぁ・・・(白目)

    • +5
    1. >>13
      頑張ってレモンやオレンジやライムやグレープフルーツやら、数種類の柑橘類がなる樹を育てて下さい。

      そして、それをSNSでUPよろ♪(* ̄∇ ̄)ノ

      • +8
  9. ぜひ種無しマンゴーの開発をお願いしたいものであります。

    • +6
  10. 以前2014年の50種のリンゴの時にも張り切って書き込みした者ですけれど。
    既にいくつか出来上がってきてます! 
    桃類は一昨年あたりからぼちぼち実り始めてます。
    リンゴと洋梨と日本の梨それぞれ各種も繋がっています。 他柑橘と柿も
    庭は狭いのでどれも盆栽風ですが、いつか地面に植えてあげたい。
     苗を何十本も買うわけにいかないので、全部食べた種です。これを話すと必ず『種まきでは親と同じものが生えない』と言い出す人が現れますが、小さい頃それでやめてたけど!いいじゃん面白いんだから! 好奇心はやってみるべきだと思うのです。

    • +12
  11. 利益目的でやってないであろう人間に利益がどうとか言うのは間違ってると思うけどなぁ

    • +5
  12. >>シャルマさんの主張は、カーンさんのマンゴーの木はただのアートで商業的価値はない、というもの。

    別にそれでもええがな

    • +9
    1. ※21
      アートだなんて正直それ褒め言葉じゃねぇのって思ったりもする

      • +1
  13. ⤵:あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。

    この伝説に名高い木の果物は、
    あなたが一番好きな食べ物の味になるんだ。

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