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同じ動きだった!ディズニー映画の秘密。初期の作品における驚くべきリサイクル術

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(著) (編集)

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 歴代のディズニーのアニメーション映画には、キャラクターに命を吹き込み、どの年代の人が観ても夢や希望を抱くことができる「ディズニーらしさ」が引き継がれている。

 その「ディズニーらしさ」の1つにキャラクターの特徴的な動きがある。

 実はその動きなのだが、別作品の異なるキャラクターがまったく同じ動きをしているシーンがいくつかあることが、Twitterユーザーの指摘で明らかになった。というかよっぽどディズニー映画が好きなのだろう、良く気が付いたものだ。

 同じ動きなのにキャラクターらしさを損ねていないディズニーの驚くべきリサイクル術を見てみよう。

異なるディズニーアニメのキャラの動きが一致してた件

 Twitterユーザーのフレッド・シュルツさんは、2つのディスニーアニメーション映画のキャラクターが全く同じ動きをしていたことに気が付いた。

 映像の序盤は上が「くまのプーさん」(1977年)で下は「ジャングルブック」(1967年)。パッと見ではちょっと古めな点を除けば無関係に思えるが、その作品には驚くべき一致が見られた。

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 舞台もキャラもストーリーもまったく異なる2つのアニメ。ところがそこには「同じ動き」という共通点があったのだ。

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 セリフも全然ちがうのに同じポーズで石を投げたりよろけたり。ほぼまるっきり同じ動きになっている。それでいてキャラクターらしさはまったく失われていない。

 この件についてシュルツさんは「私は今とても混乱しています」と顔文字付きでコメント。確かに偶然とは思えぬほどの完全なるの一致。

子ども時代に見た作品も?混乱するユーザー続出

 ある意味動きのリサイクルみたいな感じだが、このツイートが広がるやいなやユーザーからはさまざまな声が上がった。

 この件に関するツイッターの反応は…

・じゃあ子どもの時に見たのも…?って混乱中!

・私の子ども時代は面倒くさがりのアニメーターが作った作品でできてたのか

・アニメは膨大な量の作業で成り立ってます。ディズニーや他のほぼすべてのスタジオが生まれて以来、時短は欠かせないものになりました。 この方法はかなり良く機能してます!それでも膨大な時間がかかるんです。 どうかアニメーターに優しくしてください

・アニメって作るの大変だから賢い方法じゃない?

キャラの動きをテンプレ化。昔からあるディズニーの手法

 実はこれ、ディズニーアニメが昔から行ってきたキャラの動作のテンプレート化という手法でとりわけ初期のアニメーターの間では普通に使われていたそうだ。

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 初耳だと新発見にも思えるが、実はシュルツさんのような指摘は以前からある。以下の動画はおよそ10年前にYouTuberが投稿したものだが、それを承知のディズニーファンも当時から存在する。

Best Disney hack ever: Mowgli from Jungle Book or Robin from Winnie-the-Pooh?

 なおこの手法に関して、母親が元ディズニーのアニメーター、というユーザーもこのようにコメントしている。

この動画の内容に同意します。私の母は元アニメーターで、1990年代の初頭までディズニーのプロジェクトに参加してました。当時のアニメーターはシーンの流れを表す静止画の絵コンテとテキストの指示だけもらい、その間のコマを自分たちの創造性で埋めていました。

これがディズニーらしさ?効率化と創造性から成るディズニーアニメ

 特定の動きをテンプレにして効率化し、つなぎのシーンをアニメーターにまかせることで今までにない動きを取り入れることでキャラクターらしさを演出する。

 これこそが「ディズニーらしさ」であり、たとえ新作でも妙に懐かしさがあるディズニーアニメの秘訣なのだろう。

 ちなみに以下は、ディズニーアニメのリサイクルシーンを解説付きでまとめた動画だ。有名作品に共通するシーンのほか、俳優をリアルな動きを採用する一方で効率化をはかり、ディズニーらしさを保ちつつ商業アニメの道を拓いたディズニーの歴史などが語られている。

Every Recycled Disney Shot & Why – Snow White, Frozen, Toy Story, Moana and More – Cartoon Hangover

References:laughingsquid / creativebloqなど /written by D/ edited by parumo

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この記事へのコメント 46件

コメントを書く

  1. 役者の演技を実写で撮影してからアニメ絵にトレスする、という手法ならではの現象か

    • +11
  2. 自社トレースか
    日本のアニメ会社でもやってたりするのだろうか

    • +4
    1. >>2
      日本のアニメーターではそういうのは無いね。原画がレイアウトを切る苦労とか工夫が無いって事になるし、制作工程自体が違うのではないか。

      この場面はこういう感情を表すから、空が見える構図(レイアウト)で…とかをやらせてもらえないって事になる。

      • -1
  3. 個人的な好みの問題なんだけど、同じ動きなのに白雪姫よりマリアンの方が自然なのなんでだろ。衣装の問題?

    • +1
    1. >>4
      衣装差じゃないかな
      布地が身体の動きに合わせて揺らめく表現は結構むづかしいだろうから

      • 評価
    2. ※4
      衣装よりも、「先発とリサイクル」
      「人間と人型獣の架空生物という造形差」が大きい気がする。

      戦前の白雪姫のほうが当然先だし、1:38~あたりの衣装を見ても
      明らかに白雪姫のドレスに揃えた役者さんの踊りで、白雪姫側は
      良く言えば「忠実」だけど 実写に引きずられた「堅さ」もある。
      非現実的な存在のマリアンの方が
      より抽象化した線にアレンジされていて、作画さんの判断で
      動画としてスムーズに見える線を選び取ってある気がする。

      あと、戦前のキャラデザな白雪姫の造形って、静止画で比べても
      マリアンのいかにも“ディズニーっぽい”動かしやすさ優先な
      アニメーション向けの曲線的な流れの線より、
      まだまだ絵本や絵画的なリアリティー志向に思う。
      “動くミュシャ絵”的な肉感的な重量感があるというか。

      • 評価
    3. >>4
      同じテンプレートでも、アニメーターの技量で出来の差が出るんでは
      >>29さんの言う通り、題材の難易度差も影響ありそう
      写実的な人間と、デフォルメで違和感消せる擬人化キャラクターで題材が違うし

      • 評価
  4. よく気が付いたねえ

    遊園地のかわいい「着ぐるみ」の動きのように、
    「愛らしさ」とか「驚き」などの仕草は大方決まってくるね

    私は使いまわしでも構わない
    ファンはこれはこれで「ミッキーを探せ」的に楽しめるかも?☆

    ただし、他社の使いまわし(盗作)は 絶対にダメね。

    • +11
    1. ※5
      CG でアニメを作るようになると ※4 のおっしゃるように動きは同じで、熊をワンコに替えたりとかできるようになり、さらには見てる場所を変えられるようになると思います。その時に会社の枠を超えたライブラリという形になるかもしれません。そうすると違う主体の制作であっても、動きは同じ、キャラクターは違う、視点も違うというような感じになるかもです。
      日本のアニメで絵ではなくて、制作主体が違っても効果音が同じってのはそこそこありますので、もしかするとそういう風になるかもです。なお、 google 検索で「アニメ 町 同じ」で検索すると、アニメ三作で同じ街の形の話が引っかかりますので参考になると思います。

      個人的には話が面白ければ、使いまわしはどんどんやってください(お安く作れて制作者の懐が温かくなることを期待して)と思います。

      • 評価
  5. CGでスキンだけ変えるって言うならわからなくはないんだけど

    • +1
  6. まあ、ナディアとかジャングル大帝よりはね

    • +7
  7. ディズニーも時間削減の為に使い回しやってたんだな

    • +3
    1. ※11
      完成度として客に違和感を生じない出来栄えの省力化なら、
      悪い意味でなく、「ベテラン主婦の手抜き」みたいに
      勘所を押さえて時間内に巧くこなしてる、っていう
      プロの技なのでは。

      同じ動きがストーリーの流れの中で不自然でなく嵌め込めるよう
      脚本やコンテの調整もした上で使い回してるんだろうし。

      仕立て屋が、別人の注文でも 背丈や胴囲がほぼ同じなら
      一から型紙を起こさず、既存の型紙で
      生地や細部の仕上げ飾りを変えて服を作るようなもんでは。

      • +4
  8. 日本はトレースしてるの少ないでも無いわけでもない、「悪の華」は確かロストスコープだったはず、後50年代?の「白蛇伝」も日本初のライブアクションアニメだったと思う

    • +4
    1. ※12
      『タッチ』のEDが、何回変わっても
      人物の絵なんかはその都度 新しくなるのに、合間に挟まれる
      ピッチャーの投球モーションの指先・バットで打つ瞬間・
      ゴロを拾うミットなどのスローモーション・アップは、
      ユニフォームの文字や全体の色調は微変化しつつも
      一貫して同じ描線のものが使い回されていた。

      手の形とかがリアルだったから、あれも
      野球中継の動画から使えそうなシーンを切り出して起こした
      ロストスコープだったんだろうか?

      • +2
    1. >>13
      『ライオンキング』だが、女版ターザンが活躍する『シーナ』からもパクってないか?
      敵キャラが兄を殺して新しい王になったり、主人公が敵から逃げる為イバラの中をくぐったり。

      • 評価
  9. 共通の写真使いつつも別の絵作るのを不思議に思う人がいるんだね
    しかも社内資料

    • 評価
  10. 静止画と指示はようするに今でいう絵コンテなことだろうから、昔は原画と動画を一人でやってたってことかな?
    ディズニーってとにかく枚数が多いし、すべての芝居をイチから考えるより既存のかっこいいやつを真似したほうが早い&勉強になるのは今のアニメーターだってやってることだけど…逆によくここまで同じレイアウトにできたなあ?って笑った笑

    • +3
  11. 黄色いシャツと青いズボン
    ・・・まるで眼鏡をかけたら
    あやとりと射撃(シューティング)が
    世界屈指のあの子じゃないか?
    しかも相棒は青い狸猫の・・・(くまぷーじゃないよ)

    • -1
  12. 自社ならええやん
    自社なら
    問題は他に有りますぜ

    • +8
  13. 子供のころ、鉄腕アトムで、
    登場人物のバストショットで何か喋っているシーン(口が動いているだけ)や、
    アトムが空を飛んでいるシーン、
    犬のパトカーが走っているシーン、
    爆発シーンなどで、
    まったく同じカットが、違うエピソードでも使いまわしされていることに気が付いていた。
    後に、これは同じセルを再使用するバンクシステムという方法だと分かった。
    ズルイやり方とは思わず、毎週放映するテレビのアニメ制作では、制作時間短縮のために致し方ない方法だと理解した。

    • +9
  14. 画力がないー>トレースするー>驚きのリサイクル術
    物は言い様だな

    • -18
  15. 膨大な作業を省くために合理化するのは工業商品ではよくあることなのに
    エンタメだと手抜きって言われるのはなんか解せないね
    例えばゲームの世界では過去作のデータを使い回すのはよくあることだよ
    その分新作部分に手を付ける時間が稼げるのだから手抜きではなく手間を省いてると思えばいい
    記事のディズニーだってトレスとはいえちゃんと手で一枚一枚動画を描いてるのだから全然手抜きじゃないよね

    • +5
  16. 日本はそんなにトレースしてこなかったから、技術と自由度が圧倒的に上がったって言うのはあると思う、特に顔の(大袈裟な表情ではなくて)微妙な動きによる表情はトレースでは難しい
    これが日本のアニメは凄く巧い

    • +2
    1. ※23
      そうかなぁ…。
      劇場版のディズニーと
      毎週30分のTVアニメ中心の展開とを比べるのもアレだけど、
      日本のアニメって「電気紙芝居」と言われてたくらい
      棒立ちや顔アップで口の開閉の差分だけが動かしてるような
      ほぼ静止画状態のシーンで省力化してきた部分も大きい。

      説明の長ゼリフを喋る時とか 手のひらを胸元に上げていても、
      その手が全く動かず止まってるんだよね。
      洋物アニメは、そういうジェスチャーは頻繁に動かす。
      ただ、そういうチョコマカとオーバーリアクションな仕種って
      日本人の感覚からするとウザったいのもあったりして、
      省力作画の紙芝居のほうが会話に集中できる部分もある。

      その分、ここぞという止め絵を水彩色鉛筆っぽい画で印象づける
      独特な出崎演出のハーモニー処理とか、
      いろいろ編み出されたけど。

      • +2
    2. ※23
      日本は逆に目パチ口パチと呼ばれる、目だけ口だけを動かして会話の動きを作る技術を作りました
      これはアニメーターの労力を最小限に抑えるための工夫で、ディズニーの体いっぱいを動かす表現とは全く逆です
      ディズニーのアニメでは会話中に表情が大きく変わり、身振り手振りをする一方で、日本のアニメは引きで体を動かし、アップでは瞬きと口の動きだけで会話をします
      近年のアニメは表現の幅が広がっているので一概には当てはまりませんが、古いアニメを見比べれば一目瞭然です

      • +4
  17. 日本もトレースはなくても
    バンクシーンとかはあるから
    作業の短縮という意味では同じじゃない?

    • +3
    1. >>24
      エクスカイザーとファイバードで合体変形バンクが同じ動きだったらおかしい。同じ作品内のバンクなら理解できる。

      つまりロボットの合体変形や、聖闘士の必殺技のシークエンスは大体毎回同じ動きだから、バンクでも違和感がないという理屈なんだ。

      同じ制作会社の、聖闘士の必殺技と惑星美少女戦士の必殺技が同じ動きをしてたらあかんやろ。

      • 評価
  18. これはリサイクルと言える。
    アニメーションの奥に潜む「動き」だけをトレースしたもので、
    絵自体はまた別に書き起こされたものだからね、
    これは他社の作品なら問題もあろうけど、自社なら紛れもないリサイクル。

    • +4
  19. 使いまわしのモーションで済むんだから所詮それだけディズニーの演出はワンパターンって事やろ。
    すごいけど、個性が無い。

    • -10
  20. 手抜きだといえば手抜きなんだと思う。
    ただそれで視聴者を魅せられているなら充分価値のあるもの。
    あきらかに使いまわしであることがわかってしまい、凡庸な表現になっているのなら価値はない。

    • +3
  21. プリキュアが毎週全く同じ絵で変身してるやん。
    さすがにシリーズ単位では変わるけど。

    • +2
  22. と言ってもこれで省略できる労力は絵コンテの一部くらい?
    セル塗りの労力は変わらないしなぁ。

    • +4
  23. ディズニーアニメって何みてもおなじような大げさなアメリカ人っぽい動きだなと思ってたけどそもそもまったく同じ動きしてた可能性があるのか

    • +3
  24. 動きいつも似てるなと思ってたがここまでとは

    • +3
  25. 毎回書いてるからリサイクルと言うのは違う気がする
    例えるなら、同じレシピで盛り付けとかトッピングとかデコレーション変えた感じ

    • +2
  26. 子供の頃はロボットの変形・合体バンクが見たくて毎週見てたなあ
    その部分は絵が丁寧だったから
    だからバンクシーンが省略された回はちょっと悲しかった

    • +1
  27. 結構前に、アニメ『このすば』『盾の勇者』『賢者の孫』街の形がコピペで完全に一致
    ってネットで話題になってたね。 どれも異世界系ファンタジーだから城塞都市の俯瞰図が、色味変えてるだけで全部同じだったらしい。

    • +2
  28. 日本のアニメで言うとシャフ度とかサンライズパースみたいなもので
    使い回しというより様式美と言った方が良い気がする

    • +1
  29. ロトスコープもやってたし、ドキュメンタリーで研修風景見たけど、集団でクロッキーやってたから、この表現だとこの動きみたいなのが社内で共通コード化されていたのもあるんじゃない?

    • 評価

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