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スリランカの洞窟で4万5000年前の武器が発見される。世界最古の弓矢の可能性(旧石器時代)

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4万5000年前の矢じりの発見 / Pixabay
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 アフリカ以外の地域で、人間によって使われた弓矢の矢尻がスリランカで発見された。4万5000年から4万8000年前のものだという。

 後期旧石器時代は、ベリゴール、オーリニャック、ソリュートレ、マドレーヌなど、現代のヨーロッパ圏文化地域で石器が登場した時代だった。

 しかし、今回の発見は、スリランカのような熱帯雨林がうっそうと広がるアジアの地域でも、素早く逃げる獲物を捕らえるための画期的な道具が作られていたことがわかったのだ。

 つまり、人類はアフリカ大陸を出てわりとすぐに、過酷な環境に順応していたということになる。

洞窟で発見された最古の弓矢の証拠

 インド洋に浮かぶスリランカは、南アジアでもっとも早くホモサピエンスの化石が発見された場所だ。ドイツ、オーストラリア、スリランカの国際研究チームが、ここのファ・ヒエン・レナの洞窟から発見された遺物を研究した。

 この洞窟は、島の湿地帯の森の奥深くにあり、更新世後期の人類が住んでいた場所だ。1960年代と1980年代の発掘調査中に、洞窟の堆積物の中から化石化した遺骨が見つかっている。そして今度は、アフリカ以外の場所で、先史時代の人類が使った最古の弓矢の証拠が発見されたのだ。

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スリランカ/iStock

尖った骨で作られた矢尻

 1980年代以降、ファ・ヒエン・レナ洞窟は、南アジアでもっとも重要な発掘現場のひとつとなり、初期の人類が残したさまざまな貴重な遺物、道具、熱帯地方の動物の骨などが出てきた。

 4万5000年前から、弓矢で狩りをしていた証拠は、一ヶ所ないし二ヶ所が尖った骨で作られた矢尻のようなものの破片から判明した。

 この”尖った骨”を立体顕微鏡で調べたところ、先端に強い衝撃による痕跡らしき疵が見られた。この手の疵は、高速でターゲットに放たれたときにしかつかないため、これが矢尻として使用されたものだということがわかったと、オーストラリア、グリフィス大学のミッシェル・ラングレーは言う。

 これらは、イノシシ、シカ、サルなどの骨を削って作られており、ヨーロッパで見つかっている似たような武器よりも古いものだという。

Scientist unearthed 45,000 years Old Arrow Tips in Sri Lanka

衣服を作るための道具も発見

 骨を削って先端を尖らせ、突き刺して使う道具のほかに、ファ・ヒエン・レナからはキリやヘラのような道具も見つかっている。

 これらは衣服を縫ったり、繊維を編み込んで魚を獲る網を作るために使われたのではないかと思われる。さらに、鉱物から作られた色とりどりのビーズや、装飾が施された貝のビーズなども見つかっており、海岸の地域と取引があったのではないかと推測できる。

 共同研究者であるドイツ、マックス・プランク研究所科学人類史のマイケル・ペトラグリアは、南国の熱帯雨林における飛び道具の技術、装飾品、遠方とのネットワークは、地球全体に広がっていった初期の人類が、それまでと違う過酷なや環境にいかに順応していったかについての新たな洞察を与えてくれると語る。

 4万5000年から4万8000年前に、アフリカ以外の地域で弓矢が使われていた証拠が明らかになったことだけでなく、繊維を使ったより糸や紐を作るための道具の発見にもまた心躍る。

 考古学の新たな可能性を秘めた世界が開かれることになるからだ。古代のスリランカでも、さまさまな罠や武器が作られ、使われていたのかもしれない。

この研究は『Science Advances』誌に発表された。

Bows and arrows and complex symbolic displays 48,000 years ago in the South Asian tropics | Science Advances
https://advances.sciencemag.org/content/6/24/eaba3831

References:45,000-Year-Old Weapons Discovered In Sri Lankan Cave | Ancient Origins/ written by konohazuku / edited by parumo

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この記事へのコメント 18件

コメントを書く

  1. 攻撃力は低めだけど特殊効果がいろいろ付いてるタイプ

    • +3
  2. 矢尻ってさぁ、ホントは矢頭って呼ぶべきじゃないの ?
    っていつも感じる。

    • +7
    1. ※2
      投稿しようと思った矢先に、
      みたいな表現に出て来る矢先と矢尻は
      共に矢の先端を指していたのに
      何故か前者は慣用句専用になり
      後者だけが矢の先端を指す言葉に残った様です。
      英語だとarrowheadなんですけどね。

      • +7
    2. >>2
      一説には古語では土地や物の端の終わりの部分を尻と呼んでいたためで矢尻と言われていたとか
      別の節は矢筒を携帯する時に矢の先端を先を尻の方に向ける(下に向ける)からとか
      はっきりした説は見つからなかった
      個人的には前者かなと思う

      • +4
  3. もっと原始的な形かと思ったらけっこう高度に加工されているでないの。
    こりゃもっと原始的な加工の奴がもっと前から使われているね

    • +7
  4. 人類は何万年も前から環境を破壊し、絶滅への道を進んでたんだな

    • -6
  5. 弓矢とかいう何故か古代から世界中に存在する遠距離武器
    作り方がDNAにでも刻まれているのか?

    • +2
  6. 本当に矢尻なのか?とは思う
    そう都合よくしなる木で作られた実用的な弓矢が各地で開発されるとは思えないし、槍とかナイフの類だったってのが多そう
    深く刺さる出血狙いの低コストな手槍とか作れば自然と矢の形になりそうだし

    • -1
  7. その年代だとホモサピエンス以外の種族の可能性もある。

    • 評価
  8. アフリカ土産の弓矢は
    矢じりが空缶製だったわ

    • 評価
  9. 弓矢の最大の謎は誰が教えたのかだな、いきなり作れるわけがない

    • -2
  10. 弓から楽器が生まれたというのを知って感動したなー
    弓も何か別のものから生まれたのかもしれないね
    あれかな? 火起し棒と弓っぽいのがワンセットであるよね
    まさか間違えて棒が飛んじゃったとか、じゃないよねw

    • +2

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