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地球温暖化の影響で、永久凍土に覆われていたシベリアにも人が住めるようになる(ロシア・アメリカ共同研究)

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(著) (編集)

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Наталья Коллегова / Pixabay
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 永久凍土に覆われたシベリアなど、ロシア内の北アジア地域の大部分が、21世紀後半までには人が住めるようになるそうだ。

 これは気候変動の影響によるもので、温暖化により極寒の地が人が住めるような温度まで上がり、居住区になり得るという。

寒すぎて人が住めなかった永久凍土の大地

 ロシア領内のアジア地域はウラル地方東部から太平洋にかけて1300万平方キロに広がっている。これはロシア領の77%に当たる広大な土地だ。

 せっかくの土地であるにもかかわらず、人口という点で見れば、ロシアの人口のたった27%の人しか暮らしておらず、それも比較的気候が穏やかな南部の森林ステップのあたりに集中している。

 それもそのはずだ。この地域は永久凍土で閉ざされた極寒の地なのだから。

 ロシア、クラスノヤルスク連邦研究所のエレナ・パルフェノワ博士が言うように、これまで人間は気候の変化に応じて移住を進めてきた。

 テクノロジーが発展した現在、人はそうした環境的な制約にそれほど左右されなくなってきているが、深刻を増す温暖化によってロシアの居住環境がどのように変化するのかは、ロシア人であれば興味のあるところだろう。

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Анатолий Стафичук / Pixabay

温暖化の影響で居住環境が改善される

 そこでクラスノヤルスク連邦研究所とアメリカ航空宇宙局の研究チームは、現在および将来の気候シナリオを利用して、ロシア内アジア地域の気候動向について調査し、21世紀中に人が住めるようになるかどうか検証してみた。

 『Environmental Research Letters』に掲載された研究では、20の一般的な循環モデルの組み合わせ(CMIP5)と2つの代表的濃度経路シナリオ(穏やかな気候変動シナリオ「RCP2.6」と極端な「RCP8.5」)を分析。

 両RCPシナリオの6月と7月の気温および年間降雨量の平均をロシア内アジア地域に当てはめてみると、それらが人間の暮らしやすさに重要とされる3つの気候指標(生態系ランドスケープポテンシャル、冬期の厳しさ指数、永久凍土面積)を改善することがわかった。

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jacqueline macou / Pixabay

真冬の気温が3.4~9.1度上昇

 予測された気温の変化は、真冬で3.4~9.1度、真夏で1.9~5.7度ほど気温が上昇し、年間の降水量は60~140ミリ増加するというものだった。

 「RCP8.5のシナリオなら、2080年までにロシア内アジア地域はずいぶん穏やかな気候になり、永久凍土で覆われた地域の割合は現在の65%から40%まで減るでしょう」(パルフェノワ博士)

 仮に穏やかな気候変動シナリオであるRCP2.6で予測をしたとしても、暮らしやすさは15%向上し、現在の5倍の人口が暮らせるようになるそうだ。

 パルフェノワ博士によれば、現時点では極端なまでに寒さが厳しいロシア内アジア地域だが、将来的にはもっと暖かくなり、それによって農業の生産性が上がり、それだけ多くの人を惹きつけるようになるだろうという。

 ロシアと言えば世界で一番寒い居住区、オイミャコ村があることで有名だ。温暖化の影響でオイミャコ村ももう少し過ごしやすくなるのだろうか?

・何もかもが凍り付く、世界で最も寒い定住地、ロシア・オイミャコンの日常がわかる写真 : カラパイア

-56°C (-69°F) from Yakutsk to Oymyakon in winter – THE MOVIE [HD] 2015

References:Could climate change make Siberia habitable for humans? | EurekAlert! Science News/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 50件

コメントを書く

  1. 永久凍土の場所って、むしろ永久凍土だから人が住める場所と違うのかい?

    夏場に永久凍土が解けるとドロドロの沼地と化して、舗装もできないし車も自重で沈み込むわで幹線道路が通行困難になる。温暖化で永久凍土が融解したために家や建物の基礎ごと沈降してとてもじゃないが人が住めるなんて事態でなくなるで大騒ぎってまま聞くぞ。

    • +24
    1. ※1
      湿地みたいになるでしょうね。
      道路などのインフラ含めて既存の生活している人にとって
      マイナスの方が大きいと思います。

      • +5
    2. ※1
      シベリアが居住地として開発可能だと信じた時、あのロシア人がその程度の事を困難や障害と感じるかな。
      きっと、「克服せよ。率先して目標を達成せよ。」って言い出すに決まってる。
      異民族の北進が容易に想像できる環境となれば、一刻も早く開発を成功させ国力を増強し、国境線を固めなければならない。
      彼等は今までもそうやって生き残ってきたんだから。

      ただ、その頃には不凍港も手に入れているだろうから、伝統的な南下政策は緩やかなものになるかも知れないな。

      • +1
      1. >>42
        やめてくれる?
        現代はそんなプロパガンダに踊らされる時代じゃない。誰もが好きな人と愛し合い、良い食べ物を食べ、より豊かになり…って願い、近くの自然で憩うのがロシア人だよ。

        頼むから、戦争ありきの目で見ないでよ。
        兵役に取られる若者の1人だって、誰か知らない人を殺したいだなんて思わない。
        自衛官だってそうじゃないの?

        戦争屋のマーケティングに踊らされるのはもうやめようよ。目を覚まそうよ。

        多くのロシア人は覚めてるよ、とっくに。

        • 評価
  2. カナダ、アラスカもだ

    いずれ南極も領土争いが起き戦争が起こる

    • 評価
  3. 寒い土地の人たちにとっては むしろ温暖化が望ましいなんて考えたこともなかったな

    • +1
  4. なにこれ・・・

    良いニュースに

    聞こえない

    むしろ怖い

    • +12
    1. ※4
      温暖化はメリットもデメリットもあります。
      縄文時代は今よりも温暖で、海面が高かったです。だから貝塚は現在の海のそばよりもちょっと小高いところにあったりして、そこから今より海が近かったんですね。
      で、現在のツンドラでバナナが作れるようになるかはわかりませんが、耕作地は北の方へ広がるでしょう。反対に砂漠も広がると思います。
      これらの差し引きで総合的に人類に利益はあるでしょうか。そういうことかな。
      日本の場合は周囲を海に囲まれているため、温暖化の影響は低地が水没するとか、最高気温が更新されるとか、そんな話くらいで済みそうです。まぁ、巨大台風とか、日本なら何とかできるでしょう。しかし、トンガとか存亡の危機(沈む!)に瀕するところや、サハラ周辺や、中央アジアなどの砂漠地帯は、砂漠が広がって、本当に人が住めない地域がひろがると見られます。
      でも、上に耕作地が広がると書きましたが、今まで小麦が作れなかった北の方で作れるようになったり、ブドウの産地も北の方で作れるようになってワインの産地が変わるかもしれませんけど、悪いことばかりではありません。変化するのです。
      変化を願わない人にはデメリットが大きいでしょう。でも、それも自然なのです。恐竜がいたころはもっと温暖だったでしょう。巨大台風もあったんじゃないでしょうか。
      先が分からないことを不安といいます。怖い対象がはっきりしたとき恐怖と呼びます。人類の叡智に期待しましょう。

      • +7
  5. これはプーチンさんも喜んでたもんねー。温暖化有難いって言ってた。

    • -3
  6. 氷が溶けて湿地が広がれば凄まじい蚊の大群に襲われることになるだろう!

    • +5
  7. 不凍港が増えたりそれまで使えなかった航路が開通したりロシアは温暖化で得する部分も多いんだよね
    「温暖化はウソ!」というフェイクニュースもロシア発だしね

    • +4
  8. 永久凍土が溶けたら広大な湿地帯になって、人が住めるようになるまでのインフラ投資額がすさまじい金額になるのでは……。

    • +4
    1. >>8
      インフラに金は必要だ

      それは出すべき金だからケチってはならないのだが

      その手の開拓ならオランダと日本の歴史は古い

      日本の土木業者を呼びつけるかもしれん

      • -2
  9. 人類が北へ大移動するのかなぁ?
    みんなロシア語勉強しなきゃ!

    でもその前に永久凍土が溶けるとその水は川になるだけ?蚊の大量発生とかないのかな?
    南部シベリアは雪解けになると1立方メートルあたり30匹以上の蚊が出るよ、街中でも。

    • +4
  10. その替わりにこれまで人間が居住できた熱帯・亜熱帯が住めなくなるからなあ

    • +8
  11. 昔からシベリアは大穀倉地帯へ進化し輸出で世界制覇するといわれてた
    たいして現在穀倉地帯のアメリカは砂漠化へ移行するという話もある
    実際カリフォルニアは地下水脈使い果たしてボロボロになったし
    かなりやばいかもしれん

    • +2
  12. インフラが永久凍土前提になってて凍ってた方が都合いいんだっけ
    鳩山の息子がロシアでそのへんやってたような

    • 評価
  13. 昔から永久凍土の上にも街作って人暮らしてるのに何を今更言ってるのか?

    • +3
  14. 永久凍土解けた後の処理をできる金はロシアにあるのかい?

    • +2
  15. 永久凍土の下に眠るメタンはどうなるんだろう。
    一気に温暖化が加速する?

    • +6
  16. 寧ろ、北極の海路・航路が繋がるのがデカイって言うよね。
    北極海を通れれば、ロシア・欧州・北米、凄い短縮だから。
    日本にもメリットが有るだろうね。

    • 評価
  17. まず温暖化なのか寒冷化なのかハッキリしろよ

    • 評価
  18. 知り合いの氷河クンもシベリアあたりでノースリーブ。
    軽く小宇宙を燃やせば聖衣無しでも住めるかもだよ。

    • 評価
  19. 逆に低位置の場所は住めなくなるし、人為的な理由での変化なんてころころ変わって
    危険では?人為的かどうかは知らないけど

    • +3
    1. >>22
      今のペースだと局所的気候変動の範囲とレベルが無視出来ない状態
      今より平均気温が5度上がった条件でのシュミーレションで安定してるのならそこ目指して進むべきと思うが
      まともなデータが集まらないので機会予測を鵜呑みにしてはならない世界

      • -3
  20. 極東開発時代の幕開けッスよ!
    ワイルド・ファーイースタン!
    チェーンソーかついでライフル片手に開拓だ!

    • 評価
  21. 少子移民政策で日本人は100年後にはいないから
    関係ない話だよ。むしろ中国移民に教えてあげて

    • -5
    1. >>26
      既に国内で子供を増やさない中国人カップルがロシアのチェリャビンスク辺りに越してきて2人目、3人目産んでるよ。

      • +1
  22. インド人が北に移動を始めるのではないか。モンゴル高原にも人が押し寄せ、バイカル湖畔にも人々がやって来る。中国人も北上し、欧米の金持ちもシベリアの土地を求め、結果、グチャグチャな紛争になるのでは。
    北海航路ができれば、将来的に北極海文明圏が出来るような気がする。

    • +2
  23. すめるような土地が増えりゃ良いってもんじゃないよね

    • +2
  24. 夏のロシアの湿地を馬で走ると一斉に地面からドデカイ蚊が煙のように立ち上がり纏わりつくらしいね
    凍土が融けてマンモスや人のミイラ、それらの骨なんかも出て来てるみたいだし発見も有るだろうけど喜んで良いことなのかな?

    • -1
    1. >>30
      半端ないのよ、これが。
      星空を見に、ちょっと郊外の森の近くの草むらに出かけた時のこと…
      車のドアを開けた瞬間、肌にぶわぁっとくっつかれ、慌てて車に戻るも、一瞬の開閉にも関わらず車中にはもう20匹以上の蚊…
      肌を払った感触では、ボロボロ纏わり付いてたような…

      • +2
    2. >>30
      凍った泥なら生物にはほぼ使えない
      溶けて使えるようになると汚泥の炭素が生物圏に解放される

      地下から供給される炭素の量が増える見込みは立つから二酸化炭素の排出量が増えるのか?とか考えると化石燃料の消費を前提としてカウントしてる文とは別の量で増える
      ロシアの排出量の一部は他の国によって引き起こされたとか言い出しそうに見える
      排出量の削減目標を出して来てもあてにならなくなる
      「人間が殺し合う戦争はクリーンな選択だね」
      ここで合意すると
      人命に関わる場面を想定して最優先で確実に勝つために社会を維持するために他の国では必要とされない軍人の増加や軍需産業の活発化等の不合理な行動も選択肢に含まれます
      核兵器は環境負荷の少ない安全な兵器だと判断して国連から離脱して使いまくると地球環境は安定するのかもしれない
      しかし人類は地下に身を隠す過去の支配者に変更される

      • -3
  25. ロシアってあれだけ土地があっても日本と同程度の人口だし
    住める場所が少ない以上に貧乏なのが辛いな
    永久凍土の上に家を建ててるところもあるし溶けたら住めない地域も増えるだろうな

    • +1
  26. 氷河期のシベリアの夏はライオンやマンモスが子育てにやってくるほど豊かだった。マンモスが減りすぎて伸び放題の草が数百年分も堆積した結果できた泥炭が天然の保冷剤と化して、夏の日差しでも温まりにくく植物の育たない土地に変わってしまった。という説もある。

    • +1
    1. ※33
      なるほど
      そういうのもあるんだね
      寒くて当然なんてことはないよね

      • 評価
  27. 昔 ソ連の高官が温暖化で耕作地が増えるならいい事だと云っている記事があったが 疫病が蔓延するんじゃないかな

    • +1
  28. これまで開発のためにシベリア送りになっていた人々の立場は一体

    • 評価
  29. 永久凍土中のメタンガスが噴き出してますます温暖化が加速しているらしいね
    シベリアはガスが抜けた後のシンクホールだらけだというし、氷が解けだして抜けた後の地盤沈下も酷いと聞きますが、本当に住みやすくなるのかな・・・

    • +1
    1. >>39
      日本20個分以上の広さのシベリアに対してそれは杞憂というものだ。

      • 評価
  30. 歴史的に見ると極地に氷がない状態の方が長いんじゃなかったっけ

    • 評価
  31. でも赤道付近は水没じゃないですかーやだー

    ていうかロシアの春は泥沼の春って聞いたで(物理的に雪解けな意味で)
    てことはこれでっかい泥沼の出現ってことやろ?
    かえって住みにくくなるまである気はするんだけども

    • 評価
  32. ロシアの人口だと居住可能地域が広がる恩恵は言うほどないような
    むしろ土地を有効活用するとか騙りつつ中国が侵攻始める可能性の方が高そう

    • 評価
  33. 幸いロシアは日本より人工が少ない
    世界じゅうの人間が押し寄せる未来が

    • 評価
  34. 寒いところで人が住めるようになるのなら
    現在暑いところではもう人が住めなくなる可能性も出てくるなあ
    日本も自分が子供の頃は30度越えたらみんな死にそうになってたのに
    今は当たり前だもんね

    • 評価
  35. 四角い世界地図ばかり見ていて、赤道付近の可住地域が減っても極付近で増えれば五分五分だと言う人がいる
    地球儀を思い浮かべば、赤道付近の可住地域が北に100キロ移動するのと、極付近で100キロ北に移動するのは釣り合わないとすぐわかるのに

    • +1
  36. 温暖化がこのまま進めば、ロシアで桜見てマンゴー育てて落ち葉の焚き火で冬が越せるのかな
    ロシア以外の南の土地は砂漠になってそうだけどw

    • 評価

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