メインコンテンツにスキップ

先に旅立っていった飼い主の棺に寄り添い、ずっとその場から離れようとしなかった犬の物語(アメリカ)

記事の本文にスキップ

32件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
image credit:nina____06/instagram
Advertisement

 犬は人間の親友だ。うれしいときも悲しい時も、その感情を共有し、無償の愛情で包み込んでくれる。深い絆で結ばれた犬と人間は最高のパートナーとなり得るのだ。

 いつまでもずっと一緒にいられれば最高だけど、別れはいつか必ずやってくる。現生を生きるものに与えられた宿命だ。

 たとえあの世でまた巡り合えるとしても、どちらかが先に旅立ってしまうととても悲しい。それは犬だって同じことだ。

 5年間、ともに暮らした飼い主がこの世を去った。棺に納められた愛する人に、犬は最後の別れを告げるかのように、ずっとその棺をのぞき込んでいたという。

深い絆で結ばれていた犬と飼い主

 アメリカのノースカロライナ州に暮らしていたウィリアム・D “ビル”・シラーさんは、4月8日、76歳でその生涯を閉じた。

 オハイオ州スヌーク郡カントンで生まれたビルさんは、その後フロリダに引っ越し2017年まで住んでいたが、健康状態が悪くなり、パートナーのアン・マリー・シブソープさんと一緒にノースカロライナ州に移って余生を過ごしていた。

 ビルさんは、5年前に保護施設で引き取った犬のチーフをとても可愛がっていたという。

愛くるしい姿を見せるチーフ

 ビルさんとチーフの間には、離れられない深い絆が芽生え、親子のような関係だったとアン・マリーさんは話す。

 だが、愛する飼い主と別れなければならない日が、チーフにやってきたのだ。

棺に入った飼い主を食い入るように見つめ続ける

 4月13日にビルさんの葬儀が行われ、生前親しくしていた友人や親族が集まった。

 もちろん、チーフも葬儀に参列した。

 ノースカロライナ州ハンターズビルにある葬儀会社のサム・ジェイムズさんは、これまでに何度も悲しみの瞬間に立ち会っているからこそ、愛する人の死に心を痛めているのは人間だけではないということを十分知っていた。

 大切な人との最後の別れにおいては、犬でも「さよなら」をいう機会が与えられるべきだと、今回もチーフの参列を喜んで承諾した。

 人々がビルさんとの最後の別れを行う中、チーフが取った行動は多くの人の心を打った。

 チーフは、ビルさんが横たわる棺に近付くと、後ろ足2本で立ち、首を伸ばしてビルさんの顔に自分の顔を近づけた。

 そして、かつていつもしていたように、ビルさんの耳を軽く舐めた。まるで「パパ、起きてよ」と言わんばかりに…。

 しかし、ビルさんが目を覚ますことはもちろんなかった。この光景を見ていたアン・マリーさんは、

チーフは、ビルが動かないことを知ると、大好きな飼い主の死を悟ったのか項垂れました。ビルの頭の横に自分の頭を寄せて、しばらくの間ずっと寄り添っていました。少しでもビルの側にいたかったのでしょう。

と話している。

さようなら、パパ。あの世でまた会えるその日まで

 棺をじっと見つめるチーフの子の写真は、葬儀に参列していたビルさんとアン・マリーさんの孫ニーナさん(12歳)が撮影し、SNSに投稿したものだ。

 後の取材で、葬儀会社のサム・ジェイムズさんは次のように語っている。

犬がこのように棺の側で立って、亡き飼い主を見ている姿には胸を痛めます。愛する人に最後の別れを告げることは、人間同様、家族であるペットにとっても大切なことなのだと思います。

 チーフに死の意味が理解できたのかどうかはわからない。別れの言葉を告げていたのかどうかもわからない。

 だが最期にじっと飼い主の顔を見つめるつづけていたチーフは、きっとこの日のことを忘れないだろう。パパもあの世から、チーフを見守っていてくれているし、チーフが旅立つその日、虹の橋のふもとで待っていてくれることだろう。

 葬儀後、ビルさんは故郷オハイオ州カントンの墓地に埋葬された。

References:goodfullness/ written by Scarlet / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 32件

コメントを書く

  1. あかん、職場なのに泣けそう(;・ω・)

    • +18
  2. たった1枚の写真に深い絆と愛情を感じるな
    互いに大切な家族だったんだろう

    • +25
  3. 『HACHI』を思い出してしまうじゃないか…

    • +9
  4. 子供の頃から色々な保護犬たちと暮らすのが当たり前で多くの相棒たちを看取れた事に感謝せずにはいられません。今は、その大切な命を置いていく確率が高くて2年前の愛犬を最後としました。きっと虹の橋のたもとで再会できると信じています。

    • +48
  5. ありがちなお別れネタか~と読んでいったら・・・
    写真で涙腺が反応しちゃったじゃないか。

    • +11
  6. 神さまはなんでこんな純真無垢な動物を作ったのだろう…

    • +22
  7. これまで沢山の保護犬と生活を共にし全てのパートナーを看取れた事に感謝せずにはいられません。いつかきっと虹の橋のたもとで再会できると信じています。出会ってくれてあらがとう。看取らせてくれてありがとう。もっとパートナーを見つけたいけど、置いていく確率が高くて2年前の愛犬で終了しました。愛するパートナーを置いていくのだけは嫌なので。動物たちとの絆は温かく尊いです。

    • +9
  8. あの世があるのかわからないけど、
    また逢えると信じてるよ(/_<。)

    • +20
  9. 犬も式場に入れてくれるのはありがたいね

    • +39
  10. 参列してくれる人やペットがいていいなあ

    • +20
  11. やはりペットにも飼い主の死を理解させることが大切なんだよな

    • +27
    1. ※16
      ずっと待ち続けちゃう動物もいるっていうからね

      • +11
  12. 涙無しでは読めない記事だけど葬儀社の人のはからいも素敵だね

    • +33
  13. 犬を残して逝くのも見送るのも辛すぎるのでできれば一緒に永遠に生きたい
    でもそれは無理なのでちゃんと最期を看取ることができるようしなきゃなと折に触れて思う

    • +16
  14. 毎朝のウォーキング中に吠えかかってくる絶賛仕事中の犬2匹(簡単に言うと他所の家の番犬)を毎日見ているので、こうした心温まる関係は「お互いの深い信頼関係があってこそ」としみじみ思う。人も犬も絆があればこその人生の友。決して無条件ではない、と。

    • +10
  15. うちの犬が心臓病でもうやばいんよ
    覚悟はできたけど、生まれ変わったらまた俺のところに来てほしい
    犬も一緒の気持ちやといいな

    • +19
  16. 犬という字は亡くなった飼い主の枕元に寄り添う姿を表したものだと言うけど昔も今も犬の愛は変わらないんだな

    • +5
  17. こんなに心打たれる写真は久々で、胸が痛い

    私がもしうちの子を置いていってしまったら、うちの子をこの子と同じように悲しませてしまう…私はうちの子よりも長生きしようって思わせてくれたよ

    • +7
  18. 飼い主は先に死んじゃダメね
    (;Д;)

    • +10
  19. この、犬っころめぇ~~~

    泣かすんじゃないやい

    • +2
  20. お年寄りに保護犬・猫・鳥等を譲渡する際は、
    施設に入ったり、亡くなった時に世話を継続する人
    (家族など)をしっかり確認する必要があると思う。
    これからは超・超高齢化社会になり、
    こうした事例がますます増えて行くだろう。
    現在も保護ボランティアや団体が、残された
    ペットのための新しい飼い主を懸命に捜している。
    (ほとんどの遺族は、保健所に連れて行くため)

    • +4
  21. 先に虹の橋を渡っちゃうのも辛いけど
    今回の記事も、これもまた、辛いよね

    • +3
  22. 素直さを犬から学ぶべき。自分にうそをつかずに生き抜いた人間は何よりも幸せだと思う。

    • +1
  23. チーフの5年間はとても幸福だった
    きっといつまでも忘れないだろう

    • +6
  24. トップ写真の顔は、ちょっとムーミン谷に出てきそうな感じ。

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

動物・鳥類

動物・鳥類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。