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馬の骸骨を持った白装束が家々を訪ねる。イギリス・ウェールズの伝統行事「マリ・ルイード」

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image credit:R. FIEND / CC BY-SA 3.0
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 クリスマスから新年にかけてのこの時期、イギリス南西部ウェールズの各家庭の戸口に、飾り立てられた馬の骸骨が現われる。

 色とりどりのリボンやベルで華やかに飾られているが、体は白いシーツで覆われていて、死をイメージしたような馬がなにやら不気味に見える。

 シーツの中には人間が入っていて、棒に刺した骸骨を支え、歌い騒ぐ者たちと共に近隣を練り歩く。住民が家のドアを開けると、不気味な白馬とご対面というわけだ。

 そこでは、集まった者たちで詩を朗読してその才覚を競い合う。

 これは、マリ・ルイードという真冬の異教伝統で、この競い合いに勝つと、白馬と訪問者たちは家の中に招き入れられ、酒や食べものをふるまわれる。

白馬は力強さのシンボル。3000年の伝統を持つマリ・ルイード

 マリ・ルイードは、クリスマスに絡めて行われることが多いが、実際には、クリスマス以外のハロウィーンやメーデーなどの祝日にも、こうした馬の骸骨をパレードさせる地域もある。

 イギリスでは古くから白馬のイメージは力強さのシンボルだ。

 起源ははっきりしないが、かなり古くから続くもので、社会情勢の変化のせいで、20世紀初頭から20世紀半ばにかけて衰退したが、20世紀後半にかけて新しい形で復活した。

 不気味なクリーチャーのような外見だが白馬がモチーフのマリ・ルイードは、白幸運をもたらす存在であるとされている。

 この行事は、数百年続く祝宴の伝統と結びついている。

 中期英語(1150~1500年頃の古い英語)で”WAEhail”、現代のwassailという言葉は、もともと、凝乳クリーム、焼きリンゴ、卵を混ぜ合わせて、砂糖とスパイスで味付けした酒のこと。

 これが入った大きな大きなボウルを分かち合った人たちはwassailingと呼ばれた。その後、この言葉は、クリスマス時期に貧乏人が金持ちの家をまわって酒を乞う習慣を表わすようになった。

 現代のウェールズでは貴賤は関係ないが、健康を祈りながら乾杯するという、最終的な目的はそのまま受け継がれている。

 日本でいうところの獅子舞のようなものだろうか?

 いずれにせよイギリス人にとって古くから馬は近しい存在であり、象徴的存在だったようだ。

Tradition of the Mari Lwyd – BBC Cymru

References:Mari Lwyd – Wikipedia/ written by konohazuku / edited by parumo

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この記事へのコメント 40件

コメントを書く

  1. その土地独特な伝統っていいよね
    ずっと続いて欲しい

    • +14
  2. 白馬との説明があるが、マリルイドは灰色の牝馬という意味のウェールズ語。白いのは骨だからじゃないか?

    • +13
  3. もう…みんなエリアスって言い過ぎ。
    だが…俺も思った。

    • +18
  4. 冬の夜にやってくる異形で、一見怖いけど幸運だとか何か良い物を運んでくる、って日本のナマハゲみたいだよな。
    来訪神てこの前ユネスコに色々まとめて登録されてた奴。
    やっぱりキリスト教以前のヨーロッパにもこういう習俗あるんだねー。

    ところで記事中の
    > 凝乳クリーム、焼きリンゴ、卵を混ぜ合わせて、砂糖とスパイスで味付けした酒
    ってなんか美味しそうなんだけど、クマ姉さんにお作りいただくわけにはいきませんでしょうか。
    リクエストしたいです。

    • +17
    1. ※14
      獅子舞よりも先にたむらけんじが出てきてしまった・・・
      疲れてんのかね?

      • +4
  5. 日本の新年にも、門付け芸をする芸人はいた。万才とか人形回しとか。
    この歌の内容と、どういう人がするものなのかが気になる。すごく興味深い。

    • +6
  6. 女の子を買ったんだ(´▽`)
    バキィ!!
    ぐはああ!!(@Д@;)

    • 評価
  7. ガラパイア見てる人に魔法使いの嫁がわかる人が複数もいることに驚きだよ…
    エリアスは捻じれた立派なツノがあるからね

    • +5
  8. エリアスやんけと思ったらwww
    エリアスは何の骨なんだろ

    • +3
  9. そういえば丘に描かれたでっかい白馬とかイギリスの遺跡にあったよなー

    • +4
  10. 親しみがあるものをなぜ骨にしてしまうのか
    理解に苦しむ

    • 評価
    1. ※24
      今のご時世、絹女給の精が住み着いてる家屋を探すのは一生ものの作業だぞ

      • 評価
  11. どうでも良いが魔法使いの嫁のエリアスの頭骨は狼とかのイヌ科の骨で馬じゃ無いからな。

    • +4
    1. みんなエリアス連想しててクスっときた
      ※26※27が書いてるけどエリアスのベースは犬だよね

      エリアス関係なくこの祭りの馬の頭は装飾されてて不気味というより可愛いと思った
      耳がついてるのが特にイイネ

      • +4
    2. ※26
      ぼんやり見ている人には、
      エリアスの頭が「どの動物の骨」と言うことより、「単に動物の頭蓋骨」と言うことしか覚えておらんのです

      • +3
  12. エリアスは犬の頭蓋骨に山羊の角だと作者さんが書いてた気がする。
    しかしエリアス大人気だな…まあイギリスだしね。

    • +7
  13. 魔法使いの嫁ってアレ、まんまプリティウーマンだよな。

    あの漫画は男の感性では合わなかった。完全に女性向け作品だよね。

    • -5
    1. >>28
      女だけど私も私の周囲もノリとかご都合主義的なとことか受け付けなかったよ
      世界観はいいと思ったけどね
      こういう好みは性別より個人差でしょう

      でもこのサムネはエリアスだと思ったw

      • +4
  14. ぱっと見似てるよねw
    まほよめ読んでる人たくさんいてちょっと嬉しい。

    • +4
  15. エリア……
    うわ、やばっ、ギリギリでなんとか止めたけど、
    もうそろそろいい加減にしろと言われる名前を書くところだったわ!
    書かなくて良かった。

    • 評価
  16. エリアスとか知らないけど、バーディの人かと思ったよ

    • 評価
  17. ウェールズの南東部あたりの地域ではこの伝統を子供にも伝えるために学校で教えてるんだけど、馬の骨が簡単に手に入らないから実物大のペーパークラフトの型紙が提供されてるよ。かなり再現度が高くてびっくりだ

    • +5
  18. もともとの意味は薄れてしまったが、また復活したっていうところが、やっぱり人間だなぁと思った。

    • 評価

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