メインコンテンツにスキップ

画面右上に明るさボタン☀が登場!試してみてね!

イルカの幸福度を測定。親しい人間と触れ合う時に一番幸せを感じていることが判明(フランス研究)

記事の本文にスキップ

41件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 陸上において犬は人間の友と言われているが、水中においてはイルカがそれにあたるだろう。動物の観点から飼育されているという境遇を調査する初の試みがイルカで行われた。

 その結果イルカが一番楽しみにしているのは、親しい人間と触れ合うことだったそうだ。

 「良好な人間と動物との関係は、良好な飼育環境に匹敵」すると研究者は話す。

イルカの行動と感情を読み解く3年間の研究

 『Applied Animal Behaviour Science』に掲載された研究は、飼育されているイルカの幸福を計測するという3年かけた計画の一環として行われた。

 フランス最大級のイルカ水族館を持つアステリックスパークのイザベラ・クレッグ博士は、パリ大学の研究者と共同で、イルカの行動を読み解く実験を考案した。これは体の姿勢からイルカの感情を窺い知ろうとしたものだ。

 今回はトレーナーと遊ぶ、水槽におもちゃを入れる、イルカに装置を操作させる、という3つの活動がテストされた。

イルカは親しい人との触れ合いを楽しみにしていた

 「非常に面白い結果が得られました。どのイルカも親しい人間と触れ合うことを最も楽しみにしていたのです」とクレッグ博士は話す。

 こうした感情は、「スパイホッピング」という水面から顔を出して、トレーナーがやってくる方向を窺う行動から観察された。

 また水槽の中で活発になり、プールの縁で過ごす時間が増えるという変化もあった。

イルカのスパイホッポング(オンタリオ水族館)

飼育されている動物たちは幸せなのか?

 動物を飼育することの是非は長い間議論されてきた。これはフランスで特に顕著だったが、最近ではフランス政府が、アステリックパークのようなマリンパークでイルカの飼育繁殖を禁止する法案を否決している。

 これについて、同パークのビルギッタ・マーセラ氏は非常に安心したと語る。野生の環境とはまるで違うことは確かだが、彼女によれば、イルカに子育てをさせることは、幸福な生活の欠かせない一部であるからだ。

 「野生のイルカは野生で、飼育下で生まれたイルカは飼育下でこそ幸せなんだと思います。あの子たちはここで生まれました。それがあの子たちの人生であり、私たちの至上命題はその面倒を見ることです」

この画像を大きなサイズで見る

好奇心旺盛で楽しそうに見える水族館のイルカたち

 マーセラ氏やトレーナーたちと話をすれば、パークのイルカが幸せな生活を送っていることはすぐに分かる。

 またトレーニングでプールから跳び上がったり、興味深そうにプールの縁まで近寄ってくるイルカたちはとても好奇心旺盛で楽しそうに見える。

野生のイルカと比べて幸せなのかどうか?

 一方で、この研究からは飼育下にあるイルカが野生のイルカよりも幸せであるのかどうか判断することができないという指摘もある。

 飼育下のイルカが人間との触れ合いを求めているという発見は、重要なことだ。だからと言って、もし選択できるとしたら、イルカが飼育されることを選ぶかどうかは分からない。

この画像を大きなサイズで見る

水族館で暮らしているイルカの生活を向上させるため

 ある推計によると、世界50ヶ国に3000頭のクジラ目(イルカもここに属する)が飼育されているという。クレッグ博士は正式に登録されていない個体を含めれば、最大で5000頭いる可能性もあると述べる。

 クジラやイルカが初めて水族館で飼育されるようになってから、その知性や複雑な社会生活について数多くの事実が明らかになってきた。

 今回の研究は、イルカの飼育の是非の問題に答えるより、すでに水族館で暮らしている数千のイルカの生活を向上させるためのものとクレッグ博士は話す。

この画像を大きなサイズで見る

 飼育の是非は大切な問題で、今後も議論せねばならないことを踏まえつつも、「今、良好な福祉環境にあるか」「イルカの目的は何か?」「イルカはどのように感じているのか?」といったことを理解するよう努めねばならない。

 そして仮に良好な福祉環境にあったのだとしても、イルカにとって人との会話が大切なことなのか確かめる研究は今後も必要だそうだ。

 「単純に人間の楽しみのためだけに飼育するというのであれば、正当化することはできません」とクレッグ博士は述べている。

References:.independent / bbc/ written by hiroching / edited by parumo

本記事は、海外の記事を参考に、日本の読者向けに重要な情報を翻訳・再構成しています。

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 41件

コメントを書く

  1. 興味深い実験だけど行動から推測するにはデータが足りないんじゃないかな?プールの端に来ると言っても幸福などではなく餌を求めている場合もあるだろうし。
    ただ人間の楽しみのために~ってところは共感出来るなぁ。子育てでも同じ事が言える気がするよ。

  2. 飼育環境のイルカの研究ってだいぶ興味深いね

    ただ最近、こういう研究の話聞くの
    ちょっと複雑な気持ちになるのよねぇ…
    なんていうか… 上手く言えないんだけども…

  3. 水族館のイルカ=サラリーマン
    野生のイルカ=自営業
    「良い悪い」じゃなくて「向き不向き」がある、かもね。

  4. 人間のエゴ
    自分達の独善的な価値基準を押し付けているだけ

    1. ※5
      >生物が他の種族に干渉するのを許されるのは「自衛」と「捕食(肥育)」これら2条件のいずれかが成立する場合のみ。

      そうじゃない本能を持つ生物がでてきたなら、そこにこそその生物の存在意義があるんじゃないかな。

  5. 人間(ホモ・サピエンス)は群体生物であるがゆえに、何でも「擬人化」して「人間社会(生存圏)」に組み込もうとする。しかもそれは「人間の本能」から来る行動・思考だから「間違い」だと指摘されても頑強に否定する。当人たちが気づいていないだけで、それも本能なのだが。

    生物が他の種族に干渉するのを許されるのは「自衛」と「捕食(肥育)」これら2条件のいずれかが成立する場合のみ。人間はこの2条件を遵守しない限り、次の段階に進む事はできない。

  6. ペットというのとはちょっと違うのかも知らんけど、少なくともペットにとって飼い主は親だからね。
    まさしく親子の関係。
    なら、子供(ペット)が一番安心するのは親(飼い主)との触れ合いなのは当たり前だよな。
    正常な関係ならね。

    1. ※7
      親といっても、実親よりは
      里親や保母さんなんかに近い役回りだと思う。

      それしか居なければ一番なつくけど、
      実親に相当する、自然な状態での野生のイルカの仲間
      がいれば、人間よりもそっちへ行くと思う。

  7. どうやって判定してるのかアホにもわかるように説明してくれませんかねぇ

  8. 生き物を飼ってると顔色や機嫌がわかるようになるよね
    あいつら一見、表情無いように見えるけど見分けられるようになると凄く表情豊かだし
    表情と言っても顔だけじゃなく身体全体使ったり行動で現したりだけど
    でもそういう喜怒哀楽を数値化なりして学問とするのは凄く難しいと思う
    うちのペットも私にはいつでも見せてくれる行動や顔があるけど他の家族には見せない
    私が居ても、誰か他の人がいると絶対に見せない
    だから私が話を盛ってると思われてるw

  9. 科学的研究にみえて、肝心のところは研究者の主観で決めてる感じ

    そんなことしなくても、イルカのプールと海が自由に行き来できるようにしたらいいのでは?
    野生が幸せだと思えば出て行くだろうし、飼われることが幸せだと思っているなら戻ってくるだろう

  10. >もし選択できるとしたら、イルカが飼育されることを選ぶかどうかは分からない

    いけすの網切られ外に出たイルカ、3頭戻り 和歌山県太地町
    http://www.bbc.com/japanese/38515142

    四頭のうち三頭がいけす内に戻り、残り一頭もいけすのすぐ外をうろうろしている模様

  11. 飼育下のイルカは、幸せを感じてイルカ?そこが問題だ?

  12. 一見、無理やり走らされてるように見える競走馬も、走るのが楽しくて走ってるそうです。
    しかも一番になりたい!と思うらしい。(JRAの関係者から聞いた話)
    だから引退した競走馬に教えることは「もう走らなくてもいんだよ」と言うこと。
    そうしないと走り回ってすぐ怪我しちゃうらしい。

    1. ※16
      馬はそもそも自発的に走ること自体が喜びなのであって、(逃げる走りとは別)
      競走馬の場合は野生と違い、普段から走ることを制限されているようなものだ。
      厩舎に閉じ込められ、練習やレースでしか走ることを許されず、
      たまったフラストレーションを本番にぶつけているだけ。
      レースは何回もやらされていくうちに仕事に近い認識をもつようになるが、
      一位や順位で勝ちたいという概念があるかどうかは、はっきりわからない。
      JRAの関係者は本当にそう思っているのか、
      イメージをよくするために印象づけているのか?

      1. ※22
        >馬はそもそも自発的に走ること自体が喜び

        それは事実なんだろうか。どうやって調べたの?

    2. ※16
      走るのが大好きな馬だって、自分が走りたいときに走れる環境ならいいけど、人間の都合で走りたいときに無理やりつながれたり、走りたくないときに鞭で打たれながら走らされたり、ってことなら『シアワセ』じゃないような気がするなあ

  13. 飼育下の動物を無闇に解放しようとするのも醜いエゴ
    狩りもせずに安定して餌が得られて敵に襲われる危険もない環境より、人間の干渉無く自己責任で生きる方が幸せかどうかはその動物自身に聞かないと分からない
    たまに家畜に文句言う人も見るけど、乳牛や羊なんて放置する事こそ虐待だからね

  14. 良いなあ。普通、イルカの知合いなんか滅多に出来ないよな🐬

  15. 飼育されたイルカに子猫を見せた動画があった
    そのイルカは、子猫の頭を撫でようとしたんだ!
    こんな感情豊かな動物は人の次だ

  16. 親しい人間と居るのが一番なのか?
    親しい生物と居るのが一番なんじゃないのかな

  17. シーシェパード「駄目ェェェ!ニンゲンなんかと付き合って禄は事はないのよ!」バシャアァン

    飼育員「うわー!あいつをつまみ出せ!!」

    ※『ピンポンパンポン イルカショーは中断させていただきます』

  18. 意識がある生物は幸せであることを選ぶ
    しかし
    意識的に選んだものが生物にとって正しいとは限らないのでは?
    犬猫はペットになれば安全な生活と飼い主の愛情を手に入れられるけれど
    その代わり子孫を遺せない体にされる。
    それを理解させることは出来ないけれど
    もしも「どっちがいい?」と聞けるなら
    「餌も安全も愛情も欲しい、でも子孫も遺したい」
    と答えると想像している。

  19. これ見たら、プーチンと軍用?イルカの画像思い出した。
    しかしアレ、プーチンはマジ萌え恍惚感マックスフェイス・・ この表情のプーチンて、最高のイケメンですな(記事に合わない不謹慎発言でごめんなさい!)。
    世のプーチンファンの女性方は、もしかしてプーチンのこう言う表情にズギュン!とスナイプされちゃってるのかも?

  20. イルカに限らず、「飼育下と野生下でどっちが幸せか」は人間にとっては永遠の命題だろうなぁ。

    野生では拘束を受けないし何をするのも自由だけど、その代り外敵や天敵の存在、肉食動物なら狩りのリスクや餓死等、デメリットは無数に存在している。
    反面飼育下ならそれらのデメリットをほぼ解消できて、何もしなくても食べ物にありつて飢える心配もない。その代り自由もない。

    ユーチューブで、保護してたリスだかネズミだかを野に放したら、その直後に鳥に攫われた動画を思い出した。

    さて、一体どっちが幸せなんでしょうねぇ……

  21. いやいや、どー考えたって広大な海を力一杯泳ぎ回ってる時でしょーよw
    野生とか飼育されてるとか関係なくw

  22. (人間の楽しみのためだけにごちゃごちゃに交配させられた犬はええんか博士

    1. ※37
      実は犬が人間を利用して個体数と生息域を広げたのかもしれない
      生物には個体としての本能だけじゃなくて種族として繁栄していく欲求もあるし
      犬や猫はそれのために人間を利用しているのかも

  23. あのねぇ、人間だって自由に生きるのが幸せな人もいれば、変化のない環境で安定的に生きるのが幸せな人もいるのよ。
    「あの人はこうだから幸せ」なんて分かんないじゃない。
    種族が違うならなおさらよ。
    「こういう行為に対しては幸福感を覚えているようだ」は言えるかもしれないけれど、幸せまでは言及できないよ。
    そもそも幸せって何?動物にも幸せって価値観はあるの?それは「嬉しい」とは違うの?
    人間ですら幸せとは何か、よく分かってないよ。

    1. ※38
      その通りだな。元記事の学者も水族館の職員もこのコメント欄の読者達も、「個体によって違う」って事が頭からすっぽり抜けてる
      飼育が人の本能だと言うなら考えるのは飼育の是非ではない、飼育下で生活することが最善だと思えるよう飼育生体に尽くすことだ

  24. アジアゾウは普段野性で暮らして塩を貰うために力仕事をするという文字通りのサラリマン象が居たと思います。
    但し鎖に繋いで薬物注射して扱き使う業者に捕まったら悲惨だが…まァ人間相手でも一緒か。

  25. 10番さん良いこと仰りますね
    自分もイルカショーのプールと海を繋ぎたい気持ちになります
    海の賢く心優しい優れた住民の彼らに海とプールを通って貰えたら嬉しいです
    互いにメリットがある形で共存出来ればいいですね
    理想ですが

  26. いつの日か「さよなら、魚をありがとう!」する地球で2番目に賢い生き物

  27. スピリチュアルな方々が、やっぱりイルカは魂のレベルが高いんだとかいってキラキラ喜びそうな記事ですねw 

  28. 何故イルカやクジラやシャチを特別扱いするかね?それよりも着目すべきは家畜動物でしょ。圧倒的に数が多いし、特に豚は犬より賢いとするデータも沢山ある。イルカの生活を考える前に知能が高い家畜動物の生活を考えるべき。

  29. 飼育環境の向上に日々勤めるというのは良いと思う
    イルカは飼われていることを認識しているのかな?
    知能が高く、言葉があるとまでいわれたりするけど、どうなんだろう

  30. トド募集したらトド自ら柵を越えて毎年やってきた水族館の話を聞いたことあるひとはいるかな。おたるにあるんだけど。

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

水中生物

水中生物についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。