
このロボットの名は「SoFi」といい、従来の水中ロボよりもはるかに自由度が高く、コンパクトな体でさまざまな深さの海中を本物の魚のように泳ぐ。
柔らかくしなやかな体を持ったこの機械の魚は、人間が近づけない場所にも潜り込める探査ツールとして海洋研究者から大いに期待されているのだ。
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A Robotic Fish Swims in the Ocean
魚そっくりに泳ぐ新型ロボフィッシュ誕生!
先月3月末、MITコンピュータ科学・人工知能研究所(MITCSAIL)が普通の魚とそっくりに泳ぐSoFiを発表した。
image credit:youtube
このロボットは水中で活動するロボット(AUVs)の一つだが、その機体はこれまでになくシンプルで軽量だ。SoFiは、今までのように水中ロボットのようにボートにつながれたり、かさばる上に値段も高いプロペラも不要で、1個のカメラとモーターとリチウムポリマー電池で動く。
遠隔操作も可能。柔軟な尾をもつ魚
この水中ロボには頭部にPCを含む電子回路が積んであり、胴体には浮力用ウレタンフォームと、尾を動かす油圧ポンプが収まっている。尾の部分は弾力性と柔軟性に優れたシリコーンゴム製だ
image credit:youtube
さらに遠隔コントローラーがありダイバーが水中で操作できる。コントローラーにはなんとスーパーファミコンのものを使用。その信号は超音波で魚に届く。

image credit:youtube
尾に入る水でしなやかに泳ぐ
このロボットはざっくりいうと以下のような仕組みで泳いでいる。SoFiの柔らかい尾部の中には左右に空間があり、そこにモーターで水を押し込むことで動く。

image credit:youtube
片方の空間に水が入るとそこが膨張し、反対側が圧迫されて折れ曲がるようにしなる。これを左右交互に繰り返すことで魚の体がくねり、魚のように泳ぐ。SoFiはその一連のパターンを変えたり尾の動きの制御もできるようになっていて、浮力の制御と組み合わせながらさまざまな泳ぎ方ができるという。
環境にも配慮しつつ狭い場所も観察可能に
この魚はあらゆる水深で動くだけでなく、壊れやすいサンゴの下などにも上手に潜り込めるので、人間が入り込めない場所の観察にも役立つ。SoFiの視界もチェックできる。
image credit:youtube
従来の水中ロボを超える初の魚型ロボット
開発に携わったMITCSAIL所属のMITの科学者、ロバート・カッシューマンは「自分たちが知る限り、このSoFiが長時間にわたり三次元空間を泳げる初の魚型ロボットになるでしょう」と語っている。
image credit:Joseph DelPreto/MIT CSAIL
そして彼だけでなく他の科学者たちも、人間にはできない方法で海洋生物に近づけるSoFiの可能性にわくわくしている。あんまりそっくりだとルアー的な意味で水中の食物連鎖の中に巻き込まれそうな気配感すらするが、このロボフィッシュの冒険が海洋界に驚きの発見をもたらしてくれるかもしれないぞ。
References:boingboing / news / dailymailなど /written by D/ edited by parumo
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コメント
1.
2.
3. 匿名処理班
民間でこのレベルまでできる様になってると言う事は、軍事では、本当に虫レベルの大きさのロボットが表に出ない作戦で使われていそうだな
4. 匿名処理班
サメに食べられちゃいそう
5. 匿名処理班
何年か前に韓国でも同じようなの作ってたよね〜
あれ、どうなったんだろう
6. 匿名処理班
アトランティスを見つけておくれ。
7. 匿名処理班
ゲームキューブのコントローラならもっと操作が快適なのに(ズレた感想)
8. 匿名処理班
シーマン「俺スーファミに移植されたんだw」
9. 匿名処理班
これ使ってリアルに「アクアノートの休日」やりたい
10. 匿名処理班
クジラくらいのサイズ作って核積めば立派な兵器だな
11.
12. 匿名処理班
技術革新にはこういう研究が必要。
なんだけど、マイクロ・プラッチックの問題を聞かされると…
13. 匿名処理班
アクチュエーターでは無く水で、というのが凄い!
これならモーターやサーボの音が少ないから、他の魚などを警戒させる事無く水棲生物の調査も出来そうですね。
後は水深調整機能が万全になれば、それこそ「幻の魚」の発見を為し遂げそうですね、楽しみです。
シーラカンスとハイテクフィッシュの夢の共演…夢が有る(笑)
14. 匿名処理班
新しいルアーフィッシングとしてトライしたいな〜
15. 匿名処理班
ドラえもんの海底鬼岩城の
バトルフィッシュの初号機か。
16. 匿名処理班
もうちょっと上半身の左右の揺れをおさえたらぐっと本物っぽくなりそう
17. 匿名処理班
食物連鎖に巻き込まれないような対応もして欲しいです。
海の生物がプラスチックを食べて、胃の空き容量がなくなり餓死していると聞くので。。
この素晴らしい技術が、悲しい技術にならないように願ってます。
18. 匿名処理班
なんかこう綺麗なフォームなのにヨタついて泳いでるみたいに見える
弱った魚と間違えられて襲われそうで不安だw
19. 匿名処理班
コバンザメ「うん 合格!(ピトッ)」
20. 匿名処理班
古代魚みたいな動き
21. 匿名処理班
いずれは
♪ 泳ぐ泳ぐ東芝 這う這う東芝
みたいになるんだろうか
22. 匿名処理班
ロックマンとかでこういう敵キャラクターが出てきそうで、時代が追いついてきたかと思うとワクワクする。
23. 匿名処理班
※3
キラキラした魚のロボットだよね確か
あれすごく欲しかった
一般販売はしていないのかな
24. 匿名処理班
国のお金を5億円も掛けて、ほとんど泳げなくて使い物にならない水質調査用の魚ロボを作った国がありましたねぇ
25. 匿名処理班
例えばミノカサゴとか見た目で毒をアピールしている魚に擬態すればロボットが食べられてしまうことはないと思うが、探査するには非効率的な形だしな・・・
26. 匿名処理班
パーツごとの説明がさ
もう切り身にしか見えない
27. 匿名処理班
水量調節で動かすという発想が素晴らしい
28. 猫背のダンゴムシ
半島が開発したのは
ポシャったね
29. 匿名処理班
※17どのみち食べられたら探索の続行は不可能なんだから
実用化の際にはガワだけでもいっそ消化できる素材にしちゃって欲しいね
30. 匿名処理班
MITってホント色んな事やってるなあ
31. 匿名処理班
みえる・・・日本で魔改造された
人魚バージョンが商品化される未来が(´・ω・`)
32. 匿名処理班
※31
むろみさん「ガタッ」
33. 匿名処理班
これって日本にずいぶん前からあるじゃん。
何も新しくないやん、動きは日本の方が魚に近いし。