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腸内細菌とPTSD発症のリスクに関連性があることが判明(南アフリカ研究)

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(著) (編集)

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 PTSD(心的外傷後ストレス障害)は、犯罪や事故、災害などの衝撃的な体験が原因で発症する精神障害の一種であり、症状が1カ月以上続くか、ショック体験から1カ月以上後に症状が出た場合にPTSDと判断される。

 いわゆるトラウマによるストレス障害なのだが、人間の腸内に潜む細菌から、PTSDを発症するリスクがあるかどうか判断できるという研究結果が報告された。

 その研究によると、PTSDを患う人は感染症と戦ってくれる腸内細菌が少ないという。

トラウマがある人は特定の腸内細菌が少ない傾向

 南アフリカ、ステレンボッシュ大学の分子生物学者らは、PTSD患者とトラウマを負いかねない経験をしながらもPTSDを発症しなかった人の便から採取した細菌のDNAを解析をした。

 調査の対象となったアクチノバクテリア(Actinobacteria)、ランティスファエラ(Lentisphaerae)、ウェルコミクロビア(Verrucomicrobia)は免疫系を助ける細菌である。

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image credit:アクチノバクテリア – Actinobacteria – Wikipedia

 トラウマを受けたからといって必ずしも全員がPTSDを発症するわけではない。だが今回の研究からは、子供時代にトラウマ体験があった人はアクチノバクテリアとウェルコミクロビアが少ない傾向が分かった。

 この発見の面白い点は、子供時代のトラウマ体験がある人はPTSDの発症リスクが高いことと、その体験への反応として幼少期に腸内細菌叢の変化が生じた可能性があることだ。

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image credit: ウェルコミクロビウム – Wikipedia

腸内細菌の減少はPTSDが原因なのか?その結果なのか?

 『Psychosomatic Medicine』に掲載された論文では、腸内細菌の減少がPTSDの原因なのか結果なのか結論までは出していない。

 著者のステファニー・マラン=ミュラー博士によると、「鶏が先か卵が先か的な疑問であり、結論を出すには長期的な調査が必要になる」という。

 可能性としては、トラウマによる炎症の増加がPTSD発症リスクに決定的な影響を与えていることが考えられる。

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 動物を使った研究では、腸内細菌叢の構成が脳機能、行動、記憶、ストレス耐性を左右することが判明している。

 ストレスは細菌の成長や腸の粘膜に影響し、その結果として細菌に血液への侵入を許すことになる。これが炎症を引き起こし、いくつかの精神疾患へと至らせるようだ。

 アクチノバクテリアの減少(炎症レベルの上昇に関連)は大うつ病性障害の患者に見られた。また抗炎症剤がこうした疾病を緩和させるのかどうかマウスで実験すると、健康な腸を持つ個体では不安を示す行動が減少したことも確認された。

 今後の研究でPTSDと炎症を結びつけることができれば、PTSDの新しい治療法のヒントになることだろう。

 特に腸内細菌叢はプレバイオティクス(難消化性食品)とプロバイオティクス(生きた善玉菌)、シンビオティクス(プレバイオティクスとプロバイオティクスの併用)、食事療法によって調整することができるという。

via:journals / sciencedaily / ncbiなど/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 23件

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  1. これを見てヨーグルトとかをもっとよく食べようかなと思うのであった

    • +10
  2. 醤油や味噌や納豆やチーズ!兎に角醗酵食品だ!

    そう言えば繊細な人々がストレスを受けると、すぐにお腹が痛くなるって様子が度々あるものな
    南アフリカも、乙な研究成果を上げるものだなあ

    • +8
  3. 納豆食いすぎて納豆菌だらけになってかえって悪くなったとかあったやん
    程々にな

    • +5
    1. ※3
      「納豆豆腐ダイエット」やらで、納豆を短期間に大量に食べた人が、おなかを壊して受診したところ担当医から、「納豆菌で腸内細菌が死滅している」とかいう投稿が、何週間か前にありましたね。

      あと、食品の製造工場では、従業審に納豆を食べることを禁止しているところがあるとか。

      納豆菌は感染力が強力で、ほかの菌を駆逐するため、工場の設備を停止させて徹底的に洗浄する必要があるとか話で。

      それと、恐怖体験自体は、ほとんど腸だけで生きているミミズにもあると思うのでそういう意味では、腸内細菌とPTSDにはそれなりの関連性があって、「腹を鍛える」とか「腹を練る」とかいう東洋の話はそれなりの妥当性があるのだと思う。

      • +4
  4. 父親が虐待を受けて育った人でいつもお腹を壊してた。過去が原因だろうなとは思っていたよ

    • +4
  5. 昔の人は腸内細菌の事を「副脳」とか「丹田」と言っていた。
    「昔雷様今電気」実は同じ事象を昔の言葉で表しているだけで、オカルトとされる事象も現代語に直すとありふれた科学になるのだろうな。神様も最近「細菌の集合体」だってわかったし。ウマシアシ「カビ」ヒコヂみたいに黴ってちゃんと書いてあったりするし、お神酒など神水ことお酒なんて正しく細菌で発酵させたお水だしな。
    それはね、聖水とか言ってアルコールかければ身体の表面の悪い細菌は消毒されるってもんよ。

    • +7
  6. PTSDにも腸内フローラか
    乳酸菌は摂り続けないとすぐ減っちゃうのが難点
    乳酸菌摂り続けると鬱になり難いっていうニュースもあったし続けるしかないかな

    • +7
  7. すごい研究だな
    自分も両親から虐待受けて下痢や便秘を繰り返してた。最近まで過敏性腸症候群だと思ってた。でも免疫も弱いし、本当に関連があるのかもしれないな

    • +7
  8. 面白いな
    子供の頃からずっと胃腸の強さに自信あるんだけど、そう言えば突発的なトラブルには強い方だな。トラウマになる様な事件なんて層々無かったけどパニックには成った事は取り敢えずない。程度の差は有れど一応同種の話かなコレ。

    • +3
  9. 善玉悪玉に日和見菌がいて
    強いほうについていく腸内細菌はなんか象徴してるよね

    • 評価
  10. そういえば、日本人ってアメリカ人に比べてPTSDが比較的話題になりにくい気がするけど、もしかして食生活の影響とかあるんかいな。
    この記事見てふと思った。

    • +3
  11. そういえばヨーグルトどころか発酵食品なんて最近食べてないなぁ。使ってるのは醤油くらいかな?
    みんなストレスで疲弊気味だから、これで何かが変わるか分からないけど何もしないよりはマシだから、ちょっと家族みんなで摂る習慣をつけ直そう

    • 評価
  12. 細胞のエネルギーであるATPだって作ってるのミトコンドリアだし、小さいからってバカにしちゃいけない。

    • +1
  13. 納豆菌が他の細菌死滅させたとかいう投稿信じてる人がいるのか。ありゃ投稿者の嘘だよ。

    納豆菌が属している枯草菌は外に行けばどこにでもいるし、納豆食べ過ぎたところで腸に悪影響は及ぼさない。乳酸菌と変わらないものだよ。

    ありゃただ大豆ばっかり食べ過ぎて腹壊しただけです。

    • +1
  14. セロトニンも腸内で作られるんだってね。最もセロトニンが作られる食べ物がカレーという研究結果もでている。ということは、カレーとヨーグルトを食べれば最強の精神病に効く薬ということになるな。

    • +1
  15. オレ小さい頃ものすげービビリで便秘が酷かった。自閉スぺクトラム的な傾向もある。そして今でも便秘が酷いんだが、きゅうりの糠漬けとヨーグルトを常食してた時期は比較的安定していた気がする。あとミューズリーをヨーグルトで食べるようになってからちょっとマシになった気がする。気がするだらけですまない。

    • +1
  16. 好きで食べてるならいいけれど、
    気は進まないけど保険で食べる、では人生もったいない。
    食事だって楽しくなきゃ。

    • +1
  17. ウツの人に、カフェイン取りすぎがよくないらしい。
    慢性的にコルチゾールが出ているところに、
    コーヒーなどは更にコルチゾールを分泌させるとさ。

    • +2
  18. 乳酸菌飲料飲んだら便が安定したわ
    働きすぎると確かに腹壊すね
    みんなもお腹を大事にね

    • +1
  19. PTSDだけじゃなくてストレスを与えれば腸内環境は悪くなるものでは?

    • +1

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