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飛行機で殺処分の危機にある動物たちを移送。パイロットたちによるアメリカの画期的な動物保護活動「救助の翼」

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 「ウィングス・オブ・レスキュー(救助の翼)」は空飛ぶボランティア集団である。彼らは画期的な方法で動物救助に取り組んでいるのだ。

 この団体は、自分たちでの飛行機を所有していて、日常的にこれを飛ばして、殺処分の危機にあるペットたちを、殺処分ゼロの州へと移送している。

 ほかにも自然災害や事故などで動物たちに危機が迫っていた場合、すぐに飛行機を飛ばして動物たちを救助する。

 メインの飛行機は1台。残りの飛行機は、ボランティアのパイロットたちによって寄贈されたもので、彼ら自らが操縦している。

These Pilots Rescue Animals And Fly Them To Safety [INSIGHTS]

動物たちのため空を飛び回るボランティアのパイロットたち

 ウィングス・オブ・レスキューには、現在30人のボランティアパイロットが所属していて、彼らの小型自家用機が全米中を飛び回っている。

 ほかにも10人の専任パイロットがいて、彼らは常時、救助スケジュールを調整したり、資金を集めたりする業務に対応している。

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image credit:youtube

殺処分率の高い地域から、殺処分ゼロの地域へ動物たちを輸送

 彼らがアメリカの各地域で知られるようになったのは、保護される動物たちが増えすぎたことによる。

 ペットがこのような状況に陥ってしまうのは、避妊や去勢手術を怠ったり、過剰な商業向け繁殖を行ったり、地域社会の無責任や無知などが原因だ。

 ウィングス・オブ・レスキューの戦略管理部長リック・ブロウドはこう語る。

 「動物たちの殺処分率の高さをシェルターだけのせいにすることはできない。彼らが生きているコミュニティ、社会がペットを殺している」

 殺されるのを待つばかりの動物たちを救うために、ブロウドのような人たちが、こうした組織のメンバーとして活動してくれるのはありがたいことだ。

 ウィングス・オブ・レスキューは、カリフォルニアを拠点としていて、カリフォルニア、オクラホマ、ルイジアナ、テネシーなどの殺処分率の高いシェルターから、太平洋側北西部、コロラド、ユタ、サンタフェなどの殺処分ゼロの州へ、主に犬や猫たちを移送している。

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自然災害や事故の際にも飛行機で一目散にかけつける

 また、自然災害や地域の重大危機で、動物が逃げ出したり、危険な状態にあるときも彼らの出番で、すぐに飛行機を飛ばして動物たちを救いにかけつける。

 もっとも最近のケースは、2016年のルイジアナ大洪水のときだ。ウィングス・オブ・レスキューは、5機の飛行機を送って、およそ750匹の動物たちを安全な場所に移した。この英雄的行為は、スーパーマンレベルだろう。

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20機の飛行機で約1000匹を一斉に救助

 毎年、この団体は、「ホリデー・エアリフト(Holiday Air Lift)」活動を行っていて、20機の飛行機で一斉に約1000匹の動物を輸送する。

 この救助ミッションで、ウィングスはカリフォルニア州エルセントロのメキシコとの国境にある満杯状態のシェルターから、殺処分直前の49匹のイヌを救い出した。

 イヌたちは、一日のうちにアイダホ州ボイシの里親成立率の高いシェルターに空輸され、ほとんどがその週末には新しい飼い主が決まった。

 「我々はまず、ロサンゼルスのヴァンナイズ空港を朝7時に出発した。それから、エルセントロに飛んで、動物たちをピックアップし、ボイシへ向かって彼らを下ろして、再びヴァンナイズに戻ったのは夜の8時だった。大変だったが気分は爽快だったよ」

 この組織の献身には本当に頭が下がる思いだ。

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image credit:youtube

 ウィングス・オブ・レスキューの共同創設者でパイロットのヤフーダ・ネタネルは、強い倫理感をもち動物愛する男で、なにより空を飛ぶことが好きだ。

 彼は元イスラエル軍の落下傘兵で、現在は不動産業界でフルタイムで働いている。このボランティアに身を投じるモチベーションについて、ナタネルはこう語る。

 「動物たちの顔をじっと見つめ、尻尾を振ってくれたら、どんな困難でも克服できるほどの力がわきあがる。だから、朝早くから夜遅くまでこの仕事ができるんだ」

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image credit:youtube

 過酷な環境に苦しんでいる動物はたくさんいて、善意ある人たちがこうした問題を解決しようと疲れをかえりみずに尽力している。

 例えば、ジョージア州ヴィデーリアの劣悪なシェルターからたった一匹のイヌを救い出したその足で、はるばるニューヨーク、ブルックリンの里親のところに届けに向かうといったことをやっているのだ。救助と縁組両方の体験から、胸が張り裂けそうな思いと贖罪と似たような感情をおぼえる。

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すべての動物たちを救うため

 2016年、ウィングス・オブ・レスキューは、130回の救助フライトを行い、およそ1万匹のペット(ほとんどはイヌだが、1500匹以上のネコや70匹のウサギも含まれる)を安全な環境に移した。2017年は1万2000匹を目標にしているという。

 これまで、ウィングスは2万5000匹以上の動物たちに、第二の人生を与えてきた。

 彼らを支援して動物たちを救うために、ぜひウィングスのホームページをのぞいてみて欲しい。

via:wingsofrescueelitedaily

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この記事へのコメント 41件

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  1. 移送先のシェルターがパンクしないように連携は出来てるのかな?
    キャパの調整役として機能してるならいいんだけど

    • +26
  2. 素晴らしい。
    全ての州で動物が大事にされるようになって、
    いつか彼らがボランティアしなくてすむようになるといいな。

    • +18
  3. 彼等が「ヒマだな」と言う世界が早く来るように願う

    • +39
  4. 救うのはいいことだ。だが肝心のペットを棄てる人間をへらさないと意味が無い。このままなら単なる自己満足だ。「ああ、救えてよかった」じゃない!棄てられる動物がでなくさせねば全く、全く!意味が無い!もうね、ペット免許制度にするべきだろ。

    • -9
    1. ※9
      この人たちはボランティアで出来る事をやっているのにそこまで求めるのは酷だろ
      言っている事自体は御尤もだが

      • +24
    2. ※9
      的外れ。
      彼らは動物たちを救う事が目的であり、
      人間のモラル矯正が目的ではない。

      • +7
  5. 移送した後彼らが最後まで面倒を見るのなら、賞賛するけどね。
    里親成立率の高い施設にとあるけど、そんな中でも里親が見つからない事だってあるだろう?
    そうなった時どうするの?その施設が対処するって事でいいのかね。
    ペット免許制てのは大いに賛成。ペット飼うなら、人間の子育てるのと同じくらいの責任が必要だと知るべき。
    ペットは人形じゃないんだぞ。

    • +5
  6. アメリカはパピーミル問題もあるし国土も広いしで色々大変なんだろうな
    日本も問題を抱えてるが…

    • +5
  7. アメリカ中で、殺処分率の高い地域から殺処分ゼロの地域へ動物たちを輸送をやったら、殺処分ゼロの地域の維持費が膨大になり、やがて殺処分ゼロが出来なる

    こういうことを英雄視するのは、あまりに近視眼的だ

    • -4
    1. ※13
      これは確かに短期的解決にしかすぎないだろう。両方いていいし、必要なんだよ、短期的な解決のために動く人と長期的な改善のために何かをする人が。われわれのやるべきことはそのどっちかを批判することじゃなくて、どちらでもいいから少しでも何かをすることじゃないかな。

      • +16
  8. 今の中野サンプラザ辺りは、江戸時代は広大な野犬保護施設だった。
    世界中で、こんなことをしていた民族はいない。

    • -9
  9. ほどほどにってのが正直な感想
    飽和する程送り込んだら州が方針を変えたなんてことになったら目も当てられない

    • +3
  10. 賞賛される行為だ。
    ペットは玩具じゃない。
    「命」を捨てるくらいなら買うな。
    覚悟して飼うなら、躾くらいしろ!
    娘が猫が欲しいとねだるが、我が家は「命」を飼う余裕も使命も無い、と断っているし
    これからも断り続けるだろう。

    • +5
  11. 連れ出すだけ連れ出して後は人任せなんてことはないよね?
    最後まで面倒を見てこその愛護活動だと思う
    殺されないことが重要ではないよね

    • -2
    1. ※20
      直接ウィングス・オブ・レスキューに問い合わせてみたらどうだろう?
      ここで
      どうなの?どうなってんの?無責任じゃないの?

      とか言ってるよりはっきりするし、責任感があるあなたが直接団体に協力して最後まで面倒見てお手本になるっていうのも手だと思うよ
      きっとあなたも安心できるんじゃないかな?

      • +11
    2. ※20
      それは次の飼い主の役目だね。
      現に記事の最後に2万匹5千匹以上の動物に第二の人生を歩ませたとある。
      新たな飼い主のもとに届けるのは人任せ!あんた達が全ての動物を最後まで世話しろ!とは思ってないね?

      • +7
  12. 普通の人がボランティアで飛行機を動かすのだから、むやみやたらにあっちへこっちへ動物を運んでるわけないのは簡単に想像できそうなものだけど

    彼らの知恵と行動力、優れた勇気には頭が上がらない
    この活動がきっと報われますように

    • +11
  13. ただ処分するだけなら、食えないかなあ・・・
    でも管理されてない肉は食肉にはならんか
    殺処分ゼロってどんな感じで管理してんだろ

    • -9
  14. 受入先のその後を心配してる人が結構いるが、移送先が受け入れてくれてるということは当然連携は取れてるんだろう。
    アメリカも州によって殺処分へのハードルは違うだろうし、里親募集のシステムが整ってないセンターから整っていて引き取られやすいセンターへ双方の了解を取って移してるってことじゃないかな。
    かなり大規模な活動だから、自分勝手に出来ることではないよ。普通に考えたらそんなのは門前払いだろ。
    システムとしては救急車での緊急搬送みたいなもんじゃないの?

    この活動を批判する人は自分で何かしら動いたことがあるんだろうか。何もせずに文句をつけるより、とにかく目の前の命を救おうと必死になる人の方が命に対して敬意を払ってると思う。
    俺も出来ることをやろうと思うよ。

    • +16
  15. 日本でも捨て猫を拾い買うと猫手当くれたり
    連れてくる飼いネコでも餌手当くれる会社ある
    ネコを社員(?)にすることにより、仕事をゲット
    出来たり、優秀な社員を集められるなど得しかないという
    すんげえ会社だったな

    • +5
  16. 動物ネタは冷静さを失いがちだから、注意していかないとね・・・

    • +4
  17. 規模でけえ(唖然)
    公式の別動画では多くの飛行機が一堂に会して壮観。こんな光景どっかで見たぞと思うのですが鼻のデカイじいさんがいそうな雰囲気です。ヤフーダさんも新谷キャラがそのまま動いているようで引き込まれる。機体ナンバーで機種や飛行経路など見つかりますがホントに多彩ですねえ。フェアチャイルドだったりフランスのビジネス機だったり。

    で、この記事に登場する男連中とは別に、創設者のCindy Smithさん。たとえば動画
    Founder Cindy Smith, Wings of Rescue flying 1,000+ dogs to new PNW homes
    がありますが、こういった女性の記事はパルモんトコで読んでみたいので(信条や背景など検討の上で問題なければ)機会があればお願いしたいです。あと協力先のひとつであるOperation Blankets of Love (OBOL)もなんつーか「でかい」っすね。これら規模の団体が寄付ベースで成り立ってるというのもアメリカらしい話だなと思います。地域や大規模団体、政治への関わり方(引き込み方?)や姿勢なども。

    • +3
  18. 飛行機で殺処分の危機にある動物たちを移送 ×
    殺処分の危機にある動物たちを飛行機で移送 ○

    • -8
  19. 理屈もあろうが、できることを手遅れにならないうちにやるだけさ…とかなんとか言ってくれそうな最後から二つ目写真のおやじのタフガイっぷり満点な笑顔といい、腕タトゥのおにいさんの犬抱っこが優しそうでギャップ萌えといい、どちらも古き良きアメリカンドラマの役者か!ってぐらいかっこいいよ。いるんだねこんな人たちが

    • +1
  20. 尊敬する!
    そしてこの行動力と財力が羨ましい!
    動物たちを救ってくれて本当にありがとう!

    • +4
  21. これも、ノブレスオブリージュ。
    日本だと、高須委員長の自己ジェット機で被災地救援とかやってるけど、
    もっとこういう行為をしてくれる金持ちいてもいいのにね。
    日本だと、庶民ぶることで謙遜を表してるつもりの吝嗇家ばっかだし。
    動物の救援も大々的にやれる国って、やっぱり立派だよ。
    日本も早くそうなるといいな。

    • +3
    1. ※33
      ペットを販売している店をぶっ潰してからじゃないと話しにならないだろうね
      アメリカだと、ブリーダーから直接購入しなきゃならないし
      場合によってはブリーダーに個人情報渡さなきゃいけないから割とハードル高い
      (虐待防止や乱繁殖防止の為の去勢手術をさせる等の契約などで)
      日本でこれやったら格段に無駄なペットの衝動買いが減るから(ここが一番重要だと思う)
      確実に無駄なペットの死を減らせると思うんだよね…

      • +3
      1. ※34
        確かに受給ギャップが酷すぎだからな。
        殺処分ゼロ運動はできても、ペットショップゼロ運動とは言わない。
        震災後、ペットショップチェーン店が、大規模なレスキューを行うなんてないし、問題になってる守山市のめっちゃさわれる動物園みたいな施設がショッピングモールで営業出来てるなんて異常。レスキューの必要な局面がいつ起きてもおかしくないのに、その準備を業界がしてるって話は全く効かない。こういう突っ込みがいやだから、ペットショップ業界って上場しないんだってね。会社の状態がつまびらかになり、批判をされないようにするためだとか。

        • +2
        1. 規模がでかい!実行力がすごい!!

          ※39
          ペットショップ関係は、利益しか考えてないからね…
          ブリーダー()の中にも産ませ続けるだけの人いるし。
          守山のも酷いみたいだね。動物関係は、色々と悪質…

          >殺処分ゼロ運動はできても、ペットショップゼロ運動とは言わない。

          ペットショップへの運動・対策しようとすると、
          「ペットショップ関係者(ブリーダーや仲介屋含む)が徒党をくんで、対抗してくる」って言ってたよ…塩村議員だったな。
          だから、殺処分や虐待の根源の一つ、無責任に命を販売し続けるペットショップへの対策がなかなか進まないって。(裏には子犬工場や引き取り屋有り)
          本当に悪質だよ。でも、無くしていかないといけないよね。

          • +1
  22. 素晴らしい!
    これはもはや、動物版サンダーバードと呼んでも良いのでは?

    • +3
  23. 色々もやっとする。
    負担(税的、金銭的)を他所に押し付けることで、殺処分ゼロの取り組みをしている自治体の妨害にならなければいいんだが…

    • +2
  24. とりあえずペット販売業者を免許制か何かにしてペット買うに当たって税金がかかるようにしたらいいと思う
    ペット購入のハードルは上がるが覚悟を持った人は買うだろう

    • 評価
  25. もし、これが自然に対する対処行為だとしたら、
    諸手を挙げて賞賛できる行為だけど、
    これが人間相手だと、とたんに話が難しくなるのよね。

    「どうせ彼らが送ってくれるから、捨てていいや」
    って考えに至る、ろくでもないクズがいる。

    この保護活動+なにか抑止力キャンペーンがないと、
    下手すりゃ捨てられるペットが増えかねないとは思う。

    • -2
  26. 己が翼に誇りを持つ者よ、数多の命を救うため飛べー!(`・ω・´)ゞ

    • 評価

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