あんたたちみんな癒しちゃうんだから！ニューヨーク名物、道行く万人にギュっとハグするゴールデンレトリバー

　米ニューヨークのマンハッタンのある通りには、道行く人にハグをするゴールデンレトリバーがいると話題となっている。

　その犬の名前はルービー。彼女は飼い主であるセサルさんと一緒にお散歩をしているのだが、道行く人が彼女に興味を示すとギュっと抱きしめ癒しパワーを発動しているという。

　そのほほえましい光景はＳＮＳでシェアされ、今はネット上で5万人超ものフォロワーをもつスター犬となっている。しかもこのハグ、セサルさんが教えたことはなく、彼女が自主的に始めたというのだから驚きだ。 Meet the adorable dog giving out hugs to New Yorkers

道行く人とハグを交わすレトリバー

　ニューヨークで暮らすセサル・フェルナンデス・チャベスさんの愛犬ルービーは、5歳半のキュートなレトリバー。しかし、彼女の散歩はもはや散歩とは言い難いほど短距離で終わってしまう。

　なぜなら歩道を歩いて数分もしないうちに、ルービーさんは立ち止まり、顔見知りだけでなく見知らぬ人にもあいさつ代わりのハグを始めてしまうからだ。

セサルさんと一緒。本名はルブティナだが彼女は愛称のルービーがお気に入り 　ルービーさんが好んで行うハグの方法は、まず相手に接近して足元に座り込み、相手の足を前足でしっかり抱え込むというこれまたキュートなスタイルで、見かけた人が釘付けになってしまうほどの愛らしさなのである。

セサルさんとスペシャルハグ 　とはいえこのハグ、セサルさんが教えた覚えはまったく無く、彼女が自主的に始めたことだという。

手をつなぐのが好きだったルービーさん

　だが、ルービーさんには以前からそんな人間風スキンシップを好む傾向があった。彼女はもともと握手が大好きな犬で、3歳半の頃にはちょっと変わった握手をセサルさんに披露するようになったという。 　当初はおすわりして両前足を出し、セサルさんと両手で握手して満足していたルービーさん。だがそのうち握手は片方の前足だけにして、もう片方は握手している前足の上に交差させる、という少々変わった握手をするようになった。 　そしてバレンタインデーの時期。セサルさんは愛犬と妙な握手をしながら、"とりあえずバレンタインデーに手をつなぐぐらいの相手ならいるよ、って誰かに自慢してもOK？" と思ったそうだ。 　彼女はたちまちそのポーズが気に入って、散歩中もよくやるようになり、行き交う人に握手をしたがるようになった。そのうち彼女は通りに座ってそのポーズのまま、貴婦人のごとくあたりを見渡すようになった。 　" 通りすがりの人たちは、「信じられない！この子すっごくかわいい！」と喜んでいたものです "とセサルさんは語る。

ついにハグに進化

　それから数年後、ルービーさんは一歩突っ込んだ方法でセサルさんに愛情を示し始めた。そう、ハグである。ルービーは握手を求めるかわりにすぐ近くに座り、彼の膝の周りを前足で抱え込むようになったのだ。 　その時はさすがのセサルさんも、"これは…ちょっとおかしくないか？どういうこと？"とは思ったが、とりあえず彼女がしたいようにさせておいたのだという。

　かくしてルービーさんははあきることなくハグをし続けた。それどころか彼女はハグ相手から離れないときもあるという。散歩中にこれをやられるとまったく歩みが進まないのだ。 　しかしセサルさん寛大な心の持ち主で、道行く人々とハグを始める彼女に腹を立てたりはしていない。だが、彼女は足に強力なグリップを持っているため、いきなり止まってハグを始めたときに振り回されないように気を付けているという。

　それからというもの、ルービーはあっという間にSNSのスターになった。彼女のハグはネット上で人々のハートもがっちりとらえ、癒しの光景としてあらゆる形でシェアされた。

スターになった彼女

　しかし、セサルさんはちょっと困っていることがあるようだ。ルービーは気前よくハグする犬だが、すべてのひとにハグをするわけではない。基本的に彼女は散歩中に出くわした知り合いの人たちにハグをしているのだ。 　たまにそれを見た見知らぬ人がルービーに駆け寄ってきてハグをしたがるが、そんなときは、「それはちょっと無理かもしれない。彼女はまずその相手と仲良くならなければいけないからね。」と彼は言う。

　とはいえ例外もある。彼女はふと見知らぬ人に接近し横に座るときがある。それは彼女がその人にピーンときた合図だ。そんな時セサルさんはあらかじめ、"彼女があなたにハグをしたいようだ " と相手に言う。

街の人に笑顔をもたらすハグ

　自主的にハグを始めるルービーさんは本当にハグが好きらしい。もちろん彼女とハグをする相手も彼女のことが大好きな人ばかりだ。 　彼女はとても賢く、英語のほかにスペイン、イタリア、フランス、オランダ語に反応する。 　セサルさんは、道行く人々の笑顔を見るのはいいものだ、と語る。殺伐とした世の中で、こんなほほえましいを光景みられるのはいいね、という人もいる。彼女は街の人たちに喜びをもたらしている。 　ハグ好きな愛犬に合わせ、あれこれ忙しい上にほとんど距離が進まない散歩を余儀なくされるセサルさんだが、”彼女との散歩は非常に価値がある散歩なんです” と語っている。

ルービーさんの様子は公式Instagramでチェックだ。

via:thedodo・translated D/ edited by parumo

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