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真っ黒のドレスを死海に2年間沈めてみたところ・・・白いウエディングドレスが出来上がったようだ。

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(著)

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 アラビア半島北西部に位置する死海は、その塩分濃度の高いことで知られている。海水の塩分濃度が約3%であるのに対し、死海の湖水は約30%の濃度があるのだ。1リットルあたりの塩分量は230gから270gにのぼり湖底では428gもある。

 この濃い塩分濃度のため、人が死海に入って沈むことは極めて困難であると言われている。そんな死海でアーティストらによる壮大なるプロジェクトが行われた。

 その名も「Salt Bride(塩の花嫁)」だ。真っ黒なドレスを沈め、塩の結晶を利用することで純白の白いドレスを作り上げようというものである。

 このプロジェクトを行ったのは、イスラエル人の女性アーティスト、シガリット ランダウ(Sigalit Landau)だ。彼女は幼い頃からイスラエルとヨルダンに接する死海に家族でよく訪れていたそうだ。そこだけ異なるロジックが働いているかのように神秘的で、まるで別の惑星に降り立ったようなワクワク感を味わっていたという。

 そのままでは浮かび上がってきてしまうので、しっかりと固定装置につけられ

 2014年、真っ黒のドレスが沈められた。

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 数か月で黒いドレスは塩の結晶が付着しはじめる。

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 ランダウはその状態を見るため3カ月おきに水中にあるドレスの様子を撮影した。このコンセプトは、ベラルーシ出身の作家、シュロイメ・アンスキーが1916年に作った戯曲ディブック (The Dybbuk)に登場する亡くなった恋人に憑りつかれた主人公が着ていた黒いウエディングドレスがモチーフになっているという。

 実際にこのドレスは、1916年に上演された際、主人公を演じる女優が着用していたドレスの複製品だそうだ。

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 そしてどんどん塩の結晶が増えてきて

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 黒から灰色へと変貌していく

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 ドレスも塩の装飾で重量感を帯びてきた

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 そしてついに今年、引き上げられた

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 こんなに真っ白に!

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 これが完全体の白いドレスである

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 現在このプロジェクトの全貌を記録した写真展「Salt Bride(塩の花嫁)」がイギリス、ロンドンのアートギャラリー「Marlborough Contemporary」で展示されている。そうだ。

via:mymodernmetboredpandaなど

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この記事へのコメント 51件

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  1. 自然との共作だな。近くで見たら重厚感あって面白そう

    • +10
  2. 海から上がったドレスは意外にきれいだな
    沈んでるときはちょっと汚いようにみえてたのに

    • +37
  3. 見事な純白
    とても着られそうにないけど美しいな

    • +21
  4. 一見ふわふわしてそうで、冬用のコートみたい。

    • +7
  5. 冬に着てもバレなさそうポロポロ落ちそうだけど

    • +6
  6. これだけ塩分濃度が高いと、死海で泳いでる時にうっかり塩水を飲んでしまったらどうなるんだろ?
    一発で腎臓壊れそう。。。

    • +12
    1. ※10
      死海で泳いだことあるよ。ほとんど毒だから絶対に飲まないようにってガイドさんに言われた。っても口の中に入って来るけど。塩辛いというよりも苦い!まさに「にがり」って感じ。うっかり顔について、目に入ったら…も~大変!真水のシャワー浴びてた人を突き飛ばすようにして顔を洗ったわ。

      • +3
  7. スカートの裾を舐めてみたい
    (変態的な意味でなく)

    • +10
  8. 雪国では通学時中に猛吹雪と遭遇すると制服がこんな感じになる

    • +26
  9. ドレスってか塩で重厚感増して、コートみたいだな

    • +9
  10. ふーんそう、ぐらいに思って記事を読んでいたけど予想以上に真っ白で感動した!美しい!

    • +8
  11. 途中までの写真見た感想
    「ほーん、まぁまぁ白いのが付着してるけど・・・これで白ねぇ・・・」
    引き上げ写真見た感想
    「白!?・・・白!!??」

    • +11
    1. ※19
      死海にはわずかですが塩分を含んだ水が今この瞬間も流れ込んでいます。
      そして死海の水は高い気温によってどんどん蒸発してしまいます。
      そうすると死海に塩分が残されてしまい塩分濃度が高くなってしまいます。
      これが大昔から続けられたのが死海で、もうそれ以上塩分が溶けない状態になっています。
      ですが水はそんな事お構いなしにどんどん流れ込み、バンバン蒸発し、塩分を死海に送ってきます。
      溶けることができない塩は仕方がないので固体として底や壁面に現れます。
      これを析出と言います。
      析出するときに核になるものが水の中にあるとそれを中心に固体を作っていく方がエネルギー的に有利なので核の回りに固体が現れていきます、今回の場合はドレスを核にして塩の析出が行われたので、白い塩に包まれたドレスが出来上がるわけです。
      何故核の回りに析出したほうがエネルギー的に有利なのかはかなり説明が長くなるので省きます。

      • +11
    2. ※19
      ミー散乱と言われる現象のせいです。
      氷が透明で、雪が白く見えるのも同じ理由です

      • 評価
    3. ※19 Brideは花嫁とかそういう意味。ジューンブライドって言うでしょ?

      • +1
    4. ※19
      小学校のころ、夏休みの工作で
      帆船の模型を塩水の水槽に沈めて
      結晶くっ付けてる奴いなかった?
      あれと同じ原理。

      • +6
  12. 雪の女王が着るコートみたい。
    (「なめくじに着せてやれ!」というねたは自粛。)
    死海って、子供向け「世界の不思議」みたいな本によくのってたよね。
    たいていは水面に浮かんだまま本を読んでる写真付きだった。

    • +2
  13. アンティーク調の黒ドレスが子供のモコモコ羊調な白ドレスに変身してる

    • +4
    1. ※23
      『信じた人から白くなる。』は時事的にOUTかな?

      • 評価
  14. モールで作った巨大な木を入れて欲しい
    ナレーションはもちろん細野さんでw
    「やってみなくちゃ分からない」w

    • +2
  15. ボキャブラリーが貧相すぎて「すげぇぇぇぇぇぇ」って単語しか出てこねぇ…

    • +2
  16. 地球上最も儚い「鉱物」のドレス。
    面白いこと考えるなぁ。
    因みに「ミネラル」って「鉱物」って意味。

    • +4
  17. 重さが知りたいね
    タイトル見た時は脱色でもしたかと思ったけど、塩付着とは素直な結果だった

    • +7
  18. 何故か袖とかにフリルがつくなんて面白いな。
    関係ないけど、死海の塩は美肌効果抜群でアトピー治療に使われたりするし大丈夫じゃないか
    着られるわけないけど

    • +4
  19. ミョウバンの結晶化実験って今はやらないのかな?あれと同じだよ。核になるドレスが黒くても、結晶化した塩化ナトリウムの層が光を散乱させるからドレスの色が変わる。もとから塩化ナトリウムの結晶は白いし。
    結論:超やりたい!壊れた財布で……

    • +3
  20. >Salt Bride
    Google翻訳すると“塩橋”となるんだが、何故?
    私だけ?

    • 評価
  21. 固定用のテグスかなんかにも結晶がついてるけど
    これで専用のアクセサリーも作れそうだ

    • +2
  22. 子供の頃、ミョウバンの結晶作りが大好きだったから、これは実物を見てみたいものだな。
    しかし、塩化ナトリウムは溶解度に温度依存性がほとんどないから、この記事みたいにひたすら時間をかけるしかないんだよなー。

    • +4
  23. 温度で気がついたけどコレ砂糖の水溶液で家庭実験&その後ペロペロできるな!核はもっと小さくする必要があるけど。

    • +1
  24. 針金をドレスの形に折り曲げて塩のドレス作ってたよね
    大科学実験

    • 評価
  25. 着たら体中かぶれて痒くなりそう(゜д゜)

    • +1
  26. 普通にすごい!って声が出ちゃったよ 人間の発想力って無限だね

    • +4
  27. これと同じやり方で真珠養殖みたいに塩の結晶の塊とか作れないかな?

    • 評価
  28. 茶漬けにしたら一生ものだね
    おいしそう

    • 評価

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