
2ヶ月前、カナダの王立オンタリオ博物館のチームは、回収したシロナガスクジラの心臓の解凍、膨張、保存作業を開始した。作業は数ヶ月に渡る予定で、最終的には博物館に展示される。
Blue whale's amazing giant heart stats - Big Blue Live: Preview - BBC One
心臓は、昨年ニューファンドランド海岸に打ち上げられた2頭のシロナガスクジラのうちの1頭から回収し、冷凍してあったものだ。あまりにも巨大であったため、約3800ℓの特製のタンクの中で保管されていた。

クジラの心臓の回収保存作業は今回が初めてというわけではないが、これほどのサイズは前代未聞だったようだ。「まったく新しい領域です。シロナガスクジラの心臓を解剖した経験は誰にもありませんし、これについて分かっていることもあまりありません」とミラーさん。

解凍が済んだら、お次は形の修復だ。胸腔に収まっていたときの姿に近づけるため、膨らませるのだ。

小さな標本ならコルク栓で事足りるのだろうが、今回のものは非常に大きいためトイレの詰まりを取るラバーカップやペプシの缶など、ありとあらゆるものが利用されたそうだ。
血管にしっかり栓をしたら、今度はホルマリンで心臓を膨らんだ状態にする。これは解凍直後から進行する腐敗を防ぎ、心臓のタンパク質と筋肉を保つことで、形を維持するためのものだ。

そして、心臓はプラスティネーション(水分と脂肪分をプラスチックなどの樹脂に置き換えて保存する技術)の準備が整うまでタンクの中で保管される。これは「人体の不思議展」でもお馴染みの技術だ。
心臓の年齢を考えると、ほんの数ヶ月間しかプラスティネーションを開始できるチャンスがない。これは同時に、チームが次のステップを検討し、これまで判明したことを研究する時間も与えてくれる。

心臓の無事公開された暁には、ぜひともご覧になってもらいたい。「クジラは最大の動物であり、最大の動物からとった心臓はやはり最大です。こんなもの絶対に見たことありませんよ」とミラーさんは歓迎している。
via:motherboard原文翻訳:hiroching
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コメント
1. 匿名処理班
大きさによっては1トンあるらしいが、今回はそれよりも
小さいとはいえ100キロちょい
もし水圧ポンプに換算したら恐ろしい水力で消防車よりも
すごそうな予感
2. 匿名処理班
ドラえもんで見たな。こんなデカイ心臓
3. 匿名処理班
哺乳類なんだから、心臓まわりの動脈とかすごいでかそうだけど、
わかってないのか。
4. 匿名処理班
キングコング2の手術場面思い出した。
5. 匿名処理班
生活用品が突っ込まれてるのを見ると雑なのか丁寧なのかわからん。
6. 匿名処理班
誤ってシロナガスクジラの心臓が手に入ってしまうような機会がほしい
7. 匿名処理班
こんだけでかい心臓持ってる生物だとぱくっと飲み込まれた時に
中で生きられそうな気がしちゃうね
8. 匿名処理班
巨大過ぎて、動力はどーなってんのか気になるw
9. 匿名処理班
スゲー・・・・
きっと心臓も大きいんだろうなとは漠然と思ってたけど
いざ実物を見ると圧倒的な迫力だな・・・・
10. 匿名処理班
こういうの見るとある程度解剖して研究するのは必要だと思う。
11. 匿名処理班
うちの湯船の倍ありそうなんだが
12. 匿名処理班
※2
それって…バウワンコの心?大魔王デマオンの心臓?
13. 匿名処理班
クジラのハツの刺し身食いたくなってきた
14. 匿名処理班
ハツ食い放題じゃん!
15. 匿名処理班
※20
このコメントを見に来ました
16. 匿名処理班
※2
赤く脈打つ星 ですね
17. 匿名処理班
ハツ
18. 匿名処理班
あの心臓の造形から、どうしてもAKIRAを思い出してしまう