この画像を大きなサイズで見るレイトン夫妻はその日、ショッピングモールの近くを運転していた。その時、妻であるアシュレイが、通りすがりの車のバックウィンドウに書かれていた悲しいメッセージを目にした。そこには黄色のペイントで「腎臓を提供してくれる方を探しています。(血液型はO型です)。ひとつだけ欲しいのです」。という文字が電話番号と共に書かれていた。
レイトンは夫に「今、信じられないくらい悲しいメッセージを見たわ」と言い、自分が見たメッセージの事を夫に話した。それを聞いたジョシュは「電話番号は控えたか?直ぐに電話するんだ!」。と妻に言った。
現在30歳、3人の子供の父であり、看守の仕事をしているジョシュ・ダル・レイトンは、こうして見知らぬ女性に自分の腎臓を提供することになったのである。
アメリカ、メイン州のサウスボートランドに住むクリスティン・ロイレスは、2013年の12月に紅斑性狼瘡と診断された。数ヶ月後、医師は彼女が自己免疫疾患の抗好中球細胞質抗体(ANCA)血管炎をも患っており、腎臓が機能しなくなるだろうと告げた。腎臓が機能しなくなることは生命の終わりを意味する。
まだ23歳のクリスティンは、10万人を超える全米の腎臓移植希望者リストに名を連ねることとなった。しかし、実際に移植を受けられるのは毎年1万7千人以下。その約3分の1は生存しているドナーから提供されている。2013年度では、4千453人が腎臓移植を待ちながら息を引き取った。
この画像を大きなサイズで見るクリスティンはどうしても生きたかった。クリスティンは現在小さな息子と2人で暮らしている。残される息子のことを思うと死んでも死に切れぬ思いだったのだ。そこでクリスティンは藁にもすがる思いである行動をとった。彼女は自分の車のバックウィンドウに、腎臓提供を呼びかけるメッセージを書いたのだ。
この画像を大きなサイズで見る腎臓は血液をろ過する役割を担っており、体内で不要となった水分や物質を尿として排出する臓器だ。握りこぶし大ほどの大きさで、そら豆の形をし、背中川の腰骨の少し上に左右1個ずつある。人間には生まれつき2つ腎臓があるが、腎臓が1つでも生活は送れる。メイン州の腎臓病学学会のジェン・ダルトンさんは「腎臓を1つ失ったとしても、残された1つの腎臓が2つ分の働きをするので、1つでも健康に暮らしている人も多いです。」と述べている。
移植を望む人は国の移植待ちリストに名前を載せる、しかし自ら提供者を見つけることができればリストの順番に関係なく移植を受けられることになっている。これまで生存者がドナー提供者となるケースは、ほとんどが家族や友達や知り合いだった。しかし、人々はそういった固定概念に捉われず、もっと広範囲でドナー探しを始めるようになった。
「ソーシャルメディアや利他的提供者を求め広告を出す人などもいます。しかし、そのような行動に出るにはそうとうの勇気が必要なはずです」と語るのは、米国腎臓基金の広報部長であるシェーン・ローチさんだ。
まず、ドナーを探すのが第一だ。しかし、近年の腎臓学基金の調査結果をみると、アメリカ国民の半分以上は、肥満や高血圧や糖尿病などによりドナーになる条件をクリアできないという。また、ドナーになるにはある程度のまとまった休みが必要となる。ドナーになったら平均で最低でも2日間は病院で過ごし、その後回復するために3週間から6週間は休養しなくてはいけない。大半の人はそのような休みは取れない。
腎臓を提供した人はその後も普通に生活することができるケースがほとんどだ。特別な食事制限や薬治療などは必要ない。しかし、腎臓が傷ついていないかなどの定期的な検査に加え、体重管理や血圧管理が必要となってくる。
「ドナーが原因で透析療法が必要となるのは、絶対数で表せば1パーセント以下にも満たない」。メイン州移植プログラムの所長であるジョン・ベラ医師は話している。だがそれでも、自らの体を引き裂かれ、その一部が取り除かれることに抵抗を覚えるのが一般的な人の感情である。
だが、メイン州南部で看守の仕事をしているジョシュは、クリスティンの車のメッセージを見て迷う事なく決断したという。
この画像を大きなサイズで見る「自分には子供が3人いる。もし妻が腎臓が必要な状況になり、自分が提供できない立場にいたら、他人でも誰でもいいから妻を助けて欲しいと願うだろう。それならば、自分にできることをしてあげたいと思った」。ジョシュには、生後10ヵ月の双子と5歳になる男の子がいる。
ジョシュの申し出に驚きながらも、クリスティンは、彼にメイン州医療センターの移植プログラムに連絡を取るようにと伝えた。この冬に精密検査を受けたジョシュはついに先月、ドナーとして適格者だという知らせを受けた。
ジョシュと妻は、さっそくクリスティンにこの喜ばしいニュースを伝えた。
この画像を大きなサイズで見る「私は泣き出してしまいました。まさか、見ず知らずの人が私のためにここまでしてくれるなんて…」。クリスティンはそう語った。
妻であるアシュレイは、夫が腎臓を他人に提供するという事実に慎重な態度を取っていたが、すぐに心配するのは止めたという。「ジョシュは、これは彼がしなくてはいけないことだと説明してくれました。彼がしなくてはいけないことなら、私は彼を100パーセント応援します」と彼女は語った。
クリスティンとジョシュはフェイスブックやメールを通じて交流を深め、先日ついに対面することとなった。クリスティンは夫妻が住む家まで車で赴き、2歳になる我が子の手を握りしめながらドアを叩いた。ジョシュは10ヵ月になるクリストファーを腕にだき、そのドアを開け迎え入れた。
「なんとお礼を言ったらいいのか言葉もみつからない」。と言うクリスティンに対し、ジョシュは「お礼の言葉なんか必要ないよ」。と返した。
現在、クリスティンは病に冒されながらも日々の生活を送っている。毎週医者に通い、山ほどの治療を受けている。毎晩、ウェイトレスの仕事が終わると息子に本を読み、眠りにつかせる。そんな日常生活のかたわら、彼女は体に携帯できる透析治療器を10時間つけ、その生命を保っている。彼女のような重度の患者の場合は、幸いにも治療代や手術代金のほとんどが保険で賄うことができる。
この画像を大きなサイズで見るジョシュの最終検査はあと数週間の内に行われ、移植手術は5月の中旬の予定となっている。その間、彼は仕事を休み、約1ヵ月間無給となる。
そこでクリスティンは自分の命を救ってくれたジョシュ一家を助けるために現在募金を募っている。
この画像を大きなサイズで見る「全くの他人が私のためにここまでしてくれるなんて正直ショックを受けました。子供もいる若い世帯が仕事を休んでまで私を助けようとしてくれるなんて信じられません」とクリスティンは語った。
この画像を大きなサイズで見るぐずる双子を膝の上に乗せ、ジョシュはこう語ってくれた。」謝礼などの見返りを求めているわけではなく、正しいと思ったからやっているだけ。自分の子供たちにも、誰かが助けを求めたら自分の出来る限りの力で助けてあげる、ってことを学んで欲しいんだ。言葉だけではなく、行動でそれを息子達に見せたかったんだ」と。
















自分にはできない。尊敬するわ。
すげぇとしか言葉が出ない
自分自身が幸せだから、こういう決断が出来るんだろう。
自分に余裕の無い人は、ここまで他人のことを思いやれないよ。
※3
だからこそ、その機会を持つものは助けてあげないといけないって考え方なんだろうね。
お礼なんか必要ないよ、って言葉は当然のようにそう思ってるからこそ出る言葉だと思う
よく、「順番待ちしてる人がかわいそうだろ!」とかいうやつがいるけど、そういうやつの中でドナー登録してるのはいったい何人いるんだろうか……。
すげーなぁ。マジでリスペクトするわ。
※5
確かにそれもあるね
余裕も無いのに人の為に自分を犠牲にするのは自分の周りを不幸にするかもしれない
しかしジョシュは自分を犠牲したとは考えてないようだし、彼の子供達は大人になったとき自分の父親を誇りに思うだろうね
「なぜ2つあるのか」を考えたらホイホイ他人にはやれないけどなあ
守りたいものがあるなら猶更
※6
その気持ちわかるよ~大体の人がそうだから今回の事がニュースになったりすんだろうけど
すげえなあ。本当に感心するよ。
※7
言うために登録してる。
献血手帳も10冊越えた。
で、先月健康診断で心臓に異常発見された俺。
腎臓を提供しない人を責める必要もないし提供した人についてあれこれ理屈をこねる必要もない。
そんなつまんない生き方はしたくない。
ええ話や…
自分には無理だわ。
両方の家庭が幸せに過ごせることを願う
腎臓は一つあれば死にはしないので、生きていけるというのは間違いではないけれど
生理機能の大幅な低下は確実に起こるし、深刻な後遺症を抱えて余生を送ることになる人も多く居る。
残った一つが年老いて機能低下してから後悔することになるかもしれない。
進化の過程で何故2つ持つに至った臓器なのか、臓器提供する前に慎重に考えた方がいい。
小さな子どもを3人も養っている父親ならなおのこと。
馬蹄腎の俺には無理な相談
なんか腎臓1つでも大したことないみたいに書いてるけど、
腎臓1つじゃ問題なく普通の健康な暮らしはできないからね。
すごい決断だよ。
※16
この意見にプラス評価を100ぐらいしたい。
ジョシュさん自身「正しいと思ったからやっているだけ」
と語っていて、誰もその行動に意見を挟む義理は無い。
その意味ではジョシュさんはいい奥さんに恵まれたと思う。
無尽蔵に涙が出てくる
無尽蔵に
難しい話だね。
何を決断するにせよ、それを後悔しないだけの心の強さが必要なことは確かだ。
他の誰でもない自分がやらなくてはならないことだと考え、それを実行に移せたのが彼の強さだろうね
これがとても素晴らしい話だとわかっているのに、実際に同じ状況に立ち会ったとき、同じ行動を取れるとは思えない
アメリカ人のこういう所は好き
自分も生まれつき腎臓に疾患がある。
少し話は逸れるが、
塩分・たんぱく質の多い食生活は腎臓に負担がかかる。
醤油・味噌汁・麺類などの日本の食事は塩分が多いし、糖質制限ダイエットとかしてると肉類(=たんぱく質)を多く摂ると思うので、みんな気をつけてほしい。
生まれつき健康な人が食生活の乱れで病気になることほど残念なことは無いから。
※21
同感。
確かにすごい行為かもしれないが、後々、自分の子供たちに負担(それもかなりの)をかける可能性を考えると素直に素晴らしいと言えないんだよね。
※21 ※28
の様な側面の周知も大切ですよね
安易に手に入れる事が出来る臓器提供意思表示カードの
問題は置いといて、それを取得し同意する人の何割が
きちんと臓器提供を熟慮しているのか疑問である
例えば臓器提供に同意した人の何割が日本臓器移植ネットワーク
の様な所にアクセスし理解したかや、自分だけではなく関係者全ての
問題を考慮したかなど
感情でサインするのが駄目ではなくて、同時に理解もあると尚良いなと
情的に提供者のその後の不幸は表に出しにくい事もあるわけでして
※21
実際提供すると倦怠感とか疲れやすくなるっていうしね
まさしく愛だな
何という漢の中の漢!!!!
両家族が未来永劫幸せに暮らせるよう祈る
親父がタバコが原因で1つが腎臓癌になって摘出したな
肺も胃もヤバくてタバコは絶対に吸わないでくださいって医者に言われたけど辞めれず吸ってたら1年後ばったり逝ったなぁ
ipsで早く作れるようにしてくれ。
臓器はちょっと怖いから献血で勘弁して
※28
28さんにも他者への深い愛を感じて感動した。
精神的余裕の皆無な私にはとてもできないことだから、このケースも28さんの発想も素晴らしいことだと思う。
※28
濃い味付けが好きだったけど、とりあえず、今日から塩分減らす。
何かあったとき自分の血液型じゃ、まずドナーは見つからないしな。
子供が三人もいるのに腎臓取るのか…
これはちょっと美談として語るには短絡的な気がしてならない
この腎臓あげた父ちゃんが、子供が大きくなる前に体調不良を起こして仕事が困難にならない事を祈るばかりだわ
切り替えて支えれる奥さんもすげーわ
確か、腎臓は2つあるけど同じサイズのものが2つではなくて、副腎と呼ばれる小ぶりのものだと聞いた覚えがある。
彼がそこまで考えて決断したかはわからないけど、
考えた上でも”正しいと思うからやる”って言っただろうよ
それに3人の子供がいるというのは、彼にとってなおさら自分の”正しい行い”を
身を持って示すための動機付けに他ならない
ジョシュは 自分の妻や子供が将来 腎臓を必要とすることになったらって考えなかったのかな?
おれの従兄は70代の親父さんから生体腎をもらって命をとりとめた しかし最近になってその機能が著しく低下してきた 腎臓は親父さんと同じ90才近くなり衰えてきたらしい
俺なら提供しないし、自分の家族がこういう行動に出ようとしたらブン殴ってでも止めるな。臓器ってのは1個人に必要な数だけしかついてないんだから。
誰かの為に生命を懸けられる事、身を張れる事。
それは本当に難しい。
ただそれが出来る人は、素晴らしい。
早く、ips細胞で臓器をつくれるようになればいいよね。
他人の死を待ったり、ドナーに摘出した後の不自由を強いることもなくなるからね。
日本からも募金できるならしたい
リスク考えるとジョシュさんの真似しようとは思えないけど、身を削って善行する人がそのせいで生活苦しくなったり変わり者扱いされる世の中であってほしくない
〚>3
ちょっと違うけど
「衣食足りて礼節を知る」
って言葉を思い出した。自分が生きるので精一杯な人は、他人のことなんてかまってられないよな…
すごいな。。。。私には出来ない。尊敬する。
「腎臓はひとつあれば人は生きていけるのです」てのがなあ。
いま腎臓で困ってる人も生まれたときは2個の腎臓機能してたんではないの?
※46
副腎はどんぐりの帽子みたいに、腎臓の上にぽっかり載っているんじゃなかったかな?
※46
腎臓2つは主腎と副腎、っていう意味じゃなくてだね…
血液濾過器官として腎臓が2つあって、その上にホルモンとかを分泌する機能を持つ副腎というのがそれぞれ片方に1つずつ、計2つ乗っているということなのです。
だからそこらへん一帯を切り取ると(生きてるかは知らないけど)腎臓と副腎を失うというわけだ。
でも反対側にはもうひとつずつ、腎臓と副腎が残っているわけだ。
自分の誇りと満足のためにしたこと。
身勝手に見えるのは重々承知。
お礼は要らないって、そういうことだと思うよ。
素晴らしい・・・
※49
夫に提供したのに、後遺症が出たら離婚された奥さんがいたね
稀ではあるんだけど、1パーセント弱として100人に1人いるかいないかって
甘く見ていい数字でもないと思う
ジョシュさんの仕事が看守っていうのが、いろいろ考えさせられる
子供たちに「人間を信じてほしい」と思うところもあったのかな
彼の息子たち、それからクリスティンさんの息子にも
自分ならできないなー。
いずれにせよ人のために行動するのはすごいことだと思う。
まあ、リスクを考慮して友達だったら止めようとするかもだけど、意志が固いなら本人の意思を尊重するだろうなあ。
この時点では最悪の事態ばかり心配しても先のことは誰にもわからないしね。
ただ、面識のない よその国のご家庭のことをあまり非難したり、ああすべき、こうすべきっていうのはどうかと。
「お礼はいらない」って彼の言葉が格好良いと思った。いいカッコしたくてやったわけじゃなく、自分の信念に基づいて行動した結果だったんだろう。夫の意見を一人間として尊重した奥さんも凄いと思う。
後から残りのの腎臓に異常が出るかもしれないのに軽率!って意見があるけど、そうなったとしてもジョシュさん程の人なら周りに助けてくれる人がいるかもしれない。
自己免疫疾患で腎臓がダメになったのなら、このもらった腎臓もいずれはそのせいでダメになるんじゃないかと思うけど…だって自己免疫疾患て簡単に治る病気じゃないよな。
自分の家族に腎臓が必要になった時、ドナーが見つからず最悪の結果になった場合、それでもなお後悔しない自信が私にはありません、この方なら家族の為に残りの腎臓を渡してしまいそうですね
「紅斑性狼瘡」は一般的には「全身性エリテマトーデス」と訳されるね。
なんちゅーか、アメリカ人のこういうところは本当に素晴らしいと思う。
彼らはなんだか利他的な行為にためらいがないよね。もちろん怖いとか不安とかそういうためらいはあるんだろうけど、偽善的なんじゃないかとか、キザすぎるんじゃないかとか、売名だとか、そういう穿った考え方をしないというか。
おそらく社会的にもそういう目で見て非難する人はある程度の数がいたとしても決して主流にならないんだろうな。
だけど、家族としては複雑な心境だろうなあ。ブラックジャックによろしくみたいだ。日本人にはまずできないと思う、血縁至上主義だから。
息子さんが腎臓必要になったらどうするんだろう…あと病院はいくらで腎臓を売っ( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン
人が人を助けたいときの衝動はものすごい力だからな
子供だった頃外国にいたんだけど、自分よりもっと小さい、足のないガリガリの子が道でパンを売ってたんだ
パンを買ってくれって言うんだけど、こっちもアジア人だからふっかけられてパン一つ5000円みたいなこと言うわけ。
そこで両親に相談したがやっぱりダメで、残念だが高くて買えないと伝えて別れた。
あの瞬間のこと、彼のこと、30半ばになった今でもなんで自分はあの時もっとやれなかったのかって思い出す
ずっと後悔に苦しんでるんだ
思いがけないことが人の心を鷲掴みにする。
そんな後悔をすると永遠に自分を信じられなくなる
この人の選択は正しい
こういう時、腎臓が3つある人は移植にためらいなさそう。
自分の腎臓がなんか変ってなった時に、腎臓が3つある(しかも全部機能してる)父親が「一個取っても問題ないから一個やる」って言ってたけど、割と高齢なのと結局ただ副腎が人よりデカいだけだったからもらう事は無かった。
若い時に3つあることに気づいてたらドナー登録してたらすぃ。
コメント欄を見ると、大まかに二つの意見があるように思える。
腎臓が「2個【しか】ない」という考えと、「2個【も】ある」という考え。
どっちも正しいと思う。先の事は誰にも解らないのだから。
ちなみに自分は後者の考え。リスクも理解したうえでのドナー登録もしている。
死んだ後ならば、それこそ可能な限り全部。灰になるぐらいだったら役に立てて欲しいと思う。(家族も承知済み)