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インターネットの海底ケーブルに関する10の事実

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(著)

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 国際間でのデータやり取りの99%は海底ケーブルを通して行われると言われている。海底ケーブルの長さは全部で数十万キロにもり、これらのケーブルがエベレストの高さほどの深い海にも敷かれているのだ。

 物理的なケーブルで大陸同士がつながれているさまはまさにコンピュータ回路の基板のようである。今回紹介するのは、海底ケーブルのインターネットシステムに関する10の事実である。本気でサイバー攻撃するのなら、まずは海底ケーブルからなのかもしれない。

1.海底ケーブル設置作業は途方もなく時間がかかり大変な作業である

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 この海底ケーブルは海底電線敷設船と呼ばれる船を使って設置されるのだが、この作業は、ただケーブルを海に落としていくだけではない。当然ケーブルは平らな海底を置かれなければならず、その上サンゴ礁や沈没した船、魚床、動植物の生息環境や障害物も避けなければならない。

2. 海底ケーブルの最大の敵はサメである

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 サメは海底ケーブルをかじるのが好きなようだ。光を通すケーブルなので、電磁場が何か関係あるのかもしれないし、ただ餌だと勘違いしているだけかもしれない。ともかく問題はサメがケーブルを噛んでしまうことで、Googleなどの会社はその対策としてサメの歯にも耐える保護材でケーブルを覆っているのだという。

3. 海底ケーブルは破損しやすい。

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 だいたい2年ごとに、どの地域でも建設作業員がブルドーザーでネット用のケーブルを誤って切断してしまう事故が起きている。海中ではケーブル破損につながる建設作業機はないものの、危険がないわけでもない。船のいかり、漁船の底引き網、そして自然災害などでケーブルが切断されることもあるのだ。

4. 海底ケーブルの歴史は古い。世界初は1854年。

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 初の大西洋横断電信ケーブルの設置計画は1854年、カナダ東方のセントローレンス湾にあるニューファンドランド島とアイルランドに繋がれた。その4年後、当時の主任技師であったエドワード・ホワイトハウスから送られた最初のメッセージはこんなものだったそうだ。「ローレンスへ、ホワイトハウスは5分間の信号を受信した。コイル信号微弱で中継できず。ゆっくり規則的に打電せよ。中間プーリを入れた。コイルで応答せよ」。歴史的感動的瞬間、というようにはいかなかったようだ。

5. 海底ケーブルは諜報機関にとって情報の宝庫

 冷戦中、ソ連は海軍基地の間にセンサー付きの海底ケーブルをつなぎ、暗号を使って通信を行っていた。ところがアメリカの原子力潜水艦「ハリバット」はロシアのケーブルを見つけて巨大な盗聴器を仕掛け、4か月ごとに戻ってきてはその盗聴器が記録したメッセージを集めていたのだ。

 現在では、海底ケーブルの盗聴は諜報機関にとってスタンダードな活動になっているのだとか。

6. スパイ活動を避けるべく海底ケーブルを変えようとしている政府もいる

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 主要な海底ケーブルはアメリカ国境や領海を通っており、アメリカにとって盗聴し放題となっている。アメリカ国家安全保障局の元局員エドワード・スノーデンによって盗まれた文書を暴露したとき、多くの国は米国諜報機関が得ていた情報の多さを知った。

 結果として、いくつかの国はインターネットの基盤そのものを考えなおしているそうだ。例えばブラジルは、アメリカを完全に迂回するだけでなく米国企業が全く関与しない海底ケーブルをポルトガルに向かって設置する計画に着手した。

7. 海底ケーブルは通信衛星より速くて安い

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 衛星は少なくとも今のところ、物理的なケーブルより良いものではないらしい。光ファイバーケーブルと通信衛星は1960年代に急速に技術発展したものの、衛星は遅延時間とビットの損失という2つの問題がある。

 宇宙との信号の送受信には時間がかかる一方で、地上の研究者らは光の99.7%の速さで情報を伝達できる光ファイバーを開発したのだ。海底ケーブルがない唯一の大陸である南極では通信は衛星に頼っているのだが、衛星を通してのデータ送受信は現在行われている気候観測で生み出されている情報量に追いついていないのだそうだ。

8. サイバー戦争の勝者になりたければダイビングセットとワイヤカッターを用意せよ

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 本当の意味でのサイバー戦争の勝者になりたければダイビングセットとワイヤーカッターさえあればいい。海底ケーブルには数千ボルトという電圧がかかっているため切断することは難しいのだが、切断は可能なのである。

 エジプト北部にあるアレクサンドリアという町の海で、ウェットスーツに身を包んだ男たちが海底ケーブルを故意に切断したとして逮捕された。その海底ケーブルはSEA-ME-WE 4ケーブルと呼ばれ2万キロも伸びており、三つの大陸を繋ぐものだった。回線が修理されるまで、エジプトでのネット速度は普段の60%ほどに落ちていたという。

9. 海底ケーブルの修理は簡単ではない

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 海底ケーブルが傷ついたときには、特殊な船が修理に向かうことになっている。ケーブルが浅い海にあるときは、ロボットが送られケーブルを掴んで水面まで引きずっていく。もしケーブルが海面から2キロ以上深いところにあるときは特別に設計された錨が下ろされ、そのいかりがケーブルを掴んで修理のために釣り上げる。作業を簡単にするために、錨はたまに傷ついたケーブルを二つに切り分け、それぞれの端点を別々に水上に持ってきて修繕することもある。

10. 海底を走るケーブルの寿命は25年。

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via:mentalfloss・原文翻訳:such

 海底ケーブルの寿命は25年ほどであり、その間は耐久力の観点からも無駄なく使えると考えられている。しかしここ10年にわたって世界全体での情報消費量は激増している。

 2013年には、ネットでの通信量は一人当たり5ギガバイトほどで、この数値は2018年には14ギガバイトに達すると見られている。そんなに増加してしまうのならどう考えてもキャパシティの問題が出てきたりケーブルの品質向上が必要だろう。しかし新しい技術の登場によりキャパシティが従来の8000%にまで増えたのだそうだ。

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この記事へのコメント 30件

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  1. そのキャパシティが増えたっていう技術も特集してほしいな

    • +12
  2. 日本から、ヨーロッパへの遅延を半分にしてほしい。

    • +5
    1. ※2
      北極海ルートが実現すれば速くなるらしい

      • +4
  3. 96~97年頃か、海底ケーブルが
    最速10Mバイト!のケーブルのキャッチコピー見た覚えがある。
    メタル回線だったんだろうな。

    • +1
    1. ※3
      Windows95が発売された直後付近か…あの頃はまだ10Base-TのLANカードが主流だったっけ?
      あらためて20年あまりの間の技術進歩ってすげぇなぁと思うわ

      • +1
  4. 海底ケーブルはNECがかなり頑張ってる感じね

    • +3
  5. 1854年ってペリー来航の翌年じゃん
    世界がどんだけ進んでたかよく分かるなぁ・・

    • 評価
  6. 日本でも東京大阪間の高速通信網が昭和近くにできたけど
    当時は水漏れなど性能生かせずすぐに地下化した
    今でも東海道沿いに怪しいコンクリ建物が残ってるけど
    その先見性には頭下がる

    • +13
  7. アメリカを経由する情報は全部海底ケーブルからぶっこ抜かれるからな

    • +4
  8. 昔は光の信号を一旦電気信号にして増幅してまた光信号にして中継するって中継器から
    光のまま増幅できるようになってもう光ファイバーの優位が圧倒的になって
    スペースシャトルや日欧のロケットが打ち上げるものがなくなって
    宇宙開発にまで影響が出た

    • +4
  9. ちょうどパソコンの授業が始まった世代だが
    親のスマホに慣れてる幼児は真四角でカリカリ唸るパソコンみてビックリするだろな

    • +3
  10. まともに工事できるのは、Alcatel-Lucent(仏)、NEC(日)、TEsubcom(米)の3社くらい。サメが噛むのは光アンプ用に電気(DC9200v、1.2A)も送っているから。今はファイバ1本で40Gbps~100Gbps、海底ケーブル1本にはファイバー16本(8pair)入ってる。

    • +2
  11. 昔よく本牧なんかで海底ケーブルを地上のタンクに巻いたなぁ
    海から引き上げたやつが臭いんだこれがw
    いやー若かった

    • +9
  12. アメリカはともかく、日本の情報は隣国およびそのまた隣国に抜かれていはしまいか?

    • +1
  13. エジプトはヨーロッパとアジアをつなぐ通信の重要な経路になっているって地図を見たとき衝撃だったなぁ。

    • 評価
  14. 超低損失光ファイバー線を開発したのってフジクラ電線だったっけ?
    昔、そんなの読んだ気がする

    • +1
  15. 俺は光というものが速いものだと考えていたけれど、
    地球を1週するのに8フレームもかかっしまうのだ。
    これではどんなに技術が発展しても対戦アクションゲームを地球の裏側の人とやるのにラグに悩まされ続けるのだろう

    • +2
  16. 衛星の説明の部分で、”latency”を「待機時間」と訳されていますが、これは、「レイテンシー」とそのまま使うことが多いです。どうしても日本語にしたければ、「遅延時間」のほうがまだいいです。要は、静止衛星ならば、高度36000kmで、その2倍の距離を電波が伝わるのに必要な時間のことを言っています。電波も光ファイバーも伝わる速度は同じですが、その距離が大幅に違うためレイテンシーに大きな差が発生します。
    最後に、いつも興味深い記事をありがとうございます。これからも楽しみにしています。

    • 評価
    1. ※20
      量子もつれを利用した通信ができればラグ無し対戦の可能性が微レ存

      • 評価
      1. ※22
        ガラスの屈折率は 1.5 くらいだから、光ファイバー中の速度は 2/3 くらいなハズですね。
        ※11 ※20
        ファイバー長の分はどうしても遅延が発生します。 仮に地球の裏側まで 2 万 km だとしたら、ファイバー部分だけで最短で 2/30 x1.5 → 0.1 秒の遅延が発生します。
        これを嫌って、取引市場のそばには高速取引サーバが置かれていることが多いです。 これに対応して東証ではアローヘッドというような仕組みがあったりします。

        • +4
  17. 「太平洋横断ケーブル」という昭和39年製作の記録映画をユーチューブで見た。
    最期日本側にアメリカ側がケーブルの端を引き渡すシーンが感動的だった。
    アメリカ側:太平洋戦争中の上陸用舟艇のおさがりwww
    日本側:木造の伝馬船ww

    • +1
  18. >「ローレンスへ、ホワイトハウスは5分間の信号を受信した。
    >コイル信号微弱で中継できず。ゆっくり規則的に打電せよ。
    >中間プーリを入れた。コイルで応答せよ」
    あーもう、技術者って生き物はこれだから……!

    • +1
  19. 鮫が電波感じて噛みに来るってことは生態系に影響出てるってことだよな
    いや今さらな話か

    • 評価
  20. 光の99.7%で送信する「中空ファイバーケーブル」なるものが開発されていた事を今知った。あざーす

    • 評価
  21. 光ファイバーの設置や修理ってアナログだよな
    身近な通信機器は無線が当たり前になってるけど、世界的なネットワークは有線と言うのが
    おもしろい。

    • -1
  22. もうちょっとしたら物理ケーブルなんてなくなって人工衛星を介して転送できるようになるんだろうね 知らんけど

    • 評価

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