コンペイトウだったりスライムだったり。ちっこかわいい「ダンゴウオ」の仲間たち

　丸くって小さくって、お腹に吸盤を持っていて、カラフルで、ヌルンとしてたりイガイガしてたり。見ているだけで飽きさせてくれない、海の仲間たちに「ダンゴウオ」科の魚がいる。

　確認されているだけで、6属28種が存在するというが、そのうちのいくつかを見てみることにしよう。みんな違ってみんなイイやつらなんだ。 　ダンゴウオ科の仲間たちはすべて海水魚で、北半球の冷たい海に分布する。北海道周辺では、10種が生息している。吸盤状のハラビレをピタっと岩にくっつけてじっとしてたりなんかする。 　浅い沿岸の岩礁に住むものから、深海に差しかかる大陸棚や大陸斜面上部で生活する種類まで、分布水深はさまざまである。かわいい顔しているがきっちり肉食性で、主に多毛類・甲殻類・軟体動物を捕食する。一部の種類は、水や空気を吸い込むことでフグのように体を大きく膨らませることができる。

　表面がでこぼこしたコブ状突起を持つタイプのダンゴウオ

　体長10cm程度の小型種が多いが、最大では全長60cmにまで成長するものもいる。浮き袋をもたない 　ダンゴウオの捕食＆ペッ！

表面のデコボコが少ないタイプのスライム型ダンゴウオ

　　つるんつるん、スライムみたいな体長4cm程度の小型種。フウセンウオとも呼ばれている。表の骨質コブ状突起の数は少なく、水深90〜150m付近に生息しているものと思われている。

　名古屋港水族館のフウセンウオたち

異色を放つ、キングスライムみたいなダンゴウオ

　こちらはダンゴウオ科の中でも異色を放っている、キングスライムみたいなホテイウオ。体長は30センチ前後になる。ぶよぶよと丸みがあり、棘ががなく、ぬめりがある。腹側には大きな吸盤がある。北海道では「ゴッコ」とも呼ばれ、郷土料理ゴッコ汁の材料として珍重されているそうだ。 　ホテイウオのお父ちゃん ▼あわせて読みたい
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