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「感情」は時として「理性」よりも的確な結果を導き出す(米研究)

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(著)

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 理性は感情をコントロールするもの。人は愚かな行動に至った時、それは短視眼的な「感情」のせいだと考える。また、激情から犯罪を犯す人はいるが、理性から犯罪を犯す人はいないとも考える。

 ところが実は、「自分の感情を信じる人」のほうが時として優れた成績を示すという研究結果がある。人間の理性の処理能力には限界があるが、無意識は大量の情報を同時に処理する能力を持つ。その無意識にアクセスできるのは感情であるからだ。

ソース:感情が「理性より賢い」とき+(1/3ページ) – MSN産経ニュース

 人は常に理性は正しいと考えがちだ。難しいジレンマに直面したとき、ほとんどの人々は選択肢を注意深く評価し、情報を集めて意識的に検討する方法がいちばんいいと考える。とこが実はそうでもない。最近、たくさんの変数を含む複雑な決定においては、「感情的なシステム」や無意識のほうが「意識的な脳」よりも優れている場合があるという研究が行われている。

 非合理的で衝動的だとして見下されてきたプロセスが、少なくともある条件下では、より「知的」であるかもしれないのだ。

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 コロンビア大学経営大学院のミシェル・ファム教授が行った研究によると、大学生の被験者たちに、8つの異なる事柄について結果を予測させたところ、予測対象になった事柄は多方面にわたっていたにもかかわらず、自分の感情を信じる傾向の強い被験者のほうが、結果を正確に予測する確率が高かった。

 例えば、感情を信じる傾向の強い被験者は、『アメリカン・アイドル』の勝者を41%の確率で言い当てたのに対し、自分の感情を信じない被験者の正答率はわずか24%だった。

 この傾向は株価の予測でも変わらず、「感情派」の被験者は、『スタートレック』のスポックのような「理論派」に比べて、予測の当たる率が25%も高かった。研究を手がけたファム教授は、この現象をわかりやすく「感情によるお告げ効果」(emotional oracle effect)と名付けた。

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 なぜこのような結果となったのか?それは「処理能力」にあるそうだ。近年、人間の「無意識」は大量の情報を同時に処理する能力を持ち、膨大なデータセットでも滞りなく分析できることが明らかになってきている。これに対し、人間の「理性」には非常に厳密な限界があり、一度に処理できるデータは常時わずか4ビット程度だという。

 大量に情報を処理できる「無意識」にアクセスできるのは「感情」だ。あらゆる感情はデータの要約、つまりわれわれが意識の上ではアクセスできないすべての情報処理を手早くまとめたようなものだ。

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 複雑な事象について予測を立てるときには、この余分な情報がしばしば重要になる。これが情報に基づく推測と、単なる偶然との違いだ。

 巧みな実験を手がけた心理学者のティルマン・ベッチュ(Tilmann Betsch)によると、複数の株式情報が同時に大量に表示されるような環境においては、人間の感情は複数の株式それぞれの動向に対して「驚くほどの感度を示す」という。値上がりする株は非常に肯定的な感情を喚起し、反対に値下がりする株は漠然とした不安を引き起こすというのだ。

 ただし、細切れの感情にただ依存すればいいというわけではない。上記の実験では、被験者たちは提示された株式相場のデータをすべて吸収する必要があった。

 つまり、われわれの感情は愚かでも万能でもない。感情のお告げは不完全だ。しかし、それでも強い感情というものは、「たとえ何もわからないと思っているときでも、実は脳は何かを知っている」ということの知らせなのだ。

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この記事へのコメント 35件

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  1. 十二国記とかいう漫画で教わった(恥)

    • 評価
  2. 時としてのお話。バカ共に無作為に判断されても迷惑だよね。

    • -3
  3. >少なくともある条件下では
    これ付けたら何でも成績良くできるだろ
    研究費欲しいからってテキトーな事言ってんじゃねー

    • -4
  4. 自分は感情的ではないと直感的に信じている人たちだったのでは?

    • 評価
  5. >人は常に理性は正しいと考えがちだ。
    これ、この考え自体が感情的思考だよね。
    論理的のほうが正しいとか公正だと感じるのも同じ。
    でも実際には、理性というのは「ちょっと考えて、自分の感情としてはもっと不愉快な目に合いそうなことを避けよう」といった働きなんだから、論理とか理性というのは個人の感情に基づいている。

    • -1
  6. 確かに、理論的に出は無く、
    何かいい知れない所から発したアイディアが、
    後から理論的に正しいと証明されたようなことは
    研究において何度かあった。

    • +2
  7. 経験上、感情で判断して成功する場合もあるし
    理性で判断して成功する場合もある
    一番研究してほしいのは、どういうときに感情で判断して
    どういうときに理性で判断するのが最も効率的なのか
    そういうところなんだけど、それはまだなの?

    • +2
  8. 感情と理性の使い道が違うのでは?今回の実験では感情で感じ取った方が答えに近かっただけで理性が劣っているということにはならないと思う。人の気持ちを汲むのは理性だけでは不十分で、物を考えるのには感情はあまりにもあいまいだし原始的に考えて危険を見たり、聞いたり、肉体に感じたりしたことが自分の遺伝子に経験として組み込まれていてそれを起動して感情として呼び出しているとしたら事によっては理性より優れていても何らおかしくないと思う
    人が理性で考えて生きているのは自分の子孫に感情とともに新しい経験を伝えるためにあると思う。

    • +1
  9. 理性と感情では誤解を招きやすいかも。
    論理的思考と直感に置き換えるといいんじゃないかな。
    論理的思考は論理を積み上げていかないとならないから
    どうしてもコンピュータのように逐次実行になってしまう。
    直感の場合は並列的にアクセスできるから瞬時に同等の
    結論にたどり着けるということでは?

    • 評価
  10. 理の上に情あり、情の上に理あり。無辺際の繰り返し
    科学というのは恐ろしい宗教だ

    • +7
  11. 原発といっしょだな。理性で考えれば必要だが、感情的に見ればやはり無い方がいいと思う。

    • -1
  12. NO12:あ<<科学は分析知、宗教は統合知。
    まるで違うもの。

    • 評価
  13. こんなん認知心理学とかの領域じゃ随分前から語られてることじゃないの?
    バイアスとかそーゆうことでしょ

    • 評価
  14. 否定的な感情は知性にも劣る。肯定的感情にも3つのレベルがあり、
    一番下のものはトランプでいう「J」にあたり、表層的で短絡的。
    次のものは「Q」で、情熱的だが、いたずらに混乱を招く。
    一番上が「K」で、統制のとれた高貴な感情。これが感情の上位の
    直観的、悟性的なステージにアクセスする。

    • -1
  15. 芸術も情報の総合から生まれるビジョンやインスピレーションだからね。
    今の日本には芸術が必要、芸術的に科学する事が必要。

    • +2
  16. 感情と直観は違う
    感情はいつも事実にバイアスを掛けて判断のジャマをする
    直観が働く時というのは、気が付いたらこうしてたと言うような感じで
    ほとんど何の感情の動きもないものだ

    • +6
  17. 多くのフィクション作品の主人公たちが大概熱血漢であることからも実証されます。

    • 評価
  18. 間違えた
    「セツ子さんは親の決めた育ちの良い金持ちと結婚した方が幸せだ」って理性と
    「今すぐセツ子さんを抱きしめたい」って感情が戦った話をするつもりだったんだ

    • 評価
  19. 9割じゃなく7割だよ
    羽生さんが言ってたのは

    • 評価
  20. 感情と理性のバランスの問題。
    感情任せじゃロクなことにならないし、
    感情を無視してもロクなことにならない。
    感情をコントロールするってのは、抑えつけることだけじゃないのよね。

    • +1
  21. 感性による判断と知性による判断は等価である。
    どちらによる判断でも同じであることに衝撃を昔おぼえた。
    感性が知性と同等であることが納得できなかった。
    しかし感性が究極でいえば霊性に行きつくことを体験して、今度は感性判断のほうが、知性による判断より重要ではないかと思う。

    • 評価
  22. NO27<<職場を選ぶときは、短期であれば感情に従っても良い。
          職場を選ぶときは、長期であれば知性に従ったほうが良い。
        
         運命の分かれ道に遭遇した時は旅にでるかして、物理的距離をとるのが良い。

    • +1
  23. 審査員も感情で決める人が多いので、感情的な人同士の見方が合ったのでは?
    審査って、好ききらいの世界でしょう。

    • +1
  24. 理性で下した判断にせよ感情で行動した結果にせよ、そのときの選択が正しいか正しくないかは結果から推測しているにすぎない…
    つまりは運だよ

    • 評価
  25. 勘ってのはプログラムで言う機械語みたいなもんなんだよ
    ぱっと見では言葉で説明出来ないけど一番速く計算出来てんだよ

    • -2
  26. 同じ情報を与えたとして、感情で処理するか理性で処理するかでしょ?
    感情が50%近く正解を当てられるとして、理性は正しい情報正しい処理をすれば100%(約)は当たるだろう。
    感情による処理はブラックボックスなだけで、恐らく理性でも感情と同じ処理をすれば感情と同じ結果になる。
    数字では処理しきれないカオスなら感情が有利に働くかもね。
    だけど記事の内容は小学生の時にそうだと思ってたよw今更ねえ…まあ証明したら凄いのは凄い。

    • -3
  27. 人の持つ全ての知覚、感覚、無意識に蓄積されてる経験則、そこから導き出される答えってのを
    人が明確に自覚して完全に表現できる?できてるの?できてないと思うw
    そもそも人間の身体の機能自体が完全に解明されてもいない
    だから論理ではなく感情でと言うこの記事の表現も微妙に思うな

    まだ解明されてない何かの知覚や能力で察知してる人もいるかもしれない、そういう時もあるのかもしれない
    頭で考えてなくて、なんかよくわからんけどふとそう思った、そっちの方が好ましいと感じたというのは感情か?何かしっくりこない

    時に直感の方が、論理より当たってるのは当たり前と思う、本能的な勘とか第六感とか言われてるもの、あるんじゃないかな
    それで正しい答えが出せるかどうかは個人差は当然あるし
    ただの頭の悪い感情的な人と、勉強は得意ではないが勘が鋭く頭が回る人ってのも当然違う

    私は、人は自分が直感で判断した事を自覚して確認して記憶する為に、さらに他人に伝える為に、論理ってのが発達したんだと思ってる
    だって言葉がそもそも後発、直感の方が先に身についてるでしょ、人間だって動物なんだから
    全てを論理で説明できると思うのがそもそも暴論だしとても傲慢
    まだ人は進化の途中だし人の能力の解明も途中だろと思うよ

    • 評価
  28. 考えるより、感じた方が、速いよね。

    • 評価

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