この画像を大きなサイズで見る白亜紀、現在の北米大陸にあたる地域の王者、最も有名な恐竜「ティラノサウルス・レックス」は、元々はアジアで誕生した可能性があるという。
生まれはアジア、育ちは北米とでもいうべきこの新説は、国際的な研究チームが、ティラノサウルス類とメガラプトル類の分布パターンを解析して導かれたものだ。
それによると、T・レックスの祖先は7000万年以上前、当時存在した陸橋を渡ってアジアから北米にたどり着き、北米の環境に応じて進化を遂げたという。
またこの研究では、ティラノサウルス類やメガラプトル類があれほどの巨体になれた理由についても考察している。
その背景には、9200万年に温暖化極大期のピークに達した気候がだんだんと寒冷化し始めたことがあるそうだ。
この研究は『Royal Society Open Science』(2025年5月7日付)に掲載された。
ティラノサウルス・レックスの先祖はどこ生まれ?
今回の研究の中心人物であるユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのカシアス・モリソン氏はティラノサウルス・レックスの出身地を巡って、激しい論争が現在も繰り広げられているという。
T・レックスの地理的起源は激しい議論の的となっています。古生物学者の間では、その祖先がアジアから来たのか、それとも北米から来たのかで見解が分かれるのです(カシアス・モリソン氏)
たとえば、ニューメキシコ州で発見されたT・レックスよりも3~5百万年古い親戚の化石は、この頂点捕食者の起源が北米大陸にあるだろうことを示唆する証拠とされた。
だが今回の研究では、この説に真っ向から反対している。モリソン氏らの説によると、T・レックスの祖先は、アジアから北米にやってきたのだという。
この画像を大きなサイズで見るT・レックスはアジア出身であることを示す証拠
モリソン氏らは、ティラノサウルス類とその近縁であるメガラプトル類の広がりを探るため、化石・系統樹・地理・気候に関連するデータを数理モデルで解析している。
その結果わかったのは、メガラプトル類が約1億2000万年前にアジアで誕生し、その後ヨーロッパを経由して、現在のアフリカ・南アメリカ・南極のもととなったゴンドワナ大陸全域へ広がっただろうということだ。
さらにT・レックスの祖先は、7000万年以上前に大陸同士をつないでいた陸橋を渡り、アジアから北米へとやってきたことも推測されている。この地で進化して誕生したのが、T・レックスということだ。
この画像を大きなサイズで見るそれぞれの地で独自の進化を遂げた巨大な捕食恐竜
それぞれの地でティラノサウルス類とメガラプトル類は独自の進化を遂げた。
ティラノサウルスの最大の武器はその強力な噛みつきであるが、メガラプトル類は人の身長ほどもあるの長い腕と最大35cmに達するツメだ。
この進化の違いは、両者が獲物としていた動物に応じたものである可能性があるという。
T・レックスが主に狙ったのは、トリケラトプス、エドモントサウルス、アンキロサウルスなどララミディア大陸(白亜紀後期に北米西部に存在した大陸)に生息していた恐竜たちだ。
その一方、メガラプトル類が狩っていたのは、ゴンドワナ大陸南部(現在の南米)に生息していた竜脚類だ。
この画像を大きなサイズで見る寒冷化とともに巨大化したティラノサウルスとメガラプトル
興味深いのは、どちらのグループも白亜紀の温暖化極大期(Cretaceous Thermal Maximum)が9200万年前にピークに達した後、気候が冷えたのとほぼ同時期に巨大化が進んだことだ。
このことは、それまで食物連鎖の頂点に君臨したカルカロドントサウルス科が絶滅したことで生じた生態学的な”空白”を埋めるようにして、両グループが進化したことを示唆しているという。
たとえば、メガラプトル類がまだ進化の初期段階にあった1億2000万年前、彼らはさまざまな恐竜たちの中で特に目立つところない1種でしかなかった。だがゴンドワナ大陸が分裂すると、その環境に適応するために進化し、白亜紀末期には全長10mの巨体に進化している。
それはティラノサウルスも同じで、T・レックスならばアフリカゾウに匹敵する9トンを超える巨体があった。
研究チームのチャーリー・シェーラー氏は、「彼らがあれほど巨大化したのは、9000万年前に絶滅したやはり巨大なカルカロドントサウルス類の生態的障壁が取り除かれたからでしょう」と述べている。
またT・レックスやメガラプトル類は 羽毛や恒温動物に近い体のおかげで、寒冷な気候に適応しやすかった可能性もあるとのことだ。
この研究は『Royal Society Open Science』(2025年5月7日付)に掲載された。
編集長パルモのコメント

ティラノサウルスの先祖がアジア出身の可能性があるとなると、より一層親近感がわいてくるな。どうりであの空気で膨らませて変装できるティラノサウルスの着ぐるみがすごく欲しいわけだ(全く関係ない)。ジュラシックパークの最新作が2025年8月に公開されるのを楽しみにしてるんだけど、ティラノ先輩はきっと出てくるよね。また違った目線で見ることができるかな。
References: T. rex’s direct ancestor crossed from Asia to North America / Rise of the king: Gondwanan origins and evolution of megaraptoran dinosaurs
















仮説から定説に
アジアのティラノこと、タルボサウルスと北米のティラノサウルスって何が違うのかもよくわからんしな。話聞けば聞くほど誤差じゃん!とか思っちゃう。
系統樹でものすごく近くに配置されているから
専門家なら区別できるものだろうな
化石種の系統樹は部分的にしか残っていないことが多い化石の
似ている所と似ていない所を考え併せて作られたものだからね
アジアというかこの時期だとローラシア大陸だよね。
まだこの時期は北アメリカ-欧州-アジアが陸で繋がってた時代。
あれ、繋がってるんでしょうか?
三畳紀には間に川(?)みたいに見えて、泳げる恐竜じゃないとムリなのでは。。。と思ってしまいます
あ、ベーリング地峡かな(自己レス)
🦖「ギター~ 抱えてぇ~ あてぇ~も無くぅ~~♪」
トリケ 「い、今のウチに逃。。。(ガクブル)」
ブラキ 「まーコッチは来ねーっしょ」
ティラノ「いっただっきまー・・・」
テノン 「お、お隣の方が油がのってますよ!今ならペレカも一匹無料キャンペーン中!」
メガ 「オマエそれ捕ったの?!」
ペレカ 「んなワケないじゃん・・・てか、まちがってオレを喰うなよ!」
メガ 「いやオマエ肉食だっけ?!つかここ、どの辺よ!!!」
野生ニワトリのいる地域の出身だと思ってる
ティラノサウルスの後ろにモノクロニウスっぽいのがいるんですが。ということは絵のティラノサウルスはレックスではなくて、マクレエンシスかな。
モリソン氏らは、ティラノサウルス類とその近縁であるメガラプトル類の広がりを探るため、化石・系統樹・地理・気候に関連するデータを数理モデルで解析している。
その結果わかったのは、メガラプトル類が約1億2000万年前にアジアで誕生し、その後ヨーロッパを経由して、現在のアフリカ・南アメリカ・南極のもととなったゴンドワナ大陸全域へ広がっただろうということだ。
↑どなたか博識な方にお伺いしたい。
このデータにどういった根拠があってアジアから広まった結論になったのか、私には難しくて全然分からない。
説明できる方がいたら、是非ともお願いします。
博識では無く、単なる一マニアですが…。ティラノサウルス類とメガラプトル類の最初期のメンバーが、前者は中国、後者はタイと日本から発見されている事から出発した仮定かも知れません。只、初期のティラノサウルス類であるプロケラトサウルスは英国のジュラ紀中期から、メガラプトル類のアウストラロヴェナトルが日本のフクイラプトルの少し後の時代のオーストラリアからも産出している為、「アジア起源説」が完全に確定している訳では無いと思います。一応ティラノサウルス類については中国・モンゴルで全時代に渡り各進化段階のものが万遍なく見つかっているという傍証的事実もありますが、単に産出層に恵まれている(特に遼寧省とゴビ砂漠)だけという可能性は残ります。今回の研究も含め、今後の展開に留意する必要があります。
何の話かさっぱり解らない。
ティラノサウルス亜科の起源がどうとかという話?
どうでもいいよ
カンパニアンの頃にはもう居るんだから
既にカンパニアンでユーティラノサウリアがララミディアに現れてるし
パンティラノサウリアのモロスなんかセノマニアンに現れてる。
何でもティラノサウルスの話題にしなくてもいいよ
大体からして論文の本質からズレてる。
以前よりティラノサウルスの最近縁属はアジアのタルボサウルスと言われてはいましたので驚きはありませんが、数理モデルで確実性が増したのは大きいと思います。加えて、どうも米国の古生物学者の一部はティラノサウルス類の中でもティラノサウルス族がララミディアで進化したという見解を採りたがっている様に感じます。極めて怪しい断片的化石標本でT.マクラーエンシスを記載したり、余りT.レックスに近いとは言え無いテトラフォネウスやビスタヒエバーソルの“T.レックスっぽさ”を強調したり…。米国の“国竜”とも言うべき暴君龍が中国やモンゴル起源というのが嫌なのでは?と疑ってしまいます。その認識の歪みを矯正する意味でも、今回の研究結果の意義は大きいかも知れません。